鎬‐切刃

生まれも幼少の育ちも貧民街だが、侯爵家門の当主と直接血の繋がりがある（妾腹の息子）
そんな事実があるから“憎まれ者（ウリクセス）”と名付けられたが、これについては母曰く「貴方は誰かに憎まれる子かもしれないけど、それでも誇れる人生を過ごしてほしい」という願いもあるらしい。当事者としてはかなり不名誉な名前だと思うのだが
7歳の頃に母を病で亡くした後日、自分の父と名乗る侯爵家門当主の導きで屋敷に連れ込まれ、侯爵家門の養子となった
といっても当主には既に正室との間に息子がおり、家督が相続されることはないのだが、それでも養子だからとナメられないよう教養は叩き込まれていき、戦闘だけでなく話術に作法と芸達者な青年に成長した

彼の成長を心穏やかに眺められなかった当主の正室は、独断である研究機関に当時18歳だった彼を売り渡した。何も知らない彼は拉致同然に施設に収容され薬物投与を始めとした人体実験を施されていく
その苦痛は施設に収容されてから二年後、ある少女が単身施設を壊滅にさせることで解放されることとなったが……実験時のショックでこの時意識を失っていた彼はそのことを知らないでいる

施設が壊滅した数時間後、駆けつけた騎士団に発見される形で保護されることとなったが、回復してからは騎士団を離れ遍歴の騎士として活動中