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タグ検索で物語り103件見つかりました。

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メクセトと魔女 終章

[[物語り]] #contents *記述 **メクセトと魔女 終章  かつてその土地は無人の土地だった。  火山性の列島という地理的な条件もあり、その土地には草木すら生えななかった。  しかし、千年の時の流れはこの土地を緑豊かな土地に変え、いつしかそこに人が住むようになっていた。  住人達はその土地を、[[泡良]]と呼ぶ。  そして、その泡良の獣すら拒む険しい山奥の一角に女の姿はあった。 「あぁ、すっかりこの辺りも変わっちまったねぇ」  青い月下の中で、美しい女が一人空を見上げながら言った。  彼女が初…

https://seesaawiki.jp/w/flicker2/d/%a5%e1%a5%af%a5... - 2007年04月16日更新

メクセトと魔女 5章

[[物語り]] #contents *記述 **メクセトと魔女 5章(1) ――5  かくして[[メクセト]]という男についての伝承は終わりを告げる。  全ての伝承には終わりがあり、歴史にも区切りという名の終わりがある。  だが、伝承と歴史の違いは、そこに語られてこそいないものの、時代と時代を繋ぐ事実という名の物語が確実に存在するということである。  その事実を、歴史はいつの日にか語られることを待つかのように紡ぎ続ける。  伝承を作り上げるのは、いつの世も人。  だから、これも、歴史に紡がれた一つの語られ…

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メクセトと魔女 4章

[[物語り]] #contents *記述 **メクセトと魔女 4章(1)  人は振り子。  暁と黄昏を、そして栄華と衰退を行き来する振り子。  全てを支配するのはラプラスの竜か、それともシュレディンガーの猫か?  確かなことは、その後の物語は歴史や伝承の語るとおりだということ。  圧倒的な力を誇る神々との戦いに[[メクセト]]は敗れ、そして捕らえられた。  形ばかりの裁判による判決は処刑による死。  敗者は運命を選べない、とかつて彼は自ら嘯いたが、それは自身も例外ではなかった。      かつてその地に…

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メクセトと魔女 3章

[[物語り]] #contents *記述 **メクセトと魔女 3章(1)  栄華も権力も、それが例え絶対に見えても崩れ去るのは一瞬のことだ。  全ては砂上の楼閣にしかすぎぬ。  例外などない。  千年続いた帝国とて、滅ぶ時は一瞬なのだ。  そして終わりという観念がある以上、遍くそれ瞬間は訪れる。  天を自由に羽ばたく鳥とて、何時の日か力尽きて地に落ちるのだ。  全ては移ろい、変わり、そして終わりを告げる。  地上の民族全てを統べ、空前の人類国家を作り上げた[[メクセト]]にとってもそれは例外ではなかった…

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メクセトと魔女 2章

[[物語り]] #contents *記述 **メクセトと魔女 2章(1)  終わらぬ栄華などなく、また散らぬ花などない。  滅びぬ世界もまたあり得ない。  [[ハイダル・マリク]]と呼ばれたその都市は一夜にして焼き落とされ、王は自ら命を絶った。  後には何も残らなかった。  ハイダル・マリクは文字通り地上から姿を消したのだ。  そして、[[メクセト]]は宣言通りその都市の跡に自らの宮殿を建てた。  まるで何かを馬鹿にするかのように壮麗な宮殿。  そして、その宮殿の後宮に少女の姿はあった。      僅か…

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メクセトと魔女 1章

[[物語り]] #contents *記述 **メクセトと魔女 1章(1) 「嘘……こんなことありえない」  少女の形をした彼女は大きく目を見開いて呟いた。  それはあり得ない出来事のはずだった。そんなことはあってはならないはずだった。  だが、彼女の目の前の出来事は紛れもなく真実だった。 「何で……どうして?」 「ふん、お前、『[[魔女]]』か」  彼女の目の前で、舞い上がった土煙の中、軽く左手を挙げた男は不適にも口元を歪めて言う。  その姿が彼女には限りなく邪悪なものに見えた。  恐怖、という彼女には…

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メクセトと魔女

[[ラダムストン]]による[[戯曲]]。 *概要 メクセトとハイダル・マリクの戦争の中、ハイダル・マリクの援軍として赴いた末妹の『キュトスの魔女』は戦いに負け、メクセトの愛人にされてしまう。最初はメクセトを恨んでいた彼女だったが、次第にその心はメクセトに惹かれ、「心を許した相手にしか教えない」と宣言していた名前([[ムランカ]])を教えるまでになる。しかし、地の全てを支配したメクセトもやがて神に負け、処刑されることになる。彼女は悲しみと怒りのあまりに世界を破壊しようとするが、他の姉妹に止められ、投獄の中メ…

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球神の御子

[[物語り]] #contents *記述 **球神の御子(1) 【[[始原の民]] 第四章 球神の御子】 [[レイシェル]]は肌を通り過ぎる冷たさに身じろぎをした。 眼を開けると、ぼんやりと視界が開けていく。光源は後方にあるのか、眩しさはあまり感じる事は無い。感覚がやや鈍い。眠りから覚めた直後に特有の気だるさが全身を舐めている。明順応に伴って分解されていく色素と共に、思考も散逸しているようだった。 ゆっくりと身を起こすと、鈍色の床、壁と順に見て、向かって左側にある鉄格子の存在を見つけられた。レイシェルは…

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断章

[[物語り]] *記述 **断章1 「僕は[[アルセス]]だよ」 「へえ。ずいぶん大げさな名前ですねえ!」  そりゃあそうだろう。まさか、目の前に居るひ弱そうな男が、いくつもの伝説やら彫刻やら絵なんかにさも力強そうに描かれている紀神その人だとは、このいかにも人のよさそうな古本屋の主人は夢にも思わないだろうね。 「よく言われるよ。それで、アレがあるってのは本当なのかい?」 「はい、はい!ただいまお持ちいたしますので、どうぞそちらのほうにおかけになっててくださいな」  ぼくは丸太を切っただけの椅子…

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ハザーリャの罰

[[物語り]] #contents *記述 **ハザーリャの罰(1) ある日、[[キュトス]]はふと思いました。自分には何かが足りない、と。 強さではありません。彼女は[[セルラ・テリス]]のようになりたいとは思っていませんでした。 賢さでもありません。[[ラヴァエヤナ]]のようになりたいとも思っていませんでした。 美しさでした。いえ、女らしさといった方がいいかもしれません。 誰か他の神から、女らしさをわけて貰おうと思いました。彼女は誰にしようかと考えました。 [[ハザーリャ]]という神がいました。 そ…

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フルフミブァルムの神話伝説・種族の起源

[[物語り]] #contents 原題、『[[メト・ハレク]]が語るフルフミブァルムの神話伝説・種族の起源』 *記述 **メト・ハレクが語るフルフミブァルムの神話伝説・種族の起源(1) 兄弟種族[[ジャドナゲン]]の友[[アーム・ラルドメクセト]]へ。 今回は我々の祖先の起源について書き伝えようと思います。 その昔、我々の祖は緑の雲から地上に振り落とされたといいます。 その数は百を超えていましたが、その半分は地面に叩き付けられた衝撃で 死んでしまいました。残ったのは五十三人。かれらが私達[[フルフミブ…

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ある婦人の手記

[[物語り]] #contents *記述 思うに、私のような平凡な主婦がこのような怪事に関わる事になったのは教会で神父様が言うように自分の不徳のせいではなく、恐らくは人の理の届かぬ所で進む怪奇なる現象によってであろう。人知の及ばぬような、決して触れてはならないという、そうしたおぞましい事々に対して我々人類が出来る事など少ないが故に、私はここにせめてもの抵抗を残したいと思う。願わくば、この手記が私と同じ境遇に陥った誰かの助けになりますよう。 私の夫が戦地から帰還してきたのは夏も過ぎ去りやや涼しくなってき…

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ウィータスティカと魔女アルセス

[[物語り]] #contents *記述 **【ウィータスティカと魔女アルセス】(1/7) [[キュトスの姉妹]]の二十五番、槍の[[紀神]]と同じ名を持つ[[魔女アルセス]]は あるとき行き倒れているところを[[ウィータスティカ]]の三[[精霊]]に拾われた。 その出遭いは偶然に過ぎなかったが、幼い魔女と三人の精霊は徐々に絆を深め合った。 紀神と眷属の闘争に倦んでいた三精霊は、 やがてか弱い魔女アルセスを守ることに生きる価値を感じるようになる。 **【ウィータスティカと魔女アルセス】(2/7) …

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Qlairenose fim te Ers

[[物語り]] #contents *記述 **Qlairenose fim te Ers(1) 『鼻晒のクレア』 遠く、天を見上げた。 青に埋め尽くされた空間を綿のような雲が流れも速く通り過ぎて行く。風が強い。ともすれば硬く踏みしめている筈の大地から引き剥がされ、舞い上がる塵と共に飛ばされてしまいそうな程に。陽は中天に昇り地上を燦然と照らし、彼女は眩さに僅かに目を細め、顔を顰めた。 白い肌の片側に落ちるのは、高く連なる山脈の様に鋭い鼻梁から生る陰影であり、紫色に濁った瞳孔が僅かに収縮する。歪めた表情が表…

https://seesaawiki.jp/w/flicker2/d/Qlairenose%20fi... - 2007年04月16日更新

トミュニと可哀想な三人の旅人

[[物語り]] #contents *記述 [[トミュニ]]はある時三人の旅人と会った。 彼らは自分の花嫁を探す旅の途中だという。 私の婿になれ、と旅人に命じたトミュニは、三人にそれぞれ一つずつ、難題を与えた。 その難題をこなした者を婿にしようというのである。 三人の旅人は彼女を無視したが、トミュニがその内一人を雷で焼き尽くしたので残った二人は彼女に従った。 一人目に課せられた難題とは、[[ネクリュセリテ]]という大蛇の巣から卵を取ってくるというものであった。 二人目に課せられた難題は、[[十二賢者…

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名探偵アエルガ=ミクニーの事件簿

[[物語り]] #contents *人物 [[アエルガ=ミクニー]]:名探偵。 [[キュトス]]:殺された令嬢。 [[アルセス]]:キュトスの恋人。 [[アレ]]:御爺ちゃん。 [[マロゾロンド]]:アルセスの親友。 [[ピュクティェト]]:アルセスの兄。 [[ラヴァエヤナ]]:文豪。 [[シャルマキヒュ]]:軍人。 [[ペレケテンヌル]]:天才科学者。 [[ドルネスタンフ]]:秩序派大物議員。 [[セルラ・テリス]]:最強武闘家の幼女。 *記述 **file22「湯煙! キュトスバラバラ殺神事件!…

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ダウンバースト(2)

[[物語り]] #contents *記述 **64kt 吹き荒れる斧の旋風・射出する一つ目の槍は蛇の様にのたくり最前線に突出していた斧に接触―――激烈な反発を感じる・好感触。 【槍】は歓喜している。破砕・伝播・空間の崩壊。 周囲の空間を巻き添えにして破壊を撒き散らす【槍】は斧を砕くばかりでなくシャーネスの周囲を完全な無風地帯と化した。 二本目。 左右に周り追撃する円形の斬撃=斧。【槍】は空間を固定・【槍】が完全支配能力を発動した領域内に於いて全ての動体は凍結する=停止。 三本目。 停止した斧が空間に…

https://seesaawiki.jp/w/flicker2/d/%a5%c0%a5%a6%a5... - 2007年04月16日更新

ダウンバースト

[[物語り]] #contents *記述 **1kt 僅かな例外を除けば、魔女同士の戦闘に不意打ちは存在しない。 頭髪、爪、眼球、口唇、装身具など、媒介とする物は様々では在るが、魔女がその術を行使する際に媒介に投入する魔術因率は度を外して高い。 睡眠中であったとしても魔術者ならば必ず気付く。 標的が―――[[シャーネス]]がゆらりと此方を向く。 数体の悪鬼で錯乱・誘導し、星見の塔から引き離したのが正解だった。 他の戦闘員は此方の放った悪鬼に釣られて散開、戦力を分散させている。 各個撃破とは戦況如何に…

https://seesaawiki.jp/w/flicker2/d/%a5%c0%a5%a6%a5... - 2007年04月16日更新

立会い

[[物語り]] #contents *記述 **1 「覚悟だ」 老人は、その一言を漸く口に出すことが出来た。 鈍色の砂が舞う、鉄の荒野。その最中に、彼は立っている。 白く染まった頭髪は短く刈り込まれ、いかつい体付きは老いを感じさせる事が無い。 着流しの衣をなびかせるその姿は、今の世に絶えて久しい本物の侍だった。 [[七天八刀]]"第五位"、[[伐辰一刀斎]]は瞑目し、そっと息を吐いた。その手に提げられているのは妖刀【[[五重剋]]】。作はかの名工、[[観栄明]]。観栄明が[[走神の滝]]の麓で五匹の魔性を…

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神の万年筆

[[物語り]] #contents *記述 **神の万年筆(0)  [[トルクルトア]]郊外にある小さな宿屋。 後に文神と呼ばれることになる[[ハレ]]は、この家に生まれた。 宿屋の経営どころか、日々の生活にも困るほど貧困に喘いでいたハレの両親は、最初、生まれた幼いハレを売ってしまおうと考えていた。 しかし、幼子の無垢な瞳にじっと見つめられ、家を出たところで彼の母は彼を売るのをやめた。 それから数年後、彼の名がトルクルトア中に知れ渡ることになろうとは、一体誰が予期し得たであろう。 *出典 http://j…

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