大腿筋膜張筋 Tensor fasciae latae muscle
起始
上前腸骨棘停止
脛骨外側顆に付着する腸脛靭帯支配神経
上殿神経(L4〜S1)作用
股関節を屈曲・外転・内旋させる骨盤〜股関節にかけて中殿筋や小殿筋と共同して外側の安定性に関与する。
備考
長距離ランナーの代表的な疾患の一つとして腸脛靱帯炎がある。また、縫工筋と同様に上前腸骨棘の剥離骨折を引き起こす原因筋である。大腿筋膜張筋は二関節筋であるため、単関節である中殿筋や小殿筋に比較して非常に使いやすい。そのため、緊張が亢進し短縮をきたす結果となる。大腿筋膜張筋の短縮評価テストとしてOberテストがある。Oberテスト:患側下肢を上にして患者を側臥位にする。膝関節を90°屈曲位にして、股関節をできる限り外転し、腸脛靱帯をゆるめる。そして外転した下肢を離すと、腸脛靱帯が正常ならば下肢は内転位に落ちてゆく。
しかし、大腿筋膜張筋か腸脛靱帯に拘縮があると、下肢を離しても外転位のままとどまる。
2007年10月15日(月) 23:27:39 Modified by mediwiki_kaiboseiri