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千のFX千夜一夜 第五夜 〜 夏時間と標準時間

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※本情報は、2009年3月時点のものです。各国の夏時間切り替えは、将来的に各国法令や特例により変更される場合があります。

3月に入ると早々に、アメリカとカナダが夏時間に入る。

夏時間に入ると、その国のマーケットのオープン・クローズや指標、政策金利の発表時刻なども1時間ずれる

しかし、標準時間夏時間の切り替えは、国によって異なるため、特に3月や10月は要注意だ。

ここでは、いよいよ始まる夏時間への切り替えを迎えて、各国がいつ標準時間と夏時間を切り替えるのか見て、それぞれの時期に、主な指標などの時刻がどう動くのか、確認しておこう!

夏時間は、イギリスなどでは「サマータイム(summer time)」、アメリカやカナダなどでは「デイライト・セービング・タイム(daylight saving time)」などと呼ばれ、日照時間が長い季節に、時計を1時間早めておくというものだ。

夏時間そのものについては、Webなどでも十分情報があるので割愛しよう。

日本には夏時間はないが、米・加・英(欧州)・豪・NZといった国々は、それぞれ固有の夏時間を持っている。為替は二国間の通貨のやりとりであるから、その国の指標時刻をきちんと把握しておく必要があるだろう。

それぞれの国で夏時間への移行タイミングは異なっているが、主要な国ではいずれも「1時間早める」という点では変わりない。

日本と同じ北半球に位置する米・加・英(欧州)は、日本と同じくこれから夏に向かう時期に夏時間を迎える。夏時間でない期間の時間設定を標準時間というが、実は標準時間の期間よりも夏時間の期間の方が長い

そして、当然のことであるが、南半球に位置する豪・NZは、日本の冬季にあたる時期が夏時間であり、北半球が夏に向かう時期に標準時間に戻る。

よって、3月頃は、米・加・英(欧州)で時刻が1時間早まり、豪・NZで時刻が1時間遅くなる。10月頃はその反対だ。

米国(NY)の夏時間は、3月の第2日曜に始まり、11月の第1日曜に終わる。
2009年で言えば、3/8(日)〜11/1(日)が、夏時間だ。
カナダも同じである。

欧州(LDN)の夏時間は、3月の最終日曜に始まり、10月の最終日曜に終わる。
2009年で言えば、3/29(日)〜10/25(日)が、夏時間だ。

オーストラリアの夏時間は、10月の第1日曜に始まり、4月の第1日曜に終わる。
2009年で言えば、年初〜4/5(日)と、10/4(日)〜年末が、夏時間だ。

ニュージーランドの夏時間は、9月の最終日曜に始まり、4月の第1日曜に終わる。
2009年で言えば、年初〜4/5(日)と、9/27(日)〜年末が、夏時間だ。

いずれも、仕事などに支障の少ないよう日曜日の午前2時前後に切り替わるようになっているので、FXのような金融市場では翌日の月曜日から変わる、と思えば良い。

ちなみに、豪の夏時間が始まるのは10/4(日)であるが、翌10/5(月)は豪の休日であるため、豪の金融市場で夏時間が始まるのは10/6(火)であることに注意。

なお、2007年や2008年に一部の国の法改正で夏時間の移行日が変わっており、Webで見られる夏時間の移行日には古い情報も見られたので注意したいところ。
(これの確認はかなり苦労した・・多分合っていると思うが)

2009年の場合はまず、3/8に、米・加が夏時間に入る。これで、
●米国指標(日本時間22:30、0:00。米標準時間の時)、ダウ寄付き(同23:30)、FOMC(同4:15)
などが1時間早くなる。

次いで、3/29に、欧州が夏時間に入る。これで、
●LDNFIX(日本時間17:00、1:00。英標準時間の時)やBOE、ECB発表時刻
などが1時間早くなる。

次いで、4/5に、豪とNZの夏時間が終わる。これで、
●ウェリントン開場・シドニー開場やそれぞれの政策金利発表時刻
などが1時間“遅く”なる。

そこから数ヶ月は、北半球の夏時間と南半球の標準時間が続く。

秋は、まず9/27に、NZが夏時間に入る。これで、
●ウェリントン開場やRBNZの政策金利発表時刻
などが1時間早くなる。

次いで、10/4に、豪が夏時間に入る。これで、
●シドニー開場やRBAの政策金利発表時国
などが1時間早くなる。

次いで、10/25に、欧州の夏時間が終わる。これで、
●LDNFIX(日本時間16:00、0:00。英夏時間の時)やBOE、ECB発表時刻
などが1時間遅くなる。

最後に、11/1に、米・加の夏時間が終わる。これで、
●米国指標(日本時間21:30、23:00。米夏時間の時)、ダウ寄付き(同22:00)、FOMC(同3:15)
などが1時間遅くなる。

これを、それぞれの時期でどうなるか、以下の4つの代表的な時刻で移り変わりを見てみよう。
指標現地時間日本時間(現地が標準時間の時)
米国指標現地 8時30分22時30分
欧州LDNFIX現地 16時1時
ウェリントン開場現地 7時4時
シドニー開場現地 7時6時

日本時間で表現すると、
期間(2009年)米国指標欧州LDNFIXウェリントン開場シドニー開場
1/1〜3/822:301:003:00夏5:00夏
3/8〜3/2921:30夏1:003:00夏5:00夏
3/29〜4/521:30夏0:00夏3:00夏5:00夏
4/5〜9/2721:30夏0:00夏4:006:00
9/27〜10/421:30夏0:00夏3:00夏6:00
10/4〜10/2521:30夏0:00夏3:00夏5:00夏
10/25〜11/121:30夏1:003:00夏5:00夏
11/1〜12/3122:301:003:00夏5:00夏
(夏は夏時間)

面白いことに、3/29〜4/5の1週間と、10/4〜10/25の3週間は、米・加・欧州・豪・NZの北半球・南半球の主要な国でそろって夏時間になっている、ということだ。(日付は2009年)

逆に、北半球・南半球の主要な国がそろって標準時間、という期間はない。

2008年10月下旬、欧州の夏時間が終わったころ、一部のトレーダーがLDNFIXの時刻を1時間間違えて買い上げたこともあったようで、FXニュースにもなった。米国から見ると、欧州の時刻は秋に1週間だけずれて元に戻る(春は3週間だけずれてまた元に戻る)、という風に見えるのも面倒だろう。

まあ、世の中の思惑はそうした勘違いも往々にしてあるから、それほどきっちりと対応する必要もないと思うが、夏時間が終わったことに気付かなかったりして、自分の予想しないタイミングでレートが動いて慌てたり・・なんてことにもなりかねないので、3月や10月の切り替わりは注意しておきたい。

最後に、北半球が夏時間の場合と標準時間(冬時間)の場合のタイムチャートを記しておこう。
北半球夏時間(オセアニアは標準時間)
TKYLDN (TKY-8)NY (TKY-13)主な流れ
3月最終日曜1時
〜10月最終日曜1時
3月第2日曜2時
〜11月第1日曜2時
5211600株大引け
6221700スワップシドニー勢
72318早出アジア勢
800指標019香港シンガポール勢
900株寄付き、55仲値120東京勢
10221
11322
12423
1350
1461早出欧州勢
1500株大引け、OPC72早出LDN勢
16800株寄付き、FIX3欧州勢
17900英指標4LDN勢
181000欧指標5
19116早出NY勢
20127
2113830米指標NY勢
2214930株寄付き
23151000米指標、OPC
01600 FIX、30株大引け11
11712
21813
3191415 FOMC
42015ウェリントン勢
北半球標準時間(オセアニアは夏時間)

TKYLDN (TKY-9)NY (TKY-14)主な流れ
10月最終日曜0時
〜3月最終日曜0時
11月第1日曜1時
〜3月第2日曜1時
52015シドニー勢
6211600株大引け
7221700スワップ早出アジア勢
800指標2318香港シンガポール勢
900株寄付き、55仲値019東京勢
10120
11221
12322
13423
1450
1500株大引け、OPC61早出欧州勢
1672早出LDN勢
17800株寄付き、FIX3欧州勢
18900英指標4LDN勢
191000欧指標5
20116早出NY勢
21127
2213830米指標NY勢
2314930株寄付き
0151000米指標、OPC
11600 FIX、30株大引け11
21712
31813ウェリントン勢
4191415 FOMC


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