[11月18日 LB県新LB国際会館会議室]
公開討論会 席順
E F
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B | | H
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C | | I
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観 衆 席
A: 神北小毬(うぐぅ民主党) B: 三枝葉留佳(眠主党) C: 朱鷺戸沙耶(公芽衣党) D: 二木佳奈多(眠主党)
E: 来ヶ谷唯湖(新党魁) F: 棗恭介(LB社大党)
G: 直枝理樹(LB超野党連) H: 宮沢謙吾(LB超野党連) I: 能美クドリャフカ J: 西園美魚(杏さん党)
恭介「今日は皆に集まってもらい、感謝する」
葉留佳「一つ質問していいですカ?」
恭介「何だ?」
葉留佳「どうしてはるちんとお姉ちゃんが右派側の席に座らされてるんですカ?」
恭介「いや、数が溢れたから…」
佳奈多「まあ、葉留佳は元から政治思想にこだわっていないものね」
葉留佳「ハッハッハ、面白ければ何でもありですヨ!」
小毬「ふぇ〜、政治でそれはちょっとどうかと思うよ〜」
唯湖「全く、LB県超野党連はどうして葉留佳君のような人物を置いておくのだ?
大体、葉留佳君が反権力を掲げ続ければ、何れLB県超野党連の路線とも対立するのではないか?
自由主義者は思想的に相容れないと言って排除していることとは矛盾してはいないか?」
早速来ヶ谷が、自分自身の体験も絡めて攻勢に入り、戦いの火蓋が切って落とされる。
恭介は当面は様子を見る───候補者に任せ、彼らがどこまで戦えるかを見極めることにした。
佳奈多「葉留佳は来ヶ谷さんのように、計算ずくで破壊活動を行ったりはしませんからね。
来ヶ谷さんは政見放送でも、無茶苦茶なことを言っていたじゃないですか」
唯湖「政見放送では色々と言ってきたが、何を無茶苦茶だと言っている?
新規立法により今まで犯罪とされていなかったようなことが、次々と取り締まられ、
あるいは取り締まられようとしていることは事実だ。
無論、それ以外にも、従来より我が国には言論その他の市民活動の自由を不必要に弾圧する
法律が存在していることも事実だ。
バーチャル児童ポルノに対する規制などは、その好例ではないか?」
美魚「それはそうですが…」
唯湖「私は、言論その他の市民活動、一般には自己の生命・身体・財産の処分の自由、いわゆる
自己所有権が最も重要な人権人外権だと考えている。
そして、諸君も含めた左派が、いたずらに観念的な『平等』『平和』の理念を掲げ、
最も基本的な自己所有権を蔑ろにするという本末転倒を犯し、結果として先に述べた
公権力の拡大に手を貸していることも事実だろう」
128 :リトルバスターズ!県候補者討論大会 (2/4):2008/11/19(水) 12:48:32
謙吾「公権力の拡大、とは聞こえが悪いな。確かに、左派の中には行き過ぎた権利保護を唱える者がいるのも事実だ。
しかし、少なくとも経済競争にはある程度の規制は必要だと思うが。実際、規制緩和と自由競争によって
貧困層が拡大している」
唯湖「貧困は、普遍的な福祉政策によって救済するべきだろう。むろん、私はこれとても市民の相互扶助によって実現されることが
望ましいと考えているが、それが現実的でない状況では、普遍的な福祉政策による救済に反対はしない。
むしろ、最低限の生活水準を下回るワーキングプアや日雇い労働者が問題となっている現状では、
我が党が掲げる社会保障費の増額も認めるつもりだ。
経済競争のルールはその成員たる市民が自らの意志で作り、実践するものではないのか?
もちろん、他者の自己所有権を侵害する自由までは認める気はない。自己所有権は公権力による侵害からはもちろんのこと、
他の市民による侵害からも保護されなければならぬ」
佳奈多「しかし、自由主義経済が現在まさしく金融危機を惹き起こしていますよ。これは自由主義を掲げる
そちらの党全体に大きなダメージになると思いますが?」
唯湖「金融危機は、金融業界が自由経済で暴走した面もあるが、根本的には※国の一極集中経済と※国通貨の優位性に
原因がある。※国の連邦中央銀行 (FRB) を解体し、FRBによる※国通貨の管理を止めさせれば、このような歪んだ構造は
修正されるだろう。もちろん、我が国の中央銀行も解体すべきだと思っている」
唯湖「はっきり言えば、これまで行われてきた様々な『改革』は、私自身が、そして我が党が掲げる改革のプログラムから
最も重要な部分を消し去り、結果としてその意義を根本的に転倒させたものでしかない。
既得権益の形態を変え、市民に見え難い場所に隠し、さらにそれを政府と癒着した資本家の支配下に陥れ、
一方では行政事務が市民に果たすべき最小限のサービスをも放棄しているのが今の葉鍵政府だ」
クド「確かに今の行政が必要なサービスを果たしていないと思うのです。社会保障費の増額は私達も
必要だと思うのです。
ですが、それだけでは過当競争が起こってしまうのです。競争第一主義に陥ってしまうのです。
過当競争によって日の目を見ることの出来なかった優秀な技術がいくつもあることは、来ヶ谷さんもご存知でしょう。
競争の行き過ぎを抑える仕組みは必要だと思うのです」
唯湖「私は競争社会を目指しているわけではない。
事実、協調は日常生活、経済活動、文化的活動など、市民のあらゆる活動において不可欠のものだ。
しかし、そのあり方、協調か、競争か、それは結局は市民が自らの意志で定めるべきものだと思う」
理樹「でも、政府が何かをしないとなし崩しに社会のルールが崩れ、みんな競争することしか考えなくなって、
弱肉強食の社会になると思うよ。協調って言うのは、押さえがないと、誰か一人心無い人間が破るだけで
簡単に崩れてしまうものなんだよ」
佳奈多「そうね。葉留佳みたいに馬鹿なことをやりたがる人間は常にいるわ。
それを放っておいたら、それを真似する人がたくさん出て、最後はみんな真面目にやるのが馬鹿らしくなって
勝つために手段を選ばなくなってしまいますよ」
葉留佳「そこで名前出すの止めてくださいネ…」
唯湖「押さえがなければ、一人心無い人間が破るだけで崩れる? それで、その押さえとして公権力による統制が
必要だというのか?
そんな『協調』など、それを支える意志がその程度のものでしかなかったに過ぎないのではないか?
事実、私が引っ掻き回したところでリトルバスターズは存続してきたではないか。
第一、公権力が立派なルールを定めたところで、現実には力のあるものに利権が流れる。さらに、現実が変化しても
ルールだけが残り、官僚の既得権益の保持の為に利用される。それは君達も何度も見てきただろう?」
129 :リトルバスターズ!県候補者討論大会 (3/4):2008/11/19(水) 12:49:06
理樹「だから、ルールを民主的に決めて、ルールを適切に運用できてるかどうか民主的な手続きで監視する。それに、状況が変わったら
それに合わせてすぐにルールを変えていけるようにする。そういう仕組みを作っていくことが必要だと思う」
美魚「逆に言えば、政府がルールを作るべきでないというのは、言い換えれば市民の判断を信用していない、あるいは
市民によって選ばれた議員の判断を信用していない、ということになりますね。もっといえば、来ヶ谷さん
自身がルールを適切に運用するための監視をしていく意志がないということを表明しているようなもの
ではありませんか?」
唯湖「公権力が適切に運用されているかどうかの監視はむろん必要だ。私は今ある法律に関しては、常に適切に
運用されているか監視の目を向けているぞ。そして事実、適切に運用されていないことが度々ある。行政の裁量によって、
運用が歪められている場合が少なくないのだ。現実に行政に対する民主的な監視のシステムが確立していない以上、
行政がルールを適切に運用できないというリスクは最大限に見積もるべきではないだろうか?
それに、民主的な手続きのもとでの市民の判断による決定とは、最終的には最も声が大きいものの意見でしかない。
結局、その決定を同意しない者に対しても押し付ける、その事実は確固として存在する、ということだ」
佳奈多「でも、そうしないと社会が成り立たないのも疑いようのない事実ですよ。
現に来ヶ谷さんも、基本的な福祉政策は反対しない、と言いましたね? それも市民から徴収した税金で
まかなうものですよ? 政府がそういったことをしないと、最小限度の生活の保障すらできない、ということ
じゃないですか?
それなのに、どうして競争のルールに関しては市民の自由に任せればいいなんて言うんですか?」
唯湖「私は生存の権利の保障は必要だと思っている。実際に生存の権利を保障されていない市民が存在するという
現実の前には、公権力を背景とした福祉システムも止むを得ない。
だが、逆に言えば、生存の権利が保障されれば、その他のことは市民の自由な選択に任せたい」
互いに原則論を掲げて譲らない状況に入る。それを察したのか、ここで恭介が割って入る。
いよいよ、切り札の出番…というわけだ。
恭介「…話が平行線になってきたな。少し、話の方向性を変えようか。
まあ、俺たちも今の行政のあり方が正しいとは思っていない。今の行政が既得権益を抱え込んでるとか、
特別会計を見直すとか、政府系の公益法人を解体するとか、そういう方針に異議はない。
しかし、お前や葉鍵新党、新党魁、それにうぐ民党や眠主党やことみん新党の一部の連中は、問答無用で
行政を破壊しようとしている」
小毬「うーん、うぐ民党にも少し激しいことを言う人がいるのは確かだよ」
葉留佳「はるちんだって、今の行政機構を速攻で破壊してしまおうなんて、そんな無茶なことは考えませんヨ」
唯湖「誤解をしていないか?私たちも即座に破壊をしようとは思っていない。期限を定めて段階的に縮小すると
言っている。また、党の方針は民間に移行させるための措置として、今まで民間が果たしていなかった機能を
民間が果たせるように一時的に予算を付する、ということだ。私は一時的にせよ予算を付する必要があるのか
疑問に思っているがな」
恭介「それにしても、お前たちの考えは、行政機関に対する悪意が強すぎないか?行政機関を変えたいなら、
まず現場を知る者の助けが必要だと思うが」
唯湖「私達は現場を知る個々の官僚に悪意を持っているわけではない。ただ、組織全体として見たときに、これを
信頼することは出来ないのだ。私自身も何人もの現役官僚と話をするし、彼らも程度の差はあるにせよ、
今の行政のあり方に我々と同じような問題意識を持っている。
根本的な変革をやり抜くには、職員側との協調が必要なのは確かだ。最終的に官庁の権限を大幅に廃止するにしても、
それに合わせて、残る部分をどう変えていくかを見極めるには、職員側との情報の交換、相互の理解が
欠かせないと思う」
130 :リトルバスターズ!県候補者討論大会 (4/4):2008/11/19(水) 13:08:19
恭介「しかし、数年での廃止といった、急速な変革は結局政治と官庁との間に対立を生み出し、改革に必要な
職員側との協調が壊されるだけじゃないのか?」
唯湖「それはそうかも知れぬ。だが、我が葉鍵の国が急を要する事態であることも確かだ。職員側にも
その点を理解し、迅速な変革の為に協力することを求めていく。その上で、変革の達成の正確な時期は
改めて設定することになるだろう」
恭介「改めて設定か…それは、変革構想の見直しということになるな。まあ、その点を確かめられただけでも
よしとするか」
恭介も指摘するとおり、時期を設定し直すというのは、構想全体の見直しを意味する。
行政機関に限らず、組織は巨大化すればするほど、個々のメンバーには(指導的立場にあるものでさえ)コントロール
し難い独立した意志が発生する。
中には、強力なリーダーシップを発揮して、変革を実現させるリーダーもいるが、それも人心を掌握し、
組織の力学を十全に理解すればこそのこと。
傍から見ているだけの人間の思いつきで変革できるようなものではない。
しばしば、現場を理解せずに上に立ったものの鶴の一声で改革が行われることがあるが、そういった改革は
往々にして悲惨な結果を生み出す。それでも、何もしないよりはマシである場合も多々あるのだが…。
美坂香里は「変革」を推進する勢力の旗手であるが、彼女自身、常に「安易に石を投げつける真似をするべきではない」
と戒めの言葉を語っている。
ともあれ、時期を改めて設定する、という発言を来ヶ谷から引き出せたことは、一定の成果といって良いだろう。
恭介は確かに、リトルバスターズの誇るべきリーダーだ。
佳奈多「ところで、これは少し前の発言ですが、自衛の為に銃刀法を緩和しろとかふざけ過ぎですよ。
※国みたいな犯罪多発国にするつもりですか?」
唯湖「その考えこそが問題なんだ。諸君はそうして目先の平安の為に、警察権力の拡大を側面支援することになる。
これは思想の左右によらず、葉鍵の民にたびたび見られる考えだ。
朋也氏や秋生氏もそういう発想で、警察権力の拡大や監視社会化を進める法案を出しているのだろう。
平安を守る、その考えは良い。私も、自らの市民活動の自由を脅かす存在から解放され、平安になりたい。
だが、銃刀類の所持をいくら規制したところで暴力団や凶悪犯罪者による犯罪を防ぐには限界がある。
ただ、警察権力の市民活動への介入の機会を増やすのみだ。
ならば、我々自身がむしろ暴力団や凶悪犯罪者に対する自衛の為に武装する自由を認められるべきではないのか?」
美魚「まあ、銃刀法が刀剣類の所持まで過剰に規制している、恣意的な取り締まりに利用されている、ということには
私は異議はありません。
ですが、凶悪犯罪者はニュースにしばしば登場するといっても、葉鍵全体で見れば、めったに現れるものでは
ありません。それに暴力団は暴力団同士で抗争することはあっても、一般市民に危害を加える事例は多くはありません。
むしろ、暴力団よりも武器を持った素人のほうが恐ろしいというのがその手の世界に関わる人々の共通認識です」
唯湖「暴力団は一般市民に実際に直接危害を加えることは多くなくても、様々な形でその暴力で市民生活に干渉している
存在だ。単なる個人の犯罪者よりも害悪は大きいのだぞ。それに対して一般市民が自衛手段を持てないことは問題では
ないのか?
そもそも、国家権力が警察力という形で犯罪防止の為の実力を独占し、一般市民から自衛能力を奪っている、
そのこと自体が批判されるべきだ」
佳奈多「まあ、あなたがそう考えていることは理解していますが」
131 :リトルバスターズ!県候補者討論大会(追加):2008/11/19(水) 13:48:34
唯湖「そういえば、以前にこの県でカジノ誘致運動があったときに、諸君と意見が割れたことがあったな。あれが決定打となって
私がLB県を離れたのだったな。
経済競争にはある程度の規制は必要だとしても、娯楽的な賭博行為まで規制する必要はあるのか?その点を聞きたい」
佳奈多「カジノは依存症を惹き起こし、貧困の更なる拡大や家庭崩壊、治安の悪化の原因にもなります。また、
カジノで有名なφ国M特区では売買春も蔓延しています」
唯湖「依存症は本人の責任というしかあるまい。私は売買春も合法化して良いと思っている。売春を性的搾取と見なす意見があるが、
売買春の違法化のために闇組織が風俗業に入り込み、結果として一層搾取が強化されているではないか」
美魚「現実には合法的な風俗業にも暴力団のような組織は関与しています。カジノであれ売春であれ、合法化は暴力団が
公然と活動する基盤を与えるだけだと思いますが?」
唯湖「暴力団は暴力団として、違法な活動は取締り、警察が取締り切れないことは先に述べたとおり一般市民の自衛のための努力
に委ねるしかあるまい。ともあれ、自らの意志でカジノを利用する自由まで違法とすべきではない。
まあ、君達が依存症に陥るようなことがあれば、おねーさんが強引にでも直してやるからその点は安心するがいい。
さて、問題は、この一件からして、君たちが経済危機とかそういった問題とは別に、最も基本的な自己所有権を蔑ろにする
存在だということを確かめられたということだ」
佳奈多「結局、社会のモラルは簡単に破壊されるものだということですよ。来ヶ谷さんはそれを、市民が自ら望んだ結果だから
仕方ないと言うのでしょうけど」
理樹「それにしても、カジノ騒動の時は突然来ヶ谷さんが飛び出したからびっくりしたよ」
葉留佳「それで、戻ってきたらはるちんも真っ青の危険人物になってますからもっとビックリしましたヨ」
唯湖「まあ、飛び出してから、色々とあったからな。最も、そのおかげで、自分の政治的な理念を確立できたのだが。
さて、明日は私の理念と、君たちの理念の衝突する日かな?」
小毬「ふぇ〜、これじゃ私達は蚊帳の外、みたいだね」
唯湖「そう悲観することもない。政治理念をめぐる争いに嫌気が差した有権者が平安を求めて小毬君に投票、という可能性も
あるのだからな。
そういえば、沙耶君は何も発言していないが、何か言いたいことはないか?公芽衣党は我が党とは最も相容れない立場だと
思うのだが」
沙耶「前にも言ったでしょ!あたしは上からの命令で公芽衣党の潜入して候補者になっただけで、公芽衣党がどんな党なのかとか、
公芽衣党の政策がどんなのかも知らないのよ。あーはっはっはっはっ」
唯湖「もう開き直ってるな…」
恭介「全く、うぐ民党も公芽衣党も候補がこれだから、与党を任せていられないんだ。来ヶ谷は言っていることには賛同できないが、
葉鍵のことを真剣に考え、現状打開に情熱を燃やしていることだけは間違いないぞ」
恭介「というわけで、大体話題は出尽くしたかな?」
唯湖「…全部、私の発言に関するものばかりではないか」
葉留佳「まあ、初めから姉御をみんなで力を合わせて倒そう!っていうつもりで企画しましたからネ」
唯湖「まるで私が悪役のような扱いではないか」
美魚「今の政府のあり方を根本的に覆そうとしている時点で、悪役だと思います」
唯湖「まあ、平行線に入ったりはしたが、ともあれ各候補の見解を有権者諸君が確認できたという点では有意義な公開討論会であった
と思う。参加していただいた聴衆各位にお礼申し上げたい」
理樹「それでは皆様、本日は遠路はるばる本討論会にお越しいただき、お疲れ様でした」
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