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「はぁ……」

いつもの試験管を振り、ため息を吐く。
お嬢から指名されたのは良いが、コレを飲んで生やしてくれとの事だった。

「どうにかならないかな……」

生える感覚は悪くないが、アレから与えられる快感にはどうにも慣れない。

「指名されたのに随分と暗い顔してるわね」

「情けない話だけど、結構好き放題されるんだ」

アロメルスの言葉に返事をして蓋を開け、中身を一気に飲み干した。

「旦那様が待ってるわよ?」

「君もそのうち飲まされるよ」

振り向かずに部屋を出て、彼女と共に廊下を歩いて寝室に向かう。

「ジーナ、おそーい」

「ご主人様を待たせるなんて従者失格じゃないかしら?」

お嬢はリセとシトリスに挟まれてご満悦だ。皆の視線が僕に向いて居心地が悪い。

「僕の獲物なんだからどうしようと勝手だろ」

お決まりの台詞を吐くと、お嬢を挟んでいた2人を手を振って追い払った。
スーツの上着とネクタイを備え付けの椅子の背に掛け、膝立ちでお嬢に覆いかぶさる。

「ん……」

彼女が求めるままに唇を重ね、口内に舌を入れた。
歓迎するように伸びて来た舌を受け入れ、互いの唾液を交換する。
膝立ちをやめて重力に身を任せると、お嬢が僕の背中に手を伸ばして強く抱きしめた。
それに応えるように肉棒を押し付けて舌を絡め続ける。
やがて彼女が僕の背中を叩き、限界を示すと口内から舌を引き抜いて唇を離す。

「ふぅ……お嬢は僕達を煽るのが上手いよね」

唇を舐めてそう言うとお嬢はにこりと笑う。
蟲惑魔は人間を誘い込んで喰らうと言うけど、僕達の関係はその逆だ。

「入れるなら準備しないとね」

僕が身体を離すと、寝巻きごと下着を脱いだ彼女は脚を開く。
もう何度見たか分からないけど、お嬢の身体は綺麗で飽きない。
いつものように割れ目へ右手を伸ばし、指先でなぞった。

「まだ本番じゃないんだけど、そんなに恋しいのかい?」

蜜壺へ指を沈めると、そこが僕の指を締めつけているのを感じる。
更に奥へ向かい、彼女の弱点を押してあげた。
口を手で隠し、声を抑えながら震えるお嬢が可愛くて僕の動きも激しくなる。

「恥ずかしい事なんかないよ、ちゃんと声を聞かせて欲しいな」

すっかり濡れた蜜壺の中で容赦なく指を動かし、彼女の抵抗を打ち砕く。

「好きなだけイくと良いよ」

嬌声を上げるお嬢の痴態がいつもより僕の興奮を煽り、ズボンの下で肉棒が更に主張を始める。
なんだか窮屈な気がしたけどそれを意識の外へ追いやり、彼女を責め続けた。
互いの服に汗が滲む頃になって指を引き抜き、僕は服を脱ぐ。

「さぁお嬢、本番だよ」

シャツの前を開き、ズボンのチャックを下げた。
そして下着を脱いだ瞬間、普段よりも大きな肉棒が僕達の視界に映る。

「へ……?」

「なんかジーナの……いつもより大きくない?」

思わず変な声が出てしまった。リセの言う通り、今回生えたそれは目に見えてサイズが違う。
驚くお嬢の視線がそれを見つめ、その後僕に期待に満ちた視線を送る。
彼女の指が割れ目を開き、愛液に濡れた蜜壺を見せつけてきた。僕は考えるのをやめ、肉棒を掴んで亀頭を入口に擦り付ける。

「そんなに煽って、どうなっても知らないよ……っ」

肉棒が吸い込まれるように沈んでいき、腰を最後まで押し付けるとそこで動きを止めた。
中の動きをいつもより強く感じ、お嬢の下腹部を撫でてあげる。

「全部入ったよ、お嬢」

動きを求めているのか、彼女の手が僕の手に触れた。応えるように手首を掴み、腰を少し揺さぶってみる。
もどかしいように声を上げたお嬢に一言かけて、僕は腰を動かし始めた。

「ははっ、そんなに気持ち良いのかい?」

ゆっくりとした動きで、彼女の中を味わっていく。
慣れなのか、普段よりも与えられる快楽に耐えられる。これなら少し激しくしても良いかな。
優しく腰を引いてからお嬢の腰を掴み、一気に肉棒を押し込んだ。
突然与えられた強い快楽に彼女の身体が震え、口から甘い声が漏れる。

「普段より気持ち良くて声も出ない?」

僕も快楽を得る為に、更に激しく腰を動かしていく。蜜壺の天井を削るように擦り上げると、肉棒が強く締めつけられた。

「指じゃ奥まで入らないから?僕達はあんなに頑張ってるのになぁ」

僕の動きに合わせて喘ぎ声を上げ、びくびくと身体を震わせるお嬢に話しかける。
まぁ皆、彼女が気持ち良くなって満足してくれればそれで良いから気にしてないだろう。
まともに喋れないように腰を打ちつけ続け、お嬢の反応を楽しむ。

「いいなぁジーナ、私もお嬢様いじめたーい」

「アロメルス、大丈夫かしら?顔が赤いけど……」

「え、ええ……本当にあんなのが入るんだなって驚いてるだけ……」

3人の会話を聞きながら動いていると、僕も限界が近づいて来た。
口の端を吊り上げて笑い、更に腰を激しく打ちつける。

「お嬢、中に出すよ……!」

そう告げて腰を強く押しつけると、彼女の脚が僕の腰を抱きしめた。更に押し込まれた肉棒が爆発する様にお嬢の中で跳ね、射精が始まる。
大きさに比例するのか、何度も脈打って蜜壺へ精液を送り込む。

「はぁ……っ」

僕の身体から熱が消えて、それを補うように身震いした。絶頂して戻ってこない彼女の頬を軽く叩き、呼びかける。

「飛ぶくらい良かったのかい?」

そのまま撫でてあげると、お嬢は気持ち良さそうに頬を擦り寄せた。気付けば肉棒が消えて蜜壺から抜け、割れ目から精液がこぼれている。

「普段より楽だったけど、やっぱり疲れるな……」

汗も拭かずに彼女の上に倒れ込み、首筋に顔を埋めた。あの頃から変わらない、僕の好きな匂い……
お嬢の手が僕の頭を撫でる心地よさに身を任せ、目を閉じる。

「君は僕の獲物なんだ……」

初めて彼女を抱いたあの日から変わらない事を、お互いに確認するように呟く。
汗に濡れたまま重ねた身体が境界を失って、どこが自分の身体か分からなくなる。

「そりゃジーナが初めて抱いたからそうなんだろうけど、お嬢様は私達も好きだもんね?」

「ほんと、羨ましいわね。私が余所に行ってなければ間違いなく旦那様の蟲惑魔になれたのに」

「仲良き事は美しき事だけど、ご主人様に関しては私達も譲れないわよ?」

リセとシトリスが僕の身体を引き剥がし、ベッドに座らせるとアロメルスがお嬢にタオルを渡す。

「はい、ジーナも身体拭きなよ」

リセから渡されたタオルで身体を拭いてベッドから降りると、お嬢も付いてきて僕の背中に抱きついてくる。

「しばらく旦那様を預けるから、先に身体流してなさい」

服を着なおすと2人揃ってアロメルスに部屋から追い出された。どうやら後片付けを先にしてくれるらしい。
2人で顔を見合わせて笑い、ゆっくりと廊下を歩くことにした。

後日、ねだられてまた薬を飲むことになったけど生えてきたのがいつものサイズだったので搾られる事になったのは別の話だ。

「突然仕様が変わるのはやめて欲しいな……」

息切れしてそう呟く僕を、上に跨ったお嬢が笑顔で見下ろしていた。

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