◆ グローバルセーブから情報を引き継ぎました、地図情報を更新します。
【葉脈の迷宮】

◆ = 現在位置

◆ 迷宮へ侵入する時間帯を指定できます。
>>↓1  自由な時間帯、もしくは時刻を指定して下さい。

朝食食い終わった直後くらいの時間で

あなたは 【7:30】 から迷宮に侵入します。
それでは 【葉脈の迷宮】 の攻略を開始します。
よろしくお願いします。

【7:30】
あなたは洞窟を奥へと抜け、整えられた通路へと踏み入った。
道の幅は大柄な男が二人、両手を広げてすれ違える程度だ。
床と天井の距離も同じ程度。
もし通路の断面図を見たならば、そこには綺麗な正方形が描かれている事だろう。
壁、床、天井の全面に、ほのかに青みを帯びた光を放つ空隙が葉脈のように走り、辺りを照らしている。
それは明らかに人の手で作り出せるとは思えない魔性を帯びているように、あなたには感じられた。
ともあれ光のお陰で、真っ直ぐに長く続く通路の突き当たりまで、何の障害もなく見通す事が出来る。
十歩程先には床から腰の辺りまで突き出た石の柱があり、その上には石版のような物が乗っている。
遠目には、文字が刻まれているように見えた。
>>↓1 どうする?

文字を解読

何はともあれ、まずはあからさまに怪しい石板を調べるべきだろう。
生まれもっての衝動も、心臓を強く脈打たせる事であなたを急かす。
あなたは石柱へと足を踏み出した。
遠目に見た通り、石板には文字が刻まれていた。
文字は余りにも規則的に並んでいる。
石板を升目で区切り、中央にしっかりと文字が置かれるよう、
苦心しながら慎重に彫り込む神の姿を想像できるほどに。
【文字の解読】
知識 10
目標値 10 (自動成功)
刻まれていたのは、四十を超える数の神々が相争っていたとされる、遠い時代の文字であった。
常人ならば、文字の存在を知っていた所で、一文字読むにも苦労するだろう。
しかし、世の大半の知識をその脳に収めるあなたにとって、食堂の品書きの解読にも等しい。
"死は常にあなたの背を追い続ける。
 隠れ潜むならば闇の中に。
 逃げ惑うならば光の道を"
何の苦もなく読み取れた内容は、このような物だった。
あなたは幸先の良い出だしに、口元を笑みに歪める。
迷宮のほんの入り口で、今はもう誰にも使われない古代の文字に出会えたのだ。
ならばこの先にはどれ程の物があるのか。
期待は弥が上にも高まって行く。

【7:45】
解読を終えても、周囲に異変は無い。
葉脈が明るく照らす通路には、動く者はあなたしか居ない。
>>↓1  どうする?

石碑の裏を確認する

あなたは石柱の隅々まで確認した。
ここは迷宮なのだ。
文字が刻まれているだけとは限らない。
むしろ、もう一つ二つと仕掛けがあって然るべきである。
ぐるりと回って石柱の裏も確認し、更に石板を動かせないかと試みる。
すると、あっさりと石板は持ち上げられた。
石板の重量は、見た目通り。
ごくごく当たり前の重みだけが手の中にある。
指先で擦ってみても、感触には何の違和感もない。
どうやら、石板の素材は既知でしかないらしい。
僅かに落胆しながらも、あなたは肝心要の石板の裏側、空洞になっている石柱内部を覗き込む。
そこには……。
>>↓1 コンマ判定 【幸運な出来事】
幸運 4
目標値 4

【幸運な出来事】
目標値 4  出目 2
成功!
そこには、何かの欠片が落ちていた。
黒、というよりも闇色の欠片の正体を、あなたは事前の調査で知りえている。
この迷宮に棲息するという、異形の脚を持つ魔物の甲殻だと思われた。
拾い上げれば、大きさは掌の四分の一程度。
粉末状にしても利用価値があるという話であるが、流石にこの量ではどうにもなるまい。
とはいえ、邪魔になる物でもないはずだ。
今の所、人体に悪影響があるという報告は存在しない。
むしろ、魔力を遮断するという性質が何かに利用できる可能性は捨てがたい。
捨てるならばいつでも出来ると、あなたは欠片を仕舞い込んだ。
◆ 【異形の甲殻の欠片】 を獲得しました。

【8:00】
石柱の調査を終えても、周囲に異変は無い。
葉脈が明るく照らす通路には、動く者はあなたしか居ない。
>>↓1  どうする?

段差とかに気をつけて中へ

あなたは通路を先へ進む。
通路には段差は見当たらず、平坦な道が真っ直ぐに伸びている。
床を走る葉脈も細く、つま先を引っ掛ける心配は無いように思えた。
それでも、用心に越した事は無い。
こんな入り口で万が一にでも転び、後に引きずるような怪我でもしては折角の探求が台無しである。

◆ = 現在位置
慎重に進んだあなたは、突き当たりへと到達した。
勿論、あなたはここに存在する罠についても調べている。
分かれ道の中央、葉脈で区切られた島のような部分に足を踏み入れれば、不可視の刃が放たれるという。
それを知り、冷静を保っている現状、誤って発動させる愚を犯す訳も無い。
あなたは罠に気をつけながら左右の道を確認する。

まずは右の通路を覗く。
その先には今までの通路と同じような道が伸びていた。
距離はそう長くはない。
入り口からここまでの半分程だろう。
道は直角に北へと折れている。
また、曲がり角の手前の壁、その入り口側にはへこんでいる部分があるのも見て取れた。
あなたは地図と照らし合わせ、そこが小部屋なのだと当然分かるだろう。
顔を反して次に左の通路を覗く。
こちらも右の通路と同じ程度伸びているように見える。
だがこちらはその半ばで迷宮の不可思議な壁が途切れ、勿論葉脈も消えている。
その先は暗いためおぼろげにしか見えないが、どうやら極普通の洞窟のような岩壁となっているようだ。
>>↓1  どうする?

小部屋に入る

あなたは一も二も無く小部屋へ向かうと選択した。
この小部屋の入り口は、人の意思を読み取って開閉を行うという。
現在、人類の領域にそのような物は存在しない。
似たような物はある。
特定のキーワードを感知して開閉する扉だ。
しかし、ただ意思のみでとなると、それは今の人に再現出来るとは思えない。
明確な未知。
これを前にして躊躇う必要は一切無かった。
【8:15】

◆ = 現在位置
しかし、扉の前で開放を命じるあなたは、何の反応も見せない扉に落胆する。
真っ白い平坦な扉の中央には、青い球体。
どうやら、扉は初期化されているらしい。
あなたはこの球体が魔力を吸うと知っている。
これが錠であると予想される以上、開放を試みるには魔力を捧げる必要があるはずだ。
>>↓1  どうする?

扉を開けてから先に進む

扉を開けるには、魔力を捧げる必要がある。
魔力を急激に失えば、最悪は意識を失う恐れもある。
……だがその程度、あなたの好奇心を抑える理由には、到底成り得なかった。
>>↓1 コンマ判定 【吸収抵抗】
魔力 4
目標値 4

【吸収抵抗】
目標値 4  出目 3
成功!
球体に触れた瞬間、強烈な脱力感があなたを襲う。
体の奥底、心臓から魔力が吸い上げられ、それが腕を伝って扉へと流れていく。
あなたが触れ続けている青い球体は、魔力が消えるにつれてその輝きを増している。
と、その時。
それがあなたの内側で未知の感覚が唐突に蠢き、
心臓から吸い上げられる感覚が急激に弱まっていく。
完全にせき止められるまでにかかった時間は、恐らく十秒ほどだろうか。
青い球体は不満を表すかのように数度瞬き、鍵を外すような音と共に扉の中へと埋もれて消えた。

更にあなたは、自身の保有する魔力に関して、今明確に知覚した。
元々、知識では理解していた。
それを元に鍛錬を試みた事もあっただろう。
これまでに成果に至る事は無かったが、しかしそれは無駄ではなかった。
生命の源たる心臓の中央、あなたが知覚できていなかった器官が、生誕を祝うように咆哮を上げる。
肌が震え、血潮は沸き立ち、本能が力の真価を告げる。
その衝動に従い、あなたは未知の力を解き放った。

■ コンティニュアル・ライト
少量のマナを消費して、光球を発生させる。
特に指定しない限り、光量は大型のランタン程度、持続時間は六時間。
光量と持続時間は、片方を犠牲に片方を増幅する事が出来る。
また、必要があれば自由なタイミングで光を消す事が出来る。
■ フィジカル・ブースト
少量のマナを消費して、筋力・耐久・敏捷のいずれか一つを増幅する。
持続時間は十五分。
強化値は魔力の能力値と等しいが、元々の能力値の二倍を超える事はできない。
持続時間中は、数秒の集中を代償として強化対象能力を変更でき、その場合マナの再消費は行われない。
■ マナ・ボルト
基礎攻撃力 : 3
少量のマナを消費して、魔力の矢を射出する。
魔力の能力値を威力増加判定に用いる遠距離攻撃。
特にデメリットは存在しない。
>>↓1  【20:42】 以降のみ有効  習得する魔法を一つ選択して下さい。

ライト

無意識に胸元に掲げた掌の上。
そこに、不可視の力が集い、一つの魔法を形成する。
光だ。
辺りを煌々と照らす、大きな光の球がそこにある。
コンティニュアル・ライトという名のそれを、あなたは十全に知り得ていた。
とはいえ、今は葉脈が淡い光を放っている。
周囲に闇は無く、今すぐ必要になる力では無い。
あなたはそっと自身の魔力に命じ、光球を掻き消した。

あなたは上機嫌で扉に向き合う。
ついに自身の持つ魔力の引き出しに成功したのだ。
心臓の中、そこに眠る未知を暴いたという事に他ならない。
気分が高揚しない訳もないだろう。
あなたは学者であり、そして脳髄に収める知識は並ぶ者が居ない程だ。
当然の事として魔法を習得するための修練法も知っているに違いない。
もしあなたが望むなら、更なる魔法の習得を自由に試みる事も出来る。
ただし勿論、それは短時間で済む事ではない。
ここは迷宮であり、死は常にあなたの隣にある。
時間の経過がどのような危機を招くかは未知数だ。
また、あなたが持つ食糧に限りがあるという事も、忘れてはならない。

扉はあなたの意思に従って、音も無く開いた。
小さな部屋の中、正面の壁際には箱が一つ。
腰掛けるには丁度良い高さのそれは、極普通の宝箱に見える。
通路と同じく葉脈が縦横に走る白い部屋の中、その箱だけが現実的に過ぎ、凄まじい違和感を放っている。
◆ 安価で 【先に進む】 が指定されているため、自動的に前進します。
あなたは小部屋を一旦置き、曲がり角の先を覗き見る。
【目視】
感覚 2
透明 -2
目標値 0 (自動失敗)
目に映る物は何も無い。
安全なのだろうと判断し、あなたは道を進む。
>>↓1 コンマ判定 【不運の回避】
幸運 4
聴覚 -1
目標値 4

【不運の回避】
目標値 3  出目 2
成功!
※ 目標値ミスがあったので修正されています。
あなたは何事も無く道を進みきった。
突き当たりの左右には、それぞれ扉がある。
向かって左手側の扉には複雑な銀色の装飾と共に文章が刻まれ、
逆の右手側の扉には、見覚えのある青い球体がはめ込まれている。
>>↓1  どうする?

文字を解読

あなたは左手側、銀の装飾の扉を選んだ。
理由は単純。
未知であるからに他ならない。
近くで見れば、銀色の装飾は絡み合う蔓と、咲き誇る花を模っていた。
また、文章を構成する文字は、入り口の石板の文字と同じ、神代の物のようだ。
つまり、解読は容易いという事である。
読み進むのに僅かな時間も必要無い。
内容は、こうだ。
"甘き眠りは死を誘う。
 されど、真なる死を遠ざける"
あなたはその一文が示す所に、心当たりがあった。
この迷宮には、強力な昏睡毒を含む、極めて甘い蜜を蓄える蔓植物があるという。
それに対する警句であろうと、あなたは考えた。
しかし生憎、後半については分からない。
だが、覚えておく事に損は無いはずだ。

また、あなたは銀色の装飾、
愛しい我が子の頬を撫でる慈母の掌を思わせる、柔らかく包み込むような、薔薇に似た多重の花弁に目を付けた。
恐らくは蔓植物、マナ・イーターの花だろう。
事前に知り得ていた蕾の形状から考えても間違い無い。
あなたは、その花に既視感を覚えた。
大図書館の知識の中に、良く似た物があったはずだと。
しばし考え、そして答えに至る。
遥か南方。
大陸の南端に位置する国家に現れたとある迷宮の主は、これと瓜二つの花を持つ蔓植物であったという。
近寄るだけで生命を吸い取るその怪物は、迷宮が生まれた次の週には、草原一つを荒野に変えたと言われている。
……もしや、ここにも居るのだろうか。
あなたが至ったその考えは、高揚していた心を急激に凍り付かせただろう。
だが、今の所あなたに不調は無い。
扉の球体に魔力を吸われた以外は、何も奪われてなど居ない。
花が良く似ているだけであり、迷宮を歩むだけで衰弱死する事などありえないと、あなたは信じた。

【8:45】

◆ = 現在位置
あなたは一度扉から離れ、動揺しかけた心を落ち着かせる。
周囲に異常は見つけられない。
西には装飾の扉。
東には青い球体の扉。
道を戻れば、宝箱のある小部屋がある。
>>↓1  どうする?

さくさくいこう。知らない右の道へ

あなたは東の扉を開けて進む事を選んだ。
似ているだけと、あなたは信じた。
だがそれで不気味さが拭い去れる訳では無い。
少なくとも今は、銀の装飾を押し開く気にはなれなかった。
あなたは再び、青い球体と向き合う。
そして、その手をそっと伸ばし……。
>>↓1 コンマ判定 【吸収抵抗】
魔力 4
覚醒 3
目標値 7

【吸収抵抗】
目標値 7  出目 7
かろうじて成功……
球体に奪われようとする魔力。
その流れを、あなたは全力を以って押し留めようとした。
しかし、完全に塞き止める事は出来ず、少なくはない量のそれが消えて行く。
青い球体が扉の中に埋もれる頃には、あなたは全身を汗で濡らしていた。
過剰な吸収を防ぐ事はどうにか出来たが、時間を置かずに二度の吸収である。
あなたにとって、この負担は大きかったようだ。
行動に支障が出る程ではない。
だが心臓の奥に意識を向ければ、宿る魔力はその量を半分程にまで減らしていた。
もし、更にもう一度同じ行動を取ったならば、その時あなたの意識が残るかは怪しい所である。
>>↓1  どうする?

吸収量を減らせないかと魔力について知っていることを上げてみる

あなたは自身の知識に問いかけた。
球体による吸収量を少しでも減らすため、何か出来る事は無いか、と。
魔力とは、太古において神々が非力な人間種に授けた、牙であるとされている。
死を遠ざけるための、一種の加護であるのだ。
これは神自身が肯定しており、確度は高いと思われる。
人間種の他は、神が生んだ迷宮の怪物しか魔力を持たない事も、信憑性を高めている。
魔力の用途は多岐に渡る。
肉体の賦活。
物質の形成。
果ては擬似的な生命の創造さえも。
怪物と呼ばれる魔法使いは、自身の想像力のみであらゆる行為を可能にするという。
さて、問題は吸収量の軽減である。
魔力を吸収するという魔法が一つ存在する。
マナ・ドレインと言う名のそれを完全に防ぐ術は……。
そこまで考えて、はたと気付いた。
迷宮の入り口、その石柱の中に見つけた甲殻の欠片である。
これを粉末状にして加工された防具で胴体、心臓の近くを覆えば、マナ・ドレインは効果を見せなかったという報告があった。
球体による吸収も、防ぐ事は可能であるかも知れない。
例えば、球体に指先だけを触れさせて、僅かに吸われる度に欠片を間に挿し込んで止める。
球体が満足するまでこれを繰り返せば、最低限の魔力を譲渡するだけで開閉が可能になるのではなかろうか。

あなたは魔力の吸収を抑える方法について思い至った。
しかし、現状の魔力不足は何の解決も見せていない。
ただ勿論、差し迫って行動に支障がある訳では無い以上、直ちに休息を取らねばならない事態でも、また無い。
>>↓1  どうする?

マナ・イーターの蕾に注目してみる

あなたは一度扉から離れ、振り向く。
目の前にあるのは、銀の装飾が施された扉だ。
中にはマナ・イーターが群生している、という報告がある。
その蕾は、昏睡毒が注目されがちであるが、潤沢な魔力も含んでいるのだ。
魔力不足を解決するには、最も即効性が期待できる。
残念ながら解毒のための薬品の持ち合わせは無いが、
もし眠ってしまっても安全が確信出来る場所があれば使用するのも良いだろう。
あなたは扉を開き、部屋の内部へと踏み入った。
>>↓1 コンマ判定 【不運の回避】
幸運 4
時間 3
目標値 7

【不運の回避】
目標値 7  出目 8
失敗……
扉を開いたあなたは、そこにこれまでの道程に無かった色を発見する。
極小さな、赤の群れ。
天井に数十あるそれは、じっと部屋への侵入者たるあなたへ向けられている。
六足鼠だと、あなたは思い至った。
おおよその迷宮に棲息する、魔物としては極めて珍しい、大きな害の無い種である。
もっとも、仲間や共生相手を害された時の苛烈さは他に類を見ないものであるが。
鼠達は少しの間あなたを見つめていたが、やがてその赤い瞳を閉じて行く。
器用な事に、天井を覆う蔓にしがみ付いたまま眠るようだ。
部屋の中に、他の異常は無い。
あなたは蕾の密集する壁に近付き、観察を開始した。
注目すべきは魔力。
必然的に、あなたは知識にあるままに両目に意識を集中させた。
>>↓1 コンマ判定 【魔力視】
魔力 4
覚醒 3
目標値 7

【魔力視】
目標値 7  出目 7
かろうじて成功……
知識と実践は、やはり違う。
その事を理解させられながら、苦労しつつも何とか魔力視は成功した。
あなたの視界は一変する。
壁を走る葉脈の青い光は輝きを増し、血潮のごとく循環するその動きが手に取るように分かる。
宙には青い燐光が舞い、蔓に近付いたそれは、吸い込まれるように消えていく。
そして蕾は、一流の職人が磨いた宝石のごとく、光に溢れる視界の中でも一際眩く輝いていた。
やはり、蕾に多量の魔力が含まれているのは間違い無いようだ。
>>↓1  どうする?

ねずみに渡せる食べ物がないか確認

【9:15】
あなたは天井に張り付く六足鼠について、記憶を探った。
彼らは草食性であり、肉類の一切は食べないとされる。
あなたが何かを与えようとするならば、植物由来の物で無い限り見向きもされないだろう。
荷物の中で、彼らが興味を示す物があるとすれば、穀物を焼き固めたビスケットが精々だろう。
それ以外となると、今まさに彼らがしがみ付く蔓の他には何も見当たらない。


◆ = 現在位置
あなたは周囲をぐるりと歩き回って観察する。
大き目の、庶民が暮らす家がすっぽりと収まるほどの広さの、無数の蔓に支配された大部屋だ。
蔓はその細い体を葉脈の中に挿し入れており、どうやらここから魔力を得ているようだと分かる。
天井と壁はその大部分が覆い隠され、葉脈の光を遮り、反面床には殆ど蔓がない。
その結果として、足元から青い光が立ち上り、奇妙な神秘性をかもし出している。
支配者たる蔓は、ひたすらに植物らしい沈黙を保っている。
あなたが歩き回っても、異形じみた反応を見せる事はない。
視線を巡らせ、あなたは一つの違和感を発見した。
入ってきた扉から見て正面の壁、その中央辺りに蔓が異常に集中している箇所がある。
初め、葉脈が集中でもしているのかと思えたそれは、葉脈の空隙よりも遥かに大きい隙間であった。
また、大量の蔓に覆われているにしても明かりが少なく、その向こうに葉脈があるとは思えない。
顔を近付けて良く良く見れば、両開きの扉が蔓の群れによって押し開けられているらしい。
蔓を切断するか掻き分けるかして扉を開けば、何とか通る事は出来そうだ。
鼠がしがみ付く天井部分からは、何本かの蔓が垂れ下がる。
それらは明らかに生命力を失い、今にも崩れ落ちそうにも見える。
恐らく、鼠に食われた部分か。

【9:15】
部屋の内部の様子で、あなたが気付いたのはその程度であった。
さてどうするか。
あなたは腕を組み考えた。
>>↓1  どうする?

鼠を刺激しないように気を付けて蕾を2つ採取

◆ 試験的同時進行、無理がありそうならこちらを停止します。
【9:15】
あなたはそっと、蕾の密集する壁に近寄った。
魔力を含む蕾。
そこに毒が含まれているとしても、迷宮の探索において心強い味方となる事は疑いない。
幾らか採取していくのも良い、と考えたのだ。
問題となるのは、共生相手を害されると激昂する鼠の存在である。
ただ、幸いな事に彼らは夜行性だと、あなたは知っている。
また、感覚器官の精度が、精々が人間と同程度でしかないとも。
音を立てないよう慎重に事を済ませてしまえば、何事も無く目的を達成出来る見込みは十分にあった。
努めて静穏に抜いた短剣を、あなたは蕾の根元に当てる。
>>↓1 コンマ判定 【隠密採取】
敏捷 8
目標値 8

【隠密採取】
目標値 8  出目 10
ファンブル!!
蕾を一つ切り終え、二つ目へと手を伸ばした瞬間の事だ。
あなたの手が、汗で滑った。
極度の緊張による物か。
あるいは、魔力が奪われた時に流れた冷や汗が残ってでもいたのだろうか。
どちらにせよ、結果は一つである。
手から零れ落ち、硬い床へと落下する短剣を、あなたは絶望のままに見送る他は無い。
初め、それは小さな鳴き声だった。
文字で表すならば、ぢ、という一文字で済むだろう。
それは真上、天井からあなたの耳へと届いた。
恐怖に凍るあなたの前で、声は徐々に広がっていく。
ぢ、ぢ、ぢ、と。
一匹の鼠から始まった連鎖はすぐに勢いを増し続ける。
天井の全てから大合唱が響くまでにかかった時間は、ほんの僅かなものだった。
全ての鼠達は眠りを放棄し、警戒するように、あるいは威嚇するように、じっとあなたを見つめている。
◆ ファンブル効果により 【不運の回避】 が自動失敗します。


◆ = 現在位置
そして、最小の軍勢が解き放たれた。
ある者は壁を伝い、またある者は天井から飛び降りて。
経路は違えども狙いはただ一つ。
あなたの喉を食い千切らんと殺到する。
>>↓1 コンマ判定 【敏捷対抗】
基準値 5
敏捷 8
敏捷 -12 (シックスレッグ・ラット / 凶暴化)
目標値 1

【敏捷対抗】
目標値 1  出目 8
失敗……
いかにあなたが人間として、特に秀でた敏捷性を誇っているとしても。
彼ら迷宮の魔物の前では、何の意味も持たなかった。
走り出そうと身構えた瞬間にはもう遅い。
赤い瞳の軍勢はあなたの体に群れ集い、一心にその首を目指す。
どれほど凶暴化しようとも、鼠は鼠。
牙も爪も極小さく、皮膚を切り裂いたとしても軽症にしかなりえない。
だが、それならば、軽症ですら死を招く、急所を狙えば良いと彼らは知っている。
それはまるで首飾りのようだった。
鼠達は連なり、あなたの首をぐるりと囲んで小さな牙を突き立てる。
>>↓1 コンマ判定 【物理的被害の軽減】
耐久 4
目標値 4

【物理的被害の軽減】
目標値 4  出目 4
かろうじて成功……
鼠の牙が次々に皮膚を穿ち、無数の傷をあなたに刻む。
それは深手には程遠く、血管を破るには僅かに足りない。
だが、時間の問題でしかない。
鼠達に対し有効な対処が出来なければ、あなたは自身の血に沈むだろう。
猶予は無く、そして鼠は多い。
少なくとも二十は下らないだろう。
あなたの首に群がる者達を払えたとして、第二陣が牙を研いでいる事も、忘れてはならない。
>>↓1  どうする?

獣脂に火をつけてネズミを焼き払う

"火、火だ!
 獣ならばきっと、火を恐れるはずだ!"
死の恐怖に取り付かれたあなたが縋った物は、知識だった。
大半の獣は炎を忌避する。
書物から得たその一文以外は、あなたの脳裏から消えて失せた。
そう、例えば。
荷物から脂と着火具を取り出す時間、などという物は。
>>↓1 コンマ判定 【敏捷対抗】
基準値 5
敏捷 8
敏捷 -12 (シックスレッグ・ラット / 凶暴化)
目標値 1

【敏捷対抗】
目標値 1  出目 4
失敗……
半狂乱で荷物を漁るあなたは、ついに獣脂をその手に掴んだ。
後は火を点すだけ。
それで鼠を焼けば助かるのだと、あなたは狂喜に顔を歪める。
無論、そんな物はただの現実逃避でしか無く。
鼠達は表皮の破れたあなたの首に、容赦無く更なる牙を刺し入れた。
>>↓1 コンマ判定 【物理的被害の軽減】
耐久 4
軽傷 -1
目標値 3

【物理的被害の軽減】
目標値 3  出目 10
ファンブル!!

"あぁ、赤い。
 ……火だ。
 燃やしてやった。
 助かったんだ、あいつらは、燃えて死んだんだ!"
……ありもしない空想の原因は、鮮烈に過ぎる赤のせいだろう。
噴水の如く噴き出した大量の血液は、あなたの視界全てを真紅に染めた。
勝利を確信した笑みを浮かべたまま、あなたは崩れ落ちた。
その周囲を鼠達が取り囲み、観察する。
死んだのか?
いや、まだだ。
いつ死ぬのか?
もうすぐだ。
もし彼らが言語を持ち、それを理解できる者が居たならば、きっとそのような意味を読み取れるだろう。
やがて、あなたはその命を落とす。
幸か不幸かと問えば、それは幸に振れるかも知れない。
少なくとも、あなたは最後まで自身の勝利を疑う事はなかったのだから。
DEAD END

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