理不尽難度のダンジョンアタック

九つの迷宮を制覇した大英雄を姉に持つ少女。
彼女は幼い頃、馬車に轢かれて足を失ったため、いつもベッドの上で世界を巡る姉に憧れ続けていた。
しかしその姉は数年前に大森林の迷宮で命を落とした。あらゆる傷と病を癒すという迷宮の果実を彼女に残して。
一緒に家に帰ろう。姉の遺品を求めるため、彼女は黄金の果実を口にする。

仲間となったエルフの少女と異端の少年。二人の目的地は迷宮の最北部。
無毛の猿の縄張りを満身創痍でくぐり抜けた三人は、遂にエルフの聖地へと到達する。
そこで少女の本当の目的が明かされる。彼女は自分の命と引き換えに、迷宮の魔物となった同朋を救うつもりだった。
命を捨てて、家族を救う。少女の行為はかつての姉と重なった。それが、あなたは気に入らなかった。
激しい怒りに身を任せ、あなたは力づくで少女を止めにかかる！
――結果としてあなたの試みは成功した。命懸けの戦闘になったが、少女に勝利したのだ。
どうすればいいと思う？　と問う少女に向かってあなたは答える。
友達になって欲しい、と。不思議そうに承諾する少女に向けてあなたは続ける。
大事な人を死なせたくない。一緒に居たいし、幸せになって欲しい、と。

"全部解決しよう。
　主なんか殴り飛ばして、迷宮は壊してしまえばいい"

エルフの聖域を目指す最中、魔力を回復するため、やむを得ずおおよそ1日経過した闇色の狼の心臓を生で食べた結果である。
くれぐれもダンジョン内での食事には注意することだ。