2.2 改修準備中

スペイン共和国軍(スペイン語: Ejército de la República Española)は、スペイン共和国の保有する軍隊である。
スペイン共和国軍
Ejército de la República Española
スペイン共和国軍の紋章(国章)
指揮官
最高司令官ペドロ・サンチェス首相(緊急時)
国防相マルガリータ・ロブレス
司令官国防参謀総長 フェルナンド・ガルシア・サンチェス提督
総人員
兵役適齢18歳から
徴兵制度なし
現役軍人数307,000人
予備役609,000人
財政
予算1兆9574億8800万ペセタ?
軍費/GDP1.2%
陸軍海軍空軍の三軍のほか、衛兵部隊であるラファエル・デル・リエゴ衛兵連隊からなる。



沿革

スペイン軍は15世紀のレコンキスタの終結後、アラゴン王フェルナンド2世とカスティーリャ女王イサベル1世の支配時代に常備軍として、陸軍と海軍が同時期に創設された。1901年にに軍政改革が行われ、ドイツ・プロイセン式に改められている(詳しくはスペインの軍政改革参照)。戦歴などについては陸軍海軍それぞれ参照。1978年には核実験を行い核を保有していたが1986年のEU加盟に伴い、保有核全ての権限をヨーロッパ連合のヨーロッパ共同防衛機構に移譲した(詳しくはスペインの核開発?を参照)。

軍服

改革後、1904年に前合わせがフライフロントの野戦服が導入された。基本的にポケットはないが、上級下士官や将校では個人の裁量で付けているものもある。色はプルシアンブルーだが、騎兵は灰色となった。またピッケルハウベも1905年に導入された。1912年に「野戦灰色」の生地を歩兵および砲兵の野戦服に採用した。1913年3月5日にウーラン、竜騎兵、胸甲騎兵、1914年2月23日には将校服にも導入された。軽騎兵はウーランカ、徒歩砲兵はブランデンブルグ型袖で前合わせのパイピングが赤、袖が黒。工兵はスウェーデン型袖で胸、襟ともに黒。航空部隊は袖章を除き砲兵と同様で、肩章はグレーの台にプロペラが付く。略衣の襟章は黒に赤淵。制帽は砲、工、通信、鉄道兵は赤パイピングに黒い鉢巻であった。

1918年には、袖口ボタンなどを廃した略式戦闘服が制定される。また全兵科共通野戦服が制定され、同時に兵科色が制定される。前合わせはフライフロントとなった。なお、特技兵であった猟兵、狙撃兵、騎猟兵、乗馬猟兵はグレーグリーンであった。この他、1919年に年に平時礼装が制定された。

第一次世界大戦中の1918年からピッケルハウベはシュタールヘルムに変えられた。


野戦灰色の制服を着てシュタールヘルムを被り、行進する兵士たち

植民地では主に灰色の軍服に防水帽が使用された。防水帽のパイピングの色は、モロッコが赤、プエルトリコは青、ギニアでは黄色であった。その後、詰襟6つボタンの簡素な野戦服が着用されるようになった。1905年に青の詰襟やポーランド式の袖に銀のパイピングを配したコーデュロイの被服が制定された。防水帽のほか、フランス風のケピ帽も使用した。襟、ボタン合わせ、袖に青のパイピングを配したカーキの防暑モデルもある。1909年にコーデュロイ、カーキともに折襟となる。1918年11月19日にされる。帽子が官帽となるほか、袖もポーランド式の山形袖から直線に変更された。1931年には本国軍の新型制服(1929年型)に統一された。

1929年に陸軍の将兵の野戦服はフィールドグレーを基調とし、襟のみダークグリーンで、胸と腰の左右に貼り付けポケットが付けられていた。肩章で階級が示される。襟章は将官がラーリシュ刺繍というアラビア風唐草模様、非将官はドッペルリッツェン という並行した2本の線のデザインである。制帽の顎紐は将校が捻り紐(将官は金、非将官は銀)、下士官以下は革だった。制帽は携帯に便利な略帽や規格帽に変えることができた。1935年に戦闘用ヘルメットのシュタールヘルムは新型となり、デザイン的により洗練され、軽量化、耐破片能力向上も図られていた。靴ははじめ全兵に黒革のブーツが支給されていた。スペイン内戦中はフランコ派らがそのままの軍服を着たのに対し、共和国派は従来の軍服だけでなくソ連やイギリス、フランスから支給されたものを着ている兵士が多く、民兵や市民は私服を着ていることも多かった。


1929年に導入された新型制服を着た将校たち

内戦中、私服で戦う市民達

内戦後は、内戦前によく似た折襟軍服が将校・下士官兵ともに使用されていた。ヘルメットはM56ヘルメットに変更された。幾度のマイナーチェンジを繰り返し、1970年頃より、将校は4つボタンの開襟軍服と、親衛隊の軍服のようなデザインとなった。下士官兵は、多少デザインが変更された5つボタンの折襟であったが、70年代後半より、4つボタンでネクタイを締めることが主であった。帽章は国家章をオークの葉で囲ったものである。

戦闘服については「フィヨルドパターン」と呼ばれる4色迷彩と、1960年代より登場して主流となった「レインドロップパターン」と呼ばれる、黄土色を基調とし、縦に茶色の点線が入った迷彩の2種類が採用されていた。後者は少し離れてみると点線が目立たなくなり、結局ただの単色布地に見えることから、酷評だった。初期型の戦闘服は胸ポケットが2つのみだったが、後期型では切り込み型の腰ポケットと、袖の上腕に小ポケットと包帯包を取り付けるためのループが追加された。 1970年代半ばより採用された新型では、貼り付け型腰ポケット2つが追加され、階級章を付ける位置が、肩から上腕へ移動するなど、改良されている。1988年からは新型迷彩とフリッツヘルメットが導入された。2018年からは改良されたACHヘルメットに置き換えられた。は2019年からはより洗練されたACU迷彩服が導入されている。なお現在も儀礼用としてM56ヘルメットは着用されている。

1988年までの戦闘服

M56ヘルメットを着用したラファエル・デル・リエゴ衛兵連隊の兵士

現在の戦闘服

改革後は5個ボタン4ヶ掛けダブルの制服となった。この制服は将校の他、准士官および上級下士官も着用した。水兵および下級下士官の制服は一般的なセーラー服である。この制服は1988年までほぼ変更がなかった。
1989年からは帽章は、錨を柏の葉が囲む意匠が胴部につき、クラウン部には円形章がつく。兵士は水兵帽のクラウン部に円形章のみがつく。
尉官制帽の庇には金色の波模様、佐官制帽の庇には1列の金の柏葉、将官制帽の庇には2列の金の柏葉が飾られる。

階級は兵・下士官が上腕部の臂章で、将校が袖口の金線で表される。従来将校の上衣に併用されていた、陸軍に準じた肩章は廃され、他の多くの国で用いられている例に準じて、黒地に袖口の階級章と同じ金線を配した肩章が夏服・コート・セーターに用いられるようになった。

現在の海軍の制服
帽章は、翼を柏の葉が囲む意匠が胴部につき、クラウン部には円形章がつく。
尉官制帽の庇には銀色の波模様、佐官制帽の庇には1列の銀の柏葉、将官制帽の庇には2列の金の柏葉が飾られる。階級は陸軍のパターンに準じた肩章で表される。襟章は兵科色の長方形の台布に、兵・下士官が銀色の飛ぶ鳥の意匠、尉官が半円形の柏葉のリースの上に飛ぶ鳥の意匠、佐官が長円形の柏葉のリースの内側に飛ぶ鳥の意匠を配したものが用いられる。

軍楽

上記でも述べたとおりプロイセン式の軍楽が導入され、その伝統は今にも引き継がれている。大帰営業譜(スペイン語: Gran tatuaje ドイツ語: Großer Zapfenstreich )などもドイツ式である。しかし、ナチスで多用された軍楽などは忌避されている。また近年ではプロイセン風の独自曲の作曲も盛んである。

使用されている(若くは使用されていた)軍楽(行進曲)一覧

日本語名スペイン語名ドイツ語名採用年廃止年試聴備考
導入行進曲Marcha señueloLockmarsch1901試聴各行進曲の前や行進曲間の繋ぎに演奏する
プロイセンの栄光Gloria de PrusiaPreßens Gloria19011939試聴
ヨルク軍団行進曲Marcha del Cuerpo YorckMarsch des Yorckschen Korps1901試聴
1756行進曲Marzo 1756Marsch 175619011939試聴
フィンランド騎兵隊行進曲Marcha de la caballería finlandesaMarsch der Finnländischen Reiterei19011939試聴スウェーデンの行進曲
パッペンハイマーEl PappenheimerDer Pappenheimer19011936試聴
ムシナン行進曲Marcha de MussinanMussinan Marsch1901試聴
プロイセン・プレゼンティア・マーチMarcha de presentación prusianaPreußischer Präsentiermarsch19011945試聴
海軍・プレゼンティア・マーチMarcha de presentación marinaMarine-Präsentiermarsch19011945試聴海軍用
ファーベリナー騎兵隊の行進Marcha de caballería fehrbellinerFehrbelliner Reitermarsch19021939試聴
ケーニヒスグレーツ行進曲Königgrätzer marzoKöniggrätzer Marsch19021945試聴
エリザベートの行進曲Marcha de la ElisabetherMarsch der Elisabether1902試聴
ペテルブルク行進曲Marzo desde PetersburgoMarsch aus Petersburg1903試聴あまり演奏されない
アレキサンダー行進曲Alejandro MarchAlexandermarsch1903試聴
キールへの挨拶Saludos a KielGruß an Kiel1903試聴海軍
墨入れTatuajeZapfenstreich1903試聴大帰営譜用
連隊の挨拶Saludo de regimientoRegimentsgruße1927試聴
ラリダーLaridahLaridah1929試聴
閲兵行進曲Revue marzoRevue-Marsch1929試聴
ストリート行進曲Marcha callejeraStraßenmarsch1931試聴
1号ストリート行進曲Straßenmarsch Nr.1Marcha callejera No.11931試聴
共和国軍1号行進曲Marchas de desfile de la EREParademarsch der NVA Nr.11933試聴
シルヴィア行進曲Marcha silvianaSilvianer Marsch1934試聴
街への行進Marcha hacia el centro de la ciudadZum Städtele hinaus Marsch1935試聴
乾杯SaludJubelklänge1935試聴
国境警備隊行進曲Marcha de las tropas fronterizasMarsch der Grenztruppen1936試聴
友よ!太陽へ、自由へ!Hermanos al sol, a la libertadBrüder, zur Sonne, zur Freiheit1937試聴
テンポ114Tempo114Tempo1141940試聴
共和国軍プレゼンティア・マーチMarcha de presentación de la EREPräsentiermarsch der NVA1945試聴
共和国海軍プレゼンティア・マーチMarcha de presentación de la AREPräsentiermarsch der Volksmarine1945試聴海軍用

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