作り直したやつ

始めに

まずこのシナリオを作るにあたって協力、意見してくださった檸檬さん、おるるさん、月さん、他にもテストプレイに参加してくださった皆様に多大なる感謝を。(連絡手段が無く許可を取れてない方は名前を伏せさせて頂いています)
当シナリオは超短くてちょっと頭が使えて割と簡単に死ねる、そんなシナリオになっております。
KPとして当シナリオを回す際はそれとなくPLの皆さんに事前に伝えておくと良いでしょう。
プレイ時間はオンでもオフでも2時間を想定しています。もしかしたら3時間の方が良いかもしれません。
※注意 タイトルがこうですが某ホラー映画とは一切関係ありませんので悪しからず。

シナリオの事前情報

推奨人数

1~4人です、5人でもやろうと思えばやれますが…一番丁度いいのは3人位でしょうかね?

推奨技能

目星・聞き耳
<生き残りたい場合>
回避・登攀

あらすじ

世間では今、人々の間である物が必需品となりつつある
現在の普及率は6割弱、そして今この瞬間も着々とその数値を伸ばしている物
スマートフォンだ、今回はそんなスマートフォンにまつわる怖いお話

導入

導入の舞台は現代日本の都会、とある交差点から始まる。
ここでの処理は主に探索者達に不審な電話が掛かって来たので取るか取らないかを確認すること。
取ると答えた場合はしばらくの沈黙の後に死に纏わる事か探索者を罵るような言葉を呟かれ直後に電話に引きずり込まれてしまう。
取らないと答えた場合顔が黒く塗りつぶされた影のような人型が急に目の前に現れ、物凄い力で車道に引っ張り出されトラックに轢き殺されるという恐ろしい体験を経て結果電話に引きずり込まれる。
どちらを選択しても結局は電話の中に引きずり込まれる点に注意。

描写例

貴方達は、よく言えば平和な、悪く言えば平凡な、そんな在り来たりな日常を謳歌している。
話は変わるが、世間ではある物が流行している。それは、携帯電話。
ガラパゴス携帯…いわゆるガラケーという機種が生産停止になって久しい中。
現在人々が携帯しているのは、普及率6割弱を誇り、今この瞬間も着々とその数値を伸ばしている…スマートフォンだ。
貴方達も当然そのスマホを所持している事だろう。
そんなある日、貴方達はスマホを片手に都会の某交差点の歩道に立っている。
現在信号待ちをしている状況だ、暇つぶしにとゲームアプリかSNSでもやっているんだろう。
そんな時、貴方達の携帯に着信が掛かってくる。
しかし妙だ、いつも設定している着信音と違う物が流れてきた。(イメージは某ホラー映画の着信音)
相手の電話番号を確認すると、そこに表示されていたのはなんと自分の番号だ。

ここでPLに電話を取るか取らないか質問をする。

【取ると答えた場合】

貴方は不審に思いながらも電話に出る。恐る恐る電話口に声を掛ける貴方。
……しかし返事は返ってこない。いくら待てども携帯は沈黙を保っている。
悪戯か、そう思い貴方が通話を切ろうとした、その時…
「こんにちわ、死ね」(ここのセリフは自由に変更可能、死を暗示したり罵るような言葉が望ましい)
と呟かれた。
ビックリして携帯から耳を離すと、その直後。
携帯電話の画面から、触手が飛び出してきて、貴方の体中に巻き付く。SANチェック 値は1/1d6
そして状況に混乱している貴方を、触手は携帯電話の中へと引きずり込んだ。
そしてそのまま、貴方の意識は闇へと落ちる…

【取らないと答えた場合】

不審に思った貴方は着信を無視する事にした。
着信音は一分ほどなり続けたが、最終的には鳴りやんだ。
何だったんだろう?と貴方は少し胸に引っ掛かる物を覚えたが、忘れようと思い前を向く。
するとそこにはいつの間に立っていたのだろう?大きくて細見な体系をした人物が立っていた。
貴方が困惑しているとその人物は貴方に向かって、
「何故電話に出てくれないんだい?」
と、驚くことに貴方と全く同じ声で問いかけてきた。
声に驚き貴方はその人物の顔を見る…いや、見てしまう。
その人物の顔と呼べる場所には、大よそ顔のパーツと呼べる物が無かった。
あるのは漆黒…真っ黒に塗りつぶされたのっぺらぼうだけだった。 SANチェック 値は1/1d3
その人物は、状況に困惑する貴方の腕を掴み車道へと引きずり出そうとする。
とても強い力だ、貴方は必死に抵抗し力の限り抗うが、なす術も無くそのまま車道へと引きずり出されてしまう。
そして聞こえてくるのは、トラックのクラクション。
横を見ると、目の前に合ったのはトラックのフロント…そして後ろへ跳ね飛ばされる感覚、激しい痛み、その感覚を最後に貴方の意識は闇へと落ちる。SANチェック 値は1/1d10
(オンセで回す場合の赤字で表示する部分を赤字で書いてみた)

シナリオ開始

携帯に引きずり込まれた探索者達が目を覚ますのは真っ白い長方形の部屋の中。
服や持ち物は気絶する前に着ていた物や持っていた物のまま、ただし携帯電話だけは持っていない。
正面には壁一面を埋める大きさのモニター、モニターの前には台が一つ設置されており、左右の壁には上に数字の書かれたパネル、横に貼り紙の貼られた四つの扉、背後には非常口の看板が上につけられた一枚の扉があり、天井には照明がある。背後の扉の横には照明のスイッチが付いている。
部屋の様子を描写したら天井からメモが落ちてくる。
MAP

描写例

意識を失った貴方達はしばらくして
『起きろー!』
というとても五月蝿い声によって起こされる。貴方達は目を覚まし、自分達の現状と辺りの様子を確認するだろう。
服装は気絶する前に着ていた物を着ている。持ち物は携帯電話を除いて気絶する前に持っていた物はあるようだ。
部屋は白い長方形型の部屋で明るい。部屋の壁や床、天井は全て同じ素材で作られているようだ。
辺りを見回してまず目に入るのは、貴方達の正面にある巨大なモニターだろう。
モニターは壁一面を覆い尽くすほどの大きさだ、モニターの前の床には成人男性のへそほどの高さの台が床に固定されている。
左右を見渡せば、上には奇妙に数字が羅列されたパネル、横に貼り紙の貼られた扉がそれぞれ四つあるのがわかる。
更に背後を見ると、そこには非常口の看板が設置された扉が一枚ある。そしてその横には奇妙なスイッチが一つ。
天井を見ると、そこには部屋中を照らすほどの光を発するLED照明が設置されていた。
そして天井を見たタイミングで、貴方達はある事に気付く。
天井から、一枚のメモがひらひらと貴方達の元へと落ちて来ているのだ。

メモの内容は以下の通り

『メモ』

どうも皆さん、初めまして
出来ればすぐにでも死んで頂きたいのですが、それは余りにもつまらない
だからゲームをしましょう。
ここからにげたければ、四つの扉のどれかに入るといいでしょう。
ここからでたければ、私に電話をするといいでしょう。
ここからかえりたければ、後ろの扉から出るといいでしょう。
死にたくなったらいつでも言ってください。
死に方を先に見てみたいという方はこちらを打ち込んで見てください。
貴方の未来:8335726342851312


メッセージにはある暗示が隠れている。
逃げる→現状からの逃避→自殺
出る→現状からの脱却→生還
還る→輪廻への帰還→転生
という、ENDのヒントに関係するものだ、一番下の転生については下の方で記載。
メモに書かれた番号の意味は83(よ)35(そ)72(み)63(ふ)42(ち)85(ゅ)13(う)12(い)。
前に書かれた数字が押すボタン、後ろに書かれた数字がボタンを押す回数を意味している。
この解き方を使えば後述する四つの扉の上のプレートの数字の暗号も解ける。
メモの裏側にもメッセージが書かれている。宣言か目星成功で情報を開示する。

『メモの裏』

四つの扉は色んなところに繋がっている。
旅をするには丁度いいだろう。

私に電話をしたければ

  ぷ に と や ら っ て る

              にかけるといい

元は一つだった物を、まず12個に分けました。
そしてそのうちの二つが外へと出ました。
仕方がないので残りの10個を窪みへ置きました。

問題です パズルを完成させましょう


四つの扉は文字通り別の場所へと飛ばされる門になっている。
探索者の目的はこの世界から脱出し、元の世界へ戻る事なので旅をする、というのは本来の目的から外れる。
つまり扉には入る必要が無いという暗示になっている。
ぷにとやらってる は にゃるらとてっぷ のアナグラム、つまり今回の黒幕はニャル様ですよ、と直球で教えている。
これは上に書かれた数字を日本語変換する方法の逆、つまり日本語を数字に当て嵌めるのが答え。
一番下の物は台の謎解きに関するヒントである。詳細は後述。

探索開始

正面
正面にあるモニターを調べても何もない、ただのモニターだとわかる。
台を調べると、台の上には縦4マス、横3マスに区切られた合計12マスの正方形の窪みがある事がわかる。
更に目星成功、もしくは宣言により側面に引き出しが一つ、背面の下部に自動販売機のような排出口が取り付けられているのがわかる。
引き出しの中身は表面にそれぞれ0~9の数字が書かれた立方体の石が十個入っていて、どれも台の窪みにぴったり嵌る形をしているのがわかる。
排出口の中を覗いても何もない。
台に石を携帯のボタンの配置のように嵌めるとモニターの電源が点き、点滅する縦棒が画面に表示される。配置が間違っている場合は何も起こらない。
電気を消した状態で嵌め込むと、嵌めた石が全て光り出す。嵌め込んだ石を押すと押した数字に対応した数字がモニターに表示される。
この時メモに記載されている番号を打ち込むと、スマホを弄りながら道路を歩いている探索者達の映像が三人称視点で写し出される。
そしてその直後、映像の中の探索者達に鉄骨が降って来て下敷きになり死亡する。映像が終わると画面が切り替わりまたスマホを弄っている探索者が写る。そしてまた何らかの理由で死んでしまう。そんな映像が永遠と流され続ける。

描写例

貴方は台を使いメモに書かれていた数字を打ち込む、するとモニターにある映像が表示される。
それはスマホを弄りながら道路を歩く貴方の姿を三人称視点で映した物だっただった。
映像の中の貴方はスマホを弄るのに夢中で周りが見えていないように思える。
すると、急に大きな音がする。映像の中の貴方が大きな影に包まれる、そして映像の中の貴方が上を見て、驚愕の表情を浮かべる。
次の瞬間、空から降って来た鉄骨が映像の中の貴方の体を押しつぶし、貫く。
血に濡れる道路、見るも無残な死体となった貴方の姿が写っている。
そこで、画面が切り替わる。表示されていたのはまたスマホを弄る貴方の姿だ。
今度は階段を昇っているようだ、スマホを弄りながらの為足取りはふらふらとして危なっかしい。
すると、一陣の強い風が吹き抜ける。映像の中の貴方はバランスを崩す。
そして階段の下へと真っ逆さまに落ちていく。
グシャリ
まるでトマトが潰れた時のように、貴方の頭が潰れており、画面が真っ赤に染まる。
そして画面が切り替わる。切り替わる。切り替わる。切り替わる。切り替わる。
映像の中で、貴方は何度も何度も何度も何度も死に続けた。映像とはいえ、それは多少なりとも貴方の気分を悪くするものだろう。 SANチェック 値は1d3/1d6+1d3


台はこの状態では未完成である。メモに書いてある通り本来石は12個無くてはならないが、現在は10個しかない。
残り2個の石の在処はメモに書いてある。メモには"外"、つまり外へ出る為に存在する非常口のどこかにある、と暗示しているのである。
側面
四つの扉の上にある数字の書かれたプレートと横には貼り紙にはそれぞれ

扉のプレートと貼り紙
右上の扉 323493728125
貼り紙  永遠の眠り

右下の扉 61125562219255613291
貼り紙  永遠の命

左上の扉 7145*1957255512144*1
貼り紙  日常と忘却

左下の扉 23755533
貼り紙  終末への誘い


と書かれている。
またそれぞれの扉は右上が押戸、右下が引き戸、左上が押戸、左下が横開き、となっている。
四つの扉は全てデストラップなので中を覗いたり入ったりしても何の得も無い。KPはなるべくPCが入らないようにそれとなく注意を促すべきだろう。
各部屋の脱出条件を手に入れるにはモニターの前の台のボタンで扉上の数字を入力する事によりモニターに映像が映る。
映像は扉の中の一部が映されている。多少のSANチェックは与えるべきだろう。
背後
非常口の扉には鍵が掛かっている。目星成功か開けるという宣言で気付く事が出来る。
スイッチを消すと部屋が一瞬暗闇に包まれ、しばらくすると非常口の看板に電気が灯る。
この時目星を+20%で振らせて成功なら中に正方形の影が二つある事に気付かせてもよい。
看板の中には残り二つの台の石が入っている。取るには看板の上部分が塞がっていない為、肩車をすれば簡単に取れるだろう。
書かれているのは記号でそれぞれスターマークとスクエア(*<アスタリクス>と#<シャープ>に似た記号)
この残り二つを正面の台に嵌め込むと、ガタン、と台の背面で何かが落ちてきた音がすると同時に背後からガチャン、と鍵が開く音がする。
台から落ちてきた物を確認する為に排出口を覗くとそこにあるのは一台のガラケー。
ガラケーは電源が点いており背景は初期設定の物。電話帳やメールボックス、着信履歴や発信履歴には番号やメールが一つもない。
図書館かコンピューターか機械系技能成功か宣言でこの電話自体の電話番号とメールアドレスがわかる。
登録された電話番号は 63*2(ぷ)52(に)45(と)81(や)91(ら)46(っ)44(て)93(る)
メールアドレスは punitoyaraltuteru @ shoggonet.co.sp

END

探索者達はそれぞれのヒントを使い各々選択肢を出すだろう。

END1 四つの扉のどれかに入った場合

・右上 死せる都
海底に沈む死せる都ルルイエへと繋がっている。
覗いたり入ってしまった人は1d10/1d100のSANチェック
発狂しなければ脱出可能だが発狂してしまった場合、クトゥルフ神の触手が伸びて来て捕まり死亡。

描写例

貴方が扉を開くと、そこに広がっていたのは暗闇に包まれたある海底都市の風景。
そこでは全てが眠りにつき、動く者が何もない。
完全なる静寂と死に包まれ、光の全く差し込まない、滅びと暗黒に包まれた海底都市、ルルイエの風景。
そしてそんな都市の中心、巨大な門によって封じられた存在を貴方は見てしまう。
旧支配者と呼ばれるグレートオールドワンの一角、邪神クトゥルフの御姿を。SANチェック 値は1d10/1d100


・右下 灰の光の柱
扉を開けるとそこから死の瘴気が噴き出てくる。
そして空から降りてくるクァチル・ウタウス神を目撃してしまいSANチェック1d6/1d20
その後発狂していなければクァチル神のタッチを回避で避けれるか判定し、成功で脱出が可能。
失敗でも1d100を振らせて1だったら永遠の命を手に入れる。(実質ロスト)
1以外だったら問答無用で塵と化す。

描写例

扉を開けると、とても埃臭い風が中から吹き出てきた。
貴方は吹き出てきた風に目を細め、そしてその光景を見て目を見開く。
そこにあったのは灰で出来た光の柱だった。
空には巨大な穴が開いており、そこから灰と光が地面へと降りてきている。
そしてその穴の中央、光の柱をゆっくり、ゆっくりと降りてくる者の姿を貴方は目視してしまう。
その体は小さな子供位の大きさだったが、千年も経ったミイラのように干からびていて皺だらけだった。
しかし纏う雰囲気はとても禍々しい、触れるもの全てを塵芥へと帰す死の瘴気だ。
それは貴方の存在を確認すると、ゆっくり、ゆっくりとこちらへと近づいてくる。
グレートオールドワン、クァチル・ウタウスの御姿を見た貴方。SANチェック 値は1d6/1d20

・左上 まどろみの中で
まどろみの中で眠るもの、ツァトグア神の御前に放り出される。
探索者が部屋に入って最初に見る光景はいつもの日常風景だ。
しかし違和感がある、アイデアに成功すると会う人会う人の顔が全て自分の知っている人間の物しかないと気付く事が出来る。
アイデア成功ならここで目覚める、失敗でもPOW*5成功で目覚める事が出来る。
目を覚ますとツァトグア神が過去の犠牲者を貪り食い、その周りで奇妙にも蠢く無形の落とし子達の光景を見てSANチェック 1d10/1d100
発狂しなかった場合は脱出が可能。

描写例

貴方が扉を開くと、扉の先からは暖かい光が漏れ出て来て貴方の事を優しく包む。
そして目を覚ますとそこは貴方の部屋だった。どうやら夢を見ていたようで貴方はベットから起き上がる。
貴方はいつものように朝食を食べ、着替えて仕事、もしくは学校へと向かうだろう。
幸せで平凡な、しかし変わる事のない日常の風景。しかし貴方はふと違和感を感じる。(アイデア成功で続きを描写)
すれ違う人すれ違う人に、気のせいか貴方の知り合いが多い気がする…いいや違う、知り合いしかいないのだ。
貴方の記憶の中にあるその顔が、街中の至る所に存在している。
そこで貴方は再び目を覚ます。そこに広がっていた光景は、先程見た物とは全く逆の風景だった。
多くの人間が虚ろな目で虚空を見上げて涎を垂らし座っている。
そしてそんな人間達の奥に、巨大な存在が鎮座している。
それの姿を例えるなら、毛むくじゃらなヒキガエルだった。
眉毛の無い黒い顔の中についた、まるでまどろみから半分だけ覚めたような目を座っている人間達に向けて、気だるげに欠伸をする。
周りには、まるでタールのように黒く鈍く光る不定形の存在が静かに鎮座し、うねうねと細かく動いている。
奥に鎮座する存在は、人間達の一部をその巨大な手で掴み上げ、巨大な口を限界まで開き、食らう。
そんな事をゆっくりと何回も繰り返し、やがて貴方の番が来そうになる。SANチェック 1d10/1d100

・左下 蜘蛛の巣
アトラク=ナクアの蜘蛛の巣へと繋がっている。
左下の扉は自動ドアで、何の宣言もせずにただ聞き耳をすると扉が勝手に開いて支えを失いそのまま下へと落下する仕組み。
引っかかった場合はDEX*5で踏ん張ることが出来る。
駄目だった場合は落下してしまい、アトラク=ナクア神とその娘と眷属達を目撃してしまいSANチェック 1d10/1d20
発狂しなかった場合登攀で脱出が可能、登攀失敗でアトラク=ナクア+アトラク=ナクアの娘1d10体+レンの蜘蛛1d20体と戦闘になる。

描写例

貴方が扉の先を調べようと耳を付けると、急に扉の感覚がが消え去る。
そしてそのまま、貴方は奈落の中へと真っ逆さまに落ちていく。
延々と続くかと思われた浮遊感は、強い衝撃とゴムのような反動で終わりを迎える。
そこは蜘蛛の巣だった、貴方は上体を起こし、"それ"の姿を見てしまう。
"それ"は巨大な蜘蛛だった。しかしその顔と思わしき部分には、苦悶の表情を浮かべた気味の悪い人間の顔が張り付いている。
それは貴方が愕然としていると、こちらを振り向きその醜い顔から奇声を発する。
すると巣の裏側から無数の蜘蛛が姿を現し、貴方に対して敵意を向けてくる。SANチェック 1d10/1d20

非常口に入った場合

上に書いてある通り かえる とは 帰る ではなく 還る なので、この先は輪廻転生の輪へと繋がっている。

描写例

貴方は非常口の扉を開く。その先は暗い廊下だった。
貴方は廊下を奥へと進んでいく。しばらくして開けた空間へと出た。
そこにあったのは、大きな大きな光の輪だ。
その輪を見た時、貴方は一つだけ確信する。
"自分達はここから産まれ、そしてここへと還ってくる、そういう物なのだと。"
貴方の体が宙に浮き、貴方は輪廻転生の輪の中へと還って行く…

このENDになった場合、こちらのルールを使用して探索者を作り直す事。

檸檬様製作の転生ルール

このルールが記載されているシナリオはこちら
良かったら一度見てみては?

モニターに63*252458191464493、もしくは6352458191464493と打ち込んだ場合

無貌の神状態のニャルラトテップがモニター一杯に映し出されてSANチェック 1d10/1d100
発狂しなかった場合はニャルラトテップに「生きたい」や「ここから出たい」と伝えれば生還。
ただし「死にたい」や「帰りたい」、「戻りたい」と言うとロスト。
発狂した場合は残念ながらロストとなる。

携帯電話のメールアドレスにメールを送った場合

しばらくするとメールの返信が来る。
開くとそこには一つの方程式が並んでいた。それを見た人は何故か自然とその方程式が解けてしまう。
これはクルーシュチャ方程式の為、解いた場合SANチェック 値は1d10/1d100
そして解いた人は無意識のうちにその方程式を震える声で呟いてしまう。
すると部屋内に黒い穴が開き、そこから無貌の神ニャルラトテップが姿を現す。SANチェック 値は1d10/1d100
そして探索者にどうしたいのか問いかけ、「生きたい」「出たい」と答えた者を穴に引き摺り込む。
「死にたい」「帰りたい」「戻りたい」と言った者はその場でペシャンコに潰されてしまう。

携帯電話で63*252458191464493、もしくは6352458191464493に電話を掛けた場合

これが正解、しばらくコール音が鳴り、電話を取る音がする。
すると陽気な、しかしどこか嘲笑を含む厭らしい声が聞こえてくる。
その声が探索者達にこれからどうしたいか?と問いかける。
「生きたい」「出たい」と答えた人がいたら了承の言葉の後にパチンッと指を鳴らす音がして探索者は意識を失う。
「死にたい」「帰りたい」「戻りたい」と言った者はその場でペシャンコに潰されてしまう。

ご丁寧にアナグラムをニャルラトテップと変えてから暗号を解き電話した場合

モニターなら手が出て来て全員連れて行かれ色々と冒涜的な光景を見せられる→SANCが2d10/2d100に
電話なら大きな笑い声が部屋中に響き渡り全員鼓膜が潰れてしまう。
聞き耳の初期値が永久的に0になってしまう。
その後他と同じようにニャルラトテップが(脳内に直接)問いかけてくるので答えを言う。
その時の処理は上と同じ。

因みに間違った番号を打ち込んだ場合は何も起こらない

時間切れとなってしまった場合

KPによっては謎解きと短さに重点を置いたこのシナリオに制限時間を設けて回す方もいらっしゃる事でしょう。
そんな方々の為の処理になります。
慈悲を設ける場合は最後に一度だけ行動する事を許してあげましょう。そしてPL同士で意見交換をする時間を与えないで
オンセなら秘話、オフセならメモなどで各PLの行動を聞き、お互いが最後にどう行動するかがわからない状況を作り上げるのが良いかもしれません。(実際やってみたら面白かった)
後は各人の選択に対応するENDを描写すると良いでしょう。
慈悲を設けない場合はニャル様が世界の元である携帯電話を外側から握りつぶします。
描写としては壁や床、天井の至る所に罅がはいり、巨大な手によって部屋が潰され意識が暗転する、と言った感じの処理になります。

後日談

探索者達がそれぞれの選択で脱出すると、電話をかけて脱出した人とモニターにかけた人だけがトラックのクラクションで目を覚ます。
横を見るとすぐそばまでトラックが迫ってきており危うく轢かれそうになる。
どうやらスマホを弄りながら歩いていた為にトラックの接近に気付かなかったらしい。
ここで生還出来なかった人達が居た場合、生存者達は目の前でトラックに人が轢かれる光景を見る。SANチェック 1/1d6
そして場面は数日後に切り替わる。
探索者達がテレビを見ていると、死亡者が誰もいなかった場合はニュース番組でながらスマホが原因で起こった事故の特集、
死亡者が居た場合はニュース番組で数日前の交差点で起こった事故についての特集をやっているのを見る。
どちらの番組にしても胡散臭そうな専門家を呼んで話を聞いているようだ。

描写

トーク番組が流れています。
そこでは携帯で会話をしながら交差点に入り信号無視をして事故に遭った〜さんについての問答が繰り広げられていました。
「先日、携帯を操作しながら交差点に進入した〜さんが交通事故で亡くなった件についてどう思われますか」
「やはりスマホのような便利な機械の普及のもたらす災害の一つですな」
「近頃はそのような社会現象に対して反発しようというのか、スマホを踏みつぶす宗教団体まであるとか…」
「ま、そこまでせずともね、交差点近くでは”ながらスマホ”をしない。これだけでも事故件数は違うでしょうな」
「なるほど、画面の前の貴方も気を付けるようにしてください。このような事故は年々増えているそうですからね…」

報酬

SAN値回復
シナリオクリア 2d6
登場神話生物
ニャルラトテップ,クトゥルフ,クァチル・ウタウス,ツァトグア,無形の落とし子,アトラク=ナクア,アトラク=ナクアの娘,レンの蜘蛛
クトゥルフ神話技能
通常生還で+1,ニャルラトテップの姿を見た人は1d10+10,それとは別に部屋に入った数だけ追加*5増加

シナリオの裏話

まず、この事件は年々増加するながらスマホによる死者数と、生産停止になり段々忘れられていくガラケーの怨念、その二つを憐れんだ無貌の神ニャルラトテップが仕組んだモノである。ながらスマホの恐ろしさを人々にその身を持って知らしめると同時にスマホを使うからながらスマホをしてしまうんだからガラケーに変えろと暗に教え込むという何とも回りくどくて面倒な遊びを思いついたのだった。
ニャルラトテップはまず異世界のある一角に自分の力を自由に酷使出来る空間を作り、そこと人々の携帯とを門で繋げた。
そして人々の動向を観察し、交差点や道路などでスマホを使っている人間に電話をかけ、出た場合は門に魂を引きずり込み、出なかった場合はニャルラトテップ自らがお迎えに上がるという何とも迷惑千万な事を繰り返したのであった。

シナリオ制作者より

短くて簡単なシナリオが作りたいなと常々思っていたところ友人に少しだけ案を貰って作り上げたこのシナリオ。
テストプレイで回したところ思っていたよりも評判が良かった為何人かに配り、意見を頂いて修正を加えに加えた結果出来上がったのがこのシナリオになります。
改めてシナリオの完成に関わってくださった皆様、本当にありがとうございました。
そしてこれから回す皆様へ、何度も言いますがこのシナリオはデストラップが豊富に配置されています。
また意外と珍しいニャル様の邪神状態が見ることが出来たり色んな神格と会うことが出来ます。
そんなわけでPCの死亡率はグンッと上がっております。何が言いたいかと言うと初心者よりもKPに慣れてきた人向けのシナリオです。
勿論初心者でも回せますが少しKPに慣れてから回すことを推奨します。
使用、改変はご自由にどうぞ。とは言ってもあまり改変できるところは無いかな…?(;´∀`)
ではでは皆様、良きTRPGライフを!
鍵狐

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