古今東西・ジャンル問わず報われない恋をするサブヒロイン、通称負けヒロインの情報をまとめていくwikiです



キャラクター名

メルル

作品名

漫画

三条陸・稲田浩司『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』
集英社
1989年〜1996年

アニメ

『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』
東映アニメーション
1991〜1992年
2020〜2022年

CV・キャスト

南場千絵子(1991年版)
小原好美(2020年版)

作品概要


ドラゴンクエストの世界観を題材に、勇者ダイが勇者アバンの弟子である仲間たちと共に大魔王バーンの野望を打ち砕くため戦う冒険活劇。

メルルはテラン王国出身の占い師の少女。
祖母と共に魔王軍から逃げていたところを、自分の力で戦いたいとダイたちの一行に協力を申し出る。
占い師としての力を駆使して、ダイたちの次の旅の目的を指南したり時には回復呪文のサポートも行う。
出会った時からアバンの弟子の一人であるポップに恋焦がれていたが、そのことを告げる勇気が出なかった。

物語の終盤、破邪魔法ミナカトールを発動するために、アバンの弟子たちがその信念でアバンのしるしを光らせていく中、ポップだけが光らせられないという事態に陥ってしまう。
自身がアバンの弟子の中でも劣等生だと自虐するポップに対して、彼女は懸命に声をかけ続けた。
そんな中、魔法の発動を阻止せんと襲いかかかってきた敵方の将軍ザボエラの毒攻撃を、メルルはポップの身代わりとなって受けるのだった。

命が尽きかける中、メルルはポップに自身の想いを告げる。
しかし、ポップがマァムを愛していることはわかっていた。
だからこそ、彼女はポップに「愛している人の名前」を教えてほしいという。

ポップは「勇気」を振り絞ってマァムが好きであることを告げると、彼のアバンのしるしは光始めた。
彼がアバンの弟子の中で「勇気」を象徴する存在だったのだ。
覚醒したポップの力で、メルルの傷は癒されていく。
想いにはこたえられないものの、この勇気はメルルにもらったものだと、ポップは感謝するのだった。

その後、この時の治癒魔法の影響で、メルルはポップと遠距離にいてもテレパシーが可能となる。
このことがバーンへの最後の逆転劇のきっかけになるのだった。

見どころ


物語の裏の主人公とも呼ばれるポップに恋した女性。
お調子者で臆病者のポップの優しさを見抜いて、出会った時から密かに恋焦がれているいじらしい少女。

そんな彼女のハイライトはやはり、最愛の人のために攻撃を受けるという衝撃的なシーン。
「はじめてポップさんのお役に立てました」と語る彼女の献身が非常に印象的だ。

その後、ポップに自身の想いを告げた上で、ポップの好きな人の名前を尋ねる。
その真意が明確に語られているわけではないが、ポップの言葉できちんと失恋をしたいという彼女なりの願いだろう。
覚悟の決まっていないポップに決断を迫るのは卑怯かもしれない――それを彼女もわかっているが、それでも尋ねずにはいられない彼女の謙虚だが確かなエゴが、彼女の恋の形を表しているようでとても美しい。

徹底的な優しさといじらしさ、そして献身が印象に残る魅力的なヒロインだ。

エイミと同様に、ヒュンケル・マァム・ポップの三角関係に揺らぐマァムを刺激するための当て馬のような側面があり、出番自体もあまり多いものではないが、その恋の存在感は作中でも屈指と言えるだろう。

名言・名シーンなど


「ポップさんがずっと好きでした」
「いつもお調子者みたいに振る舞っているけど、本当はとても心の強い人」
「どんなに苦しくてもどんなに怖くてもどんなに悲しくても最後の最後には必ず乗り越えてしまう人」
「引っ込み思案な私にとってポップさんはずっと憧れの人でした」

ポップへの告白。
彼の魅力を端的に表現した彼女ならではの告白だ。

「ポップさんの側に居たくて無理に危ない場所にまでついていってしまうくせに、結局自分の気持ちを伝えられなかった」
「言えば今の関係さえも壊れてしまいそうでそれが怖くて……そんな弱い自分が嫌いでした」
「でも褒めてください」
「私はじめてポップさんの役に立てたんです」

命がけでポップを庇い、傷を受けての言葉。
謙虚さといじらしさ、そして時には命を投げ出すほどの激しさを持っている二面性が彼女の恋の魅力だ。

「ポップさん」
「私の最後のお願いを聞いて」
「答えのわかっている意地悪なお願い」
「あなたの好きな人の名前を言って」

息も絶え絶えなメルルの最後の願い。
メルルの告白に対して単なる断りの言葉ではなく、ちゃんと好きな人の名前を敢えて言ってほしい。
思い残すことなく失恋させてほしいという彼女なりの精いっぱいのわがままがとても切ない。

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