人が100いるなら、100の価値観がある。

なら、あらゆる人が寄り集う駅前のアーケードで1人孤独に立ち尽くす男は何を考えているのか。

外は曇天、雨が降り続いている。雨と言うのは人の心まで曇らせるものだ。冷たい、鬱陶しいことこの上なし。小波は参ったように溜め息をつく。

「別に、このぐらいどうってことないのにな」

携帯を取り出す。新着はなし。また一つ溜め息をつこう…と思ったら手の中で震えだす携帯。

「おかけになった番号は」「そういうのはいいです。それより今どこに。」
「ああ、今…」



携帯を鞄にしまってすぐに見えた、待望の人物。
「なかなか遅いじゃないか」
「…やはりこれはいらなかったですね。どうぞ濡れ坊主になって帰って下さい。」
「悪い悪い、ありがと。じゃ、帰るか」

瑠璃花がわざわざ持ってきてくれた傘を受け取り、俺達は歩きだす。

「俺のために持ってきてくれたのは嬉しいけどさ。瑠璃花も暇じゃないだろ。」
「いいんです、私が好きでやってるんだから。」
「俺が好きだから好きにやってるのか?」
「バカ。」

因みに俺達はもう大学生だ。まぁやはりと言うか、大学は同じだ。(瑠璃花がどうしても俺と同じがよかったらしいが。)


「傘、1つでよかったんじゃないか?」
「なぜです?」
「相合いで。」
「しません!」
顔を朱く染めて怒気を込めて言う瑠璃花。怒ってるのやら、羞恥してるのやら。
「……次からは考えときます……」
…やっぱりか。

土手沿いの道を歩く。下には雨で勢いを増している川。嫌なことを思い出し、俺は顔をしかめる。

「…どうしたの?」
「…川で溺れて亡くなった友人がいてさ。…野良の猫を助ける為にな。」
「……立派な方だったんですね。」
「ああ……人って、変わるな。」
「…」

お互いしばらく無言の状態が続く。俺達の耳に流れるのは、傘に雨が当たる音だけ。

「…ごめん。空気悪くした。」
「いえ、いいんです。」
「…もうすぐ、着くな。」
「…ですね。」

自宅に到着した。今日は水木は寮から離れられないらしいので、瑠璃花の家に厄介になることになった。
瑠璃花が迅速に夕食の支度を済ませ、席に着く。

「最近の調子はどうですか?」
「野球?うん、ボチボチ。なんともいえない。」
「なんかつまらないですね。他に言うことないんですか。」

他愛もない世間話をして、過ぎ去る時間。


「俺、幸せだな。」
「?急に」
「母さんと親父は死んだけど、今は…水木がいて、大好きな野球ができて…それに、瑠璃花もいる。」
「私も、あなたに会えたからここにいる。…感謝してもしきれません。」
「瑠璃花…」

心臓が高鳴る。胸が痛い。このまま抱きしめてやろうか。

「さて片づけますのでバスルーム、お先にどうぞ。」
「ん、ああ、そう…」
心の中でチッと舌打ち。まだ慌てるような時間じゃないか…
さっさと事務的に頭髪を洗う。いそいそと頭を泡で纏わせながら、俺は昔のことを思い出す。
(昔はよく銭湯行ったなぁ。最近めっきりいかなくなったけど。今度誘う…いやいや、せっかくなら温泉旅行とかだよな…うん…。)

と、後ろから扉の開く音が。
…え?

「し、失礼します…」
「うわ、なに、どうしたのさ!」
振り返れば一糸纏わぬ姿の彼女が。突然の来訪に動揺して、顔を直視できない。あぁ、何緊張してんだ俺?

「あ、あなたも最近お疲れでしょう?あなたの身の回りの管理する私の身にもなってくださいね!これは私の義務でやってるんですから!」
「は、はぁ」


「と、とりあえず、背中から流しますね。」「は、はぁ」

なぜか焦る俺。寝室ならこんなことには…いやいや何考えてんだチャンスじゃないか…こういう…いつもと違った…

俺の中では今天使と悪魔が戦っている…機を待てと助言する天使と、今襲ってしまえとそそのかす悪魔。葛藤の末勝利したのは…

「…なぁ」
「え?」
「誘ってんだろ?」
「へ?あ、きゃあ!」
…悪魔だった。まあある意味男の本能に忠実な行動をしただけと言うか、あっちの期待?に応えたと言うか。

「久々だからな、遠慮なくいくぞ。」
「こ、こら!やめなさい!」

無理やり彼女に後ろを向かせ、壁に手を添えさせる。この体勢だと俺に形のいい尻を突き出し、秘所がまる見えだ。

「ち、ちょっと!もうちょっとロマンチックに…」
「ふーん、やっぱりそういう気で」
「…つっ!こ、これもあなたの体調管理も義務なんですから!そこは勘違い…ひゃん!」

言い終わる前に秘所に指を入れ、かき回す。うーん…凄いな、悶え方が。

「ああ、ダメ!それ以上は、やああん!」

みるみるうちに愛液で溢れていく瑠璃花の秘所。ヤバいな、俺の息子もガチガチになってきた。


瑠璃花の下部を見てみると…もう十分だな。
「さて、もういいよな?」
「あ、ダメぇ…」

聞く耳持たず、俺は息子を尻を向けた彼女の秘所に潜り込ませ…貫く!

「ああああぁ!はあああぁ…」
「くぅ……こいつは……」

急に押し寄せてきた快感にうっかり暴発しそうになるが、歯を食いしばり耐える。耐えたところで腰をリズミカルに動かしていく。

「ひゃあああ!ああん!あ!ダメ!」
「凄いな…もってかれそうだぞ…くっ」

彼女の締まりの良い膣内に俺自身の熱も更にヒートアップしていく。そろそろ頃合いと見た俺は腰の速度を上げる。

パンパンと腰と尻がぶつかりあう音がバスルーム内に響く…そんなBGMを背景に、俺の欲望が彼女の膣内に吐きでる。

「くぁ!出る!」
「ああああぁぁ!…ああ…」

どうやら射精と同時に瑠璃花も達してしまったようだ。壁に体を預け、肩で息をする瑠璃花。

「キス…」
「ん?」
「キス…してください…」

…しまった。忘れてた。恋人同士なら普通ここからなのにな。

「ごめん…」
「いいんですよ…んむ…」

口づけを済ませると、まだ俺のは収まりきってないのに気づく。


「どうも収まりがつかないらしい。」
俺のを見て溜め息を一つつく瑠璃花。
「…仕方ないですね。でも、今度は顔を見ながらでお願いしますね?」
「わかった。」

面と面を向かいあわせて…お互いの気持ちを再確認するかの如く見つめあう。

「よし、いくぞ…」

ズプズプと入りこんでいく俺の息子。瑠璃花は恍惚の表情を浮かべている。

「あ、あ、あなたのが…入って…」

一度出したからか、すぐに射精する気配はなさそうだ。入れきって、安堵の表情を浮かべてから腰を動かしだす。

「あ、あん!あなたの、動いて!ああん!」

くぅ、収縮が激しい…思ったより早くだしてしまいそうだ。
「瑠璃花、締めつけが、すごいぞ!」
「ふぅ、ふぅ、ああ、あああ!」

ヤバい、下半身に痺れがやってきた。もう限界らしい。

「瑠璃花、でる…でるぞ…くっ!」
最奥を突く。跳ね上がる彼女の腰。吐きでる欲望。
「あああぁあぁ!」

響く絶叫。流れこむ白濁液。余韻に浸る自分。


「…中にだしちゃったんですか…」
「…あぁ、ごめん。」
俺達は今寝室で寄り添っている。彼女に今日は家で、ということなので。
今まで避妊してたから、中にだすことはなかった。これにはさすがに頭を抱え込んだ。

「もし、できちゃったらどうするつもりなの?」
「うーん…ま、その時はさ…結婚でもしちゃえばいいんじゃないかな。」

その前にプロ野球選手にならないと…先が思いやられるな。

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