「瑠璃花、今日は銭湯に行こう。」
「え?」


俺達は今、街に買い物をしにいってその帰り道にいる。
せっかくの休日なので瑠璃花を誘って街に出向いたのだ。
急に銭湯に行こう、などと言われて瑠璃花は不思議そうな顔をしている。
そりゃあもう俺らは高校生だし、自分たちの家に風呂もある。
わざわざ銭湯なんかに行く必要はない。必要ないのだが…

「と、突然どうしたんですか?小波。」
「いやー久しぶりに。瑠璃花と一緒に行きたくなった。何故かね。」
「久しぶりって、何年振りだと思ってるんですか!」

一緒に行ったのは小学生の時だけだ。
俺も瑠璃花も、引っ越してからは銭湯には行ってない。

「全く、小波も年寄りくさい発想をするようになりましたね。高校生が銭湯に行こうなんて…」
俺達は既に高校生。
もちろん同じ学校に通っている。
まぁ違う学校でも関係は変わらないだろうが。
「まぁ、そう言わずに!どう、行かない?」
「…ま、まぁ久しぶりにいいんじゃないですか。あなたと一緒となら…って違います!何ニヤケてるんですか!バカ!」
バカバカ言うのも疲れるんじゃないか、なんて言い慣れた感漂う気持ちを胸にしまう。
昔から変わってないな、この感じは。

「よし、そうと決まったら善は急げだ!行こう!」
「あ、ちょっと!」

俺は瑠璃花の手を引いて目的地に向かう。
瑠璃花は若干顔が赤くなっている。

しばらく黙って歩いていて。
「こうやってさ。」
俺が切り出す。
「歩いてると。昔を思い出すよ。お風呂屋さん…とか言ってたっけ。」
「…そうですね。」
俺達は小学生の時に何度も一緒に銭湯に行った。
瑠璃花の家にはお風呂がなかったからだ。
「…あの時はさ、瑠璃花、なかなか素直になってくれなかったね。ちょっと寂しかったよ。」
「ご、ごめんなさい…あの時は、その、すいません…」
珍しくデレデレ。悪くない。
「でも、そういうのがやっぱり瑠璃花なんだよね。いつもの、俺の好きな瑠璃花。」
「ば、ば、いきなり恥ずかしいこと言わないでくださいバカ!」
「はははは、最初のほうは帰りは瑠璃花が逃げるもんだから走って帰ってさ…」
「も、もう!バカ!忘れてください!」
ぷい、と横に顔を逸らす瑠璃花。
だが手は握ったままだ。俺もついつい表情が崩れる。

15分後…目的地に到着。

「お、ここだここだ。じゃあ、どうしようか…15分ぐらい?」

「…もうちょっとゆっくりさせてくれないんですか?」
何だか怪訝そうな様子の瑠璃花。
すっかりその気になっている。
「んーわかった。俺先にあがったら待ってるからさ、ゆっくりしなよ。」
「はい。お言葉に甘えさせて頂きます。」
加えてぼそりと小声で。
「…でも…ホントはあなたと二人で入りたかった…なんて…」
「?どした?」
よく聞き取れなかったので聞き直してみる。
「な、なんでもないです!それじゃ、私は行ってきますよ!」
と、足早々に女湯とかかれた暖簾をくぐって行ってしまった。
なんだか急に取り残された気分になった。
「…俺も入るか。」

30分後…

「ふぅ、いい湯だった…おっと瑠璃花。グッドタイミング。」
待合室でバッタリ。
「あら小波、もうあがってるのかと。顔が赤いですね。」
「ああ…軽くのぼせた。ところで瑠璃花、風呂上がりと言ったら牛乳だけど、どう?奢るよ。」
「私はいいです。…と思ったけどコーヒー牛乳ならいただきます。」
「OK。」

お互い隣に座って牛乳を飲む。瑠璃花が切り出す。
「懐かしいですね…あの頃が。」
「あの頃って、小学生の頃?」

「…私、もしあなたと出会わなかったら、今こうしてあなたとここに来れなかったんじゃ…いや、どこか遠くにいたんでしょうね…」
「瑠璃花…」
ぎゅっと彼女の手を握る。
ものすごく瑠璃花が愛おしくて、抱きしめたい衝動に駆られる。
さすがに親子連れがいるのでしないが。
「言っただろ、無関係の人に金なんかだすか、って。これからも、俺はお前をずっと…」
「その気持ちは私も同じです。私はこの先、あなたに恩返しをしないといけないんですから。」
クサいやりとりに見えるだろう。
だがそんなことはお互い微塵も思ってない。

ちょびちょび飲んでた牛乳がいつの間にかなくなっていた。

「そろそろ、帰ろっか。」
「はい、そうしましょう。」
気づけばもう夜になっていた。
二人は空っぽになった牛乳の瓶を捨て、銭湯を後にする。

帰り道…

「あの…今日は水木さんは、いらっしゃるのですか?」
「ん、ああ…確か今日は飲み会やら何やらで遅くなるって言ってた。」
「そう…ですか。…ご飯どうします?よければ私が小波の家で作りますよ?」
「ホント?是非頼むよ。」

しばらく歩いて家に到着。

「それじゃ、私はご飯作るのでゆっくりしていてください。」
「あぁ、わかった。ありがとう。」
何か手伝おうか、と言おうと思ったけど、いつも丁重に断られているのでやめた。

一時間後…

「小波、できましたよ。」
「お、待ってました。それじゃ…いただきます!」
ガツガツと食べ始める。
瑠璃花は呆れた様子で、落ち着いて食べなさい!なんて言ってるけどそりゃ無理って話だ。
だってすげぇ美味いんだから。
特にこの味噌汁。
昔から作ってるだけあってものすごく美味い!

そんなこんなであっという間に食べ終わる。

「ご馳走でした!やっぱ瑠璃花の飯は美味い!」
「はいはい、お粗末様でした。」
「あ、後片付けなら俺も。」

夕食と後片付けも終了。時刻は21時。

「それじゃ、私は帰りますよ。明日も朝練があるのでしょう?早く寝たらどうです?」
と、玄関に行き靴を履こうとする瑠璃花。
…を止めるように後ろから抱きしめる。
「きゃっ、え、小波!何を…」
「さっきは、できなかったから…」
あ…と声を漏らす瑠璃花。もう小波の意識は軽く暴走している。

あの時からずっと保ってきた理性。
だが、今この家には俺と瑠璃花しかいない。もう我慢の限界だ。

「その、キスだけなら…むぐっ!」
言い切る前に面と面を向き合わせてから、瑠璃花の柔らかい唇を塞ぐ。
背中に回した手に力を入れて、逃がさないようにこちらに思いっきり引き寄せる。
そして貪る。
「ふむ…ぅぅ…あぁ…」
瑠璃花の口内に舌を入れる。
深すぎる口づけに瑠璃花は甘い表情をしている。
俺は瑠璃花の口の中全てを犯す。
舌を舐めまわし、混ざり合う互いの唾液。

「ふぅ……」
息苦しくなって、唇を離す。
瑠璃花は顔が上気している。
「い、いきなりこういうのは!よくない……と思いますが……我慢、できないのですか?」
「うん、もう我慢できない。瑠璃花を抱きたいんだ俺は。お母さんには連絡した?」
「…一応、ご飯を作りに行くとは…。あ、明日もあるし……一回だけ…ですよ……?」
コクリと頷き、俺たちは寝室に移動する。

瑠璃花をベッドに横たわらせた後、
「服、脱がすよ。」
手慣れた様子で服を脱がす。
あっという間に全裸となった瑠璃花。
「……」
恥ずかしいのかだんまりを決め込む瑠璃花。
そんな様子を見かねて、乳房にむしゃぶりついた。
「綺麗だよ、瑠璃花……」

俺は夢中になり瑠璃花の胸を愛撫する。
ピンクの突起をつまんだり、甘噛みしながら瑠璃花を快楽に導く。
「ん、あ…だめ、噛まないで、ふぁあ、あああ……」
「気持ちいいんだろ?イッちゃえよ…」
囁くようにそう言って、俺は口と手の動きを激しくする。
瑠璃花も身を悶えさせている。
絶頂も近いのだろう。
「あ、だめ!イッちゃ…、あ、ぁあ、ああああぁあぁ!!」
全身を震わせながら、力を失わせていく瑠璃花。
見ると肩で息をしている感じだ。相当疲れたのだろう。
だが、俺の欲望が放たれたわけではない。
彼女には悪いが、俺も服を脱ぎ、膨張しきったモノを出す。

「悪いけど、このまま挿れるよ瑠璃花。」
「え、ちょっと休ませてくだ…」
言い終わる前に瑠璃花の秘所に突き入れる。
「ふぁあああぁ!!ああ、ああああ…」
全部挿れきって動きを止める。
だがそれも束の間だ。
動いて快楽がないと気が済まない。そんな気分だ。
「いくぞ、動くぞ…!」
「だめ、だめです!ああん!あぁ!あ!」
思いっきり腰を動かし、瑠璃花の秘所を出し入れさせる。
大きく動かしながらも、打ちつける速度は並みじゃない。
「だめです、壊れちゃあ、ああん、あ!あ!イク、イッちゃいますぅぅああ!」

「イクぞ!中にだすぞ!」
返答を聞かず、瑠璃花の膣内に精を流し込む。
ものすごい量の射精が終わる。
だが、俺はまだまだ欲求不満だった。
引き抜かずに、そのまま再び動きだす。

「え!?やぁ、だめ!一回っていった、のに!ああ!あああ!」
「悪い、もっとつきあってもらうよ。」
一回で終わらせる気なんて毛頭なかった。
二度の絶頂を迎えて敏感になっている瑠璃花の体。
そんな状態で刺激されたらたまったものではないはずだ。
そんなこと気にも留めないで俺はひたすら腰を動かす。

「ひやぁああもうらめ、です、ああ、またイ、イク、イッちゃううぅう!!」
だが俺の欲望は止まらない。膣の中が収縮して圧迫されるが、それでも動きを止めない。
「ふぁあぁ、もう、だめなのにぃぃ……」
もう言葉をしゃべるのもまともにできないまま達し続ける瑠璃花。
だが今の俺にはそんなことは関係なかった。まだ腰を動かす。
そして、ようやく俺の射精感が高まる。
「…だすぞ!瑠璃花!」
返事がない。もう息も絶え絶えだ。
「…くっ!」
「は、はひぃ……でてます…たくさん…」
人形のようになってしまった瑠璃花。
俺もやっと満足した。そして気を抜いた途端、急に眠気に襲われる。

「ヤバい、瑠璃花も…寝ちゃったし…起こさ…ないと…」
力を振り絞って体を起こそうとするも、そのまま瞳を閉じてしまった…


翌朝7時頃…

「おい、そろそろ起きろ!」
「…ハッ!?」
あれ!?瑠璃花は!?隣で寝ていたはず…姿が見えない…

「瑠璃花ちゃんなら、もう自分の家に戻ったぞ。」
扉の前で水木が立っていた。
起こしに来たのか…
「…マジ?」
「マジだ。彼女、家を出る時に申し訳なさそうに俺に挨拶してったぞ。あと…おまえパンツぐらい穿けや。」
言われて下半身丸出しだったことに気づいた。そそくさとパンツを穿く。

「お前ら、ホント若いな。どんだけ頑張ったんだ?」
最早俺たちの関係親公認となっているのだろうか。
それを知った上か嫌みったらしく聞いてくる。
「うるせ!」
「やれやれ、高校生のくせにマセやがって…後、お前朝練はいいのか。」
…あ。
「しまったああああ!早く言えよぉお!」
「知るか、バカ!」

その後、学校で瑠璃花に散々説教されるわ、腰が痛くて練習に響くわで大変だった。

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