タグ検索で新世紀エヴァンゲリオン8件見つかりました。
Beautiful World stage.1
 世界は終わった、なんて言ってみても、世界は相変わらず勝手に動いている。世界がボロボロになっても、生き物が皆死んじゃっても、僕とアスカはまだこの世界に生きているからだ。何も食べずに、ずっと眠らずに、じっとしたまま何もせず、ただ赤い海を眺めていることが、生きているといえるなら、だけれど。  アスカはあれから何も反応を見せない。息はちゃんとしてるし、多分僕と同じに、生きるのに何も要らなくなったから、死にはしないはずだ。けれど、もしかしたら心が死んでしまっているのかもしれない。世界がこんなことになっても僕たち
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Beautiful World stage.7
 この世界に来て、初めて一人じゃない朝を迎えた。まぁ特に何も無かったけど。泣き疲れた彼女をベッドに寝かせて、僕はソファで寝ただけだ。僕にはどっちのもついてないから、何もしようが無いし。僕は目が覚めた彼女を、暖かい朝食で出迎えた。 「…………」 「顔洗ってきたらどうです? はい、これタオルです」  言われるままタオルを受け取り、のろのろと洗面所に歩いていった。
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Beautiful World stage.6
 ケンスケが使徒にあまり攻撃できなくて、復元能力をよく見せられなかったから不安だったんだけど、前の時と同じように、ユニゾン作戦が取られたみたいだ。ケンスケとアスカがもう3日休んでる。そろそろミサトさん辺りに会ってみるのも良いかな。いきなりあのマンションに行くのは不自然なので、一旦ケンスケの家に見舞いという名目で行ってみる。当然留守だ。考え込む振りをして、次はアスカの家に向かう。監視対策だ。チルドレンのクラスメートとしてのお見舞い。アスカはついで。そんな感じに動く。途中で委員長と合流して、ミサトさんたちの部
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Beautiful World stage.5
 ある日、僕はネルフに連れて行かれることになった。とうとう来た。どんなアプローチが来るか知らないけど、とにかく僕はネルフにとって放っておけないファクターで無ければならない。だから怪しければ怪しいほどいいんだけど……独房に入れられるほど怪しかったかなあ。しばらくすると黒服の人たちがやってきて、僕は手錠を三重にかけられ、取調室みたいなところに連れて行かれた。そこで待っていたのは、リツコさんだった。 「初めまして。私は技術一課E計画担当博士、赤木リツコよ」 「あ、こちらこそ初めまして。一条ユイです」  自己紹介
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Beautiful World stage.4
 やれやれ、変身ヒーローも楽じゃない。ネルフ職員の説教を聞き流し、僕は内心でため息をついた。あの後変身を解き、こっそりシェルターに戻ったんだけど、そこでは先生が委員長とケンスケにお説教してる最中だった。結局、僕も外に出ていたことがバレちゃって、一緒にお説教。警報が解かれて家に戻ると、ネルフの人が来て、抜け出したことの厳重注意を受けることになったんだ。僕が委員長とケンスケが外に出るのを目撃して連れ戻そうとしたという、あらかじめ考えておいた言い訳もしたんだけど、そういう時は大人の人に言いなさいとまた注意を受け
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Beautiful World stage.3
「一条ユイです。家の事情で引っ越してきました。宜しくお願いします」  苗字は適当に。名前は思いつかなかったから母さんから貰った。男なのに女っぽい名前だけど、これまた思わせぶりな名前で、ネルフも興味を持つだろう。 「一条君はあの席に座りなさい」  僕の新しい席は綾波の席の近くだった。けど、この世界の綾波は僕とひとつになったから、そこに誰かが座ることはもうない。それにトウジも。しかし、いきなり知り合いが2人もいなくなってしまうなんて、随分とシビアな夢だ。この調子じゃあ、最後の頃には知り合いは皆いなくなっちゃう
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Beautiful World stage.2
 ネルフに行くのが一番良いんだろうけれど、いろいろ面倒臭そうだ。ケージに拘束されたまま、いろいろ調べられて、いざという時は使徒戦に使われるんだろうね。兵器だから仕方ないけれど。かと言って、この図体じゃあ他に行く当てがない。隠れ場所はないし、せいぜい海底に逃げるぐらいだろうか。ああ、ヒトだった頃が懐かしい……そう思うと、再び唐突に閃いた。元の姿をイメージし、エヴァにシンクロするような感覚で、そのイメージにシンクロする。段々、自分という存在がその姿に納まるような感覚が起こる。その感覚が極限に達すると、ふと一瞬
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ヨグイの怪物
「始まりはほんの些細な事だよ。政治家達は宗教家でもあった」  唐突に彼は喋りだした。黙って耳を傾ける。 「そこに予言書が渡り、運の悪い事に予言は殆どが的中していた。そして本気で人類の未来に希望が無い事を信じ、どんな手段を尽くしてでも絶望の中から希望を見つけ出そうとしていたんだ。運の悪い事にその希望が予言書に記されていて、それはトンデモない方法だったのだけれど、彼らは喜んでこれに飛びつき実行した。運の悪い事にそれを実行できるだけの権力と財産が彼らにはあって、それは実現してしまった。そうして生まれたのが僕
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