タグ検索で断章5件見つかりました。
ヨグイの怪物
「始まりはほんの些細な事だよ。政治家達は宗教家でもあった」  唐突に彼は喋りだした。黙って耳を傾ける。 「そこに予言書が渡り、運の悪い事に予言は殆どが的中していた。そして本気で人類の未来に希望が無い事を信じ、どんな手段を尽くしてでも絶望の中から希望を見つけ出そうとしていたんだ。運の悪い事にその希望が予言書に記されていて、それはトンデモない方法だったのだけれど、彼らは喜んでこれに飛びつき実行した。運の悪い事にそれを実行できるだけの権力と財産が彼らにはあって、それは実現してしまった。そうして生まれたのが僕
https://seesaawiki.jp/w/mhythoth/d/%a5%e8%a5%b0%a5... - 2006年10月26日更新
士郎最強
「む、確かにまるで基本は出来ないけど、強化と投影だけは自信があるんだからな」 「強化と投影って、また微妙なものが得意なのね。それじゃこのスプーンをちょっと強化してみてくれる?」 「よしきた。絶対ぎゃふんと言わせてやるからな」  瞑想。何年も繰り返し行ってきた作業。それを持ってスプーンは自己の一部と化し、それらは全て魔力の通る回路となる。 「――――同調、開始」  がぎん、と頭の中で撃鉄が落ちる。 「――――構成材質、解明」 「――――構成材質、補強」  よし、滞りなく終わった。遠坂はなんか
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ふぇいと/やるき ないと
「答えは得た。大丈夫だよ遠坂。オレも、これから頑張っていくから」  自分の体が、光の粒子となって徐々に風化していくのを感じた。聖杯戦争においてマスターを勝利へ導くサーヴァント。それがこの身の役割だった。そしてそれは果たされ、これから自分は座へ帰り、あの楽しかった日々の記憶も失い、次の召喚を待つ。私は霊長の抑止力の守護者。百を助け、十を見捨てる。十を助け、一を見捨てる。そんな戦いをこれからも強要されるだろう。  後悔はしていない。彼は満足していた。過去の己は自らの理想を知り、傍らには自分達が憧れた少女が
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武装運命
 弓兵は陰陽の刀を握る。 ―――夫婦刀の武装錬金『エボニー&アイボリー』 「気がついているのだろう、衛宮士郎。切嗣に埋め込まれたモノがお前に何をもたらしたのか、何を背負わせたのか。見ろ。オレ達が力を使えば使うほど大気のオドは失われ、草木は朽ち、ありとあらゆる生命は奪われる」  俺は陰陽の刀を握る。 ―――夫婦刀の武装錬金『エボニー&アイボリー』 「この世全てに対する悪。そんな化け物が正義の味方など笑い話にもならん。わが身可愛さにこの致命的な欠陥を許容し、何もかも捨てて突き進んだ結果が―――これだ
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殺人キ
「―――え?」  気がつくと男は女を■していた。いや気がつくと、と言うのは正確ではない。男は最初から最後まで正気のまま、今までのことを実行していたからである。  街中でその金髪の女を見かけたことが始まりだった。その姿は嘘みたいに綺麗で/怖くて、赤い瞳はまるで煌く宝石/濁った血塊のよう。その装いは硝子細工のような気品/本能的な恐怖を思わせる。そんな非常識な女を見かけて、ごく当たり前のように後をつける。恐らく住処であるマンションに到着し部屋を探し当てる。インターホンを鳴らしドアを開けたところを滑り込む。手
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