タグ検索で二次創作17件見つかりました。
Beautiful World stage.1
 世界は終わった、なんて言ってみても、世界は相変わらず勝手に動いている。世界がボロボロになっても、生き物が皆死んじゃっても、僕とアスカはまだこの世界に生きているからだ。何も食べずに、ずっと眠らずに、じっとしたまま何もせず、ただ赤い海を眺めていることが、生きているといえるなら、だけれど。  アスカはあれから何も反応を見せない。息はちゃんとしてるし、多分僕と同じに、生きるのに何も要らなくなったから、死にはしないはずだ。けれど、もしかしたら心が死んでしまっているのかもしれない。世界がこんなことになっても僕たち
https://seesaawiki.jp/w/mhythoth/d/Beautiful%20Wor... - 2008年11月23日更新
Beautiful World stage.7
 この世界に来て、初めて一人じゃない朝を迎えた。まぁ特に何も無かったけど。泣き疲れた彼女をベッドに寝かせて、僕はソファで寝ただけだ。僕にはどっちのもついてないから、何もしようが無いし。僕は目が覚めた彼女を、暖かい朝食で出迎えた。 「…………」 「顔洗ってきたらどうです? はい、これタオルです」  言われるままタオルを受け取り、のろのろと洗面所に歩いていった。
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Beautiful World stage.6
 ケンスケが使徒にあまり攻撃できなくて、復元能力をよく見せられなかったから不安だったんだけど、前の時と同じように、ユニゾン作戦が取られたみたいだ。ケンスケとアスカがもう3日休んでる。そろそろミサトさん辺りに会ってみるのも良いかな。いきなりあのマンションに行くのは不自然なので、一旦ケンスケの家に見舞いという名目で行ってみる。当然留守だ。考え込む振りをして、次はアスカの家に向かう。監視対策だ。チルドレンのクラスメートとしてのお見舞い。アスカはついで。そんな感じに動く。途中で委員長と合流して、ミサトさんたちの部
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Beautiful World stage.5
 ある日、僕はネルフに連れて行かれることになった。とうとう来た。どんなアプローチが来るか知らないけど、とにかく僕はネルフにとって放っておけないファクターで無ければならない。だから怪しければ怪しいほどいいんだけど……独房に入れられるほど怪しかったかなあ。しばらくすると黒服の人たちがやってきて、僕は手錠を三重にかけられ、取調室みたいなところに連れて行かれた。そこで待っていたのは、リツコさんだった。 「初めまして。私は技術一課E計画担当博士、赤木リツコよ」 「あ、こちらこそ初めまして。一条ユイです」  自己紹介
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Beautiful World stage.4
 やれやれ、変身ヒーローも楽じゃない。ネルフ職員の説教を聞き流し、僕は内心でため息をついた。あの後変身を解き、こっそりシェルターに戻ったんだけど、そこでは先生が委員長とケンスケにお説教してる最中だった。結局、僕も外に出ていたことがバレちゃって、一緒にお説教。警報が解かれて家に戻ると、ネルフの人が来て、抜け出したことの厳重注意を受けることになったんだ。僕が委員長とケンスケが外に出るのを目撃して連れ戻そうとしたという、あらかじめ考えておいた言い訳もしたんだけど、そういう時は大人の人に言いなさいとまた注意を受け
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Beautiful World stage.3
「一条ユイです。家の事情で引っ越してきました。宜しくお願いします」  苗字は適当に。名前は思いつかなかったから母さんから貰った。男なのに女っぽい名前だけど、これまた思わせぶりな名前で、ネルフも興味を持つだろう。 「一条君はあの席に座りなさい」  僕の新しい席は綾波の席の近くだった。けど、この世界の綾波は僕とひとつになったから、そこに誰かが座ることはもうない。それにトウジも。しかし、いきなり知り合いが2人もいなくなってしまうなんて、随分とシビアな夢だ。この調子じゃあ、最後の頃には知り合いは皆いなくなっちゃう
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Beautiful World stage.2
 ネルフに行くのが一番良いんだろうけれど、いろいろ面倒臭そうだ。ケージに拘束されたまま、いろいろ調べられて、いざという時は使徒戦に使われるんだろうね。兵器だから仕方ないけれど。かと言って、この図体じゃあ他に行く当てがない。隠れ場所はないし、せいぜい海底に逃げるぐらいだろうか。ああ、ヒトだった頃が懐かしい……そう思うと、再び唐突に閃いた。元の姿をイメージし、エヴァにシンクロするような感覚で、そのイメージにシンクロする。段々、自分という存在がその姿に納まるような感覚が起こる。その感覚が極限に達すると、ふと一瞬
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みてマリっ! 第1話
*第1話 春風と共に 「ごきげんよう」 「ごきげんよう」  さわやかな朝の挨拶が、澄みきった青空にこだまする。  マリア様のお庭に集う乙女たちが、今日も天使のような無垢な笑顔で、背の高い門をくぐり抜けていく。  けがれをしらない心身を包むのは深い色の制服。  スカートのプリーツは乱さないように、白いセーラーカラーは翻さないように、ゆっくりと歩くのがここでのたしなみ。もちろん、遅刻ギリギリで走り去るなどといった、はしたない生徒など存在していようはずも――、 「ちっこく、遅刻〜っ!」 ――なくも、ない
https://seesaawiki.jp/w/mhythoth/d/%a4%df%a4%c6%a5... - 2007年01月11日更新
狩人の断章 No.001
***No.001 ステーキ定食弱火でじっくり  女がいた。中肉中背。髪と眼は黒。仮名はジェーン・ドゥー。  吊り目を気だるそうに半眼にしている以外は取り立てて特徴の無い女である。  ジェーンは今期のハンター試験に申し込み、現在受験会場――どちらかといえば集合場所に近い――へ向かっている最中なのだが、その会場がどこにあるのか全く持って見当もつかないでいた。  現在地のザバン市内のどこかであることは受験案内に記されていたのだが、そこからどう探して良いのか全く分からない。  そもそもジェーンはあまり頭の良い
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まほ〜しょ〜じょこのか! 1時間目
***1時間目 まほうのくにからはるばると 「それじゃあ、お姉ちゃん。もう……行くね」  世界で一番安心できる場所。世界で一番好きな場所。そんな姉の抱擁の中から自ら離れた。姉は何も言わない。名残惜しくて、名残惜しくて、声が詰まってしまっていることもあったし、愛する弟が決めた、大事な旅立ちだったから、無闇に引き止めて決意を揺るがさせるわけにも行かなかった。 「ええ、そうね、もう……行かなくちゃね」  そう言って姉は一歩離れる。弟は潤んだ瞳を隠すように顔を背け、進行方向を向く。物心ついたときからずっと
https://seesaawiki.jp/w/mhythoth/d/%a4%de%a4%db%a1... - 2006年11月30日更新
デフォルメ
1 遺言  ひゅー。ひゅー。  ずるずる。ずるずる。  床に落ちているナニかから音が聞こえる。  それは理性を感じさせず、もはや本能でどこかへ向かい、動いていた。  もはや一回りした苦痛は苦痛でなくなり、ただ体の自由を奪っていく。  行かなくては。あの扉の向こうまで行かなくてはならない。  できなければ背後に迫ってくる死神の手に絡め取られ、そのまま冥界へ連れ去られてしまうだろう。  ひゅー。ひゅー。  ずるずる。ずるずる。  ああ、もうすぐだ。  いや、後数秒でたどり着く。そしてたど
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ヨグイの怪物
「始まりはほんの些細な事だよ。政治家達は宗教家でもあった」  唐突に彼は喋りだした。黙って耳を傾ける。 「そこに予言書が渡り、運の悪い事に予言は殆どが的中していた。そして本気で人類の未来に希望が無い事を信じ、どんな手段を尽くしてでも絶望の中から希望を見つけ出そうとしていたんだ。運の悪い事にその希望が予言書に記されていて、それはトンデモない方法だったのだけれど、彼らは喜んでこれに飛びつき実行した。運の悪い事にそれを実行できるだけの権力と財産が彼らにはあって、それは実現してしまった。そうして生まれたのが僕
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士郎最強
「む、確かにまるで基本は出来ないけど、強化と投影だけは自信があるんだからな」 「強化と投影って、また微妙なものが得意なのね。それじゃこのスプーンをちょっと強化してみてくれる?」 「よしきた。絶対ぎゃふんと言わせてやるからな」  瞑想。何年も繰り返し行ってきた作業。それを持ってスプーンは自己の一部と化し、それらは全て魔力の通る回路となる。 「――――同調、開始」  がぎん、と頭の中で撃鉄が落ちる。 「――――構成材質、解明」 「――――構成材質、補強」  よし、滞りなく終わった。遠坂はなんか
https://seesaawiki.jp/w/mhythoth/d/%bb%ce%cf%ba%ba... - 2006年10月26日更新
ふぇいと/やるき ないと
「答えは得た。大丈夫だよ遠坂。オレも、これから頑張っていくから」  自分の体が、光の粒子となって徐々に風化していくのを感じた。聖杯戦争においてマスターを勝利へ導くサーヴァント。それがこの身の役割だった。そしてそれは果たされ、これから自分は座へ帰り、あの楽しかった日々の記憶も失い、次の召喚を待つ。私は霊長の抑止力の守護者。百を助け、十を見捨てる。十を助け、一を見捨てる。そんな戦いをこれからも強要されるだろう。  後悔はしていない。彼は満足していた。過去の己は自らの理想を知り、傍らには自分達が憧れた少女が
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武装運命
 弓兵は陰陽の刀を握る。 ―――夫婦刀の武装錬金『エボニー&アイボリー』 「気がついているのだろう、衛宮士郎。切嗣に埋め込まれたモノがお前に何をもたらしたのか、何を背負わせたのか。見ろ。オレ達が力を使えば使うほど大気のオドは失われ、草木は朽ち、ありとあらゆる生命は奪われる」  俺は陰陽の刀を握る。 ―――夫婦刀の武装錬金『エボニー&アイボリー』 「この世全てに対する悪。そんな化け物が正義の味方など笑い話にもならん。わが身可愛さにこの致命的な欠陥を許容し、何もかも捨てて突き進んだ結果が―――これだ
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殺人キ
「―――え?」  気がつくと男は女を■していた。いや気がつくと、と言うのは正確ではない。男は最初から最後まで正気のまま、今までのことを実行していたからである。  街中でその金髪の女を見かけたことが始まりだった。その姿は嘘みたいに綺麗で/怖くて、赤い瞳はまるで煌く宝石/濁った血塊のよう。その装いは硝子細工のような気品/本能的な恐怖を思わせる。そんな非常識な女を見かけて、ごく当たり前のように後をつける。恐らく住処であるマンションに到着し部屋を探し当てる。インターホンを鳴らしドアを開けたところを滑り込む。手
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その■はきっと剣で
「ならいいのね。わたしが、桜を殺しても」 「意見はない。ただ―――代わっていいのなら、代わる」 「今のおまえは衛宮切嗣だ。それが勝てない筈がない」  間桐臓硯とイリヤスフィールは衛宮士郎により殺害され、遠坂凛は幸い生きたまま途中退場となる。  そして衛宮士郎は大聖杯とその炉心を破壊。二度と聖杯戦争は行われなくなった。  その後、衛宮士郎は行方を眩ます。冬木の虎は大暴れし、友人達はただ困惑した。一人真相を知る遠坂凛はその口を閉ざし、時計塔へ入る為に倫敦へ渡った。  徐々に、彼は人々から忘れ去られ
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