『X線からクォークまで―20世紀の物理学者たち』

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『X線からクォークまで―20世紀の物理学者たち』

目次

まえがき

第1章　序論
1895年当時の物理学界
新しい時代の幕開け
ピーター・ゼーマン
ジョセフ・ジョーン・トムソン
ヴィルヘルム・コンラート・レントゲン

第2章　H.ベクレル, キュリー夫妻, 放射能の発見
「宿命的」なベクレルの発見
キュリー夫妻と飛躍的な進展

第3章　新世界でのラザフォード：元素の壊変
ラザフォードの初期の経歴
放射能の研究
弟子たち, そして原子核壊変の発見

第4章　心ならずも革命家になったプランク：量子化の考え
物理学の大黒柱
実り豊かな黒体の問題
マックス・プランク

第5章　アインシュタイン：新しい考え方, 空間, 時間, 相対性, 量子
型にはまらない青年
相対性
光の粒, そして分子のぶつかり
特許局から世界的な名声へ
この世の秩序が崩れて空間が曲がる
その後のこととアインシュタインの孤独

第6章　サー・アーネスト, ネルソンのラザフォード卿
イギリスに帰る
アルファ粒子を照らす新たな光
原子核
太陽系型の原子
同じようで違うもの―同位性の概念
原子核の変換
キャベンディッシュ研究所長

第7章　ボーアと原子モデル
ボーアの青年時代と水素原子
X線が本領を発揮する
量子的な原子の確立
ワイマール物理学とコペンハーゲン物理学. 排他原理

第8章　ついに本当の量子力学が現れる
ルイ・ド・ブローイ：物質の波
ウェルナー・ハイゼンベルクとウォルフガング・パウリ：魔法の行列
ポール・アドリアン・モーリス・ディラック：抽象性と数学的な美しさ
エルヴィン・シュレディンガー
方程式の意味
現実の新しい見方―相補性
謎は解けても疑問は残る

第9章　奇跡の年1932年―中性子, 陽電子, 重水素, その他の発見
中性子の発見
重水素の発見
陽電子
新しい物理学

第10章　エンリコ・フェルミと核エネルギー
ローマでの発見
核分裂の発見
原子爆弾への歩み
超ウラン元素
物理学の動員
この爆弾で起こったこと
フェルミの最後の仕事

第11章　E.O.ローレンスと粒子加速器
大規模物理学
初期の加速器
ローレンスとサイクロトロン
政治と個性
果てしない高エネルギー競争

第12章　原子核を越えて・・・
素粒子
日本における新しい科学
パイ中間子の発見
続々と現れた新粒子
反核子
パリティの破れ
泡箱
野放し状態から秩序へ

第13章　古い切り株から出てきた新しい枝
量子電気力学
レーザーとメーザー
原子核物理学
メスバウアー効果
超伝導
その他の巨視的な量子効果
物理学の境界領域にあるもの―天体物理学と生物学
途方に暮れる科学者

第14章　おわりに
今後の動向
物理学の生理構造

付録1　シュテファンの法則とヴィーンの法則
付録2　プランクの黒体輻射式の模索
付録3　光量子の存在に導くアインシュタインの発見的な議論
付録4　ブラウン運動
付録5　アインシュタインによる黒体のエネルギーのゆらぎの扱い
付録6　アインシュタインによる固体の比熱の扱い
付録7　アインシュタインのAとB
付録8　イオンのe/mを知るためのJ.J.トムソンのパラボラ法
付録9　ボーアの水素原子
付録10　量子力学一口案内

参考文献
訳注
訳者あとがき
人名索引
事項索引

『神は老獪にして…アインシュタインの人と学問』

目次

監訳者の序
日本語版への序
読者へ

Ⅰ　序論

1 本書の目的と構成
2 相対論と量子論
a) 秩序ある変化と革命の時期
b) タイム・カプセル
3 若き物理学者の肖像
アインシュタインの伝記についての追記

Ⅱ　統計物理学

4 エントロピーと確率
a) アインシュタインの寄与の概観
b) マクスウェルとボルツマン
c) 1905年への前奏曲
d) アインシュタインとボルツマンの原理
5 分子の実在性
a) 19世紀について, 簡単に
　1. 化学
　2. 気体分子運動論
　3. 非可分性の終焉
　4. 非可視性の終焉
b) ベッファーの瓶とファント・ホッフの法則
c) 博士論文
d) 11日後：ブラウン運動
　1. 19世紀の歴史のもう一コマ
　2. Nの重複決定
　3. ブラウン運動についてのアインシュタインの第1論文
　4. マルコフ過程としての拡散
　5. その後の論文
e) アインシュタインとスモルコフスキー：臨界乳光

Ⅲ　特殊相対性理論

6 神は老獪にして…
a) マイケルソン-モーリーの実験
b) 先駆者たち
　1. アインシュタインの知っていたこと
　2. フォークト
　3. フィッツジェラルド
　4. ローレンツ
　5. ラーモア
　6. ポアンカレ
c) 1905年のポアンカレ
d) 1905年以前のアインシュタイン
　1. パヴィアの小論
　2. アーラウでの疑問
　3. ETHの学生
　4. ヴィンターツールへの手紙
　5. ベルンの講演
　6. 京都講演
　7. まとめ
7 新しい運動学
a) 1905年6月：特殊相対性が定義され, ローレンツ変換が導かれる
　1. 相対論の審美的起源
　2. 2つの基本原理
　3. 基本原理からローレンツ変換へ
　4. 応用
　5. 相対論と量子論
　6. ’私は, そのことをもっと簡単に言えたはずだ’
b) 1905年9月：E=mc2について
c) 初期の反応
d) 1905年以後のアインシュタインと特殊理論
e) 電磁質量：最初の1世紀
8 歴史の縁
　1. 新しい思考方法
　2. アインシュタインと文献
　3. ローレンツとエーテル
　4. ポアンカレと第3の仮説
　5. ホイテッカーと相対論の歴史
　6. ローレンツとポアンカレ
　7. ローレンツとアインシュタイン
　8. ポアンカレとアインシュタイン
　9. コーダ（終曲）：マイケルソン-モーリーの実験

Ⅳ　一般相対性理論

9 わが生涯で最も素晴らしい考え
10 ヘル・プロフェッソール・アインシュタイン
a) ベルンからチューリッヒへ
b) 3年半の沈黙
11 プラハの論文
a) チューリッヒからプラハへ
b) 1911年, 光の湾曲は検出できる
c) 1912年, 無人の領域にいるアインシュタイン
12 アインシュタイン-グロスマンの共同研究
a) プラハからチューリッヒへ
b) スカラーからテンソルへ
c) 共同研究
d) 障害
e) 余波
13 重力の場の理論：初めの50年
a) ウィーンのアインシュタイン
b) アインシュタイン-フォッカーの論文
14 重力の場の方程式
a) チューリッヒからベルリンへ
b) 幕合いの出来事：磁化による回転
c) 最後の歩み
　1. 危機
　2. 11月4日
　3. 11月11日
　4. 11月18日
　5. 11月25日
d) アインシュタインとヒルベルト
15 新しい動力学
a) 1915年から1980年
b) 3つの成功
c) エネルギーと運動量の保存：ビアンキの恒等式
d) 重力波
e) 宇宙論
f) 特異点：運動の問題
g) GR9で他に何が新しかったか

Ⅴ　その後の旅路

16 「突然有名になったアインシュタイン博士」
a) 病気；再婚；母の死
b) アインシュタイン列聖に叙せられる
c) 伝説の誕生
d) アインシュタインとドイツ
e) その後の著作
　1. 文化人として
　2. 科学者として
17 統一場理論
a) 1920年頃の粒子と場
b) もう10年の懐胎期間
c) 第5の次元
　1. カルーツァとオスカー・クライン
　2. アインシュタインとカルーツァ-クライン理論
　3. 補遺
　4. 二つの自由選択
d) 相対論とポスト-リーマン微分幾何学
e) その後の旅路：科学年代記
f) 統一についての後書き, 量子論への序

Ⅵ　量子力学

18 序論
a) アインシュタインの貢献の概略
b) 素粒子物理学：最初の50年間
c) 量子論：影響の相関図
19 光量子
a) キルヒホッフからプランクへ
b) プランクに基づいたアインシュタイン：1905年　レイリー-アインシュタイン-ジーンズの法則
c) 光量子仮説と発見法的原理
d) プランクに基づいたアインシュタイン：1906年
e) 光電効果：hの2度目の登場
　1. 1887年：ヘルツ
　2. 1888年：ハルヴァックス
　3. 1899年：J.J.トムソン
　4. 1902年：レナルト
　5. 1905年：アインシュタイン
　6. 1915年：ミリカン；デュアヌ-ハント極限
f) 光量子仮説に対する反応
　1. アインシュタインの慎重さ
　2. 電磁気学：自由場と相互作用
　3. 実験の衝撃
20 アインシュタインと比熱
a) 19世紀における比熱
b) アインシュタイン
c) ネルンスト：ソルヴェイⅠ
21 光子
a) 粒子像と波動像の融合：アインシュタインの運命
b) 自発および誘導輻射遷移
c) 粒子像の完成
　1. 光量子と光子
　2. 運動量のゆらぎ：1909年
　3. 運動量のゆらぎ：1916年
d) 偶然性についての最初の不快感
e) 脇道：変数分離不能な古典運動に対する量子条件
f) コンプトン効果
22 間奏曲：BKS提案
23 アイデンティティの喪失：量子統計の誕生
a) ボルツマンからディラックへ
b) ボース
c) アインシュタイン
d) ボース-アインシュタイン濃縮についての補遺
24 過渡期の人, アインシュタイン：波動力学の誕生
a) アインシュタインからド・ブロイへ
b) ド・ブロイからアインシュタインへ
c) ド・ブロイ, アインシュタインからシュレディンガーへ
25 新しい力学に対するアインシュタインの反応
a) 1925-31年：論争の始まり
b) プリンストンでのアインシュタイン
c) 客観的実在とアインシュタイン
26 アインシュタインの考え方
a) アインシュタイン, ニュートンと成功
b) 相対論と量子論
c) 超因果律

Ⅶ　旅路の終り

27 最後の10年
28 結び

Ⅷ　付録

29 テンソル, 補聴器, その他：アインシュタインの共同研究者
30 アインシュタインは如何にしてノーベル賞を手にしたか
31 アインシュタインはノーベル賞に誰を推薦したか
32 アインシュタイン年譜

本書解題に代えて
人名索引
事項索引

参考文献

『アインシュタイン―創造と反骨の人』
『未知への旅立ち―アインシュタイン新自伝ノート』
『神は老獪にして…アインシュタインの人と学問』
『物理学はいかに創られたか　上・下』（岩波新書）
『アインシュタイン　相対性理論』（岩波文庫）
アインシュタイン16歳の夢 (岩波ジュニア新書)
X線からクォークまで―20世紀の物理学者たち
アインシュタイン論文選: 「奇跡の年」の５論文 (ちくま学芸文庫)
原論文で学ぶアインシュタインの相対性理論 (ちくま学芸文庫)
『チャップリン自伝』

相対性理論30講 (物理学30講シリーズ)

目次（相対性理論30講 (物理学30講シリーズ)）

第1講　光の速さ
光の波動説
マイクルソン・モーレーの実験

　Tea Time：時間と長さの単位

第2講　時間
相対性原理
”同時刻”の相対性
時間の相対性
ローレンツ収縮
電車の中央から出た光

　Tea Time：ふたごのパラドックス

第3講　ローレンツ変換
ローレンツ変換
ミンコフスキーの時空

　Tea Time：素粒子の寿命

第4講　速度の合成則
不変量
固有時
速度の合成
速度のローレンツ変換
線素

　Tea Time：アインシュタインの生い立ち

第5講　運動量の保存と質量
運動量と質量
y方向の運動量の保存

　Tea Time：少年期のアインシュタイン

第6講　質量とエネルギー
エネルギーの質量への転換
光の圧力
エネルギーと質量

　Tea Time：奇蹟の年, 1905年

第7講　特殊相対論力学
運動方程式
エネルギー
ラグランジュ関数
ハミルトン関数

　Tea Time：相対論の1905年の論文

第8講　4元ベクトル
ローレンツ変換
4元速度
4元電流

　Tea Time：質量エネルギー

第9講　4元運動方程式
運動方程式
4元運動方程式
一般的な扱い

　Tea Time：ミンコフスキー

第10講　保存法則
保存量
保存則と運動法則

　Tea Time：主語としてのエーテル

第11講　加速度運動
一様な加速
ふたごの問題
加速度運動

　Tea Time：再びふたごの話

第12講　光のドップラー効果
波の位相
音のドップラー効果
光のドップラー効果
ブラッドレーの光行差

　Tea Time：光の粒子

第13講　電磁場の変換
電磁場のローレンツ変換
相対性原理

　Tea Time：光の圧力

第14講　ベクトルの変換性
ユークリッド空間の座標変換
ローレンツ変換の場合
曲線座標
反変ベクトルと共変ベクトル
反変ベクトルと共変ベクトルの積

　Tea Time：電磁気学

第15講　テンソル
テンソルの変換

　Tea Time：流体と弾性体とテンソル

第16講　電磁場のテンソル
電磁場

　Tea Time：アインシュタインとピアノ

第17講　一般相対性理論の出発点
等価原理
放物運動
光の湾曲
重力による時計の遅れ

　Tea Time：生涯でもっとも素晴らしい考え

第18講　運動方程式
等価原理と局所慣性系
ゆがんだ時空
運動方程式
弱い重力の場
(20)の証明

　Tea Time：非ユークリッド幾何

第19講　測地線と自由運動
ハミルトン原理
測地線
ニュートン力学の場合
3指標記号

　Tea Time：リーマン

第20講　曲率テンソル
曲がった空間
曲面論
曲率テンソル

　Tea Time：グロスマン

第21講　共役微分と平行移動
共役微分
幾何学的意味
一般の平行移動
測地線
曲率テンソル

　Tea Time：重力場の方程式

第22講　アインシュタインのテンソル
3指標記号の縮約
発散
(21)の証明

　Tea Time：有名になったアインシュタイン

第23講　エネルギー運動量テンソル
連続体の場合
完全流体
保存則と運動方程式

　Tea Time：それ以後のアインシュタイン

第24講　重力場の方程式
重力場
重力場の方程式

　Tea Time：いろいろな立場

第25講　シュヴァルツシルトの時空
重力場の方程式の解

　Tea Time：シュヴァルツシルト

第26講　水星の近日点の移動
ニュートン力学
特殊相対性理論
一般相対性理論

　Tea Time：古典力学と近日点移動

第27講　重力場における光の湾曲
光に対する重力の引力
ニュートン力学
一般相対性理論

　Tea Time：相対論と近日点移動

第28講　重力赤方偏移
スペクトル線の赤方偏移
光の粒子説による説明
一般相対性理論による説明
光の粒子

　Tea Time：飛行機に積んだ時計

第29講　シュヴァルツシルトの内部解
物質のエネルギー・テンソル
内部解
ニュートン近似

　Tea Time：地球周辺の時空のゆがみ

第30講　相対性理論の検証
光速度の不変性
時間の遅れ
質量とエネルギー
慣性質量と重力質量
水星の近日点の移動
光の湾曲
重力赤方偏移

　Tea Time：スピノザの神

索引

参考書
・アインシュタイン16歳の夢 (岩波ジュニア新書)
・神は老獪にして…-アインシュタインの人と学問
・アインシュタイン研究 (自然選書)
・ディラック『一般相対性理論』

失敗の研究