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12氏作品 19スレ目 その8(避難所)

520 :愛のVIP戦士:07/08/25 00:55:50 ID:dz2HutaE
姉友「【赤壁の業火】はまだ閲覧できませんー」

【破壊の裂振】

「ヒハハハハハ!! どウしタヨおい! 殺るなラさっさト殺れよ! つまんねエナあ!!」

 操縦桿を握る手がじわりと汗ばむ。必要の無い焦りが徐々に私を支配していく。それは実に細微な鈍りに、
滑りを積もらせる。積もっていくミスはなかなかどうしてジリ貧の体を成しているが、それもすぐに限界を迎
えるだろう。
 いい加減、こちらの攻撃に慣れたのか、それとも呆れたのか。化け物は反撃の拳を突き出す。過剰な反応、
一瞬の内に距離を取った。
 たいしたことない攻撃。それなのに私を動揺させるに十分だった。反撃など許さない刺突の嵐、だった筈な
のに容易に回避され、あまつさえ反撃さえ許してしまっている。私は怖いのだろうか、どこかで本能的に怖が
っているのか。急にズシンと鈍重さが増すような感覚。
 なら、ならば。

「ク、クォリティ急上昇! 過去の記録を変える勢いです!」
「やめてください! それは危険でs」

 ごめんね。そう呟いたはずなのに、この耳が捉えたのは怪物の断末魔だった。



521 :愛のVIP戦士:07/08/25 01:20:42 ID:dz2HutaE
【ダミー「増援っ!!」シャキーン】

「ウァァァ……! ヒハはッ、そウダよ、こウじゃnきゃ面白くネeゼ」

 組み合ったのは数瞬。それなのに、やつに穿たれた幾つもの穴がその攻撃の尋常でない様が見て取れた。更に攻撃の手は
緩まることなく、奴を滅せんと雷が化け物の体を刺し貫いていく。それに負けじと再生しようとする化け物も諦めが悪いと
いうか、言い方は悪いが感心すらしてしまう。
「やめてください! 限界です! これ以上はもう貴方が持ちません!」
 さきほどから必死の呼びかけを続ける店員さん。既に彼女の中では怪物のことなど関係ないだろう。それだけ今の状況が
見た目よりも遥かに危険なことを示しているのだろう。
「クォリティ更に上昇! 計測域オーバー、二分経過! ダミーの生体反応も徐々に低下。あと、すこしです!」
 まるで突撃銃のフルオート発射の如き猛攻は、既にダミーの再生ではどうにもならないようだ。今はもう穴だらけの何か
がその場に置いてあるだけ。現代美術のような様相でその怪物の命は停止した。
 戦いの終わりに、膝をつく神。救護班を呼ぶ声が五月蝿い中、オペレータの少女の声は止まらない。
「クォリティ上昇止まりません! こ、このままじゃパイロットの生体部分が危険です!」
 犠牲。そんな言葉しか思いつかない中、一体誰がモニタの端に捉えたもう一体の怪物に気づいたろうか。

ヒハハッハハハハハッハ!



524 :愛のVIP戦士:07/08/25 22:07:16 ID:hPwuovZf
【戦士交代&俺、決死の出撃 渡辺さん視点 その1】

 先ほどまで驚異的な動きを見せていたロボットは、今は糸の切れたお人形さんのようにその場に倒れました。杖代わり
にしていた槍もまた、持ち主の限界を悟ったかのようにボロボロと崩れていきます。上司である店員さんの声が一段と鋭
さを増し、私は押し寄せる情報に神経を集中させます。その時はどんな感情も入ってきてはいけないのでしょうが、それ
でもなかなか、目の前で店長さんが倒れていると思うと難しいです。
 その姿に、なんだか私はとても悲しくなりました。店長さんはとてもお強いです。でも、それは別俺さんのお兄さんの
仇討ちが故の力。単純に言えば復讐です。小さい頃、ちょっと男の子みたいな趣味があった私はテレビの中の正義のヒー
ローが言っていた言葉を思い出しました。

 復讐は何も生まないって。

 でも、往々にして純粋な、例えば見も知らぬ誰かを守る為に強くなるなんてそうそう出来る事じゃありません。実際、
私だってあの“ダミー”はとても憎いです。だからこうして、間接的ですが化け物を倒す仕事をしてるんです。お兄さん
が殺されたあの時、確かに私はドロドロとした汚いモノが胸に溢れました。
 店長さんの、延いてはこの場にいる人たちの気持ちは痛いほど分かります。だからこそ、そうするしかなかった悲しさ
が私を場違いだと思えるほどに責め立てました。
 正義のヒーローなんて、無理なんだって。
 ふと、今回の戦闘域の全体図に目がいきました。すでに追撃戦に取って代わったこの場所に、ほんの僅かですが私は違
和感を覚えました。別俺さんと姉友さんが残りの厨も倒し警戒レベルを下がっていくこの場所が、とんでもなくあぶない
場所のように感じるのです。どうしようもないほどの胸騒ぎが私を駆り立てました。
 どうしても拭いきれない不安に、私は専用の回線で巨大モニタに映るものとは別の映像を次々に画面上に出していくこ
とにしました。隅々まで、それこそ重箱の隅をなんとかと言う程に神経を張り詰めて、ただの勘違いであるように、杞憂
で済めば良いと。


525 :愛のVIP戦士:07/08/25 22:09:07 ID:hPwuovZf
【戦士交代&俺、決死の出撃 渡辺さん視点 その2】

「これで粗方潰した筈だ。どうだ?」
 別俺さんの言う通り、有視界、レーダーの類には何も反応がありません。私も同じでした。店員さんが帰還することを
促すと、合わせて私の周囲もまた元の朗らかな空気になりました。救護班もあと少しで店長さんの所に到着するそうです
ので、ここまでは順調と言っても差し支えないと思います。
 だから、ほんの僅かに捉えたあの影に私は意識の殆どを刈り取られるような錯覚さえ受けました。

「ちゅ、厨接近! もう一体“ダミー”がいます!」

 今まで積み上げた経験からなのか、それともこれから起こる惨劇に反応したのか、本能的に出した声はその場にいる人
間を全て凍りつかせるのに十分でした。
「救護班、司令の身柄の保護速く! V.I.Pも再出撃! 自衛隊にも緊急連絡!」
 誰よりも早く復活した店員さんの声が全員を叩き起こして、一瞬のうちにその場は先ほどの擦り切れるほどの緊張感を
取り戻します。私も捉えたダミーの姿を巨大モニタへと移そうとしますが、状況は更なる悪化へと転がり込むようです。
 まるでカメラの存在に気づいたかのように厨は高速移動を開始すると、一直線にまだ未回収のロボット、御神雷の方へ
と突進していきます。
「や、やめて! 店長さん! 店長さん!」
 何度叫んでも意識が無いのか、応答しない店長さんに私はただただ焦ることしか出来ません。お願いだから、お願いだから!
 そうしてダミーの振り上げた腕が届かんとする瞬間でした。

 そうはさせない。


526 :愛のVIP戦士:07/08/25 22:10:00 ID:hPwuovZf
【戦士交代&俺、決死の出撃 渡辺さん視点 その3】

 ハンマーのような太い腕を止める、澄んだ空のような綺麗な蒼の機体。
 
「お前が……お前が兄貴を殺したのは知ってる。色んな人の憎しみを生み出したのを知ってる。俺もお前は憎い。何べん
 殺したって足りないぐらい憎んでるかもしれない。でも、それでも憎しみで振るう力は俺には必要ない。綺麗事かもし
 れない、いや、こんな綺麗事だってハッキリ分かってる、だけどっ……だからこそ俺は言う。どんな馬鹿にされようと、
 一切の批判を背負ってでも言う」

 同時にこの部屋に響く声。やっぱり青空のような、綺麗に通る声でした。

「俺はこの街を護る為に、大切な人たちを護る為だけに戦う」

 正義の味方はやっぱり本当にいるんだと、私は心から思いました。


527 :愛のVIP戦士:07/08/25 22:13:54 ID:hPwuovZf
姉友「【復活の素ヒ】はもうちょっとお待ちくださいぃー」

【素ヒの兄の力】

店員「素ヒのお兄さんはうちの組織に、何の思惑も無しに出資してくれる方よ」
俺「良い人なんだな。やっぱ素ヒのことが心配で?」
店員「ええ……まあ、そんなところかしら」



528 :愛のVIP戦士:07/08/25 22:22:48 ID:hPwuovZf
【店員のキモチ】

研究室

別俺「……はぁ……」
店員「ちょっと、話良いかしら?」
別俺「なんだ、そこにいたのか……どうした?」
店員「根詰め過ぎじゃない? いくらダミーが来るからって」
別俺「出来うる限りの対策は取っておきたい」
店員「でも、貴方が倒れちゃ元も子も」
別俺「私がどうなろうと知ったことではない。むしろ、甘えから成せる事も成らなかった等、笑うことも出来ん」
店員「……無理しないでよ」
別俺「ふんっ。今更心配なd
店員「誰かがっ!」
別俺「……」
店員「誰かが死んでいくのは……もう、見たくないの……」
別俺「……」
店員「ゥ……ヒック……」
別俺「……約束する。私は死なん。既に誓ったことだしな」
店員「え?」
別俺「さ、作業の邪魔だ。出てってくれ」


539 :愛のVIP戦士:07/09/01 01:50:36 ID:ACiHO6Do

【暗雲からはみ出るもの】

 勢い良く出て行ったものの、いざダミーと拳を交えると己の非力さを呪うしかなかった。

「ヒハハハはははハ! なんだテメえヨエエじゃねエカ!! 威セい良く出てキタカら期待してたのによオー! ガッカリダ
 ゼ! さっさと死ネよコラアああああああアアアアアアアアア!」

 あらん限りの力で突き出した拳はかわされる、出来うる限界の動きで避けたはずの攻撃が直撃する。それでもなんとか
急所は外れてるのか、はたまたダミーが手加減しているのか、持ち堪えているのが不思議なくらいだ。
 ただこれではジリ貧は必至。打開策は、打開策は無いのかっ。

「貴様は出てくるな。邪魔だ」

 後ろから肩をつかまれたかと思うと、次の瞬間には地面に転がされていた。突然の衝撃にふらつく頭で見ると、赤と青
の機体が化け物の前に立ち塞がっていた。



543 :愛のVIP戦士:07/09/01 02:03:17 ID:k1zyp/8W
今、質問しようと振り返るともう11話だったんだ・・・
12話で終わりでしたっけ・・・?


544 :愛のVIP戦士:07/09/01 02:05:58 ID:ACiHO6Do
【姉と魔女姉のオトラジ】

姉「うーん、13話構成かなー」
魔女姉「随分はっきりと言うのね」
姉「流石に飽きたべ?」
魔女姉「……」



545 :愛のVIP戦士:07/09/01 02:08:21 ID:aR0WXL9o
13話なら1クールだし丁度いいのかな
11話はあとどれくらいお題を出せる?


546 :愛のVIP戦士:07/09/01 02:08:56 ID:k1zyp/8W
そうか、あと、これ含めて3話か、把握

そういえば、みなみけのアニメが黒歴史になりそうな件について


547 :愛のVIP戦士:07/09/01 02:13:00 ID:ACiHO6Do
【姉と魔女姉のオトラジ】

>545

姉「実は今、出ているのでもうOKなんだな」
魔女姉「ま、試してみたいお題は幾らでも良いわよ」

>546

姉「みなみけは知らん。あと、これもアニメ化したらとんでもないことになりそうだなー」
俺「まずパクリだらけで放映すら……」



548 :愛のVIP戦士:07/09/01 02:15:16 ID:ACiHO6Do
【じたんだベンチウォーマー】

 なんだっていうんだ。尻餅をついたままの如水龍の背後から、スパイダーモードを展開したままの土御門が更に逃がそ
うと引っ張ろうとする。
「やめてくださいっ」
「嫌です」
 有無を言わさぬ即答。それでも口を開こうとする俺を、画面上に表示される姉友ちゃんが圧倒する。真っ直ぐと、必死
にこちらに呼びかける瞳。悔しいのは分かる、戦いたいのは分かる、だけれどもここは引いて欲しい、いや、引いてくれ。
この子だって我慢して、押し留めている感情を受けとってしまった俺にどうしろというのか。
「お願いします……逃げましょう」
「……ああ」
 チラリと、拳を交える二体の巨人を見る。
 少しだけ、羨ましかった。



549 :愛のVIP戦士:07/09/01 02:28:59 ID:ACiHO6Do
姉友「【TSUNAMI】は【店員のキモチ】と同じ内容ですぅー」

【限界】

 ロボットから降りた俺は作戦室へと急ぐ。ドアの開いた先に映る巨大モニタには、やはり死闘が続いていた。

「どうして逃げないんです! アイツは!」
「……」

 別俺の新たな機体、Torrent of flame(炎の奔流)はダミーすらも圧倒する戦力を持っていたのかもしれない。しかし、数百にも及ぶ厨
との戦闘により限界がきているのは明白だった。だから、てっきりあのメガネ野郎は俺を逃す為に囮にでもなったのかと思ったのだが、そ
の鬼気迫る特攻はいつか見た、誰かの姿を思わせた。
 とにかく撤退を促そうと店員さんに噛み付くが、彼女は目が離せぬとばかりに画面に食い入っている。
 瞳は充血し、強く噛んだ唇からはとうに血が流れている。

 まさか―――。

 次の瞬間、モニタから轟音が鳴り響いた。



550 :愛のVIP戦士:07/09/01 02:35:47 ID:ACiHO6Do
【絶望】

  ―――それでも倒さねばならん。七転八倒しようがなんだろうがな。

 音割れした轟音はどこか機械じみていて、けれど映る灼熱はどこまでも非情だ。

 ―――今度は貴様が押すのか? 無駄だ。もう外させてもらった。私は別に貴様が死のうが関係ないが、悲しむ者がいる
    ことは確かだ。その人間の為に外した。その意味が分かるな? 貴様もそういう裏切りだけは許さんぞ。死ぬなら
    私が直々に殺してやるからな。

「……カ野郎……」

「バカやろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」




552 :愛のVIP戦士:07/09/01 02:38:22 ID:ACiHO6Do
姉友「【11話 終了】が選択できますぅー……」

【生まれた希望?】

>550続き

姉「……私も、頑張らなきゃね」



554 :愛のVIP戦士:07/09/01 02:44:13 ID:ACiHO6Do


【第十一話 世界意思 終了】





555 :愛のVIP戦士:07/09/01 02:47:30 ID:ACiHO6Do
【次回予告】

姉「おー。遂に最終局面といったところかー?」
姉友「別俺さん、本当にその……」
店員「それで誰もツッコまないのが凄いわね」
店長「あらあら」
俺友「……次回、【第十二話 最終決戦】」
素ヒ「あの、私も……」



556 :愛のVIP戦士:07/09/01 02:51:00 ID:ACiHO6Do
【決戦前に】

病室

別俺「とまあ、奴も倒せなかったわけなのだがな」
俺「……」
別俺「だが、今度こそ奴を完全に葬り去ろう」
俺「……なあ」
別俺「ん? なんだ、説明ならもう済んだはずだが」
俺「……なんで生きてんじゃー!」
別俺「は? そんな簡単に殺すな馬鹿者。私はちゃんと計算した上で自爆をだな」
俺「うがー!」



557 :愛のVIP戦士:07/09/01 02:51:40 ID:ACiHO6Do


【第十二話 最終決戦】




558 :愛のVIP戦士:07/09/01 02:55:07 ID:ACiHO6Do
別俺「……やはり死んだほうが良かったか?」
姉友「そんなことはありませんよぉー、あははぁー」
別俺「……」


642 :愛のVIP戦士:07/09/08 23:26:49 ID:MmfNMkcd
姉友「最終決戦前にお題を出してくださいぃー、20個、指定できますぅー」


645 :愛のVIP戦士:07/09/08 23:47:01 ID:MmfNMkcd
【対ラグナロク】

「今度こそ、手が尽きたわけだ」
 自爆の威力は凄まじく、ダミーを沈黙させるに十分だった。
「これからも使用していきたいがリスクがでか過ぎる。周辺地域への配慮も考えれば、今回限りの大技だ」
 包帯の巻かれた頭を掻きながら、もう一人の俺は息をついた。息をついて、ゆっくりと頭を下げた。
「すまなかった。あれだけ皆に感情的な行動に移るな、と言っていたのに。復讐心からやったといえば皆は許してくれよう。
 それでも、やはり今回のやり方は少し横暴が過ぎたと思う」
 自爆の間際、本当にギリギリのタイミングで逃げ出したコイツは、爆発に巻き込まれた焦土を見てそう思ったと言う。
「私がやってしまったと、ただそう思ったよ」
「そうか」
 病室に二人、同位存在だとかいう面倒くさい俺とコイツ。当初こそなぜこんな奴が、とも思ったが、いや、今でも思って
るけど、それでもコイツはやはり俺なのかもしれない。

「それで、コレはどうするんだ」
 病室に備え付けられたモニタに目を移す。画面はいくつにも分割され、見たことの無い建物がひしめき合う中、ソイツらは
いた。
『テメエラなんて全員ミナゴろシにシテやるヨヒハハハハハハハハハハハハ!!!』
『アーウぜエ奴らばかりでムカつクぜアー、ころシテヤルヨヒハハハハハハハッハハハ』
『ヒハハハハハハハハハハハハハハハ!!! シネしねシネシネシネしねしねしねー!! ヒハハハハハ!!』
 何体ものダミーが同時に存在し日本を襲っていた。

「さて、どうしたものか……。私は勿論のこと、店長女史もリタイア、姉友も万全でないし姉や素ヒもアウト。貴様だけだな。
 フフン」
「なんだその顔は」
「いや? ここまでくると楽しくすらなってくるよ」
「お前、変なとこ打ったんじゃないか?」



646 :愛のVIP戦士:07/09/08 23:49:22 ID:MmfNMkcd

【君の姿は僕に似ている】

俺「本当に手は無いって言うのかよ」
別俺「どうだろうなあ」
俺「おいおい」
別俺「少し眠らせてくれ。疲れた」
俺「……なんか図太くなってるなコイツ」
俺「……」

でも、コイツも必死なんだろうな。


647 :愛のVIP戦士:07/09/08 23:51:42 ID:MmfNMkcd
【影踏み】

俺「どうしたものか……」
俺友「チョイチョイ……」
俺「ん? ああどうした、ってそうだ。O.Tもいたんだな」
俺友「フルフル……」
俺「ん?」
俺友「……帰った」
俺「え?」
俺友「……アバヨ」
俺「……」



648 :愛のVIP戦士:07/09/08 23:55:30 ID:MmfNMkcd
【俺の価値】

 O.Tがいなくなった。どういうわけか全く分からないが、これで俺一人となったわけだ。
 不意に、あの化け物の姿が思い浮かぶ。

 次々と倒れていく仲間。

 正直、押しつぶされそうになる。まるでV.I.Pが自重崩壊するような感覚。
俺友「チョイチョイ……」
俺「え? なんだよ」
 そんな俺を、俺友はどこかへ引っ張ろうとしていた。
俺「……」

→ ついていく
  いや、そんな気分じゃない


649 :愛のVIP戦士:07/09/08 23:57:17 ID:MmfNMkcd
【もう、二度と】

別俺「……」

??「もう私はダメだけど……あなたは頑張ってね……頑張ってるあなた、とても好きよ」

 もう二度と、あんな悲劇はまっぴらだ。



652 :愛のVIP戦士:07/09/09 00:10:37 ID:rZ+aP6B3
【→ ついていく】

 ついていった先は研究室だった。
 しかし、いつものゴテゴテとした機械類に囲まれた部屋はどこにもなく、突貫工事で無理やり広くなったであろう部屋はどこか
殺風景にも近い。
 けれど、そこんは無視できないモノがあった。
俺「な、なんだよこれ」
別俺「……多世界解釈及び他世界干渉装置」
俺「いや、でも」
 確か俺の見たその装置はもっと小さい、人一人が入れるぐらいの球体の装置だったはずだ。
 しかし、今目の前にある装置は違う。
 基本的なパーツとなる小さい球は変わらない、しかし、それが幾つも、本当に膨大な数が組み合わさり巨大な円を描いていた。装置の名前からして
やることは同じ。だけど、目標となるサイズが明らかに人間ではない。

別俺「そうだ。それで奴を葬る」

 突然の声に振り返る。松葉杖をついてこちらに向かってくるソイツは、いよいよ来たるべき決戦に眉間に力を込めた。

別俺「これが兄と俺の、皆の努力と想いの全てだ」



653 :愛のVIP戦士:07/09/09 00:17:29 ID:rZ+aP6B3
【ミキサー】

別俺「この装置の本当の名前は多世界解釈及び他世界間強制転移装置」
俺「えーと」
別俺「ふん……世界と世界の間、という概念を仮定するとそこは両世界、もしくは多世界に干渉され世界律を保てなかったグチャグチャの
   世界が存在する。そこに放り込まれると理論上は存在を保てなくなる」
俺「つまり、その」
別俺「両世界、もしくは多世界に干渉されバラバラになる」
俺「……出来るのか?」
別俺「するしかなかろう?」



654 :愛のVIP戦士:07/09/09 00:19:34 ID:rZ+aP6B3
別俺「【ラプソディ】(狂詩曲)か……ふん、この世界には不似合いだ。もっとお似合いの奴がいる」


656 :愛のVIP戦士:07/09/09 00:29:07 ID:rZ+aP6B3
【天の声】

素ヒ「……」

 ―――さい。

 最近、聞こえる。変な声。

 ―――あげてください。

 私じゃない、でも私の声が語りかけてくる。

 ―――守ってあげてください。

 違う。違うのに、でも私じゃない私が私として馴染んで行く。

 大事な人を、守ってあげてください。

素ヒ「……男ぉ……」



658 :愛のVIP戦士:07/09/09 00:31:51 ID:rZ+aP6B3
【犠牲の上に成り立つ世界】

装置

 ホントウニ イイノ ?

俺友「……元々はアナタの体」

 シッパイ シタラ モウニドト

俺友「構わない……あの人が幸せなら」

 ソウイウノ ウラヤマシイ

俺友「……大丈夫。アナタにもいる」





659 :愛のVIP戦士:07/09/09 00:35:58 ID:rZ+aP6B3
【背水の陣&1%の世界】

別俺「成功する確率? 計算上は0だ。どうするかって? 可能性とは作り出すものだ。その時点では0の可能性を、
   何かアクションを起こすことによって1%に引き上げる。それが可能性だよ」



660 :愛のVIP戦士:07/09/09 00:38:53 ID:rZ+aP6B3
【追い風】

別俺「理論上は飛ばすことによって他のダミーも消える」
俺「そんな上手くいくのか?」
別俺「そこまでは期待してない。ただ上手く転んだときこそ、私達の勝利だ」
俺「案外、楽観的なのな」
別俺「科学者なんてそんなもんだ。肯定的に受け取る天才でなければな」



661 :愛のVIP戦士:07/09/09 00:40:54 ID:rZ+aP6B3
【クイックモーション&充電中】

俺「じゃあ俺は囮になれと」
別俺「珍しく賢明だな」
俺「うるせ」
別俺「巻き込まれたら一巻の終わりだ。その為にも今から逃げる練習だけはおけ」
俺「はいはい」



663 :愛のVIP戦士:07/09/09 01:23:20 ID:rZ+aP6B3
もう色々と分かってきた頃だと思いたい

【KIZUNA】

店長『……あら?』
店員「あ……起きましたか長官」
店長『……また、この姿に戻ってしまいましたか』
店員「助かっただけでも良しとしましょう」
店長『でも……結局、また私は』
店員「それでもっ」
店長『……』
店員「それでも良いじゃないですか……!」
店長『……』
店員「ヒック……グス……」
店長『やっぱり、体がないのは少し歯がゆいですね。フフ』


664 :愛のVIP戦士:07/09/09 01:31:39 ID:rZ+aP6B3
姉友「【KODOU】は【静寂と微震と激震】と同じ内容ですぅー」

【闇のバロック】

『殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してや……』

別俺「……どう思う?」
「どう、ですか?」
別俺「恨み、怨み、どんな言葉を当て嵌めてもやはりこれを形容するものはないと思う」
「はあ……」
別俺「ある意味で美しいと思ってしまうのは、多分に私怨も入ってる所為だろうな」
「……」




666 :愛のVIP戦士:07/09/09 01:44:20 ID:rZ+aP6B3
姉友「【組み合わせ】は17スレ目その5の>>371と同じ内容ですよぉー」

【クロロホルム】

俺「また眠らせるようなことするなよ」
別俺「さあな、どちらにしろ戦力は貴様しかいないしな」
俺「ま、それなら良いんだけど」
別俺「……おい」
俺「なんだよ?」
別俺「一つ言っておく……死ぬな」
俺「……ああ」
別俺「ふん、同位存在に死なれると色々と面倒だしな」
俺「……」



668 :愛のVIP戦士:07/09/09 01:55:17 ID:rZ+aP6B3671 :愛のVIP戦士:07/09/09 02:16:27 ID:rZ+aP6B3

別俺「【賽は投げられた】? ふん、そんなもの、とっくに投げられてる」

【時は動きだす&Who are you?】

俺「え? 素ヒが変?」
「はあ」

医務室

素ヒ「……」
俺「おい、素ヒ? 素ヒ?」
素ヒ「……」
俺「確かに変だ……」

ガチャ

別俺「どうした? いちいち面倒ごと起こされても」
素ヒ「あ……」
俺「え?」
素ヒ「俺さぁん……」

ギュ

俺&別俺「え……?」
素ヒ「俺さん……好きです。愛してます……」
俺「……」



672 :愛のVIP戦士:07/09/09 02:26:43 ID:rZ+aP6B3
【姉と姉友のラジどん!】

姉「……私どこいった?」
姉友「私もですぅー」




姉友「【吹き抜ける風】はぁー、あれ? 姉ちゃん?」

【自由への招待】

素ヒ「……」

 私はアナタが好き
 真剣な眼差し 笑った顔 全部全部
 好き

素ヒ「ちがう……」

 私はアナタが好き
 イジワルな性格 素直な言葉 全部全部
 好き

素ヒ「ちがう、よぉ……」

 好きよ 俺さん

素ヒ「ちがう……! そうだけど、ちがう……!」




674 :愛のVIP戦士:07/09/09 02:41:42 ID:rZ+aP6B3
今日はこれぐらいで、しばらく起きてるから雑談でもよろし

姉友「【姉、参上】はぁー、えっと……」
姉友「【覚醒】は【静かなること水の如し&逆襲の厨】と同じ内容ですぅー」



677 :愛のVIP戦士:07/09/11 11:45:43 ID:4ERuaDQP
>12です
姉友「あと5個お題出してくださいぃー」
2007年10月31日(水) 18:39:50 Modified by ID:TaZFwACjHA




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