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12氏作品 19スレ目 その9(避難所)

687 :愛のVIP戦士:07/09/23 01:55:03 ID:o5szn/hD
>12です
来れなくてすまんかった
魔女姉やる?


688 :愛のVIP戦士:07/09/23 01:57:17 ID:BZiBveJg
いらっしゃい、12氏、久しぶり
どっちでもいいけど眠いです


689 :愛のVIP戦士:07/09/23 02:00:36 ID:o5szn/hD
顔出したかったんだけどね、ちょっと。
本編は明日やるんで、久しぶりに姉√で遊びますか?

俺友「……良かったらお題出して」


690 :愛のVIP戦士:07/09/23 02:07:08 ID:BZiBveJg
え?そんな簡単に姉√に戻っていいの!?


691 :愛のVIP戦士:07/09/23 02:11:27 ID:o5szn/hD
俺友「……今回は特別。>>12の中の人が感覚忘れかけてるから……使えない愚図……」



   ここから一端、姉√


694 :愛のVIP戦士:07/09/23 02:23:15 ID:o5szn/hD
【後日談】

姉「そりゃセックスはやり放だ」
俺「そぉい!!」



695 :愛のVIP戦士:07/09/23 02:26:09 ID:o5szn/hD

【変わりなし】

俺「身長は変わってないよな?」
姉「乳はちょいと大きくなったぞ?」
俺「……」
姉「今更恥ずかしがるなよー」



697 :愛のVIP戦士:07/09/23 02:30:18 ID:o5szn/hD
【三者面談】

姉「いやー、まさかボテ腹で三者面談やるとは」
俺「嘘だ!!!」



698 :愛のVIP戦士:07/09/23 02:32:38 ID:o5szn/hD

【貧乏】

俺「なんか弱みを握られたとゆーか……」
姉「ほれほれ、さっさと(HG買う)金出しなはれー」



699 :愛のVIP戦士:07/09/23 02:35:16 ID:o5szn/hD
【コウノトリのゆりかご】

田舎

姉「……」
俺「そん中に人が一人入ってるんだなあ」
姉「ふふ、ちっこい部屋だけど我慢してもらってるのよー」
俺「んー」
姉「ん? ジロジロ見てなによー?」
俺「いや、その」
姉「なに赤くなってんのよ、ふふ」



700 :愛のVIP戦士:07/09/23 02:37:32 ID:o5szn/hD
【今はまだ……】

俺「おーい、ハーゲ



――――――

全部ね 分かってた このmzs@uが 全部あなたのpaw3,b.:-9^.[woinm

sめm0@e4bu,6l^おsm8w,


702 :愛のVIP戦士:07/09/23 03:02:30 ID:o5szn/hD

【くるしゅうない】

姉「おとうとー、ハーゲンダッツー」
姉友「食べすぎだよぉー、姉ちゃんー」
俺友「……ウマウマ」
俺「……」

俺「姉友と俺友は居つきすぎだ」
姉「ゴニョゴニョ……」
姉友「ふぇ? えーと、それが嬉しいんだろぉー?」
俺「くぅ……!!」
俺友「ウマウマ……」


703 :愛のVIP戦士:07/09/23 03:04:57 ID:o5szn/hD
【ずっと、ずっと】

姉「おとうとー、ハーゲンダッツー」
姉友「食べすぎだよぉー、姉ちゃんー」
俺友「……ウマウマ」
素ヒ「うまいぞおおおおおおおおおおおおお!!!」
店長「あらあら、ならこのジャムを加え」
店員「それはやめてください」
俺「えっと……」




705 :愛のVIP戦士:07/09/23 03:15:13 ID:o5szn/hD
【永遠に】

俺「実はお見合いの相手ってのは」
姉「アンタだったんでしょ?」
俺「あ……ああ、そうだけど」
姉「ん、おとうとでよかったよー」
俺「……」




706 :愛のVIP戦士:07/09/23 03:20:25 ID:o5szn/hD
【平穏は長く続かないという物語の基本ってさ】

スーパー

店長「あらあら……」
店員「どうしました?」
店長「ええ。それが、逃げ出してしまって」
店員「何がですか?」
店長「そんなに危険はないと思うんですが、やはり心配で」
店員「何が逃げ出したんですか?」


711 :愛のVIP戦士:07/09/23 03:26:33 ID:o5szn/hD

【なんだかなぁ&ごまえー】

トカチツクチテー

俺「貼り付けたような笑顔で黙々と踊る俺友が怖いとです……」



713 :愛のVIP戦士:07/09/23 03:30:01 ID:o5szn/hD
【初音ミク】

>711
俺「いや、だからってそんな機械音で歌われ、ってかそのネギどうやって回してる……?」


715 :愛のVIP戦士:07/09/23 03:30:56 ID:o5szn/hD
【贈り物】

姉「店長さんとこの良い店なんだけど、残暑見舞いでジャムは勘弁してくれよなー……」


716 :愛のVIP戦士:07/09/23 03:32:21 ID:o5szn/hD
【ところで結婚までの話】

姉「早めにしねーとなー」
俺「別にそう急がんでも」
姉「このままじゃ孕むぞ?」
俺「……」



717 :愛のVIP戦士:07/09/23 03:34:38 ID:o5szn/hD
【君よ、いつまでも】

仏壇

姉「……」
俺「おーい、ちょっ」
姉「ん? どしたの?」
俺「あー、その」
姉「ん?」
俺「俺も、一緒にいていいか?」
姉「うん」



   ここから、また素ヒ√




718 :愛のVIP戦士:07/09/23 20:32:05 ID:8xyVjjBF
【泣き虫&すなおひーと&おさなさ 1】

「あの……素ヒさん眠りました」
別俺「そうか」
俺「……おい」
別俺「なんだ? これでも忙し」

ドン!

俺「素ヒのあの様子はなんなんだよ……!? どうしてお前に抱きついた……!? お前、まだ何か隠して」
別俺「そう喚くな。貴様の悪い癖だ」
俺「お前……!」
別俺「これで素ヒは使い物にならんことが分かった。本当に頼れるのは貴様だけになったな」
俺「……」




719 :愛のVIP戦士:07/09/23 20:42:18 ID:8xyVjjBF
【泣き虫&すなおひーと&おさなさ 2】

 気づいたら私はまた病室で寝ていた。一体、何が起こっていたというのか。

 ううん、気づいてる。怖いから、言ってしまうと認めてしまう自分がいるから。
 私は、私でない私だった。



好きよ 俺さん


「助けてよぅ……怖いよぅ……」



720 :愛のVIP戦士:07/09/23 20:53:37 ID:8xyVjjBF
【姉の見る空】

姉「そう、素ヒが……」
店員「ええ、もう限界としか」
姉「いい加減、楽にしてあげないとね」
店員「……」
姉「ん、空が綺麗」
店員「……ええ」






721 :愛のVIP戦士:07/09/23 20:54:43 ID:8xyVjjBF
【欲しかった笑顔に似た何か】

 俺さん 好きぃ

別俺「……はっ、私にどうしろと……」







749 :愛のVIP戦士:07/10/10 23:23:23 ID:eV3I/JUn
【受け継ぎし意思】

俺「そういえばお前のあの新しい機体はなんだったんだ?」
別俺「戦力低下に対しての応急措置だ。もう機体が無いから言うのもなんだが、私だけでは扱いきれんな」
俺「ふーん」




750 :愛のVIP戦士:07/10/10 23:25:28 ID:eV3I/JUn
【完全超悪】

別俺「どうだろうな。どんな理由があろうと、人間に対して敵対するのならそれは全て悪だ。曖昧だよ、全ては」



751 :愛のVIP戦士:07/10/10 23:27:52 ID:eV3I/JUn
久しぶりすぎなんで

【1億と2千年前から愛してるゞ】

俺さん 俺さん 俺さん 俺さん

素ヒ「ひぃっ……ううっ」

俺さん 俺さん 俺さん 俺さん

素ヒ「私が……私が好きなのは……!!」


俺さん 好きよ

素ヒ「私は! 私は!」





828 :愛のVIP戦士:07/10/30 20:19:25 ID:s5nog8kx
ごめんごめん、悠長に風邪ひいてた

【1%の確率】

 準備は整った。朝焼けの日に目を細めながら、山の向こうに見えるだろうダミーをひたすら待つ。妙に清々しい気分はV.I.P
にも影響してるのか。自分とロボットの境界線を曖昧にしている。それでもあらゆる感覚は刃物のように鋭い。
「こちらに向かってくる厨の反応を確認。ダミーです!」
 聞きなれた渡辺さんの声。俺が了解、と返すと、渡辺さんは一言、「頑張ってください」と締めた。臆病だけど、一生懸命パ
イロットを支えてくれた彼女。彼女も必死に戦っている。そういう人たちの為に、この国をなんて大層なことは言えない。せめ
て、ここで頑張っている人たちの為に。
 山間からあの異形が姿を覗かせる。人間の天敵にならんとする怪物。その巨躯に対して軽い足取りでこちらに向かってくる。
自然と積み上げていく集中はロボにも影響する。澄んだ駆動音は腕部の機構が変化していく過程。こちらの心の持ち方一つでい
かなる壁をも貫く神撃の一打となる手甲。ボディもまた晴天の下に映える海のように青く瞬く。
「倒さなくて良い、誘導するだけだ。それで全てが収まる」
 もう一人の俺が、サラリと難しいことを言ってくれる。眼前に広がるモニタとは別に小さく開かれている地図には、ここの市
街地が簡単にマッピングされており、その一箇所に今回の転移装置が円形に象られている。ここまで誘導出来れば俺たちの勝ち。
口で言えばこんなに簡単なことが、いざ怪物を目にした途端に重荷に変わる。
 それでもやらなければいけない。勇気が駆ける為の力ならば、恐怖は過ぎた勇気に振り回されない為の重し。
「ヒハハハハハハハハハ! ナンだヨてめえだケかよつまラネエなぁ! せっかく殺しテやロうと思ったニヨォ!」
 ギリギリまで待て。今にも飛び出さんとする恐怖を勇気で押さえつけろ。
「テめエが死ねバ今度ハダれが啼くダろうナア! たまンネえェ! たまンねエよ!」
 恐怖なんて勇気とごちゃ混ぜにしてしまえ、その先にある本当の思いを。どうしたいのか、どうすべきなのか。
「ヒハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!」


 おとこぉ。


「行けええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!」



829 :愛のVIP戦士:07/10/30 20:41:54 ID:s5nog8kx
【奪い取った場所で、光を浴びた side素ヒ】

 気づいたら戦闘は始まっていたらしい。男の機体とダミーとの決戦。やらなければやられる。出来れば私も駆けつけてあげた
い。だけどそう思う度に心の奥の、もうとっくに私じゃなくなってしまった部分が訴える。
 そうよ、男さんの為に戦うべきよ。
「違う……戦うべきなんだけど、違う」
 ベッドの上で頭を抱える。モニタでは戦いの様子が映され、けして優勢とは言えない戦況に頭の中で怒号が響く。
 早く行きなさい! 早く男さんの為に、男さんが呼んでいるじゃない! 男さんの! 男さんが私を求めてくれるうちに!
「違う違う違う! そんなの、そんな気持ちじゃただ死にに行くのと同じ……!」
 良いじゃない、死んだって。それで男さんの気持ちにいられるなら。大事な人の心の中で生きられるならっ。
「そんなの! そんなの、ただ心を縛るだけじゃないか……! 私は、私は……!」

 私は貴方よ、そして貴方は私。私でいるくせに私でいないなんてひどいわ。

「違う!!!! お前はもうっ、お前は!」
 死んだわね。でもそれがどうだっていうの。私は男さんが好き、貴方も男さんが好き。それで良いじゃない。
「良くない! 男は男でも、お前の好きな男はっ」
 どっちだって良いじゃない。同じ存在なら、貴方を愛してくれれば私も愛される。男さんを愛せば男さんを愛す。
「でも男は二人いる! 違う二人、現にお前が好きな男は私と違う!」
 同じよ。同じ存在だもの、同じだから。
「嘘をつかないで! 私は男が好きだ! お前は違う男が好き、それはもう別の思いで、重ならない!!」
 なによ、私と同じくせに。後からノコノコ出てきただけなのに、見向きもしてくれない男さんの愛を一身に受けて!!
「お前だって気づいてたはずっ、ただそれが目に見えないから怖かっただけ!」
 違う、違う。私は男さんのことを愛しているから、愛してくれないから私はあの人の目をこちらに。
「お前は可哀想な奴だ……! 目に見えないものを信じられなくて、そりゃ私だってそうだったら辛い。だけど、それでも人を
 信じることはそういうことだって」

 違う、黙れ……黙れ黙れ黙れ黙れ黙れ黙れぇ!



830 :愛のVIP戦士:07/10/30 21:10:03 ID:s5nog8kx
【Re】

「ナンダよォ! さっサト殺シにコいヨォ! チマチまめんドクせえなア!」
 いちいち癪に障る言葉をぐっと堪え、俺はダミーと距離を取る。無線では「その調子よ」と店員さんの声が届く。そう、自
分でも信じられないぐらいにここまでは上手くいっている。俺の背後、約一歩後ろに誘導地点が控えている。ダミーも焦らさ
れて今にも襲い掛からんという具合だ。あとは誘導地点で引き止め、奴を転移させるだけ。なんと口で言うのは簡単だろう。
図らずも漏れる笑いを噛み締めた。
 奴が動く。相変わらずその巨体からは想像もつかないほどのスピード。それでも俺は出来うる限りの速度で、本当に寸での
ところで怪物の拳を避ける。もう俺の機体は転移装置の範囲に入っている。あとは奴がもっとこちらに来てくれれば。
「え?」
 範囲からギリギリ外れる所で足を止めるダミー。それに最初に疑問符をあげたのが渡辺さんだった。次いで俺も含め、様々
な人から同様の声があがる。何よりも次の手が無い。俺はその場で立ち尽くすと、ダミーは自身の顔を作りかえる。
 見えたのは、兄の顔だった。そして兄の声と顔で奴は語りかける。この場にいる全員に。

「ここだろう?」

 必死に隠そうとする心の荒波。その時点で全てを曝け出しているのと同義なのに、それでも俺は機械越しに平生を保とうと
する。それでも化け物は止まらない。クツクツと嫌な笑みが漏れる兄からつい目を逸らしてしまいたくなる。
「分かっているよ。ここに僕を倒すものがあるんだろう? ずっと嫌な感じがした。ここにあるものはむしろ僕達に近いもの。
 そんな大層なもの、人間のような屑が持って良い訳がない。そうだろう?」
 歪む奴の顔と腕。まるで一本の槍のように尖らせた腕がこちらに向かって照準を絞る。なぜか俺は動けない。どうすればい
い、どうすれば。
「つまらないなあつまらないなあつまらないなあっ……シネよ」
 化け物の腕が伸び、刺し貫かんとする間際、本当にあと僅かというところで槍は止められた。代わりに、巨大な刃がダミー
の胴体から突き出る。まるで前回の戦いを模したかのような光景に眩暈すら感じた。


833 :愛のVIP戦士:07/10/30 21:34:13 ID:s5nog8kx
【彼女の愛情】

「き、さまぁ……!」
 もちろん、それで収まるような相手ではない。奴は兄の顔のまま憤怒を露にする。振り向いた先には素ヒの機体、以前のよ
うな漆黒に染まった機体ではない。だけど、ソレはやはり彼女の機体とはまた少し違っていた。
 炎のように、まるで彼女の心そのままに真っ赤に輝くそれとは違い、まるで人の血を浴びたかのように赤黒く染まったロボ
ット。
「私の男さんに手を出さないで……私の男さんを傷つけるなら」
「素ヒ?」
 無線から聞こえる声は紛れもなく素ヒの声だ。しかし、その口調、雰囲気は本来の彼女のものとは全く別物と言っていい。
 機体は根元まで刺さった剣を更に押し込み、ダミーを転移装置の範囲内にいれた。素ヒのことも気になるが、巡ってきた機
会に俺は声を張り上げる。
「今だ! 早く奴を!」
 既に作戦室の方でも準備は終わっており、あとはもう一人の俺が起動スイッチを押すだけ。これで終わる。そう思っていた。
「……素ヒ、お前なのか?」
「え?」
 待っていた俺に、無線から聞こえてきたのは眼鏡野郎の声だった。さっさと押せばいいものを、ここにきて奴は素ヒとコン
タクトを取ろうとしている。
「応えてくれ、お前なのか? あの、素ヒなのか?」
「おいっ、そんなことより!」
「そうですよ、貴方の素ヒです……やっと、やっと私を見てくれるんですか? 死んで、この世からいなくなってやっと」
 訳が分からない。今、彼女は何て言った? 死んだ? 見てくれた? こんな時にとがなりつける自分を無意識にも俺は抑え
てしまっていた。



834 :愛のVIP戦士:07/10/30 21:46:17 ID:s5nog8kx
【素直ヒートの幸せな一日】

 貴方はいつも前しか見てませんでしたね。目の前でもなくてずっとずっと先の、普通の人じゃ眩しくて見えない光の先、
だから横にいる私なんて見えるはず無くて、見ようともしなくて、ただその後ろについてくる人達を引き連れながら歩いて
ましたね。寂しいと私が訴えても、寂しすぎて兎の様に死んだ私にも目もくれずに。
 だけど、それでも私は貴方を愛してました。どうしようもなく、頭ではムダだと分かっていても、私の中にある根っこの
ような、魂のようなものがずっとずっと、まるで駄々っ子のように貴方を好きだと叫んでいるんです。
 これではほとんど呪いだと思いませんか? 死んで尚苦しみ続ける魂、王子様の現れない悲しい悲しい眠り姫、涸れぬ涙で
海を作った寂しがり屋の神様。それでも私には死という区切りがあったから良かった。なのに、それなのにどうしてもう一
人の私なんて連れてくるんでしょう。死んだはずの私を世界が受け入れると思いますか? 人の手で自身を食むことになった
アカシアの蛇がどうして人を憎まずにいられますか?
 仮初めの肉を得た私にあるのはやっぱり貴方を愛する心。光に近づく貴方をまた見続ける地獄。太陽に照らされぬ人々の
嘆きを聞いたことがありますか? 暗くて寒くて、凍えて仕方の無い夜が何度も繰り返す。そんな日々を知っていますか?
 だけどね……それでも貴方が好きなんです。どんなに寒くて暗くて痛くて、辛いものであっても貴方がいればそれで良い
んです。矛盾する感情じゃない、そんな想いがあるからこそ私でいられる幸せ。
 貴方はそういう幸せを、知っていますか?



835 :愛のVIP戦士:07/10/30 21:48:59 ID:s5nog8kx
【おねえちゃん】

「ヒハハはははははハハハハハ! おさねえのかよぉ!? つまンねえナぁ!! つマンねえツマんねえヨナァ!」
 いつまで経っても装置が動く気配はない。もちろんダミーはそんなことを待ってはくれない。素ヒの機体と押し相撲のよ
うになっていたのも、徐々に化け物の方が盛り返していく。もういつ形勢が逆転してもおかしくはない。
「どうしてぇ! 早く押してください! 私をっ、私ごとこの化け物を、貴方の仇を殺してください! そうすれば貴方は私を
 見てくれる! やっと私を愛してくれる!」
 悲痛な叫び。一体、素ヒに何が起こったのかは皆目見当がつかない。それでも、その言葉がけして冗談で言っているよう
な類ではないことは感じ取れた。
 どうすべきか、そう考えている時には、俺の機体は空中へと飛び出していた。
 ドスン、と鈍重な衝撃と共にダミーの頭上へとそのまま着地する。いや、着地なんて綺麗なものではない、化け物を少し
でも抑えつける為に体ごと圧し掛かった。
「早くしろぉ! てめえはこの為に俺を呼んだんだろうがあ!」
「しかし、それでは……」
 モニタには、いつも憎たらしいぐらいに澄ました顔をしたアイツが、どうすべきなのか分からないといった体で固まって
いる。今更、年相応の反応なんてすんじゃねえと毒づきたくもなるが、今にも弾き飛ばされそうな体を押し付けるだけで精
一杯だった。
「早く! 早く押せええええええええええ!」

 完全に自分を見失っているもう一人の俺の背後から、一本の腕が伸びる。その手は迷い無くスイッチに手をかけると、

「全く、手のかかるおとうとばかりだなー。いってこい、そんでちゃんと帰ってきて一緒にアイス食おうぜ」

 モニタ一杯に移る笑顔に、俺もまたニッコリと笑って返した。


836 :愛のVIP戦士:07/10/30 21:49:16 ID:s5nog8kx



【第十二話 最終決戦 終了】






837 :愛のVIP戦士:07/10/30 21:50:03 ID:s5nog8kx

【次回予告】

姉「いやー、やっと終わりかー。長すぎだぞこの童貞がー」


姉「ん。ま、頑張れよ。お姉ちゃんはいつまでもおとうとのお姉ちゃんだからよ」


姉「次回、【最終話 君だけの旅路】」
2007年10月31日(水) 18:40:37 Modified by ID:TaZFwACjHA




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