葉鍵政界wiki〜いつだって歴史は一つとは限らない〜

　A国では、従来、大陸O州と同様に積極的な福祉政策と弱者救済を行う社会民主主義路線が採用されていたが、その結果経済が停滞し、財政も赤字に陥った。これを克服するため、保守政権の新保守主義政策の下で市場原理が最重要視されるようになり、経済政策への政府による介入は減らされ、民営化と規制緩和が盛んに行われた。その結果、国家財政と経済構造は大きく改善されたが、経済格差が広まり、公共サービスを受けられない層が増大していた。他方、労働党も従来の産業国有化方針を脱却できず、市場化の波に適応できずにいた。
　そこで、市場の効率性を重視しつつも国家の補完による公正の確保を指向するという新しい道が提唱された。これがA国の「第三の道」である。

　A国の第三の道は大陸O州にも影響を与え、旧来福祉国家からの改革を唱える動きが生まれた。A国では新自由主義政策の修正路線として登場したのに対し、大陸O州では旧来福祉国家からの改革路線として登場したため、高率重視に重点が置かれる傾向にあった。

　しかし、実際には、いずれも左派政党が右派の新自由主義路線を採用するための方便に過ぎないという批判も強く、A国の第三の道も、福祉・教育予算を拡充し、医療・教育の再建を目指したが、充分に成功したとは評価されていない。

　葉鍵における第三の道はO州の第三の道に近いが、葉鍵においては新自由主義改革により経済格差が広まる一方、官庁による経済支配の構造は解消されておらず、第三の道の実現の為には自由化と福祉再生を同時に実行しなければならない状況である。
　実際、葉鍵における第三の道はO州の第三の道よりもむしろ、特別会計の廃止などの財政改革、市場の規制緩和、二次元規制の撤廃などを掲げるニュー・セントラリズムの運動の影響を強く受けたものである。これらの路線の実施と同時に福祉・教育・医療予算の拡大により、社会資本形成の体系を改編し、普遍的な生活基盤の保障を進めていくという政策路線である。福祉政策においては、ベーシック・インカムによる最低限所得保障が特徴的といえる。社会的自由の保障と市場原理の重視という点ではO州の第三の道よりも積極的でリバタリアニズムに近いが、普遍的な生活基盤の保障を重視することによりO州の第三の道の欠陥の克服を目指す。

　眠主党の右派や、ことみん新党の一部の勢力によって唱えられている政策で、政界においてはことみん新党の小牧愛佳が中心的な存在。小牧はことみん新党の政策立案を担当していることから、ことみん新党は党として第三の道に近い路線を示すことになる。社会自由主義（リベラリズム）とリバタリアニズムの境界領域に位置することから、中道と認識される。

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