タグ
アツイ会議
気になる情報
教育再生会議HP?
議事録?
イベント?
学習?
サービス?
挑戦?
ニュース?
Wiki内検索
最近更新したページ
最新コメント

19年5月15日 第1分科会 議事録2

議事録1 >        10 11 12 13 14 15


○義家委員 いいですか。

○白石主査 はい、どうぞ。

○義家委員 私自身、道徳は0歳から10歳までに子供たちにたたき込まなければならないものというふうに思っています。というのは、今、小学校の4人に1人が携帯電話を持っている中で社会情報に直接子供たちがアクセスできてしまう。そういう時代の中でいかにして0歳から10歳までに守らなければならないものというのを子供たちに提示してあげるか。その意味で、中学校ではなくて小学校の徳育、必修化というものを具体的に議論していくべきだと思います。

 そこで、それでは道徳について何を教えるか、そしてどのように時間を確保するかということについては、まず1点は教科の再編が必要だと思います。というのは、例えば家庭科や社会の中で何を教えるか。例えば、社会、家庭科の中では少し宗教分野なんかも入ってくるところなんですけれども、それについての位置づけも非常にあいまいである。

 それから、ロングホームルーム、これは各学校に1時間のホームルームが週に1回あるわけですけれども、そこでは席替えとかいろいろなことに使われているわけですけれども、そこでも利用する時間というのは実はあるわけですね。 

 それから、総合学習について、総合学習の時間で何をするかというところ。この家庭科、社会、ロングホームルーム、総合学習、これらのところをどう整理しながらその時間に充てていく時間数を生み出すのかということが重要だと思います。

 さらに、小学校1、2、3年生なんかはカリキュラム的にはかなり余裕がある。早く帰れるわけですから1時間程度増やしても、5、6年生で7時間目をつくるよりも1、2、3年生で5時間目のところを6時間目にするとか、4時間目のところを5時間目までつくるとか、そういう形でこの徳育の授業を増やすことができると思うんですね。

 一方で何を教えるか、何を考えさせるかなんですけれども、実は昨日大学のゼミで、君たちは今までどのような徳育、道徳の授業を受けてきたかということをそれぞれに聞いてレポートしてもらったわけですけれども、まず多くが教材、副読本を読んで感想を書くと。これは道徳の授業とは言えないと思います。読んで、書く、これだけで授業だと言ってしまっているこの時間数では、これはもう道徳としていかがなものかと思います。

 それから、もう一つがビデオをたくさん見たと言っていました。私のドキュメントなんかもみんな見ていたみたいで、学校の授業で私のドキュメントが流されているわけですが、あれは1時間半番組ですから50分の授業で見られるわけがないんですね。

 教員として一番楽な授業というのはビデオ鑑賞なんです。ビデオをセットして流しておけば生徒たちは黙って見ているんですね。そして、大体ビデオの途中でチャイムが鳴ります。ということで、結果的にそれも授業かというとただ見せっ放しの授業なわけですから、そこに考えるということが入ってこないわけですね。そういう現状がある。

 さらに、「心のノート」の使用率、小学校で97.1%と資料に出ていますけれども、私もたくさん小学校に行きました。「心のノート」について、子供に聞きました。使っていないと多くの子供が言っています。実際、「心のノート」を出してもらいました、ロッカーに入れてあるやつ。新品でした。だから、使っていると97.1%と数字にありますが、現実に学校が文科省に報告する数字と現実に行われている数字とは違うわけですよね。もちろん、積極的に使っている先生もいらっしゃいますけれども、この97.1%という数字、これは果たして正確な数字なのかというところの疑問が残ります。

 まず、小学校低学年あるいは0歳から10歳ぐらいまでに子供たちに教えなきゃいけないもの、これは昔から言われているとおり、罪というものと恥というものをしっかりと教えてあげなければならない。この罪というものを教えるときも宗教教育も含めて倫理観、罪をどう定義づけて子供たちに教えるのか。それから、ここは日本ですから、やっぱり何が一番恥ずかしいことなのか。いじめなんていうものは究極の恥です。集団で自分より弱い者たちを寄ってたかってからかったり、いじめたりするわけですから、いじめなんて究極の恥なわけですね。今の若者たちに恥の意識というものをどのように教えてあげるのかということ、これをよく卑怯とも言いますけれども、卑怯よりも恥の方が彼らにわかりやすい教えになっていくと思うんですね。だから、罪と恥の定義をしっかり子供たちに教えていく。これは考えさせていくというより教えていかなきゃいけないことだと思います。

 その上で他者との共生や生き方というものを考えさせる。まず、ベースになっていく罪と恥を教えた上で他者との共生や生き方を考えさせるという2段階で小学校低学年、そして中学年、高学年に向けて段階的に教科化して教えていく必要があるだろうなと私自身はすごく感じています。

 今の年間35時間というあいまいな道徳の授業、この上がってきている数字だけを見ると、結構やっているではないかと。やっていないのは一部でしょうという感覚を数字だけ見れば感じますけれども、実態としては非常にあいまいなものであるということ。それは考えるべきだと思います。

 そして、保護者に「心のノート」のことを質問すると、 ─これは結構いい教材なんですよね。使おうと思えばいろいろな方面に使えるかなりいい教材なんですけれども、保護者はこの存在を知りません。ということは、道徳の授業に関して学校と保護者との連携というものもできていないということなんですね。こういうことを教えて、こういうことを保障するという連携さえ、教材さえ共有していないわけです。この辺についての徳育、道徳とは単純に先生が機械的に授業で教えるだけではなくて、家庭とも連携して行わなければならないものですね。この後に議論する土曜日の議論にも重なりますけれども、例えば地域参加型の土曜日に道徳ということもまた今後議論されるべきものだと思います。

 今日は、小学校の徳育の教科化、そして教科の再編、それから時間数の確保、そして何を教えるのか。罪と恥を教えた上で、他者との共生、生き方、それをさせる授業というものを進めていくべきだと思います。

○白石主査 ありがとうございました。今、義家委員からどういうふうに教科として組み込んでいくかというような内容の話をいただいたんですが、徳育というネーミングについてはどういうふうに出していくのか、徳育でいいわけですか。

○山中副室長 今まで道徳の時間というのがありましたけれども、この道徳という形でいくと今までのものを引きずるとか、いろいろな徳ということについて育むということの方がいいのではないかなどの意見など出され、両方ありましたけれども、どちらかというと徳育という形で教科化した方がいいのではないかというご意見の方が多かったような。

○白石主査 わかりました。それでは再生会議としては徳育でいくということでよろしいですか。

○小野副主査 知育、体育に徳育。

○品川委員 名称につきましては合意はどうなっているのでしょうか?

○白石主査 まだです。

○品川委員 個人的にはこのままでいいと思いますが、それでももっといい名称をお考えの方もいらっしゃるかもしれませんし一度委員の合意の確認をしたほうがいいのではないかと考えますが、いかがでしょうか。名前が一人歩きしていくわけですし。

○白石主査 では、ネーミングについても別途確認させていただきたい。はい、渡邉委員。


議事録1         10 11 12 13 14 15

2007年06月20日(水) 08:33:25 Modified by ID:gLyvKbjeuA




スマートフォン版で見る