19年5月15日 第1分科会 議事録5
議事録1 2 3 4 >5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
○渡邉委員 門川委員の先ほどのご意見なんですが、私は教育委員会の立場としてこの道徳について言えば、学習指導要領のこれだけはしっかりやるんだよということで、あとは地域の独自性だとか、それからやはり地域のコミュニティの中におけるふだんのさまざまなボランティアとか、さまざまな活動、行動を通した中で身につけさせるしかないんでしょうね。そうすると、これ、教育委員会の一番の出番なんですよ。ですから、教育委員会にそれぞれの独自性を持たせて、そしてそれを検証していくというのが一番いい方法なんじゃないかなということで提案させていただきます。
○葛西委員 前から疑問に思っているところですが、ある委員が歴史を教える前に「ふるさと学」を教えろと言っていたような気がします。今も地域の話が出ていますが、地域は多様性があってしかるべきですから、地域の多様性を教えるのはいいんですけれども、因数分解した上で基本になっている国という大きな骨組みを明確にして地域性を付加価値として整理して教えるべきだと思います。
それからもう一つ、「ふるさと学」ということは、論理矛盾でありまして、ふるさとというのは学ばなくても分かっているものを「ふるさと」と言うんですね。例えば母親というのは子供にとって一番大切なものだということを教えなくてはいけないと言ったらやはり変ですよね。それは生まれながらにしてそう思っているものなんですから、ふるさとはそれに近いものだと思います。
だから、国の歴史のようにふるさとを離れて国民というレベルに高められたものは教えなくてはわからない。一方、ふるさとは教えなくてもわかる。教えなくてもわかるものを教えようという発想は理解しにくく、論理矛盾である。
○白石主査 今、ミニマムとオプションがあると。ミニマムを定めた上で渡邉委員なんかは地域の出番だから地域の独自性とおっしゃる。門川委員が先ほどおっしゃった文科省検定の教科書であってもいいというのは、そこと矛盾はしませんか。
○門川委員 矛盾しません。というよりも、文科省は指導方針はつくるが文科省検定の教科書はつくらないという方針を決めた方がいいと思うんです。つくったら地域が全部頼ります。それより、地域が責任を持って自ら作った方が、もっと力量が要るし、また効果もあるんです。
○小野副主査 1点だけ。こだわってはいませんが、1種類の教科書じゃなくて民間がいろいろな教科書をつくるわけですから、決して昔の戦前のことを考えてはいないんです。いろいろな会社があって、いろいろな形の教科書、その中から選ぶということですから、戦前のものとは全く違うということは明確にしておきたい。
○門川委員 もちろん小野委員がそんなことを思ってはるとは、いささかも思っていませんけれども。多分、ワタミさんのところはワタミさんの理念で社員を教育してはると思うんです。道徳というのは、各地方でそういうようなことをみんなでやって競い合うと。それでいいものをつくっていくということ、地方それぞれが大人の力を生かしてやっていくということが大事だなと思います。
それから、先ほどのふるさと学ですけれども、理念としてはそのとおりだと思います。ただ、京都のある学校でふるさと学的なものを地域ぐるみで実施した後の反省会で、一人のお母さんが、「すばらしい自然がある、すばらしい歴史があるということと、それを感じるというのはまた別やなと。子供に感じさせる仕組み、きっかけというのが大事なんですね。」と発言された。当たり前に昔はあった家族の大事さやふるさと、それらを論理矛盾かもしれませんが、今は意図的に感じさせ、学ばせなければ子供の力がつかない、文化が伝わらないという趣旨でおっしゃっているんじゃないかなと思います。
○葛西委員 それはそうですが・・・
○門川委員 そういう意味ですね。
○白石主査 名称については徳育。ここには中学校では人間科にすることなどを検討というふうに書いてございますけれども、小・中・高を合わせて徳育というふうにやりますか。
○品川委員 よろしいのではないでしょうか。
○葛西委員 私は、「人間科」というのでは意味が分からないと思います。
○白石主査 はい、どうぞ。
○門川委員 昨日、世田谷区の若井田教育長さんが来てくれはりまして、構造改革特区を活用して新しいカリキュラムによる美しい日本語、哲学とかの本を見せていただきまして感動しました。教科の名前でよほどおかしいのはあきませんけれども、地方がやはり、よりよいネーミングをされたら、それはそれで許容の範囲内やないかなという気もします。
○葛西委員 それは意味がわかる「倫理」とかであればいいのかもしれません。「倫理」というのは人の道という意味ですから、これは意味がわかるんですよ。「人間科」といったら、これはわからないですね。
議事録1 2 3 4 >5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
○渡邉委員 門川委員の先ほどのご意見なんですが、私は教育委員会の立場としてこの道徳について言えば、学習指導要領のこれだけはしっかりやるんだよということで、あとは地域の独自性だとか、それからやはり地域のコミュニティの中におけるふだんのさまざまなボランティアとか、さまざまな活動、行動を通した中で身につけさせるしかないんでしょうね。そうすると、これ、教育委員会の一番の出番なんですよ。ですから、教育委員会にそれぞれの独自性を持たせて、そしてそれを検証していくというのが一番いい方法なんじゃないかなということで提案させていただきます。
○葛西委員 前から疑問に思っているところですが、ある委員が歴史を教える前に「ふるさと学」を教えろと言っていたような気がします。今も地域の話が出ていますが、地域は多様性があってしかるべきですから、地域の多様性を教えるのはいいんですけれども、因数分解した上で基本になっている国という大きな骨組みを明確にして地域性を付加価値として整理して教えるべきだと思います。
それからもう一つ、「ふるさと学」ということは、論理矛盾でありまして、ふるさとというのは学ばなくても分かっているものを「ふるさと」と言うんですね。例えば母親というのは子供にとって一番大切なものだということを教えなくてはいけないと言ったらやはり変ですよね。それは生まれながらにしてそう思っているものなんですから、ふるさとはそれに近いものだと思います。
だから、国の歴史のようにふるさとを離れて国民というレベルに高められたものは教えなくてはわからない。一方、ふるさとは教えなくてもわかる。教えなくてもわかるものを教えようという発想は理解しにくく、論理矛盾である。
○白石主査 今、ミニマムとオプションがあると。ミニマムを定めた上で渡邉委員なんかは地域の出番だから地域の独自性とおっしゃる。門川委員が先ほどおっしゃった文科省検定の教科書であってもいいというのは、そこと矛盾はしませんか。
○門川委員 矛盾しません。というよりも、文科省は指導方針はつくるが文科省検定の教科書はつくらないという方針を決めた方がいいと思うんです。つくったら地域が全部頼ります。それより、地域が責任を持って自ら作った方が、もっと力量が要るし、また効果もあるんです。
○小野副主査 1点だけ。こだわってはいませんが、1種類の教科書じゃなくて民間がいろいろな教科書をつくるわけですから、決して昔の戦前のことを考えてはいないんです。いろいろな会社があって、いろいろな形の教科書、その中から選ぶということですから、戦前のものとは全く違うということは明確にしておきたい。
○門川委員 もちろん小野委員がそんなことを思ってはるとは、いささかも思っていませんけれども。多分、ワタミさんのところはワタミさんの理念で社員を教育してはると思うんです。道徳というのは、各地方でそういうようなことをみんなでやって競い合うと。それでいいものをつくっていくということ、地方それぞれが大人の力を生かしてやっていくということが大事だなと思います。
それから、先ほどのふるさと学ですけれども、理念としてはそのとおりだと思います。ただ、京都のある学校でふるさと学的なものを地域ぐるみで実施した後の反省会で、一人のお母さんが、「すばらしい自然がある、すばらしい歴史があるということと、それを感じるというのはまた別やなと。子供に感じさせる仕組み、きっかけというのが大事なんですね。」と発言された。当たり前に昔はあった家族の大事さやふるさと、それらを論理矛盾かもしれませんが、今は意図的に感じさせ、学ばせなければ子供の力がつかない、文化が伝わらないという趣旨でおっしゃっているんじゃないかなと思います。
○葛西委員 それはそうですが・・・
○門川委員 そういう意味ですね。
○白石主査 名称については徳育。ここには中学校では人間科にすることなどを検討というふうに書いてございますけれども、小・中・高を合わせて徳育というふうにやりますか。
○品川委員 よろしいのではないでしょうか。
○葛西委員 私は、「人間科」というのでは意味が分からないと思います。
○白石主査 はい、どうぞ。
○門川委員 昨日、世田谷区の若井田教育長さんが来てくれはりまして、構造改革特区を活用して新しいカリキュラムによる美しい日本語、哲学とかの本を見せていただきまして感動しました。教科の名前でよほどおかしいのはあきませんけれども、地方がやはり、よりよいネーミングをされたら、それはそれで許容の範囲内やないかなという気もします。
○葛西委員 それは意味がわかる「倫理」とかであればいいのかもしれません。「倫理」というのは人の道という意味ですから、これは意味がわかるんですよ。「人間科」といったら、これはわからないですね。
議事録1 2 3 4 >5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15
2007年06月20日(水) 08:37:00 Modified by ID:gLyvKbjeuA