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19年9月12日 合同分科会 議事録6

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○野依座長 門川委員、どうぞ。

○門川委員 二度にわたる報告を通じて、多彩な議論がございました。したがって、ここのメンバーの意見が必ずしも1つにまとまっていなかった部分はありましたが、一致点は多かった。例えば、教員の質とともに量も大事であるとか、あるいは、マネジメントをしていく副校長や、指導的な役割を担う主幹等の教員の必要性については法改正もされた。

 あるいは頑張る先生にメリハリをつけた処遇の改善が必要であるということも十分議論されて、再生会議で提言した。それらが骨太の方針に反映され、概算要求に反映されたと思います。私は地方の現場を見てきまして、また京都で実践してきまして、教育改革をしていくため、教職員の増員の必要性を痛感し、実際に増やしてその効果を感じています。例えば、「奇跡」と称される堀川高校等、京都市立高校の改革は、教員の熱意が成功の基盤だが、取組に応じた教師の増員によって達成できた。

 小学校、中学校で授業時間数を10%増やそうとすれば夏休みの短縮が必要で、やはりクーラーの整備など、いろいろな取り組みが必ず必要であります。小学校1年生、2年生で35人学級にしないと、40人学級では箸も持てないような子供をどうして教えられるのだろうか。あるいは義務教育の修了時点である中学校3年で30人学級にしていれば、やはり教育効果は上がります。

 もちろん教員のやる気、専門性は大事であります。校長のマネジメントも大事であります。しかし、どうしても数は必要であります。やはり1学級40人ということではとてもできない。30人学級とは言わないまでも35人学級ぐらいのことは打ち出してほしいなと、これこそが本当は骨太方針ではないかと本音では思うんですが、そこまでは求めないまでも、今回きめ細かい概算要求をされたことについては、是非ともこれは内閣として予算の案の作成と、そして国会での予算の成立をと、私は期待しています。

 なお高等教育や幼児教育の無償化ということも含めた将来のことなど報告には出たことが、骨太にも反映されています。特に、乳幼児期の子供の教育の重要性、それから親学という言葉がいいか悪いかは別にしまして、家庭教育、親の自覚の大切さなどを改めて感じています。大学のことも大事です。同時に当初から申し上げておりますけれども、乳幼児期の子供の教育、これが根っこではないか。その辺もこの会議が今後もどうなるかということは別にして、いかなる内閣になろうともこの会議で目指したことではないかと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。

○野依座長 他にございますか。渡邉委員。

○渡邉委員 今の門川委員のおっしゃったこと、例えば私は学校経営者であり、会社経営者であるわけですが、人を増やせば強い組織ができるなんて思っている人は今だれもいないわけでして、やはり人を増やす前にしっかり品質を高めて、つまり1人ひとりの力を高めて、そして増やしてもいいように、増やした人たちを受け入れられる体制をしっかりつくってからでないと、人を増やすということは実は薄まるだけで、非常に危険なことだと思います。

 ですから、実はこの2万1,000人増と新聞に報道されたとき、これは一体どういうことなのかと非常に疑問に思いました。

 昨日は、実は神奈川県の教育委員会があったんですが、ここで増やすということに対して、例えば特別免許状について、我々は2割とかいう目安をつけていますが、各教育委員会はそんなことは一切思っていませんから。要するに自分たちの既得権というか、自分たちの仲間がこれだけ増える。もしかしたら自分たちの給与がこれだけ増えるというような発想しかないところにお金を入れるということは、私はこれは税金の無駄遣い以外の何ものでもない。

 ですから、そこにおいてはちゃんとした品質が高まる形、つまり質が向上される形において受け入れる体制、そして本当にそれが必要であることを見極めていかないと、今の日本の教育の体制というのは、私はお金を無駄遣いする体制ができ上がりすぎているというふうに非常に危惧を覚えます。以上です。

○野依座長 門川委員、どうぞ。

○門川委員 厳しいご意見には現場に対する不信というか、公教育に対する不信というのが根底にあると思うんですけれど、やはり普通の学校、努力している学校も見てほしいなと思う。このごろ非常に家庭教育の状況が厳しい、地域の支援体制が厳しいというような状況の中で、学校の先生に大きな負担がかかってきている。その中で、頑張っている先生を励まし、そしていいところを褒め、引き出し、いいところを重ね合わせてよくしていく、そして弱点を克服していく以外に方法はないと私は思っています。

 私は世界中の学校との比較の中で日本の先生は最も頑張っている部類に入るのではないか。しかし、もっと頑張らなければならないとは思いますけどね。その不信感だけで、批判だけで物事は前進しません。もちろん私学の経営でいろいろご努力されたこと、それらについても学んでいきたいと思います。しかし、日本中の公の学校が、公教育が頑張りだし始めており、そこを本当にどれだけ激励するのか。そして、教師になろうという人をどう迎え入れるのかが大切です。まさに社会総がかりで努力していかなければいけない。そういう時に予算の増額はやはり必要です。同時にそれが無駄にならないように努力する現場の努力もなお一層必要です。それらを含めてこの概算要求、まだ私は不十分なところも残るんですけれども、是非ともこれが実現するようにお願いしたいなと思っています。


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2007年11月03日(土) 07:22:34 Modified by nipponkamoshjka




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