アメリカ／中国の思考背景；児童文学編
アメリカの大統領演説などを観ていると、妙な違和感を感じることがあります。
『我々は正義のために・・』とか『我々国民は、世界平和を願ってやまない。』
これは、中国共産党の発言も、語彙の違いはあるが、似たり寄ったりの発言を繰り返している。
これだと、この両国に意を唱えれば、すぐに『ならず者国家』や『軍国主義国家』になるだろとは、うすうす予想ができよう。
この両国家、文化的には双生児のように似ているトコロがある。これは、偏見に近い資料になっているが、自分の資料の中でまとめてみたい。
【児童文学】
《ヨーロッパ》
《アメリカ》
※上記欧州系の児童文学に比べ、ファンタジー系の児童文学は、ほとんど見当
たらない、アーシュラ・K・ル＝グウィンの『ゲド戦記』になろうが、これは
宮崎駿監督が影響を受けたと言われているように、土着の民族的背景が感じ
られないし、上記のファンタジーとは趣が違う。また、児童文学とは言い難い。
大人が読むのにも大変。
そして、マーク・トウェーンの『トム・ソーヤの冒険』も欧州系の児童文学
と比べ、異郷への冒険小説とも色合いが違う。どちらかといえば、近所のガキ
大将の『秘密基地ゴッコ』の延長にも思われる。この現代版がスティーヴン・
キングの『スタンド・バイ・ミー』になろう。
（これには、多分異論があろうが。）
この他に、年齢が少し上がるが『若草物語』『赤毛のアン』『大草原の小さな
家』が日本人がよく知っている部類に属すると思われるが、行動範囲が、せい
ぜい２０km〜３０km程度の少年や少女の自立心や成長の過程を描いたストーリー。
悪く言えば、見知らぬ他者との接触が少ない、チマチマした物語になって
いる。
《中国》
■西遊記
孫悟空は変幻自在の幻術を操り、如意棒を操ると宙を舞い、自分の意のままに操作できます、現代のドラえもんです。
これは、アメリカの『ｓｔａｒ ｗａｒｓ』と通じるトコロがあります。
ヨーロッパ系のファンジーには、読後感として、いいようのない孤独感があります。
『ガリバー旅行記』『ふしぎの国のアリス』のように、異郷の地に置いてきぼりにされた異邦人としての疎外感や立ちはだかり、他者への探究心というモノがあります。
中国／アメリカには、そういうものはなく、爽快なアクション物語になっています。
『ガリバー旅行記』ように、「異国や異民族あるいは異生物に対してのあくなき好奇心」がほとんど感じられずに、自国の規範に当てはめ、妙に納得してしまうのです。
ここでは、中国と欧州／アメリカと欧州のストーリーの展開から見る民族性の相違を記述する。
◇◇ 『猿の惑星』；原作（フランス版）と映画版（アメリカ版）
ー物理学者のアンテル教授ら３人を乗せた宇宙船は不慮の事故に逢い、謎の惑星に不時着する。
《映画版；アメリカ》
《原作；フランス》
◇◇ 『鏡花縁』と『ガリバー旅行記』の相違；中国の思考様式／中野美奈子 引用
ー上記の「猿の惑星」同様に見知らぬ土地で主人公が、異郷の生物と遭遇した場面
《鏡花縁；中国》
ーこの小説は、清朝末期に書かれた漢代の地理伝説書『山海経』に出てくる３０余りの不思議な国家；黒歯国／女児国／無腸国などを主人公が探索する、中国では珍しい探検小説。
《ガリバー旅行記；ジョナサン・スゥイフト著》
驚いたの、驚かないのって、我輩は麦株の間に逃げ込んだ。
欧州では、ローマ／ギリシャの英雄伝説から中世に入り、ルネッサンス期には人間のドロドロした内面や本質を追求した時代があったのと無関係ではないと思われる。
『我々は正義のために・・』とか『我々国民は、世界平和を願ってやまない。』
これは、中国共産党の発言も、語彙の違いはあるが、似たり寄ったりの発言を繰り返している。
これだと、この両国に意を唱えれば、すぐに『ならず者国家』や『軍国主義国家』になるだろとは、うすうす予想ができよう。
この両国家、文化的には双生児のように似ているトコロがある。これは、偏見に近い資料になっているが、自分の資料の中でまとめてみたい。
【児童文学】
- 児童期に慣れしんだ文学を比較するのは、その後の人間形成する上で意味のあるものと思われる。
《ヨーロッパ》
- スペイン；『ドン・キホーテ』／ミゲル・セルヴァンテス著
- イギリス：『ロビンソン・クルーソー』／ダニエル・デフォ著
- 『ガリバー旅行記』／ジョナサン・スゥイフト著
- 『ふしぎの国のアリス』／ルイス・キャロル著
- 『ホビットの冒険』／Ｊ・Ｒ・Ｒ・トールキン
- ドイツ；『子どもと家庭のメルヘン』／グリム兄弟著
- 『少年の魔法の角笛』／アーヒム・フォン・アルムニ
- デンマーク『童話集』／ハンス・クリスチャン・アンデルセン
- イタリア；『ピノキオの冒険』／コッロディ
《アメリカ》
- マーク・トウェーン『トム・ソーヤの冒険』
※上記欧州系の児童文学に比べ、ファンタジー系の児童文学は、ほとんど見当
たらない、アーシュラ・K・ル＝グウィンの『ゲド戦記』になろうが、これは
宮崎駿監督が影響を受けたと言われているように、土着の民族的背景が感じ
られないし、上記のファンタジーとは趣が違う。また、児童文学とは言い難い。
大人が読むのにも大変。
そして、マーク・トウェーンの『トム・ソーヤの冒険』も欧州系の児童文学
と比べ、異郷への冒険小説とも色合いが違う。どちらかといえば、近所のガキ
大将の『秘密基地ゴッコ』の延長にも思われる。この現代版がスティーヴン・
キングの『スタンド・バイ・ミー』になろう。
（これには、多分異論があろうが。）
この他に、年齢が少し上がるが『若草物語』『赤毛のアン』『大草原の小さな
家』が日本人がよく知っている部類に属すると思われるが、行動範囲が、せい
ぜい２０km〜３０km程度の少年や少女の自立心や成長の過程を描いたストーリー。
悪く言えば、見知らぬ他者との接触が少ない、チマチマした物語になって
いる。
《中国》
■西遊記
- 西遊記は、人間の内面性を考察箇所はほとんどありません。
孫悟空は変幻自在の幻術を操り、如意棒を操ると宙を舞い、自分の意のままに操作できます、現代のドラえもんです。
これは、アメリカの『ｓｔａｒ ｗａｒｓ』と通じるトコロがあります。
ヨーロッパ系のファンジーには、読後感として、いいようのない孤独感があります。
『ガリバー旅行記』『ふしぎの国のアリス』のように、異郷の地に置いてきぼりにされた異邦人としての疎外感や立ちはだかり、他者への探究心というモノがあります。
中国／アメリカには、そういうものはなく、爽快なアクション物語になっています。
『ガリバー旅行記』ように、「異国や異民族あるいは異生物に対してのあくなき好奇心」がほとんど感じられずに、自国の規範に当てはめ、妙に納得してしまうのです。
ここでは、中国と欧州／アメリカと欧州のストーリーの展開から見る民族性の相違を記述する。
◇◇ 『猿の惑星』；原作（フランス版）と映画版（アメリカ版）
- 猿の惑星は、ハリウッド映画ですが、フランスの作家；ピエール・プールの原作となっています。異星人（実際は地球だが）に遭遇する時の原作と映画版の違いを見ると面白い。
ー物理学者のアンテル教授ら３人を乗せた宇宙船は不慮の事故に逢い、謎の惑星に不時着する。
《映画版；アメリカ》
- 始めに遭遇したのは、原始化した人間の裸族でした。そして、裸族の言語不明瞭な奇妙な行動に驚きますが、すぐに人間狩りの来ていた高度化された猿が表れ、裸族たちはパニックに陥り、アンテル教授ら３人は猿達に拘束され、猿達の用意された監獄に収容されます。
《原作；フランス》
- 原作では、この原始化した人間の裸族のエピソードが長く続きます。そして、アンテル教授ら３人もこの言語の通じぬ相手に何とかコミュニケーションを取ろうとして悪戦苦闘する場面が続きます。そして、裸族の襲撃を何度か受け、乱暴されるのも彼らで、寝込んでいる時に護身用の銃を盗まれ服はズタズタにされます
◇◇ 『鏡花縁』と『ガリバー旅行記』の相違；中国の思考様式／中野美奈子 引用
ー上記の「猿の惑星」同様に見知らぬ土地で主人公が、異郷の生物と遭遇した場面
《鏡花縁；中国》
ーこの小説は、清朝末期に書かれた漢代の地理伝説書『山海経』に出てくる３０余りの不思議な国家；黒歯国／女児国／無腸国などを主人公が探索する、中国では珍しい探検小説。
- 深目国に到着した。この国の人々の顔には目がなかった。たかだかと手をあげると、手のひらに大きな目玉がついている。・・そのコトを九公に尋ねると『当節の人の心は測りがたく昔の比ではないからでしょう。正面から人を見ても捉えがたいので目玉を手につけ、四方八方をじっくりながめて災いを防ぎやすくしたのでしょう。』
《ガリバー旅行記；ジョナサン・スゥイフト著》
- だが、まずなによりも我輩を驚かしたのは草のたかさである。・・隣の畑から1人の住人がやってくるではないか。背丈はよくある尖がった塔ぐらいはありそうだ。
驚いたの、驚かないのって、我輩は麦株の間に逃げ込んだ。
- 中国やアメリカの冒険小説には、異物に対しての驚きとか好奇心、異文化に対する孤独や軋轢というものがみられない。常に既存の秩序に当てはめられ、秩序や思考の混乱はほとんど生ぜず、自己観念の思考範囲から逸脱することはなく、自分のメジャーで常に判断してしまう傾向にある。
欧州では、ローマ／ギリシャの英雄伝説から中世に入り、ルネッサンス期には人間のドロドロした内面や本質を追求した時代があったのと無関係ではないと思われる。
2007年03月19日(月) 01:33:53 Modified by yuyu122222