内容は全て管理者による推測です。確定情報は何一つありません。

1.前提となる情報

和名:種火の少女メリナ*1 *2
英名:Melina the kindling maiden*3 *4
漢名:“火种少女”梅琳娜*5 *6


2.和名から読み取れる情報

いつでも火がおこせるよう、点火するために常に消さずに残して灯しておく小さな火*7の名前を冠するメリナという人。


3.英名から読み取れる情報

「発火の」や「たきつけの」*8と呼ばれる少女、Melina。

Melinaという名前の意味は大きく2つ*9
  • 古代ギリシャ語μέλι / mέlι / méli(honey, anything sweet)*10からの由来として「蜂蜜」
  • Amelia(bravery)の変形であるとして「勇敢」*11

なんでAmeliaが"bravery"という意味なのかという説明はエミーリア教区長の項目に譲ります。いやここでメリナちゃんとエミーリア教区長が繋がるとは思わなかったな。この名前好きなのかなあフロム。

さらにMelinaという名前には面白い派生がある。Melpomene、Magdalene、Simelaという3つの名前のニックネームとして使われるのだ。3つの名前の詳細は以下の通り。
  • Melpomene / メルポメネー*12 *13
    • 大神ゼウスとムネーモシュネー*14の娘。ムーサイ*15の1人で「悲劇」や「挽歌」を司り、優れた詩人の死後には哀悼の歌を歌うという。
    • 主な装飾は「悲劇役者の仮面」、「悲劇役者のブーツ」、「竪琴」、「巻物」、「ブドウの蔓と葉の冠」、「王冠」、「王笏」、「杯」、「短剣」。後半4つは有名な歴史劇の多くが悲劇であることに由来する。
  • Magdalene / マグダレーネ*16
    • 意味は「woman from Magdala / マグダラ出身の女性」。要するにマグダラのマリア。マグダラのマリアとは十二使徒に並ぶイエスの高弟で、イエスが磔刑で死んだこととイエスが復活して墓からいなくなったことの証人。詳しくはeyes onlyさんのエヴァンゲリオン解説動画*17にて。とても分かりやすくマグダラのマリアについて解説なされている動画なのでおすすめ。
  • Simela / シメラ / Σημέλα*18
    • 類語名として「Σημέλα / Simela」、「Σημελα / Symela」、「Σημέλα / Symέla」。
    • 語源は「Σουμελά / Soυmelά*19 。「Σουμελά / Soυmelά」の成り立ちは「σου + μέλας / σου + mέlas」。σου*20は「of」、μέλας / mέlas*21は「black, dark」。なのでSoυmelά の語義は「黒の」
    • 「Σουμελά / Soυmelά」は「Παναγία*22 Σουμελά / Panagίa Soυmelά*23 *24 *25との関連も示唆されている。
    • Παναγία / Panagίa の語義*26は「聖母マリア、聖なるマリア」。もしくは単に「聖なる」。祈りの言葉として「Παναγία Τριάς, ἐλέησον ἡμᾶς. / Panagίa Trιάs, ἐlέyσon ἡmᾶs. / Holy Trinity, have mercy on us. / 聖なる三位一体よ、われらを憐れみたまえ。」というのがあるから。
    • よってΠαναγία Σουμελά / Panagίa Soυmelάという修道院の名前は「聖なる黒き」「聖母マリアの黒き」。この修道院には福音書記者ルカが描いたとされる聖母子のイコン*27がとても有名。管理人もミサの時に配られるパンフレットの表紙にこのイコンが印刷されてたのを見た覚えがあります。

メリナちゃんは、シンプルに考えれば「勇敢な蜂蜜」という名前を持つ、複雑に考えると「悲劇とマグダラのマリアと黒い色と聖母マリア」にまつわる名前を持った「火を点ける」役目を持った少女。詰め込み過ぎでは? さすがメインヒロインなだけはある。


4.漢名から読み取れる情報

火種であり種火*28である少女、梅琳娜。発音は申請中です。

5.まとめ

メリナはいつか「火付け役」を担うために保存されてきた勇敢で小さなともしび。蜂蜜にまつわる名前を持つことから「黄金の一族」である可能性もある。また「歴史を動かす短剣」とも呼べる「使命の刃」を所持することから悲劇と挽歌のムーサと関連があるのかもしれず、左眼に黒い死のルーンの力を宿している*29ことから古代ギリシャ語Σουμελά / Soυmelά / of Black と関連があるのかもしれず。なんとも言えない。

ただ個人的にはメリナちゃんはエルデにおける三位一体における「子」役だと思う。つまりジーザス・クライスト役。そもそもメリナちゃんは作中にて自己犠牲をかなり肯定的な態度でやり遂げる人だし、その道を邪魔するなと主人公に言うし。
それからイエスは、人の子は必ず多くの苦しみを受け、長老、祭司長、律法学者たちから排斥されて殺され、三日の後に復活することになっている、と弟子たちに教え始められた。 しかも、そのことをはっきりとお話しになった。すると、ペトロはイエスをわきへお連れして、いさめ始めた。 イエスは振り返って、弟子たちを見ながら、ペトロを叱って言われた。「サタン、引き下がれ。あなたは神のことを思わず、人間のことを思っている。」(マルコによる福音書 8:31-33 新共同訳)

それにイエス自身がこうも言っていることにも管理人は注目したい。
わたしが来たのは、地上に火を投ずるためである。その火が既に燃えていたらと、どんなに願っていることか。(ルカによる福音書 12:49 新共同訳)

言うなればイエスは世界的放火犯である。メリナちゃんもまたエルデンリング世界における最大の放火犯。両者は似ていると思うのだよなあ。

それにメリナちゃんの名前は「聖母」と「聖母に近しい聖なる女性」の両方に縁深い。そしてメリナちゃんはミケラ*30とも親密だったっぽい。そこらも大事。なぜなら管理人が考えているエルデ世界の三位一体が「母」―「聖霊」―「娘」だから(リアルワールドでの三位一体は言うまでもなく「父」―「聖霊」―「子」)。

そして管理人はこの「母」―「聖霊」―「娘」の図に「母:マリカ」―「聖霊:ミケラ」―「娘:メリナ」と当て嵌めたいと考えている(マリカが何で「母」なのか、どうしてミケラが「聖霊」なのかについてはそれぞれの項目を参照してください)。

「母(”聖なる母”)」役であるマリカをメリナちゃんは確かに「母」と呼ぶ(「聖なる母の娘」=「聖母に近しい聖なる女性」要素はここかなと思う)。「聖霊」役であるミケラとも愛騎を渡されるくらい深い関係を持っているのも興味深い。それでいて名前には「聖母マリア」要素を持っていてマリカの分け身感を匂わせもする。

そういうわけでとりあえずの結論(仮)は「メリナちゃん、エルデ界におけるジーザス・クライスト役説」! です!!

情報量多過ぎだし複雑すぎるんだわ!!!!!

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