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作者:るにゅやんたん


「う〜〜〜〜〜ん…どうしようかな…?」

フェリジットは1人腕を組んで考える。
彼女の視線の先には2着の水着がベッドの上に置かれていた。
1つは、紺色をベースとした競泳タイプ。
もう1つは、真っ白なビキニでフリル付きだ。
どちらの水着を選ぶか?それが今の彼女にとって1番の問題だった。

(去年は競泳の方を着て失敗したのよね…。)

『鉄獣戦線夏季訓練合宿』…いつもと違う環境での戦闘に備えた特殊訓練という名目だが半分は仲間同士の懇親会のようなものだ。

(シュライグに良い所を見せてアプローチする為に泳ぎに最適な水着を選んだのに、訓練は砂浜がメインでただ魅力の無い水着姿を晒しただけだったわ……。)

あの時のキットとルガルの困惑した反応もつい昨日の事のように思い出せる。

『リズ姉、嘘でしょ…?』
『フェリジット、いくらなんでもそれは…』

流石に去年と同じ轍を踏むわけにはいかない、今年こそシュライグをドキドキさせて見せる。
そんな決意を胸に秘めて彼女は水着選びに臨んでいるのだった。

(こっちなら…いや私には可愛すぎるデザインかな?それならいっそのこと……)

チラリと部屋の片隅で存在感を放つ3着目の水着に目を向ける。
それは露出度が高く胸やお尻がかなり強調されるセクシー系の黒ビキニだった。

(つい勢いで買って、恥ずかしくて着るつもりはなかったけどこれなら……!)

彼女の脳内でこの水着を着た自分とシュライグとの妄想が広がっていく。


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『わーっ、見てシュライグ!海がとっても綺麗だよ!……シュライグ?』
『……すまないフェリジット。お前の水着姿に見惚れてしまっていた。』
『ふぇ!?そ、そうなんだぁ……えへへ』
『ああ、本当に美しい。このままずっと独り占めにしておきたいくらいだ。』
『シュライグなら……いいよ。』
『フェリジット……。』

近付く2人の距離。
重なる唇。
そして訪れる甘い時間。

『シュライグ……愛してる……。』
『俺もだフェリジット。』


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「いける!うん、やっぱりこれにしよう!」

妄想の中での自分の大胆な行動に頬を赤らめながらも決断を下す。

フェリジットの水着姿にルガルとキットが再び困惑し、フルルドリスはエクレシアのエクレシアはアルバスの目を手で覆い、当のシュライグからは無言でシャツを渡されるのはまた別の話である…。

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