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作者:せきつ生花
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「師匠、誰ですか?この男の子は……」

「はぁ!?新しい弟子って……私じゃ不足だって言うんですか!」

「師匠の弟子である私にも挨拶とはいい心掛けですね。ですが覚えておきなさい。私は貴方のことなんて何一つ認めてませんからね!師匠の弟子は私一人で十分ですから!」



「手合わせですか?私は貴方なんかに構ってる暇はないんです」

「『手合わせしてやれ』ですか?……師匠の命令とあらば仕方ありませんね……ほら、相手をしてあげますからきなさい」

「この程度ですか?全く相手になりませんね!」



「『天威無崩』を目指してる?はぁ……寝言もいい加減になさい!貴方なんかがその境地に到達できるわけないでしょう!」

「もう頭にきました!勝負しましょう !今日中に私から一本取ること!出来なければこの天威無崩の地から出ていきなさい!」

(師匠のお気に入りかどうかなんて関係ありません!この子をここから追い出してやります!)



「ほらほら、この程度の攻撃なんて当たりませんよ?」

「ひやっ!?」

(あ、危なかったぁ〜……!)

「フフフ……少しだけ……ほんの少しだけ本気を出してあげましょう……!」

「てやっ!はっ!せやあっ!」

(もう少しで日が暮れる。このまま逃げ切れれば……)



「きゃっ!」

(しまった!?ここは崖……!)

「うぅ……結構落ちたけど大した怪我はしてないみたいですね……ってきゃあ!?なんで私の下敷きになってるんですか!?この変態!」

(この子、すごい怪我してる……全く……これだから………………ま、まさか……!?)

「もしかして貴方……私を庇って……!?」

「な、なんでそんなことを!私は貴方に意地悪を……」

「ああ〜〜〜!今日のところはお預けです!師匠の所に戻りますよ!貴方は私がおぶってあげますから」

「うぅ〜〜〜!」

(こんな子に貸しを作るなんて認めません!認めませんから!)



「怪我はだいぶ治ったようですね……よかったです(ボソッ)」

「その……この前の勝負についてですが……」

「え、『もう一回勝負させてくれ』ですか?しかも同じ条件で……!?」

「ま、真面目ですね……いいでしょう。私が相手になってあげます」



「てやっ!はっ!せやあっ!」

(この子……この前とは見違えるほど成長してる……!)

「はぁ、はぁ、なかなかやりますね……ですがまだまだ……ってどうしました!?」

「傷口が開いてるじゃないですか!?勝負は中止にしましょう!」

「まだ続ける……?絶対諦めない……?なんでそんなに諦めが悪いんですか……」

「『既にお情けで一日貰ってる』?『これ以上は甘えられない』?そんな……」

(この際わざと負けてあげても……)



「!?」

(真剣な目……彼は真剣に私と向き合ってるんだ……だったら私も彼に応えないとダメだ!)

「いいでしょう……ここから先は本気です!ただし貴方が続けられそうになくなった時点で勝負は止めにしますからね!」



「てやっ!はっ!せやあっ!」

(もうすぐ日が暮れる……なのになんでだろう……彼に勝ってほしいと思ってる私がいる……)

「はあああっ!」

(だけど、手は抜かない!だってそれが彼に対する敬意だから……!)



「あっ」

「……一本です。……この勝負、貴方の勝ちです」

「……そ、そうですね!この天威無崩の地にいることくらいは許してあげます」

「大喜びしちゃって……」

「ああっ!傷だらけの身体で無茶するから……」

「起きてください。師匠の所に戻りますよ!ほら、起きて……目を開けない……!?」

「あ〜〜〜!世話が焼けますね!また私がおぶって帰らなきゃじゃないですかぁ〜!」



 数日後



「あっ!目を覚ましましたか!?よかったぁ……もう目を覚まさないかと……はっ!?」

「べ、別に……そりゃ私だって貴方に死んでほしかったわけじゃありませんし……」

「な、泣いてなんていませんよ!」

「し、師匠!?『付きっ切りでずっと看病してた』なんて言わないでくださいよぉ〜!」

「わ、私は責任を感じてたんです!……だって貴方がこんな怪我をしたのは私のせいで……」

「少しくらい怒ってくれてもいいんですよ?だって私は貴方に意地悪を……」

「ありがとう?……自分が成長できたのは私のおかげ……なんで貴方はそうもひたむきなんですか……」

「全く……」



「……あ、一応言わせてもらいますけどまだ私から一本取っただけですからね?まだまだ私と貴方には圧倒的な力の差があるんですから!そこは勘違いしないでくださいね!」

「コラ!動こうとしない!ずっと寝てたんだから体力が戻るまでは激しい運動は禁止です!」

「……全く。これから苦労しそうですね。お互いに」



「とにかくしばらく安静にしてること!これは姉弟子としての命令です。これから貴方は私にとって大事な弟弟子になるんですからね!」

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