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ダーティボム・核攻撃・原子力発電所事故を生きのびる方法(ウクライナ)


ウクライナ文化情報政策省戦略広報情報安全センターは開戦前夜の2022年2月16日に、民間防衛ブックレットを改訂するとともに、追加コンテンツ(ウクライナ語・英語・ロシア語)をウェブ掲載、順次更新を行っている。

以下は、2022/09/07作成 2022/11/10更新の「Як врятуватись від “брудної бомби”, ядерної атаки чи аварії на АЕС(ダーティボム・核攻撃・原子力発電所事故を生きのびる方法)」[ウクライナ語版]の訳である。(2022/11/10時点で、ロシア語版・英語版はない)


ダーティボム・核攻撃・原子力発電所事故を生きのびる方法


  • 核爆発に街路上で遭遇した場合
  • 核爆発に屋内で遭遇した場合
  • 核爆発に道路で遭遇した場合
  • 核爆発が起きたとき、自分の子供が学校や幼稚園にいた場合
  • 核爆発の被災者への応急処置
  • 放射線被曝の症状
  • 居住地域の原子力発電所で放射線事故が発生した場合の行動計画
  • ヨウ素予防についての推奨事項
  • 放射能事故で避難が必要になったらどうするか?
  • 放射能事故中や核攻撃後に、安全に食べたり飲んだりする方法は?
  • 居住地域での放射線事故に備える方法
  • ダーティボムの使用:危険とは何か、救助方法は?

ロシアは常に、核兵器使用で全世界を脅かしている。ロシアが実際に核兵器を使用するかはわからない。しかし、我々はダーティボム使用・核攻撃・原子力発電所事故のときに、自分自身と愛する者を守る方法をしっておく必要がある。

核兵器は大量破壊兵器である。ロシアが絶えず我々の領土を砲撃しているさまざまな種類のミサイル、魚雷、爆弾、砲弾に核爆弾を仕掛けることができる。直接爆発し、領土の放射能汚染に関するデータを取得して初めて、それが核兵器であったことを知りうる。

放射性物質散布デバイス、あるいは「ダーティボム」とも呼ばれるこのデバイスは、実際には放射性物質を含む爆発物である。爆発の際、放射性物質は爆風によって拡散される。

核攻撃、ダーティボム使用、原子力発電所での爆発が発生した場合でも、主なルールは同じである。サイレンが聞こえたら、シェルターに行く。

ラジオやテレビの電源を入れるか、インターネットを使用して、関連する脅威と今後の行動に関する通知を受け取りる。

運用情報は、ウクライナ国家非常事態庁・参謀本部・警察・地方自治体により、SES、ゼネラルスタッフ、警察、または地方自治体によって、公式ウェブサイト、ソーシャルネットワークのページ、Viber、Telegramの公式チャンネルで提供される。インターネット接続が不安定な場合は、ライトバージョンのソーシャル ネットワーク (Facebook Lite、Messenger Lite) を使用する。

しかし、被災地ではインターネットや通信手段が全く使えず、電力が供給されない可能性が高い。そのため、事前に電池式のラジオを用意すること。これは緊急時の唯一の連絡手段かもしれない。

核爆発に街路上で遭遇した場合
  • 上空の閃光 (あるいは地表からの反射) に気付いた場合は、決してその方向を見てはならない。閃光で、角膜熱傷、閃光盲目、眼の熱傷を引き起こす可能性がある。
  • 地面に伏せる。衝撃波や破片から身を隠すために、数秒以内に窪みや壁などを見つける。
  • 体のすべての露出部分を覆う。足を爆発の方向に向けて横になり、顔を下にして、火傷や怪我から保護するために手を下に置く。
  • 可能であれば、ヘッドフォンで耳を覆う。これは圧外傷に対する保護である。
  • マスク、布またはハンカチで口と鼻を覆い、それらを通して呼吸する。しかし、これらの応急手段では、内部被曝を完全には防げない。したがって、できるだけ早くシェルターに行くことが重要である。
  • シェルターを見つけるための主な基準は、利用できる時間である。近くに特別なシェルターがない場合は、窓やドアの数が最小限の大きなコンクリートの建物の地下または中央が最適である。隠れるのが最も安全な建物の領域については、イラストを参照のこと。


  • シェルターに入る前に、上着を脱ぐ。これにより、放射能汚染の最大90%を除去し、放射線にさらされる時間を短縮できる。放射性ダストの飛散を防ぐため、衣服を脱ぐときは細心の注意を払い、汚染された衣服が皮膚に触れないようにする。衣服をビニール袋または密閉容器に入れる。最善の選択肢は、衣服を完全に着替え、できるだけ早く除染を実施することである (ポイント11参照)。
  • シェルターとして使用している部屋は、外部からの空気が入らないようにする。すべての窓、ドア、通気口を閉め、エアコンとヒーターの電源を切る。可能であれば、窓のない部屋に移動する。
  • 部屋にいる他の人から距離を置き、触れないこと。互いに放射能汚染を引き起こす可能性がある。
  • 放射能汚染された可能性のあるものを食べたり触れたりしない。
  • 除染の実施 - 身体、施設、表面、および接触する物体を除染するための措置。
  • 水道水は、その使用を禁止する公式の通知がなければ、皮膚や表面から放射能汚染を洗い流すために使用できる!
  • 洗剤を使用して冷たいシャワーを浴びることを推奨する。皮膚の損傷や放射性核種の体内への侵入につながる可能性があるため、強い皮膚摩擦を避ける。
  • シャワーを浴びることができない場合は、露出した皮膚、特に手と顔をすべて洗う。石鹸と多量の水を使用する。放射性核種が体内に入るのを防ぐために、傷がある場所の皮膚をこすらない。水をまったく利用できない場合は、湿った手ぬぐい、清潔な湿った布、または湿ったペーパータオルを使用する。露出したすべての皮膚を完全に拭く。
  • 湿らせた布またはナプキンで表面や物体を拭く。どの部屋をシェルターとして使用するかに関係なく、これは必須である。
  • 可能であれば、放射能汚染にさらされない、できるだけ閉じた、清潔でタイトな衣服を着用する。
  • 情報源 (ラジオ、テレビ、インターネット) を見つける。指示を見逃さないように、ラジオやその他の通信手段をオフにしない。
  • 当局から移動または避難の指示がない限り、24 時間シェルターにとどまる。

核爆発に屋内で遭遇した場合
  • 部屋は、外部からの空気が入らないようにする。すべての窓、ドア、通気口を閉め、エアコンとヒーターの電源を切る。可能であれば、窓のない部屋に移動する。
  • 当局から移動または避難の指示がない限り、24 時間シェルターにとどまる。指示を見逃さないように、ラジオやその他の通信手段をオフにしない。
  • 放射能汚染された可能性のあるものを食べたり触れたりしない。
  • 爆発時に家族が別のシェルターにいた場合は、退去許可が出るまでそこにとどまらなければならない。
  • ペットは室内にとどめる。
  • 安全性に関する適切な通知を受け取るまでは、水道水を使用しない。

核爆発に乗車中に遭遇した場合
  • 上空の閃光 (あるいは地表からの反射) に気付いた場合は、決してその方向を見てはならない。閃光で、角膜熱傷、閃光盲目、眼の熱傷を引き起こす可能性がある。
  • 道路の安全な側に車を止める。
  • すべての窓、ドア、ハッチ、および開口部を閉じ、外部からの空気の流れを遮断する。
  • 防護姿勢をとる(手で頭を覆い、肘を膝に下げる)。
  • 可能であれば、ヘッドフォンで耳を覆う。これは圧外傷に対する保護である。
  • マスク、布またはハンカチで口と鼻を覆い、シェルターに入るまでは、それらを通して呼吸する。これにより放射性核種が体内に侵入するのを防ぐ。
  • 爆発後、ただちにシェルターを見つける必要がある。近くに特別なシェルターがない場合は、窓やドアの数が最小限の大きなコンクリートの建物の地下または中央が最適である。

核爆発が起きたとき、自分の子供が学校や幼稚園にいた場合

自分の子供が核爆発の時に教育機関にいた場合、他の子供たちと一緒に教育機関のシェルターに留まらなければならない。

学校や幼稚園が家から5分のところにある場合でも、自宅のシェルター所を出て子供を迎えに行ってはならないん。屋外では、自分自身と自分の子供だけでなく、学校や幼稚園のシェルターにいる他の子供たちや教職員も放射線にさらされる可能性があり、有害である。

安全基準によれば、シェルターは有害物質の侵入を防ぐために内側から密閉する必要がある。街路から来た保護者は放射性ダストを衣服に付着させたり、空気とともに子供たちが避難している部屋に立ち入ってしまう可能性がある。

したがって、屋外に出るということは、自分自身だけでなく、子供たちや教職員も危険にさらすことを意味する。放射性ガス放出事故や核爆発が発生した場合、建物内は屋外よりも安全である。

学校や幼稚園があらゆるシナリオに備えていることを確認するために、核爆発が発生した場合に、そこのシェルターが子供たちを放射線から保護できることを事前に確認することを推奨する。また、自分の子供がそのようなシナリオに備えていることを確認すること。

これには、以下が必要である:
  • 学校や幼稚園の管理者や教職員が、核爆発の場合の行動計画を持っていることを確認する。彼らは、そのような非常事態における一般的な行動規則に従って行動する必要がある。行動規則についてはここ参照。
  • 施設の管理者が行動計画について通知していない場合は、「核爆発の発生時には、当局からの許可が出るまで子供がいるシェルターの扉を開かない:ことを他の保護者および教職員と事前に同意しておくこと。
    これは、脅威が終わったという公式発表があるまで、シェルターから子供を連れ出せないことを意味する。シェルターの扉を開けて、街路からきた親がそこに立ち入れば、子供に害が及ぶことを、他の保護者および教職員に説明すること。
  • シェルターが、核の危険がある状況下でも、内部に留まれるようになっていることを確認する。学校管理者は、シェルターが適切であることを示す関連文書、管理当局による検査証明を持っているか?さらに、施設が十分な衛生状態と防火状態にあることを示す非常事態省の証明書があるか?
    一部の教育機関には特別な対放射線シェルターや、より信頼性の高い防護施設がある。そのような施設がない場合、以下の要件を満たした、簡易なシェルターに留まることが許可されている。(要件を見たいているかは、自分でも確かめられる):
    • 地下室あるいは、(周囲の建物構造がある場合)校舎の地階あるいは1階、あるいは校舎から100メートル以内に位置していること。危険な化学物質、引火性、可燃性、爆発性の物質を含むタンク、上下水道の本管が近くにないこと。
    • シェルターには電気・証明・上限水道が備わっていること。ない場合は、ポータブルタンクを設置する設備が必要。
    • 扉以外の壁に開口部がなこと。他に開口部ある場合は、砂袋や土嚢やコンクリートブロックやレンガで塞いであること。
    • シェルターには少なくとも 2つの非常口が設置されていること。収容人数が50人までのシェルターの場合、非常口は1つでよい。
    • 上下水道本管やその他の本管がシェルターを通過していないこと。
    • 入口は、不燃性材料(金属製もしくは、鉄で裏打ちされた木製)あるいは防護スクリーン(石、レンガ、鉄筋コンクリート)で作られた、少なくとも1.7 mの高さの強化扉で閉鎖できること。
    • 換気設備が設置されていること。
    • シェルター収容人数: 一人あたり少なくとも1平方メートル
  • シェルターは、子供たちが少なくとも48時間滞在できるように設計されている必要があるので、教育機関管理者が準備提供しなければならない物資リストがあるかどうかを確認する。
    • 座る(横になる)場所:椅子、ベンチあるいはベッド、スポーツマット、エクササイズマット
    • 暖かい毛布またはシュラフ。
    • ビニール袋
    • 部屋を気密するための強化テープ
    • 雑巾とウェットワイプ
    • 身体や物や床などの放射性ダストを洗浄するための水
    • 1人1日あたり2リットルの飲料水
    • 缶詰やフリーズドライ食品の備蓄
    • 食品容器
    • しっかりとフタが閉まる下水用タンク(下水道のない建物や構造物用)
    • 予備の照明(懐中電灯、キャンドル、灯油ランプなど)
    • 消火器
    • 緊急医療措置をとるための救急キット
    • シェルターに収容できる子供と教職員の最大計画数に応じたヨウ化カリウム錠剤の備蓄: 生後1か月までの乳児 16mg, 乳幼児 (生後1か月から 3 歳まで) 32mg, 子供 (3歳から12歳まで) 62.5mg, 青少年 (12歳から18 歳まで)、妊婦、授乳中の母親、成人 (40 歳まで) 125 mg, 40 歳以上の成人は通常ヨウ素予防を必要としない。ヨウ素予防のルールここを参照
    • シェルターに収容できる子供の最大数に基づくFFP2およびFFP3マスク
    • 通信および通知の手段(電話、通話できない場合や停電に備えてバッテリ駆動のKX/CXバンドのラジオ受信機、インターネット、WIFIデバイスの設置を推奨)
    • 工具(スコップ、シャベル、バール、オノ、ノコギリ、弓ノコなど)
すべての項目がそろっていない場合は、他の保護者に確認して入手するか、自分で用意する
  • 子供用の非常用バックパックを用意する。次のものを入れていくこと:
    きれいな水のボトル、密封されたパッケージに入った栄養バーまたはスナック。子供の名前と、両親および近親者の連絡先(名前、電話番号、住所)を示すメモ。(可能なら)携帯電話、充電器、モバイルバッテリ。必要な医薬品、レスピレータのセット(数日分)。着替え用の下着と衣服
    • 施設が提供する場合は、寝袋。好きなおもちゃなど。その他、子供の年齢に応じたもの(おむつ、ベビーフード)。
      重要!学校や幼稚園に行くたびに子供に重いものを背負わせないようにするため、非常用バックパックは施設に保管しておき、不安な時にすぐに持ち出せるように、すぐに取り出せるように、管理者あるいは教職員と合意しておくこと。
  • 子供が甲状腺疾患だったり、ヨウ化カリウムにアレルギーがある場合は、学校や幼稚園の医療従事者、教職員、管理者に必ず知らせておくこと。シェルターで、ヨウ素による予防が必要になる場合があるが、それはウクライナ国家非常事態庁あるいは当局によってヨウ素予防の必要性が公式通知された場合のみである。
  • 核の脅威が発生した場合、他の子供たちと一緒にシェルターに一定時間滞在することなることを子供に話しておくこと。子供を怖がらせたり、事態を飾ったりしないこと。これが危険を回避するために重要であることを説明する。危険が終わればすぐに、家族全員が再び一緒になれることを知らせて、子供に安心させること。
  • このシナリオについて家族全員で話し合うことも重要である。

核爆発が発生した場合に、教育機関のシェルターでの子供の安全性が不明な場合、そのような脅威がある間に子供を対面学習させる判断は、保護者の裁量に任されている。

状況に応じて、地方自治団体や教育機関の管理者は、学校での全日制教育を一時的に停止することを決定する場合がある。

推奨事項は、チェルノブイル原発事故後のウクライナの経験と指示及び、ウクライナ国家非常事態庁、ウクライナ教育科学省、ウクライナ特殊任務巡回警察のオープンソース情報に基づいて、ウクライナ戦略コミュニケーション情報セキュリティセンターが、国家原子力放射線安全科学技術センターと共同で更新された。

核爆発の被災者への応急処置

被災者に援助を行うときは、まず衣服から放射性物質を除去し(衣服を脱がせるか、衣服を脱ぐように頼む)、ぬるま湯と石鹸で皮膚を洗浄する必要がある。

放射性核種が体内に入るのを防ぎ、被災者や他の人への被曝線量を減らすには、衣服を脱ぎ、皮膚、傷、体の開口部を洗浄する必要がある。被災者を援助するときは、入手可能な個人用保護具を可能な限り使用する必要がある: 手袋、使い捨てのつなぎ服、呼吸用保護具。被災者を援助した後、自分自身の除染する。
  • 傷の洗浄。人が核爆発の際に負傷した場合、放射性物質は傷を通して体内に入る可能性がある。したがって、次の手順を実行する必要がある。
    • 開いた傷の周りの皮膚を防水包帯で覆い、放射能汚染が体の他の部分に広がるのを抑制する。
    • 傷を十分な水または生理食塩水で注意深く洗う。
  • 耳と鼻の洗浄。湿らせた滅菌綿棒で耳と鼻をやさしく拭く。
  • 口腔と眼の洗浄。放射性物質が口に入った場合は、すぐに歯磨き粉で歯を磨き、3%クエン酸溶液で数回口をすすぐ。扁桃腺が影響を受けている場合は、3%過酸化水素溶液で喉をすすぐことを推奨する。また、眼は大量の生理食塩水または水で注意深く洗う必要がある。
  • 髪の洗浄。被災者に、ぬるま湯とマイルドな石鹸またはシャンプーで髪を洗うように依頼する。髪を洗う水は体の他の部分を洗うのに使わない。汚染された水が眼、耳、鼻、口に入らないようにする。清潔なタオルで髪を乾かす。
  • 被災者の移送。汚染された部分または傷病者の体全体を2枚のシートで包む。被災者の体温をモニタする。移送後、被災者を受け入れた医療関係者は、車両と機器の検査と除染を行い、汚染されたすべてのアイテムを処分する必要がある。

放射線被曝の症状

初期の放射線反応は、受傷後最大3日間続く。

症状:過敏性、全身脱力感、吐き気、嘔吐、頭痛、体温上昇、興奮、精神活動の低下。

重症型では潜伏期はない。通常、3日から1年続く。被災者の健康状態は改善しても、全身の脱力感、食欲減退、排便障害、時には睡眠障害を経験する。

病気の発症は、病変の2週間後に起きる。それから人により:頭痛、不眠、吐き気、全身の脱力感、激しい腹痛を伴う胃腸障害、38〜40℃までの体温、皮膚や粘膜の多点出血、内臓出血(肺、胃腸、腎臓)。2週目から3週目に、脱毛、感染性合併症(狭心症、肺炎、肺膿瘍、および一般的な血液感染症 - 敗血症)。


居住地域の原子力発電所で放射線事故が発生した場合の行動計画

占領者は、ウクライナの原子力発電所での放射線事故の脅威を常に生み出している。したがって、原子力発電所で放射線事故が発生した場合の住民のための行動計画をよく理解しておくこと。
  • 緊急警報が鳴ったら、すぐにラジオ、テレビ、またはインターネットをオンにして、メッセージを聞く。 この情報は、ウクライナ国家非常事態庁、軍、警察、地方自治体のウェブサイトやソーシャル ネットワークの公式ページ、または Viber、Facebook、Telegram の公式チャンネルで広報される。
  • 被災地ではインターネットや通信手段が全く使えず、電力が供給されない可能性が高い。そのため、事前に電池式のラジオを用意すること。これは緊急時の唯一の連絡手段かもしれない。
  • 居住地域に原子力発電所があり、事故が発生した場合は、屋内に留まるか、屋外にいる場合はすぐに屋内に入る。シェルターや地下室がベストである。放射性物質は建物の外側に沈着するため、壁や屋根からできるだけ離れおく必要があり。
  • ガスマスクまたは綿ガーゼの包帯をすばやく着用する。ない場合は、タオル、ハンカチ、またはスカーフで鼻と口を覆う。
  • 部屋のすべての窓、ドア、換気口を閉めて塞ぎ、必要な場合を除いて近づかない。エアコンとヒーターをオフにする。
  • 数日間mもつように、事前に気密容器で水を備蓄する。食品をラップで包み、冷蔵庫または食器棚に入れておく。
  • ウクライナ国家非常事態庁、軍、警察、地方自治体からの今後のメッセージに注意する。これらから、ヨウ素予防、避難、安全規則の必要性について通知する。
  • 緊急事態を通知するための便利なアプリケーション: "Alarm" (開発者 - デジタル省)、"eTryvoga" (ポーランドにいるウクライナのITボランティアによる開発)、"Kyiv Digital" (首都の居住者のみ)
  • ヨウ素予防する。

ヨウ素予防についての推奨事項

重要! ヨウ素予防は、その必要性が公式に通知された後にのみ行うこと。

薬の安定ヨウ素(ヨウ化カリウム)を服用する必要があるのは、原子力発電所での事故の後と核爆発の後である。放射線が放射性ヨウ素によって引き起こされた場合にのみ服用する。それ以外の場合(特に「ダーティーボム弾」使用の場合)、ヨウ素製剤の服用は禁止されており、身体に取り返しのつかない損傷を与える可能性がある。

40歳以上の成人または甲状腺機能障害のある人は、通常、ヨウ素予防を必要としない。

ヨウ素予防は、錠剤のヨウ化カリウムを1回摂取することである。2回目の投与は、長時間 (24 時間以上) または繰り返し被曝した場合、および汚染された食品や水を摂取した場合に処方される。

ヨウ化カリウム (錠剤) の投与量:
  • 生後1か月までの乳児 16mg,
  • 乳幼児 (生後1か月から 3 歳まで) 32mg,
  • 子供 (3歳から12歳まで) 62.5mg,
  • 青少年 (12歳から18 歳まで)、妊婦、授乳中の母親、成人 (40 歳まで) 125 mg


放射能事故で避難が必要になったらどうするか?
  • シェルターを出ることができるのは、ウクライナ国家非常事態庁、行政当局、その他の公的機関の正式な許可を得た後のみであり。
  • ガスマスクを使用し、できるだけ密閉された密集した衣服、レインコート、ゴム製の靴、手袋を着用する。
  • 屋外では衣服を脱がいない、地面に座らない、海で泳概案い、きのこや野生のベリーを採らない、タバコを吸わない。
  • 帰宅後、上着を脱ぐ。これにより、放射能汚染の最大90%を除去し、放射線にさらされる時間を短縮できる。放射性ダストの飛散を防ぐため、衣服を脱ぐときは細心の注意を払い、汚染された衣服が皮膚に触れないようにする。衣類はビニール袋や密閉容器に入れ、人やペットの手の届かない場所に保管する。
  • 可能であれば、核爆発時の除染と同じ手順で除染を実施する。
  • 清潔で、できるだけ閉じたタイトな服を着る。

放射能事故中や核攻撃後に、安全に食べたり飲んだりする方法

放射性物質に触れていない食品は安全に食べられる:密封された容器(缶、ビン、箱など)の食品と冷蔵庫または冷凍庫の食品。

食品容器は、開封前に湿らせた布や清潔なタオルで拭く。また、使用前にテーブルや食器を湿らせた布または清潔なタオルで拭く。ペットボウルとマットを拭く。食器や表面をきれいにするために使用した布を、しっかりと密封されたビニール袋やプラスチックの箱に入れる。それらに放射能警告のラベルを付け、子供やペットの手の届かないところに保管すること。

安全であるという公式の通知を受け取るまで、自宅の庭、菜園から食物を収穫したり、屋外にある食物を食べないこと。

水道水の汚染検査が行われるまでは、ボトル入りの水のみが安全に飲める。煮沸しても放射性物質は消えない。事前に買いだめたボトル入りの水が必要である。ウクライナ国家非常事態庁や行政当局は、水道水の安全性について通知する。

居住地域での放射線事故に備える方法

ここでは、緊急時や危険地域からの避難に備えたルールを提示する。

ダーティボムの使用:危険とは何か、救助方法は?

戦争中のロシア人による「ダーティーボム」の使用の可能性を排除すべきではない。これらの爆弾は「テロリストの武器」とも呼ばれている。このような爆弾は威嚇の道具であるため、活発な敵対行為がなく、人口密度が高い地域で使用できる。

「ダーティボム」とは、ダイナマイトなどの爆発物と放射性物質を混ぜ合わせたものである。このような爆弾の別の名前は、放射線散布デバイス (RPD) である。

核兵器と混同してはいけない。「ダーティーボム」は、核兵器と違って核爆発を起こせないが、放射能汚染を比較的少量で限られた範囲に拡散させられる。「ダーティーボム」の主な危険性は爆発自体であり、人を殺したり傷つけたりする可能性がある。

まず第一に、爆心にいた人々は放射線被曝する可能性がある。爆発現場から離れた場所では、人がダストを吸い込んだり、汚染された食品を食べたり、汚染された水を飲んだりする場合にのみ、危険が生じる。

したがって、「汚い爆弾」が発生した場合の救助のルールは、原子力発電所での放射線事故の場合と同じである。シェルターに行き、シェルターにとどまり、当局、救急サービス、または警察のさらなる指示に従う。詳細はこちら





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