「やっぱり88ミリ砲と電ドリセットかな、一番安定してるし。」
「でも、77ミリ砲も威力はそう変わらないし、弾数も多いでやんす。追加倉庫を積める分、こっちの方が効率はいいでやんす。」
「いっそのこと、150ミリ砲にするとか。やっぱり大きな砲台で撃ち込むのが、戦車のロマンじゃない?」
コナミとオチタとタケミは、コナミの部屋で、野球人形の遺跡に向けて今後の装備について話し合っていた。
議論もだいぶ進み、なんとかまとまりかけていたそのときに、突如奴はやってきた。

バタン!

唐突に開いたドアの音に三人が振り返ると、そこにはリンの姿があった。
…両手一杯に一升ビンを抱えて。既に少し飲んでいるのか、ほんのり顔も赤い。
三人があっけにとられているのを尻目に、リンは抱えたビンを床に下ろして一言
「飲むわよ、付き合いなさいコナミ君。」
「(いったい、なにがどうなってるの?)」
「(たぶん、妹の何気ない一言が深く心に突き刺さったとか、そんなんだろうな。たまにこうなるんだ)」
「(おいらはその妹を知らないでやんすが、リンの口ぶりからはそんなひどい娘とは思えないでやんす)」
「(本人に悪気はまったくないんだよ。リンもそれが分かってるから俺にあたりにくるんだ。)」
コナミが二人に事情を説明している間に、リンは横のテーブルに酒をすべて移動させていた。準備は万端といったところか。
「ええっと、リンさん。あたしたち今後の装備について話しあってるから、お酒はまた後…」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ……
リンの無言の圧力に気おされ、二人はズルズルと後ずさっていく。
「えっと、その、もう夜だし、続きは明日にしよう!」
「そ、それがいいでやんす。コナミ君、また明日でやんす〜」
二人はそういって、そそくさと出て行った。
「(あいつら、逃げやがった……)」
コナミ自身、逃げれるものなら逃げたかったが、
「どうしたのコナミ君、早く座ったら?」
「…ああ」
二人の仲間と、戦車談議という逃げ場を失い、もはやコナミは逃れるすべをもたなかった。


……しばらく時がたち、リンが用意した酒も、ようやく飲みきったころ、
「さて、お酒もなくなったしそろそろお開きにしましょうか。」
「ああ、そうだな。…部屋まで送ってこうか?」
「あら、私に護衛が必要とは思えないけど、どうして?」
「いつものお前ならな。でも、今はだいぶ酒が入っているし、万が一ってこともある。あとは…まあ、男の甲斐性って奴かな。」
「甲斐性ねえ…、それじゃあ、お願いしようかしら。」
そういってリンが微笑む。酒のせいかいつもより妖艶で、思わずコナミの胸も高鳴った。だが、
「……………………!!!」
突如リンに異変が起こる、顔が青ざめ、額には汗が浮かぶ。
「どうしたリン、気分でも悪いのか?」
「ええ。コナミ君、この宿って……、その、トイレはどこだったかしら。」
「トイレなら、この部屋を出て左の突き当たりに……って、大丈夫なのか?」
「この分なら、そこに着くまでなら多分持つわ。」
言い終わると同時にリンは歩き出したが、五歩としないうちによろめいてしまう。
コナミはすばやくリンを受け止めて、お姫様抱っこの要領で抱えあげた。
「ちょっとコナミ君、どうするつもり?」
「このままトイレまで連れて行ってやる。ちょっと揺れるけど我慢しろよ。」
コナミはリンを抱えあげたまま、全速力で、かつリンに振動を与えないように移動する。
リンが持ってきた酒をほとんど飲んでしまったせいで、コナミにはまだ若干の余裕があった。


「ふぅ……ついたぞリン。」
リンのほうを見ると、ほとんど決壊寸前であった。
「俺はここで耳塞いで待ってるから、終わったら声をかけてくれ。」
「ええ」
しゃべる時間も惜しんで、リンは千鳥足でトイレに向かう。
数分後、スッキリした顔でリンがトイレから出てきた。
「おまたせ。」
「間に合ってよかったよ、しかし、ひどい汗だな。」
「ほんとうなら、シャワーを浴びたいところね。」
「?、浴びればいいじゃないか、シャワー室はこの隣だぞ?」
「これ以上、あなたを待たせるわけにはいかないわ。」
「俺なら別にかまわないぞ、どうせ明日は二日酔いだしな。」
「それなら、すこし甘えさせてもらうわ。」

リンのシャワーを待つ間、コナミはリンのことを考えていた。
「(今日のリンはなんだかいつもよりしおらしいな、いつもこうならなあ…)」
以前酔った勢いで口説いて、問答無用で関節を外されたことを思い出す。
付き合いの長さもあって、異性としての意識は低かったが、こうして酔ってしまえば、そんなことは関係ない。
「(今頃リンは体を洗ってるんだろうな…考えてみれば、チャンバの町に来てから、なんだかんだで二月抜いてないな…)」
だんだん思考はピンク色に染まっていき、ついにある考えに思い至った。
シャワーを浴びる女、それを待つ男。
これではまるで、アレの前シーンではないか。
一度ピンクに染まった思考は、そう簡単には戻らない。コナミが脳内でリンを剥きだすまで、そう時間はかからなかった。
いい加減コナミがトイレで一発抜こうと思い始めたころ、ようやくリンが上がってきた。
だが、コナミはやはり大人である。リンが上がってくるのと同時に、少なくとも表面上は平静を装えた。だが、
「おまたせ……、!!」
リンは今日何度もつまずいていたし。そのたびにコナミは支えていた。だが今回は、二人の位置が問題だった。
リンとコナミは互いに向き合っていた。この状態でリンが転べば、自然、それを支えるコナミはリンを抱きしめる形になる。
「コナミ君…………」
腕の中に感じるリンの体の柔らかさ、濡れた髪の毛、上目使いのリン。
コナミの理性はあっけなく崩壊し、そのままリンの唇を奪った。
「ん…………」
それは唇が触れる程度の軽いものだったが、この場の雰囲気を一気に変えた。
「コナミ君…………どういうつもり?」
そういうリンにもいつものオーラはなく、むしろ頬を染めている。
「いや、今のリンの魅力に、自分を抑えられなかったんだ。俺も相当酔ってるんだろうな。」
「酒のせいってわけね、まあいいわ、今日は許してあげる。」
「本当か?」
「ええ、だって…………この気持ちも、酒のせいだから。」
「へ?」
コナミが返事をするより早く、二人の唇は再び重なった。
「ん…………ふぁ、んん……」
どちらからともなく舌を絡める。
「ん…ん、んぐ……んはぁ…」
再び見つめあう二人。その瞳には、情欲の色が浮かんでいた。
「部屋に戻りましょう…………ここでだと、人が来るわ…」
その言葉が何を意味するかは、コナミにも十分分かった。
コナミはリンを抱えて、ゆっくりと部屋に戻っていった。


リンを部屋のベッドに下ろして、コナミは最後の確認をする。
「リン……………本当に、いいんだな?」
「今更野暮な事は言わないで。二人とも酒のせいでおかしくなっている、そういうことにしておきましょう。」
「…………そうだな。」
三度目のキスをして、コナミはゆっくりと服を脱がしていく。
コート、服と脱がしていって、いよいよ下着に手を掛けようというとき、リンにその手を止められた。
「コナミ君」
「どうしたリン、まさか今更やめるなんてことは……」
「そうじゃないわ。……その、こうゆうことをするのは久し振りだから……」
「だから?」
「もっと……優しく……」
「わかった」
下着の中に手を入れて、胸をもみしだく。
すでに自己主張している頂点の突起には決してふれないよう、ゆっくりと撫でるように、徐々に力強く。
「……んっ……ふぅ………あっ………はぁ……」
高まっていく快感と、触れてほしい所に触られないもどかしさで、リンの息も荒くなってきた。
そんなリンの状況を知ってか知らずか、コナミは一向に先端に触れようとはしない。
コナミはただひたすらに、リンの胸の感触を味わっていた。
「ねえ、コナミ君、そろそろ……」
ついにリンが音をあげる。この生殺しがずっと続くのならば、強引にされたほうがずっとましだった。
「そろそろ?ちゃんと言ってくれなきゃ分からないな。」
そういいながらもコナミの手は止まらない。限界に近づく快楽への欲求が、リンの羞恥心をついに上回った。
「さっ……先っぽに……さわっ…………っああ!!!!!」
言い終わる前に、リンの乳首を強めにつまむ。リンは軽く達してしまったようで、小さく肩を震わせていた。
リンを後ろから抱きしめたまま、落ち着くのを少し待つ。
「はぁっ……はぁ……っ………………ずいぶん上手ねコナミ君。何人の娘を泣かせてきたのかは知らないけど。」
「人聞きの悪いことをいうなよ、それよりリン、俺の一物を見てくれ、こいつをどう思う?」
「どこかで聞いたようなセリフね。もう準備はできているみたいだけど……」
「舐めてくれ」
「…………は?」
「いや、ここのところずっと抜いてなくて、溜まってたんだ。このままじゃ瞬殺されそうだし、一発出しておこうかと。」
「コナミ君……」
リンの視線がコナミに刺さる。その目にいつもの覇気はないが、やはり怖いものは怖い。
「後でどうなっても知らないわよ。」
だが、意外にもリンは了承し、コナミの肉棒をくわえ込んだ。
「ん、ちゅ……んむ、ふ、んぅ……んん……」
リンの喉がなる。大きな飴玉をなめるように膨らんだ先端を舌がなめてゆくのを感じる。
亀頭が狭い空間に押し込まれる感覚が背筋を駈け上がり、声を上げまいとすると、自然に力が入る。
あのリンが自分のものを舐めているという刺激的な光景を、もう少し眺めていたかったが、
ほぼ二月の間忍耐を強いられてきたコナミの男根は、あっさりと限界を迎えてしまった。
「……っ……出るっ……」
溜め込んでいた特濃の精液が、リンの口内に放出される。
射精が終わってもリンは口を離さずに、ねっとりとした精液を飲み込んでいった。
「はぁ、はぁ……。ずいぶん出したわね……」
コナミのほうは、目の前の光景に目を丸くしつつも、久しぶりの射精の快楽に浸っていた。
「……いつまで余韻に浸ってるのよ、これで終わりのわけないわよね?」
「そんなわけないだろ、リンももう大丈夫か?」
「ええ、いいわ……来て、コナミ君……」


リンの秘部に肉棒をあてがい、ゆっくりと突き入れる。
すでに十分に湿っていたリンの胎内は歓喜の声を上げてコナミの男根を締め付け始めた。
「リン、動いていいか?」
「もう……少…し…この…まま……抱き…しめていて」
久々の挿入は刺激が強かったのか、リンの体はピクピクと痙攣している。
正常位のままリンを抱きしめ、キスを繰り返していると、ようやくリンの了解が出た。
「ひっ……ぅうっ…………あ、ンっ……んっ!!」
できるだけ刺激を抑えるように、腰を動かし始める。
じっくりと時間をかけて、愛液を肉棒になじませていく。
コナミが腰を突き出すたびに、形のいいの乳房がぷるんと弾む。
コナミは誘われるままその肉の果実に手を伸ばして、もぎ取るようにぎゅっと捻り上げた。
「うっ!……あぁっ!……きゃ!」
突然の奇襲に、リンは少女のような悲鳴をあげた。 声に誘われるように、コナミの腰の動きも速まっていく。
一突きごとにリンの膣はますます収縮して、愛液をとめどなく垂れ流している。
コナミはリンの子宮を突き上げながら、執拗に胸への愛撫を続けた。
形良く盛り上がった曲線をつっと指でなぞった直後に、恥らうように勃起した乳首に爪を立ててつまみ上げる。
そのたびにリンは喘ぎ啼きの声を漏らすが、切なげなその声は男の欲望を燃え立たせる音色だった。
「ひっ……ぅうっ…………あ、ンっ……んっ!!」
一際大きな声とともに、リンの腰が跳ねる。どうやらイってしまったらしい。
小波は歯を食いしばり、なんとか射精の欲求に耐えた。先ほど出していなかったら、腰ごと持っていかれただろう。
快楽の大きな波を耐え切り、抽迭を再開する。
「っ!! まだ…イったばかりで、敏か、、ああっ!! うっ、はっ、うあああっ!!」
言葉とは裏腹に、再び訪れた官能の疼きに、リンの体は歓んでコナミを迎えている。
腰骨が砕けるかと思うほど、コナミは下半身を苛烈に往復させる。
子宮を突く度に、リンの膣は貪欲に収縮し、精を搾り取ろうとする。
一度は引いた快楽の波が、再び押し寄せてくる。限界が、近い。
腰を打ちつけながら、再びリンの唇を求める。
「んうっ、ふうっ、コ……コナミ君……んっ、んむっ、んむう……」
もはや舌さえ絡められず、ただひたすらにリンを求めていく。
リンも二度目の限界に向かっているのか、膣壁が焦るように痙攣する。
「リンっ、俺も……もうっ……」
最後とばかりに、思う存分リンの胎内をむさぼる。
「ああっ、私も……もう……だめっ、コナミ君……ふああっ、はうっ……んああぁっ」
もはや二人の頭には快楽しか浮かばず、絶頂に向けて突き進んでいった。
「――――――――っ!!!! ぅっ、はっ、やっ、ぁあ〜〜〜〜〜〜ッ!!!!」
先に絶頂まで達したのはリンのほうだった。両手両足でコナミにしがみつき、互いの体を密着させる。
「リン、出す、ぞ…………っ!!」
コナミはそれを射精の了承と受け取り、リンの一番奥まで深く突き込み、絶頂を迎えた。
互いの体がひとつになるかと思うほど強く抱き合い、糊の様な精子を子宮に押し込んでいく。
射精の快感と、密着の気持ちよさに支配され、コナミの意識は深い闇に落ちていった……

コナミは体にかかる、心地よい重みで目を覚ました。
体の上ではリンがすやすやと眠っている。どうやら事が終わった後、抱きあったまま眠ってしまったらしい。
「(そうか……俺、昨日リンと……)」
二日酔いで重い頭を働かせ、昨夜のことを思い出す。
ふだんのキツさはどこへやら、無防備に自分の上で眠るリンが不意に愛しくなり、寝ているリンの唇を奪う。
コナミの口付けを受けたリンは、童話のお姫様のようにゆっくりと目を覚まし…………
……次の瞬間にはコナミを床に組み伏せていた。
「痛い痛い痛い痛い!リン、お、お、落ち着いて俺の話を聞け!!」
「私は十分落ち着いてるわ。貴方こそ、落ち着いて辞世の言葉でも考えたら?」
すっかりオーラの戻ったリンが冷酷に囁く。昨日まったく怖くなかった分、今はいつもの五割り増しで怖い。
「いいから落ち着け!昨日俺の部屋に来てからのことを、順番に思い出すんだ!」
「……………………」
リンがしばし思考にふける、すこし時間が流れた後、突如リンの顔が真っ赤に染まった。
「な、思い出したら早く俺を開放――」
コナミが言葉を言い終わる前に、怒りと、そして多分に照れ隠しが混じったリンの鉄拳がコナミを捉え、彼の意識は再び闇に落ちていった……

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