「うー。あーつーいー。クーラーの温度さげてよー」 
 「あのなぁー。おまえ、俺ん家を避暑地かなんかと思ってんだろ」 
 「マーリーコーさーんーはー、あ、つ、いーっていってんのー。べんきょーできないー」 
 「こいつ・・・ほんとに受験生か・・・」 

9月中旬。暦の上ではとっくの昔に秋の候。しかし日本列島の現状はとてもじゃないがそうとは言えない。 
 朝のニュースじゃ中学生が運動会の練習中、熱中症でバタバタドミノのように倒れたとか。 
とにかく、今年は暑い。そういうまだまだ暑〜い季節なのだから、普通受験生というものは静かで涼しい図書館に行って勉強したり、 
 学校や塾とかの勉強施設を貸して貰ったりするもんだろうけど。こう毎日毎日、人んちに入り浸ってアイスだのジュースだのクーラーだの 
 プールだの喚き散らすのは、マジでこの世でこいつしかいないんだろうなぁと思う。 

 「つーかなんでお前、受験勉強を俺んちでするんだよ」 
 「えー、いーじゃん。ここ来ればクーラーかけ放題だし麦茶飲み放題だし至れり尽くせり。勉強もちょーはかどる」 

 自室のコタツテーブルの上に、参考書やら問題集やらをテキトーに広げたまま、ゴロゴロとクーラーが放射する涼風を受けているマリコ。 
 俺も風に当たりたいのに、さえぎる場所に座ったらブーイングが飛んできた。しぶしぶ壁際に座る俺。・・・納得いかねぇ。 

 「・・・そもそも勉強してるとこみたことないんだけど。ほんと勉強する気あるのか?どこ受けるつもりか知らないけど、大丈夫かよ?」 
 「心配ゴム用ー。滑り止めだってちゃんとうけるしー。ぶっちゃけうかったらどこでもいいしー」 

アタマにクマ型のキャップがついているシャープペンをくるくる回しながらマリコは応えた。そして再びあついーと主張し始める。 

 「・・・なめてる・・・つか実は大学なんて行く気ゼロだろ!?」 
 「あーりますー。ビンボーでも就職なんてまだしたくないしー。大学くらいふつーにいけるしー」 
 「どーだか・・・」 
 「フーンだ。いいよねー小波は。甲子園優勝して、もうプロ野球とか決まったようなもんジャン。進路けってーおめでとーぱちぱち」 
 「・・・あのねー。俺は3年間必死こいて野球やってきたの。マリコみたいに暇があったら遊びほーけてたわけじゃないんだぞ」 
 「うわっひっどー。あたしだって学校じゃちゃんとべんきょーしてるしー。学校終わったからこっちきてるだけー」 
 「ほんとかよ・・・」 

ブーたれるマリコ。こいつが勉強とか夏に雪が降るような事象だろ。現に、俺んちで勉強するとかいってゴロゴロ遊んでばっかだし。 

 「ぶー。信じて無いねーその目。いいもーん、別に。あーあ、のど渇いた。麦茶もってこよー」 
 「彼氏っつっても他人んちなんだからちったぁ遠慮しろよ・・・」 

 制服の襟元をパタパタさせながらのっそりと立ち上がり、俺の恨み言を背に手をヒラヒラ振って部屋を出るマリコ。 
・・・せめて俺の分も持って来いよな。 

 「ったく、自由すぎ・・・」 

やれやれとため息。そりゃ顔は可愛いし、まあ付き合ってて退屈とかとは無縁なんだけど・・・。なんだかなぁという感がいつもする。 
ふと、彼女がコタツテーブルに散らかしたまんまのセンター入試の本や赤い参考書――大学ごとの過去問の奴か?が目に付く。 
・・・そういやどこの大学受けるつもりなんだあいつ。 
 名前書けたら入れるとかじゃないのか・・・と半分ありえそうな冗談を思いながら手に取る。 

 「・・・」 

 「な、なんじゃこりゃあ・・・」 

 「あーもー。麦茶冷えてないじゃーん。つーことでかわりにアイス持ってきた。半分いるー?」 

マリコがキッチンから戻ってくる。彼女の言うとおり、麦茶はさっきやっと室温まで下がったのを冷蔵庫に入れたばかりなんだよな。 
そして彼女が持ってきたアイス。・・・俺が風呂上りに食べようと思って楽しみにとっていたダブルソーダバーだ。 

 「むー・・・ホォァっ」 

 気合をこめ、パキンという音を立てて二つに割る。ダブルソーダは見事にL字の大容量のやつと半分棒が見えてるものとに分かれる。 
はい、と半分見えてる奴を当然のようにこっちに差出す。・・・だろうと思ったよ!いや、まあそれはいい。それはいいんだ。 

 「・・・ところでマリコさんよ。マリコさんは、この大学受けるの・・・?」 
 「むー?んー、ほーだお。ちゅぱ、あーてかそれは滑り止めだね。テキトーにやって9割とれたとこー」 

テキトーに滑り止めって・・・国立の難関女子大じゃねーか。 

 「やっぱ国立で無いと学費高いしー。ウチ、ごぞんじのとーりビンボーだからー」 
 「親とかセンセは帝都大いけそうなんだからいけっていってるけどー。ギリギリんとこ行ってむずかしーことばっかしたくないしー」 

 隕石。大津波。核戦争。汚れた大地。宇宙へと逃げ出す人類。炎と毒に染まる地球。人類2度目の失楽園。 
 世界終焉の映像が頭の中を駆け巡る。雪降るどころの騒ぎじゃない。 

 「・・・どひたの。食べないんだったらそっちもちょーだい」 
 「いや、やらん。これは俺のだ・・・。・・・つかぬ事を聞くんだけど、マリコって、まさか、アタマいいのか?」 
 「んー?まー・・・言うほどじゃない?スーガクは上に5人くらいいるし。あー、エーゴはマジ苦手だから上に4、500人もいるレベルー」 
 「と、そーごー的に見てー、可もなく不可もなく?みたいなー」 

まさか全国的な話をしてるんじゃないだろうな・・・。・・・う゛、なんか頭痛くなってきた・・・。なんだろう、広い宇宙に漂ってる気分だ。 
・・・やれやれ、どうやら俺は世界のことをなんにもわかっていないらしい。いや、わかった気分でいたことなんてない。 
ただ俺がわかろうとしてなかった、のが正しい。自分勝手な既成概念で城を作って、そこの頂上から曇った望遠鏡できょろきょろしてた 
 だけだったんだ。見えるところしか見ようとせず、見ようとしてもぼやけているんじゃなにも解らない 解らないからさらに勝手な 
先入観で己の思考を武装する いったい何が正しいのか 誰でもいい はっきりした景色の中で教えてくれよtell me baby... 

「・・なみー、小波ー、おーい、暑さでやられたー?ブツブツなにいってるわけー?こわいんだけどー」 
 「あ・・・いや、ごめん。世界の真理を見てた」 
 「???」 
 「・・・まー、どーでもいーけどー。さー、ちょっと涼しくなったしベンキョしよっかなぁ」 

 一瞬アホな感覚に陥ったけど、よくよく考えてみれば俺、マリコのこと全然知っていないな。 
もう付き合ってだいぶになるのに、・・・わがままフリーダムガングロ女子高生としか彼女を説明できない。 
・・・そもそもこれ、カレシカノジョの関係って言えるんだろうか。 
 食べきったアイスの棒を口にくわえたまま、問題集をつまらなそうに解いていく彼女を見ながら悶々考え込む。 

・・・つか、そういやキスとかもしたことないな。・・・いや思い返せばそういう感覚というか、気配を感じたことすら無いぞ。 
いい雰囲気になったかと思ってたらたいていはマリコがボケて終わるし。 
デートもあっちこっち引っ張りまわされてクタクタで帰るし。元気な妹を遊びに連れて行ってるようなもんだ。 
 顔は普通にいいし、身体つきも海で見た分ではなかなかよろしかったはずだが・・・なーんでだろうか。ムラってくることがない。 
これは・・・付き合っているというより保護者してる感じだからかな。でも「付き合って」の電話聞いたときは俺もドキドキしてたはずだ。 
 俺がホモってことも無いし・・・。・・・って、またぐるぐるアホなことを考えてる。 

 「ん?なーにじろじろ見てんの?」 
 「え?いや、・・・なあ、しょーもないこと訊くけどさ。俺、マリコと付き合ってるんだよな?」 
 「はぁ?もぉ半年くらいになるじゃん。今更なにいってるわけー?」 
 「だよなぁ。いや、な。俺あんまりマリコの事知らないなっておもってさ」 

しげしげと彼女の顔を見つめる。メイクがちょっと濃いけど、かなり整った顔立ちをしている。麦色の肌に光輝くライトグリーンの髪。 
 黒のセーラー服も相当似合っている。客観的に見てかなりいけてる女子高生だのに、なぜこう、女の子として俺はのめりこめないんだ? 

 「何も知らないって・・・だって全然訊いてこないじゃん、小波ってー」 
 「訊いてこない?」 
 「そーそー。遊びに行ってもついてきてるだけって感じだしー。受身ってやつー?」 

・・・たしかにそうだ。つかさっきアタマの中がぐるぐるした時も、自分から解ろうとか入っていこうとかしてないって考えてたじゃないか。 

 「積極性がないとなにやってもイマイチなんだよねー。とマリコさんは考えるのでしたー」 
 「・・・マリコは・・・意外と鋭いんだな」 
 「小波が鈍ぅいだけだと思いまーす」 

 軽い悪態をつきながらペンを動かすマリコ。積極性か。たしかに、告白してきたのもマリコだし、デートは誘ってもマリコ主動だよな。 
 彼女に俺自身が突っ込んでいって無いだけか?・・・この際だ、マリコにいろいろ訊いてみようか。何を訊くんだ? 
・・・うーむ、気になることは・・・俺が、マリコに対して気になること。何があるだろう。・・・。 

 「なぁ、マリコ」 
 「んー?」 
 「マリコって前に付き合ってた人とかいるの?」 
 「・・・はぁ?なにいきなり。ちょーびびるんですけどー」 

ペンを止め、こちらを怪訝そうな顔して見る。 

 「出逢った頃マー君とかいってたじゃん。その人は?」 
 「マー君は友達だけどー」 
 「ホントかー?」 

 俺も怪訝そうな顔して言ってみる。ちょっと意地悪な質問だが、考えてみればかなり気になることだ。冗談っぽく訊きだしてみよう。 

 「あー疑ってるわけー?疑心暗鬼ってやつ?やだ女々しー」 
 「別に疑ってるわけじゃないよ。気になったから積極的に訊いただけ」 
 「・・・まー正確には友達のカレシだけどー」 

・・・友達の彼氏を自分単品でアッシーに使うんかこいつ。 

 「そうなんだ・・・。質問戻すけど前の彼氏とか」 
 「うわ、しつこー。てか女の子に前のオトコ訊くとかありえないんですけどー」 

う、痛いところを。でも、なんだろう。なんか、訊かないとすごいモヤモヤするな。・・・なんだコレ、嫉妬してるのか俺? 

 「・・・まー、ぶっちゃけたら小波が初めてのカレシなんだけどサ」 

ちょっとそっぽを向いて云う。でも、その言葉を聞いた瞬間、モヤモヤがぱっと晴れた感じがした。 
それと同時に、なんか、体温があがるのを感じる。クーラーそれなりに効いてるのに。おおおっ?なーんだこれ。 
 熱が腹の辺りから頭の天辺までぐぐっとこもってくる感じ。 

 「はい、あたしべんきょーすっから質問タイム終りね」 
 「・・・なあ」 
 「なぁーにぃ」 

コタツテーブルにだらっと座っている彼女にスッと寄る。鬱陶しそうに反応するマリコ。 

 「・・・なに」 
 「キスしよう」 
 「・・・は?」 

 細く整えられた眉毛をぐにゃっと曲げて意味わかんないという顔。・・・俺も、自分でなんか意味がわからない。 
だが、心の奥から湧いてくるような感情があった。自分でもせき止められない。今まで彼女に持ったことが無い感情だからだろうか。 

 「俺、今、すごくマリコが好きになった」 
 「・・・ハァ。」 
 「だからキスしたい」 
 「・・・・・・ハァ。」 

 意味わかんない顔のまま受け答えする。気持ちはわかる。わかるけど、止まらない、止められない。 

 「していい?」 
 「・・・ちょ、ちょいまち。いきなりすぎ。なに?なにがあったわけ?」 
 「いや、だから、マリコがすごく好きになった。可愛いって思った」 
 「・・・ソレ、今までは別にってこと?」 
 「え、あ、いや、別にそう言いたいんじゃないんだけど。・・・マリコは、俺のこと好き?」 

 彼女の大きな瞳を見つめながら問う。さりげなく肩に手を置き、逃がさないようにする。 
・・・どうだろう、意外と俺って積極的じゃなかろうか。 

 「そ、それは・・・・・・・・・まあ、す、す、スキダカラ、ツキアッテルワケダシ」 
 「じゃ、しよう。するよ」 
 「ちょちょちょ、ちょま、んっ」 

 承諾・拒否を聞く前に唇を合わせる。リップクリームで滑らかさを増している唇の弾力。・・・思えば俺のファーストキスだ。 
コォーという弱めのクーラーの音が騒音に聞こえるほどの静けさ。吐息の音さえ無い。 

 「・・・」 
 「・・・」 
 「・・・」 
 「・・・ふぅ」 
 「・・・」 

 唇を離す。目を閉じたままの彼女。たった今、その彼女と合わさった部分を見る。透明のグロスでみずみずしい光沢を放つ唇。 
 唇が離れたことにようやく気づいたのか、ゆっくりと瞼を開くマリコ。 

 「・・・・・・」 
 「・・・・・・マリコ」 
 「・・・いきなりすぎ」 

ジト目をして抗議する。瞼が少し下りてアイシャドーが色濃く見える。 

 「悪い」 
 「・・・・・・ま、別にいいけど」 
 「いいんだ」 

 目線を横に逸らす。少し、顔を紅潮させている感じがする。小麦色の肌であまりわからないが、少しだけ、照れているようだ。 

 「・・・終り?」 
 「ん?」 
 「キスで、終りって訊いたの。あたしは」 
 「続き?」 
 「ないならもういーけど」 

 続き、続きってアレか。まさか、こうしてああしてそうなる奴か。なんか、自分でも解らないような、変な勢いでキスをしてしまったが、 
 後のことまるで考えてなかった。承諾、拒否かかわらず後の関係性がどうなるとか、どうするかとか、全く持って後先考えずだ。 

 「い、や、ど、どうしよう」 
 「・・・・・・ダサ。かっこわる・・・」 
 「その、し、してもいいの?マリコ」 
 「・・・・・・」 

 依然目線を逸らして少し不機嫌そうな顔をしている。やばい、少し拗ねた感じの顔、かなり可愛い。 
 股間が少し脈打つのを感じた。マリコでこうなるのは初めてかも。一度性的に強く意識してしまうと不思議なもので、 
 彼女の制服を脱がしてその健康的な肢体を好きにできるということを妄想してしまい、胸の鼓動が止まらなくなってくる。 

 「マリコ、俺、俺マリコとエッチしたい」 
 「・・・うわ、したいんだ?」 
 「う、うん。マリコの、裸とかみたい。もっとキスしたい」 
 「ふーん。そーなんだ」 
 「・・・いい?」 

 不審そうな雰囲気を解かないマリコに恐る恐る訊いてみる。かなりマヌケな、情け無い要望。 
それでも、俺は言った事には反省も後悔もしない。 
いつもは振り回されてばっかりだが、・・・やはり少し受身がちに答えを待つ。 

 「・・・前々からスケベなのは気づいてたけど。えっち、とうとうしたくなったんだ」 
 「・・・うん、したい。マリコの全部、知りたい」 
 「んー、じゃー・・・うーん、仕方ないなー。・・・いいよ。えっち、しよーか」 

おおっ、お許しが出た。・・・正直、10分前までぼけーっと彼女を見てただけなのに、一気にここまで来てしまった。 
 別に今日は特別な日でもなく、そういうことをするつもりなんてさっきまでなかったのに。 

 「・・・じゃー、そのー・・・。もう、脱いだほうがいい?」 

 少し動揺している俺に彼女が上目遣いで問う。 

 「いっとくけどあたし、・・・は、初めてだから。やりかたとかそんな、知らないよ」 
 「・・・おれも、初めてだ。キスも、えっちも」 
 「初めてどうしなんだ、あたしたち」 

 少しうつむき、呼吸で上下する自分の胸をみるマリコ。普段台風のような彼女の女の子らしい表情に俺自身の胸の鼓動がさらに高鳴る。 

 「も、もういっかい、キスしていい?」 
 「・・・うん。じゃ、キスから、もっかい」 

 再び唇を合わせる。今度はあわせるだけでなく、ちょっと吸い合うようにしてみる。・・・ていうエッチのキスってどうすればいいんだっけ。 
 洋画にあるような咥えあうみたいなのでいいのだろうか、エッチビデオでみたようなベロベロした奴でもいいんだろうか。 
そう考えてるうちに、マリコのほうから唇で噛み付くようなキスを仕掛けてくる。彼女の少し肉厚な唇の感触が、俺の口に味わったことの 
 ない感触を加える。つたない感じだが、心地いい。そして微かに聞こえる彼女の吐息の音。俺の息も、自分で解るくらい荒くなっていく。 

 「ん、ちゅ、んふ、ふ」 
 「ふ、ちゅ、はむ、ふちゅ」 

 彼女の興奮した吐息。それと唇の感触。女性の香り。股間に血が集まっていくのがキスをしながらでも解る。 
このあと、彼女の性器を味わうことが出来るのだろうか。蓋を取り外したように湧き溢れる性欲。 

 「んは、ふ、マリコ、脱ごっか」 
 「ん。・・・じゃー脱がして」 
 「俺が、脱がすの?」 
 「ふーん、いやなんだー」 
 「嫌じゃない。よーし」 

 辛抱たまらん。一刻も早く、彼女の裸を見たかった。マリコからしたらサルに見えているだろうか。これじゃいつもと立場が逆だ。 
セーラー服に手を掛け、彼女にバンザイしてもらって脱がす。早速、彼女の綺麗に焼けた褐色の肌と、その色に映えるピンク色のブラが 
俺の視界を支配する。ちょっと幼い顔立ちに反して、なかなかはっきりした膨らみと丸みを持ったマリコのおっぱい。 

 「あの、・・・揉んでいい?」 
 「・・・いちいち訊かないとやれないわけ?・・・ほら」 

じれったくなったのか、俺の手をむんずと掴み、自分の乳房に押し付けるマリコ。女性の弾力が手のひらに広がる。 
おそるおそる手に力を入れて揉んでみる。・・・思っていたのより少しばかり固い?あぁ、でもやっぱり柔らかい。形をふにふにと 
変えて手の中で踊る。たまらずもう片方の手も伸ばして両方のおっぱいを揉みしだく。 

 「すっげ、柔らかい。マリコのおっぱい、すごいエッチだ」 
 「そ、そーかな。も、揉んで貰ったこと無いから、わかんないけど」 

あんまり強い力を入れないように、おっぱいを弄ぶ。かわいらしいブラジャーの手触り。おっぱいの弾力性。 
まだそこまでたいしてエッチなことをしていないのに、これだけで股間がギチギチに硬くなっていくのがわかる。 

 「ンは・・・ブラの、上からだけでいーの?おっぱい、直にさわってみる?」 
 「あえ、あぁ、そうだな、ブラ、外すよ」 

 外すよ、といった手前、さて、ブラジャーってどうやって外すんだろうという問題が興奮しっぱなしの頭の中で沸き起こる。 
 少し固まっている俺を見て、はいはいといった感じでマリコは俺に背を向け、ホックの場所を見せる。 
おお、そうだそうだ。きっとこれをこう外せばいいんだ。俺はホックに手を掛けて器用に外す・・・ことはできずに、もたつく。 
10秒くらい格闘してカチンとようやく外すことができた。枷をなくしたブラを彼女の腕を通して完全に外す。 

 「・・・マリコ?こっち、向いて」 
 「う、うん。ちょ、ちょっと待って。・・・よし、ほい」 

こちらに向きなおすマリコ。先程のブラ越しでは見据えなかった乳首。生まれたままの状態の乳房がある。 
 水着の日焼けアトで乳首を中心に、ビキニの三角形は少し白い。その白さと周囲の肌の小麦色、そして桃色の乳首がなんとも魅惑的なコン 

 トラストの効果を生んでいる。視姦するだけでは我慢できない。彼女の突起を手のひらの中心で捉えるように掴みかかる。 

 「んっ、ん、こなみ、が、っつきすぎー」 
 「ごめん、我慢できない。マリコ、すっごい綺麗」 
 「お猿に言われても、うれしくなーい」 

 依然荒い息をしながら彼女を揉みしだく。乳首のこりこりした感触がすごく気持ちいい。ちょっと強く揉んでやると、ンっとマリコが 
息詰まるのがかなりエロかった。そのちょっと切なそうな表情に、俺も息を詰まらせる。 

 「ふぅ、ん、ちょっと力強すぎぃ、遠慮ないわけ?」 
 「うん、遠慮なし。もう、このまま、全部していい?」 
 「全部って?」 
 「最後まで」 
 「・・・またどーでもいーこと訊いてる。ふつー、胸まで揉んだら最後までするでしょ」 

ですよねー、とケラケラ笑いあう。・・・ふぅ。ってそうじゃない。 

 「なぁ、マリコ。下も、見ていい?」 
 「だーからー、許可とかいいって。マリコさんに対する積極性がたりないとおもいまーす」 
 「よぅし、じゃ、スカートを・・・」 

 乳房からようやく手を外し、彼女の下半身へ伸ばす。スカートに手を掛け・・・さてファスナーってどこにあるんだ。 
 右右、と彼女の目線。おお、折り目で隠れていたのか。これを・・・げっ、噛んだ。うぉお、なんというか、童貞過ぎるぞ俺。 

 「やっとこさ、脱がせた・・・」 
 「小波ってー、・・・不器用だよねー」 

 否定できない・・・が、それを反省するよりも今はマリコの下着姿を楽しむほうが先決だ。 
ブラとおそろいの薄いピンク色がこれまた同じように褐色に映える。 

 「その、さわって良・・・触るよ。そこ」 
 「ん・・・」 

 閉じられた脚に手を差し込み、ゆっくりと広げる。ショーツの隠れていた部分が露になる。 
そこを指でなぞる。マリコの息が少し目立つ。手触りはただの布なのだが、その意味合いはかなり違う。触れるだけで胸が高鳴る。 
 布越しでも少し熱を感じる。摩擦するように指を上下させる。 

 「マリコ、どう、気持ちいい?」 
 「べっつに、大して感じないけど」 
 「・・・ま、そりゃそうだよね」 

 布越しだし、そもそも大して上手く触ってやれて無いし、エッチなビデオみたいにはならんわな。 

 「じゃ、脱がす」 
 「ちょ、ちょちょ、もう?」 
 「最後までするんだから、脱がすだろ」 
 「いや、心の準備があるってわけだし!・・・そうだ、小波も脱ぎなよ。あたしばっかでふこーへー」 

 時間稼ぎの抗議がくる。マリコの大事なところを目前に、足止めとは。おいこら脱げーとの声。 

 「えぇー、うーん、・・・あ、じゃあ、マリコが脱がしてよ」 
 「あー、ちょーしこいてる」 
 「いいじゃんか、マリコもなんかしてくれよ」 

もーしゃあないなーとぶつくさいいながら俺のポロシャツのボタンに手を掛ける。腕の間からちらちら見える乳房に再び視線を奪われる。 
ほらてぇ上げてと促され言われたまんまにする。ふと、遠い昔に、母さんにやってもらったことを思い出す・・・のだが、やっぱりすぐに 
目の前のおっぱいに意識を取られる。・・・母さん、ごめん。ごそごそとシャツを脱がしてもらい、上半身が裸になる。 

 「下も脱がしちゃおっかなー」 

そういいながらズボンのベルトに手を掛けられる。カチャカチャと器用に外され、ズボンもするっと脱がされる。自分と比べて 
 ずいぶん手際がいい。・・・俺が悪すぎるだけか。だって女の子の下着とか知らねぇんだもん。 

 「うっわ、なにこれー。テントになってんじゃん。はずかしー」 
 「あ、当たり前だろっ。エッチしてんだから」 
 「ふーん、なんかマヌケー」 

 今まで好きにされてたぶんのお返しか、オトコのサガをいじるマリコ。淫猥なセリフでも色っぽくつぶやいてくれりゃいいのに、 
なんというか、萎えることを言ってくる。 

 「くそっ。バカにすんなよっ、おらっ」 
 「わわっ、マジー?・・・ひゃー、初めて見た」 

 自分でパンツを脱ぎ、マリコより一足はやく全裸状態になる。完全に勃起している息子を目の当たりにして息を呑むマリコ。 

 「うわー・・・変なの。血走ってるし」 
 「触ってみる?」 
 「げ、マジいってんの?あたし・・・がコレ触んの?」 

 口に手を当て少し戦慄く。そんなにキモイか?と問いかけたらキモイと即答しやがる。 

 「・・・嫌だったら別にいいけど」 
 「・・・いいよ、別にー。触ったげる。これでいーいんでしょ」 

 恐る恐る手を勃起したペニスに当てるマリコ。自分以外が触るのなんて初めてだ。なんか、感動。マリコの小さな手がおずおずと 
 ペニスを握りこむ。ペニスの亀頭を凝視している。 

 「うぉ、すげ」 
 「気持ちいいんだ?」 
 「うん、その、こするみたいに動かせられる?手」 

こう?と俺が言ったとおり、ゆっくりと手をスライドさせる。ちょうどいい握力で全体を刺激してくれる。 
やばい、気持ちいい。手でもコレだけ気持ちいいんだから、口でやったら・・・と思ったけど初めてで口とかはアレか。 

 「うわ、なんか先っぽから、水でてきたんだけど」 
 「ああ、我慢汁だ、気持ちいいからでるんだ」 
 「我慢・・・?もう、出そうって事ー?」 
 「んー、まあそんな感じ」 

ふぅん、と手こきを続ける。マリコも、ホントにエッチ初体験なんだな。というか手の動きが止まらない。 
これは・・・出していいってことなんだろうか。正直もう出したくて仕方が無い。今出したら・・・マリコの 
顔にぶっかかるな。そんなこと考えてる暇もなく、どんどん限界が近づいてくる。 

 「マリコ、やばいよっ、出るっ、か、かかっちゃうよっ」 
 「えー、出そうなのー?」 
 「出るってマジでっ、あ、うぐ、うわぁっ」 

 勢いよく射精する。ペニスから30センチほど離れていたマリコの顔にも精液が勢いよく飛ぶ。 
きゃっと可愛い声をあげるマリコ。白い粘液が頬や目尻のあたりを汚す。 

 「はぁ、はぁ、出しちゃった・・・」 
 「・・・ホント、でた・・・。これ、せーえき?」 
 「・・・あ、うん。はぁ、ごめん、顔にかかった・・・」 

かかった所から重力に引かれてドロリと滑っていく精液。それなりに涼しい部屋なのにまるで滴る汗のようだった。 
 当の本人は少し放心している。初めて射精を目の当たりにしたからだろうか。意外とウブな所がさらに可愛く思える。 

 「マリコ、顔拭いてあげる。ちょっと待って」 
 「うん・・・」 

 手近にあったティッシュを使ってマリコにかかった精液を拭い取る。顔以外にも乳房にもかかっていた。それも拭いてあげる。 
 彼女の身体に触るたび、ペニスは血圧を戻していく。最後までやるといったとおり、手でした程度では止まりそうに無い。 
 自分のペニスも綺麗にふき取り、放心したままの彼女に向かい合う。 

 「マリコ、大丈夫?」 
 「え?うん。・・・・・・エッチってあんなんだ・・・」 
 「・・・マリコ。ごめん、俺、続きしたい。下着、脱がしていい?」 
 「続き・・・って、それ、あたしンなかに挿れるんだよね?あたしんなかに、せーえきだすんだよね?・・・ちょっと、怖いかも」 
 「大丈夫だよ。・・・まだ挿れないから。次は、マリコの大事なとこ、俺が触りたい。ベッド。行こう」 

 彼女の手をとって立たせてあげ、ベッドに腰掛けるように座らせる。俺はベッドの前、床に座り彼女と対面する。 

 「脱がすから、ちょっと腰上げて」 
 「うん・・・、いや、待ってよ。やっぱ、恥ずいから、自分で脱ぐ」 

マリコはごくんと息を呑んで、自分のショーツに手を掛ける。脚をできるだけ閉じ、じわりじわりとずりおろして行く。 
 彼女の陰毛・・・染められていない地毛のまんまの黒い茂みが姿を現す。初めて見る女性のアンダーヘアに思わず唾を呑んだ。 
 彼女はそのままかがむようにしてショーツを足元まで下ろす。 

 「マリコ・・・脚、開いて。俺、マリコのアソコが見たい」 

さっきからしたいみたいばっかだな俺。でも、アレだよ。積極的に彼女を求めてるだけだ。 

 「うぅ、マジ恥ずかしいんだけど・・・」 
 「駄目。俺だってもう完全裸なんだから、マリコも全部」 

 彼女の膝に手を置き、ゆっくりこじ開けるように開いていく。顔をしかめ、うぅと唸りながら彼女も力を抜く。 
マリコの膣と呼ばれる場所。瞼を縦に閉じたように膨らみの間に一本のスジが入っている。 
そこに優しく指を当て、そろそろと肉の門を開ける。西日に当てられテラテラと光るピンク色の性器。 
 俺の充血した赤黒いヤツとは違う、美しい器官。 

 「すげ・・・マリコ、めちゃくちゃ綺麗だな。・・・てかこんなんなってんだ」 
 「・・・スケベ。ヘンタイ。ソンナトコ、あんまり・・・ジロジロ見んなよぉ」 
 「やーだね。滅茶苦茶見てやる。見るだけじゃないぞ。触ってやる」 

 指で扉のようになっている皮を開かせたまま、空いた指でこちょこちょとピンク色の部分を撫ぜる。くぅ、と息詰まるマリコ。 
 彼女が俺のペニスにしたように、上下に指をスライドさせて擦る。 
 少しじゅるじゅるしてきている。俺で言う我慢汁だろうか。 

 「んは、ふ、ん、ん、マジ、恥ずかしい・・・」 
 「お、なんかいっぱい水が出てきたぞ。マリコ、やっぱエッチなヤツだな」 
 「なんの、影響なわけ?その、セリフぅ」 

 見抜かれてら。・・・初めてのクセにエッチビデオのマネみたいなことはしないほうがやっぱよさそうだ。 
でも本当に、濡れてきてるし・・・。そろそろ、いいのかな。 

 「マリコ、挿れていい?もう、たぶん挿いるよ、これ」 
 「ホント?・・・ドーテーのくせにわかんの?」 
 「・・・う、わ、わかるんだよ。・・・お前の彼氏なんだから」 
 「・・・・・・じゃー・・・いいよ。アタシ、寝そべったらいいのかな?」 

お尻で後ずさりし、脚を持ち上げてベッドに横になる。俺もそれに沿うようにベッドに上がる。 
 仰向けに寝そべるマリコ。俺が見下ろす形だ。・・・女の子って、マリコってこんなにエロかったのか。 
・・・いや、ただ俺が普段のこいつの遊び人っぷりに、気づかなかっただけかな。見てなかっただけなのかな。 
 遊び友達として付き合うのも楽しいけど、やっぱり恋人なんだからな。 
ロマンチックなことだって、エッチなことだって、俺から積極的にアプローチしなきゃ、ね。 

 「脚、開いて」 
 「うん・・・」 

 M字に脚を広げ、俺を受け入れる準備が始まる。興奮で彼女の胸が上下に動く。張りのある乳房はあまり形を崩すことなく、 
 天井に向かって乳首をツンと立てている。先程の精液をふき取ったペニスを掴んで、彼女に詰め寄る。 

 「じゃ、挿れるよ」 
 「痛くしたら、マジ怒るからね」 

はいはい、と彼女の膣口にペニスをあてがう。ヌルリとした、感じたことの無い快感。すごいキツキツで、なかなか先に進めない。 
マリコが力を入れているのか。 

 「マリコ、力、抜いて。挿いんない」 
 「う、ち、力とか、どうやって抜くわけ?」 
 「うーん・・・。マリコ、愛してる」 
 「はぁ?」 

その瞬間、異物を締め出そうとする力が弱まる。にゅるっと亀頭の先っちょが滑り込む。同時に、何かに穴をあけたような感触。 
あれだ、処女膜。破っちゃった。くぅ、と顔をひきつるマリコ。 

 「はぁ、はぁ、先っちょだけ、入ったよ。・・・痛い?」 
 「・・・く、ぅ」 
 「ま、マリコ?大丈夫か?!やっぱやめとく?」 
 「くぅ、う、い、いや、大丈夫・・・。そんなに痛くないカンジ。うん、全然、大丈夫」 
 「ほ、ほんとか?ここからもっと奥にいくんだぞ?」 
 「わかってるっつーの・・・。今更優しくしちゃって・・・。じ、じらさないで、一気に来てよ」 
 「わかった・・・痛かったら、痛いって言えよ」 
 「・・・じゃー、もーすでにちょー痛ーい」 
 「・・・そうかそうか」 

ひどっ!というマリコの声。ゆっくりと腰を押していく。そして、ほどなくして亀頭が完全に挿いる。 
はぁぁと深く息を吐くマリコ。俺は逆に息を吸い込み止める。少しずつ、少しずつ彼女に進入していく。 
 穴など無い、肉の塊に棒を突き刺すような、本当にキツキツの挿入。ペニスが押しつぶされるような膣圧だ。 
それでも少しずつ、奥を目指して進む。 

 「う、お、おおお、おおお、はぁあああ、挿いったぁ・・・」 
 「んくぅ、く、んんんん、ん」 

 挿いった。全部、ホントに、根元を見ると俺の陰毛とマリコの陰毛が絡み合っている。全部、挿いってしまった。 

 「ぜ、ぜんぶ、はいったよ、マリコ」 
 「はぁ、うぅ、ぜんぶ、はいってるんだ、コレ」 
 「うん、おれの、ぜんぶ咥え込んでる。マリコに食べられた」 
 「あは、は、ほんと?えへへ、おいしー」 

 下腹部に力を込め、ぎゅっと膣圧をあげる。ペニスを握りつぶされるような快感に俺は声をあげる。 

 「やってくれたなー、そんな余裕あるんだったら俺も動いてやる」 

そういって腰を少し引く、ジッパーを閉める様に膣が狭くなっていく。気持ちいい。今度は吸い込まれるような快感だ。 
ある程度腰を引いたらまた押し進める。 

 「うぅんぁぁぁぁあ、く、苦し、小波、くぅぅ」 
 「ごめ、あぁ、大丈夫か、マリ、コ」 
 「だいじょぶじゃない〜・・・はぁ、もう、はやく、イってよ、ね」 
 「が、がんばるよ、だ、出すときは外にするから」 
 「も、遅くない?ちょっとくらい、ナカに、出てるっしょ」 
 「じゃ、ナカに出しちゃうか、もう」 
 「今日は、安全日だから、もう、そう、しちゃって」 

よぅし、と意気込んで腰を引き、また腰を押す。全身使って重い物体を押し引きするようだ。強い快感がペニス全体を圧していく。 
もう、すぐに出そうだった。いやもう本当に射精してるのかも。それが解らないくらい、頭も身体もイキそうだった。 

 「マリコ、もう、でるよ」 
 「はやく、だして、抜いてっ、しんどっ、い」 
 「う、は、あ、あぁぁ、でた、でた、はぁ、出したよ」 

 彼女のナカに放出する。引いたときに我慢が崩れて射精してしまった。どうせなら最奥で・・・といいたいところだが、そんなん無理。 
 気持ちよすぎて、無理だ。タイミングなんて取ってられなかった。 

 「はぁ、ほぁ、ふぁあ、しゃせー、されてる・・・。小波の、出された・・・」 
 「あぁ、うはぁ、ははは、やったな、・・・あぁ、抜かなきゃな」 

ゆっくりと腰を引き、ずるりとペニスを引き抜く。同時に膣から少し赤の混じった白い液体がこぼれ出る。 
 二人とも、マラソンでも終えたように呼吸を整える。互いに互いの汗ばんだ肉体を見つめる。 

 「はぁ、・・・一時間前まで、いつもどおり、普通にしてたのに・・・、やっちゃったな俺たち」 
 「ふぅ、うぅ、ふぅ、もう、苦しかった、遠慮しなよね、ちょっとは、さー」 
 「あぁ、悪ぃ。マリコ、お疲れ様。・・・やっぱり、可愛かった。すごい気持ちよかったよ」 

ゆっくりと萎え始めたペニス。ピクピクと痙攣する膣。ついにセックスした。 
・・・ついにとか言いながらさっきしたくなったばっかりなんだけど。 

 「ありがと。マリコ。・・・その、また、・・・そのうちさせて欲しいなーとか」 
 「・・・あたし、しょーみなハナシ全然気持ちよくなかったんだケド」 
 「・・・やっぱり?ははは、すんません、童貞で・・・」 
 「・・・お金、持ってる?」 
 「え?あ、ああ・・・」 
 「じゃ、それで、今からコンビニ行って、・・・飲み物と、コンドーム、買ってきて」 
 「はい?」 
 「その間、あたし休むから。帰ってきたら、・・・もっかいするの」 

 目線を逸らしてツンとした感じで言う。 

 「・・・したいの?気持ちよくなかったのに?」 
 「うざ、何度も言わせんなー。・・・もっかいしたら、あたしも・・・気持ちよくなるかも」 
 「・・・あははっ、わかったよ。でもさ、コンドームとか今更じゃね?」 
 「どーせつけたことないんだから、練習しろってことー。ドーテー!・・・じゃもうないけど。いーからはやく行ってよー。喉渇いたー!」 

やれやれ、満足させられなかった俺が悪いのかな。・・・ま、いっか。今度は気持ちよくさせてあげられるようにしよう。 
・・・コンビニで成人週刊誌とかちょっと読んでこようかな。なんでもいいから知識を・・・遅いって怒られるか、やめとこう。 
 未だに荒れている息を整えるマリコ。彼女をベッドに残して、近所のコンビニに走った。 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

「は、ンン、ふぅ、ひ、ひゃぁ、くぅぅ」 
 「マリコ、マリコ、気持ちいいっ、マリコっ」 

もう日は沈み、部屋の蛍光灯が二人を照らしていた。コンビニから帰ったきたあと、待ちきれなかったように服を脱ぎ捨て、 
ベッドに横たわったまんまの彼女に飛び込んだ。ベロベロとキスをした後、付けてしようという話になって、 
コンドームの箱を乱暴に開け、これまた少し四苦八苦しながらコンドームを付けて、マリコと再び繋がった。 
 二人とも先ほどまでのウブさはどこへやら。初体験を終えて目覚めてしまったのか、セックスに覚醒していた。 

マリコは俺がしてって言ったことは愚痴いいながらもしてくれるし、俺も彼女をなんだろうか、余裕を持って愛撫できるようになった。 
 休憩中にコツでも見えたのだろうか。 
とにかく、射精しては手こきやフェラで復活させて、もう打ち止めを目指しているのかと思えるくらいセックスに溺れている。 
 使用済みのコンドームがそこらに散らかされ、シーツ全体に性の匂いが染み付いている。 

 「はぁはぁ、さっきより、また、マリコのナカ、柔らかくなってるっ、ぐちゅぐちゅ、すっげぇ」 
 「小波のは、ちっちゃくなってる気がするぅ、んぁぁっ」 

こんの野郎、といわんばかりに腰を押し付ける。さっきとは違い、マリコが完全に力を抜いてリラックスしているのか、 
 本当にちょうどいい締め付けでスムーズに腰を動かせられる。さっきのも、気持ちよかったけど、これもすごいやばい。 
コンドームつけていてもこの気持ちよさとか。これは、ほんとやばい。ハマる。 

 「マリコっ、キスしよっか、セックスしながらっ」 
 「はぁ?また?よ、欲張りすぎじゃない?んっちゅっ、はん、んんん」 

 舌を突っ込むようなキス。所謂ディープキスだ。彼女のざらついた舌を乱暴に犯す。もう彼女がしていたリップクリームなど、 
 二人の唾液で洗い流されてしまっている。気持ちいい。上も下も、気持ちよすぎてやばい。 
ちゅっちゅっという執拗なキスの音とパンパン股間をたたきあう音、結合部から鳴り続ける濁った水の音。 
 見えてるものも聞こえるものも、全てがとにかくエロかった。 

 「やっばい、また出るっ、ごめんっ、イくっ、イくぅっ」 
 「も、もぉー?早いー、今回、5分くらいしか、振って無いじゃん。あ、はぁ、出してるし」 
 「さすがに、もう、出しすぎて無理だ、そろそろもうお開きにしない?」 

ずぽっと音を立てて勢いよくペニスを引く抜く。明らかに先よりも量の減った精液。それを溜め込んだコンドームを外す。 

 「はぁ、はぁ、自分から、したいていったのにー。こんじょーなしー」 
 「あ、アホ言え、初体験で5回とか、もう正気の、沙汰じゃねぇよ!」 
 「・・・ちぇー。・・・じゃ、次で最後にしよー」 
 「まだすんのかよ・・・」 

 「やっとコツつかめてきた感じ。んー、じゃー最後は、一回目みたいに生でしよ」 
 「きーてねーし・・・」 
 「・・・そんなに疲れてるんなら、今度は小波が寝そべってなよ。あたしが上になってあげる」 

 眼が半分すわってる彼女が身体を起こす。そのまま俺を押し倒し、俺の下腹部にまたがる。自分の股下に手を潜らせ、 
 四分の一勃ちぐらいのペニスを掴みくりくりとなじる。もうセックス怖いと嘆くようなペニスも鞭を打たれるように硬くなっていく。 
 完全に勃起しなおし、腹部から塔の様にそびえ立つ。しかし、すぐにマリコの下半身が降りてきて俺のペニスは見えなくなってしまう。 

 「うぉお、生、やっぱ、すげぇいい・・・」 
 「んふぅ、はぁあん、やっぱ、気持ちいいんじゃん。やせ我慢ー?」 
 「・・・い、いーから腰振れよ。マリコ主動でするんだろ?」 
 「うわ、テーシュ関白。・・・はいはい、わかりましたよー。・・・んっ、ンン・・・はぁ、あん、小波のペニスの形、ほんと変な形ぃ」 
 「俺以外の、知らないくせに、よく、言うよ・・・」 
 「えへへ、でも、変だけど、もう、すっごいスキ」 
 「さっきは、キモイとか、言ってたろ」 
 「キモイけど、大スキ。ちょースキ。小波はぁ、あたしのあそこ、スキぃ?」 

ずっちゅずっちゅと腰を浮き沈みさせながら、とろんとした淫らな表情で問う。 

 「・・・スキに決まってるだろ。マリコ、気持ちよすぎ・・・」 
 「よく、言え、ました。ご褒美に、キス、してあげる」 

 身体を俺のほうに倒し、唇を俺の頬やおでこに当てまくる。その間も下半身をなまめかしく動かし、セックスを続ける。 
おっぱいが胸板で擦れ、乳首同士が偶然摩擦しあったりで、下半身じゃなく上半身もかなり気持ちいい。 
この数時間で、お互いにどこが気持ちよくて、またどこがエッチなのかをかなり学習できた。気分はすでにベテランだ。 
 性的嗜好も互いに分析できてきた。マリコは首筋がすごく弱いようでバックで後ろから抱き着いてやるのがかなり好き。 
 俺は座位で、激しく揺さぶってやっておっぱいが震えるのを見たり、それを揉んだりするのがお気に入りだ。 

 「ん、ちゅ、ちゅ」 
 「マリコ、マリコ、ちょっと、起きていいか?」 
 「ん?どーすん、の?」 
 「座って、やるやつしたい」 
 「ふーん、またおっぱい吸いたいんだ」 
 「うん、うん。いい?マリコのおっぱい吸いたい」 
 「もー、しょーがないなー」 

お許しが出たので彼女を抱きかかえ、腹筋全開で上半身を起こす。ちょうど目の前にマリコの乳房。まだ全く黒ずんでいない乳首に 
 むしゃぶりつく。数ヶ月も続けていれば、このかわいい乳首も大人の色になっているのだろうか。・・・毎日やってたらすぐなって 
 しまうかもな。もうちょっと大事に味わうべきかな・・・と思いながらも強く吸ってしまう。 

 「んは、はぁ、はぁ、も、乳首取れちゃうかもー。吸いすぎー」 
 「んちゅ、ちゅ、うぁは、マリコの乳首、好きすぎる・・・」 
 「も、あたしが、先にイっちゃいそうに、なるじゃん。もー、いい。早くイっちゃえ」 

 俺の唇を引き剥がすように上下運動を激しくさせる。もう今日だけで何百回も往復したのか、彼女の膣の道。 
さっきはもういいと言ったけど、やったらやったでもうセックス以外考えられない。しかも生。今日の締めくくりとしては最高の快感だ。 

 「はぁ、だ、だすっ、マリコっ、ナカにだすぞっ、精液っ、最後にもっかいっ」 
 「ふぅん、おぉん、くぅ、くぅぅ、あ、あんん、んんんっ、いっ、いぃぃっ、あぁっ、あんぁぁーっ!」 

 今度は彼女が腰を降ろしている状態で射精する。今の俺たちの限界までねじ込んで一気に吐き出す。・・・残念ながら残りの弾が少ないので 
量はずいぶんと少ないが、すごい満足感。マリコも熱っぽい吐息を蒸気のように発して放心している。 

 「マリコ・・・」 
 「はぁ・・・?」 
 「次、いつする?」 
 「明日ぁ」 
 「おっけ、明日な」 
 「・・・うわ、大丈夫なんだ」 
 「うん。明後日とかじゃ、俺、我慢できそうにない」 
 「・・・ふふ、あたしも♪」 

 今日一日で、こんなにマリコにのめりこむなんて。 
 学校じゃ、マリコとの付き合い方なんて教えられてないもんな。・・・まー、ブラとかの外し方とかも教えといて欲しかったもんだが。 
まあいっか。これから彼女をもっと勉強していこう。勉強できるのは学生のときだけ・・・ってわけでもないけど。 
18歳のこの時に、もっともっとマリコのめりこんでみようかな。 


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 


(ピンポーン) 

 「はーい、よぉ、マリコ。いらっしゃい」 
 「やっほー。今日もべんきょしに来たよー」 
 「勉強しに来たって・・・手ぶらじゃないか。勉強道具は?」 
 「勉強道具はー・・・・・・・・・こーれ」 

 俺の手を掴んで自分の胸に持っていく。されるがまま、俺も彼女の胸をひと揉み。 

 「・・・まーた“保健体育”か。毎日毎日コレばっかだなー」 
 「えへへー。今日もいっぱいちょーだい。保健体育だったらもー、一番だね、あたしら」 

キスの仕方も、セックスの仕方も、二人とももう100点取れるんだけど、まだまだ勉強したり無い。 
 少し肌寒くなった仲秋の候、今日もベッドで二人、互いの気持ち良さを気持ち良く学んでいくのだ。 

・・・でも、保健体育は全国試験には出ないと思うぞ、マリコ。 .
 


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