夏の甲子園も終わって、新学期が始まった。
野球部を引退したので、俺は放課後がすこぶる暇である。
まあ、暇になっても特に他にすることはないので引退前と変わらず練習に参加している。
そんな普段と変わらない生活を送っていた。

9月初めの事だ。
授業が終わり、今日もそんな風に過ごそうかなと思って机の中の荷物を片付けていたら、
(ヒラッ)
「あれ…?」
机の中から何やら紙が出てきた。気になったので見てみると、
『小波君へ
 大事な話があるので、旧校舎の中の指定の場所まで来てください。
 場所は下に地図で書いておきます。
byナオっち』
と書いてあった。
その下には何やら建物の中の地図らしき物が書かれていた、旧校舎の中の物だろう。
それにしても奈桜が大事な話とは、それもわざわざ旧校舎まで呼び出して、いったい何の話だろうか。
それに奈桜に会いに行くなると練習には参加出来ないな。
まあ、自分で勝手に参加してるので勝手に休んでも大丈夫だろう、……多分。
俺は教室を出て、旧校舎の方に向かった。

そういえば奈桜と旧校舎の裏の扉からよく一緒に出かけたりしたが、旧校舎の中に入るのは初めてだ。
いつか奈桜が入ったら床が腐ってて下に落ちるとか言ってたけど実際どうなんだろう。
やっぱり初めて入るのでちょっとわくわくするな。

…なんてことを考えていたら旧校舎についていた。
相変わらずボロくさいというか崩れそうな雰囲気が漂っている。
奈桜を待たす訳にもいかないしとりあえず入ってみよう。

旧校舎の中は古ぼけた感じだったが、思っていたほどホコリも少なく机もそのままで、
まるで使われていた物がそのまま今まで誰にも触れられず忘れ去られたような感じで、
窓から差す日の光のおかげで暗くはなく、それも相まってなんというか神秘的というか独創的というか…
(ミシッ…、ミシッ…)
…しかしやっぱり床がきしむ音がする、入って本当に大丈夫なんだろうか、
奈桜が入ってるんだろうから大丈夫だろうけど。
とりあえず慎重に進んで行くか…。

そんなこんなでようやく目的地の2階のある教室にたどり着いた。
窓側が日が沈む方にあるみたいで窓から入る日光がきれいだ。

「ふふふ、よく来ましたね。ワナとも知らずここまで来るとはなかなか勇気があるようです」
何処からか奈桜の声がする、いつかと同じ台詞だ。
「何を言ってるんだ、奈桜」
なんて返そうか考えたが思いつかなかったので、とりあえずあの時と同じように返しておく。
「呼び出したら一回ぐらい言ってみたいと思いませんか、男のロマンですよ」
「お前は女だろ、…それにこのやり取りは二度目だし」
「まあまあ、いいじゃないですか。細かいことは」
そう言って奈桜が教卓の後ろから出てくる。

「…しかし、旧校舎の中にこんな場所があったんだなあ」
「うん。この場所はね、ここを探険してるときにたまたま見つけたんです。窓から光が入ってきて綺麗でしょ」
「そうだな、本当に綺麗だな」
「こんな綺麗な場所はせっかくだったら大好きな人と共有したいじゃないですか」
ずいぶんうれしいことを言ってくれるものだ、奈桜のこういう所には本当にかなわない。
「そうだな、ありがとうな、奈桜」
「どういたしまして、小波君」

「…でさ、大事な話って何だ?」
まさかこの場所を見せてくれる為だけにここに呼んだんじゃないだろう。
「いやあ、あの、その……」
急に奈桜の挙動が不自然になる、なんか恥ずかしそうに俺の顔から目をそらしている。
「……その、……あのね」
まるで去年、奈桜に告白された時を思い出すようなそぶりである。
普段明るすぎるくらいの奈桜がこうもしおらしくなるのはなんだか新鮮で、かわいい。
「…………えっと」
……でもこのままだといつまでも話が進まなさそうなので、助け舟を出してみる。
「…俺に出来ることがあるなら何でも言ってくれよ、俺は奈桜の彼氏なんだから」
「そ、そうですか。……じゃあ言いますよ!!」
「お、おう」
急に大きな声を出す奈桜、ちょっと驚いたぞ。


「…その、…わ、わたしと…、………私とえっちしてください!!!」
「………え?」
い、今の、聞き間違えじゃないよな。

「小波君はこの三年間私とずっと一緒にいてくれました。
 私がくじけそうな時に支えてくれたり、私と桜空を仲直りさせてくれたり、小波君がいなかったら、きっと大変な事になってたと思います。
 …私の中で小波君を大好きな気持ちがもっともっと大きくなって、もうたまらなくなって、
 私も小波君になにかしてあげられたらいいなって、でも、わたし馬鹿だから、その、思い浮かんだのがこんなことくらいしかなくて、
 だから、その、小波君に、わ、わたしの初めてをもらってほしいんです」
そう言った奈桜の顔は窓から入り込む夕陽に負けないくらい真っ赤だった。
多分俺の顔も奈桜に負けないくらい真っ赤だろう。
「………………」
「こ、小波君、何か言ってください」
「…………ありがとう」
「……え?」
「うれしいよ、奈桜、…俺も奈桜としたい」
「ほ、ほんとですか…?」
「ここで嘘を言ってどうするんだよ」
「……や、やったああああああああ!!」
「うわっ!」
(ダキッ)
すごい勢いで奈桜が抱きついてきた。
「ありがとう、ありがとう小波君…!」
「…なーに、こちらこそだよ、でも奈桜、体のほうは大丈夫なのか?」
まだ退院してからそこまで日が経っていないから心配だ。
「はい、体のほうはもう大丈夫です」
「そうか、それならよかった、…あ、そうだ」
個人的に一つだけ引っかかる事があった。
「なあ、奈桜」
「なんですか小波君?」
「どうしてこの場所を選んだんだ?」
わざわざ俺が一度も来た事のない旧校舎の中を選んだんだ、何か理由があるのだろう。
「…えっと、それはですね、旧校舎って小波君と知り合った場所じゃないですか」
「…あ、そういえばそうだな」
最初に会ったのはグラウンドの林の中だけど、最初に話したのはここの裏の扉だ。
「初めては思い出の場所が良いなって、ずっと思ってたんです。
 あの広場とか学校の屋上とかも考えてたんですけど、やっぱり外は恥ずかしいので…」
…やっぱり奈桜も女の子なんだなあ、かわいい。

「ロマンチストなんだな」
「…変、ですか?」
「そんなことはないさ、かわいいよ奈桜」
「こ、小波君…?、…んんっ!」
赤くなっている奈桜にキスをする。互いの唇を合わせるだけの優しいキスだ。
「ふ、んっ……、……こ…なみ…くん…」
十数秒程たっただろうか、俺は奈桜から唇を離した。
「…ぷはっ、……ふ、不意打ちですよっ、小波君」
「はは、ごめんごめん、奈桜の事が愛しくて、たまらなくなってさ」
「……小波君」
「…上手く出来るかどうかわからないけど、頑張ってみるよ」
「は、はい、こちらこそ、…その、よろしくお願いします」


もう一度、奈桜にキスをする、今度のはさっきとは違って深いものだ。
「…ふ、む……んぅ……」
互いの舌が絡み合う、やわらかく暖かい感触がとても気持ち良い。
「はぁ…、んんっ……ふぁ、ん……」
深く長いキスを終えると、奈桜をやさしく床に押し倒す。
「あっ……」
奈桜の体を愛撫しながら、ゆっくりと制服のボタンを外す。
ブラジャーを外して、やがて露わになる奈桜の胸。
奈桜の胸は控えめではあるが、絶壁というわけでは決してない。小ぶりだが形の整った双丘が俺の目の前にある。
「…ごめんなさい」
何故か奈桜が謝ってきた、どうしたんだ。
「何を謝ってるんだ? 奈桜」
「その…、私、おっぱい小さいから」
「…別にそんなこと気にしなくてもいいんだぞ」
「で、でも…、前に小波君の部屋で見つけた本はおっぱい大きい人ばっかりでしたし…」
…お前は人のいない間に人の部屋に入って何をやってるんだ
「…ふう、いいか奈桜、俺はお前が一番好きなんだ、だからお前の胸が小さかろうが大きかろうが関係ない。俺は奈桜の胸が一番好きなんだ」
「小波君……」
「それに…、それでもお前が胸の小ささを気にするなら、俺がこれからいろいろして大きくしてやるからさ」
そう言って俺は奈桜の胸に軽く触れる。

「んっ……」
…柔らかくて暖かい、それが俺が奈桜の胸にはじめて触れた時の印象だった。
俺は奈桜の胸を揉み始める。
「…ん、……はっ……あぁっ」
始めはやさしくゆっくりと…、ちょっとずつ力を入れて揉みしだいていく。
「はぅ…、…ふあっ、ああっ!」
揉む力が大きくなるにつれて、奈桜の喘ぐ声も大きくなる。
俺は奈桜の胸の上でかたくなっている突起を口に含んでみる。
「ひあぁっ!!」
奈桜の体が電流が走ったかのようにビクッとする。俺は左手で胸を揉みつつ、舌でやさしく舐めまわす。
「はぁっ! …ぁ、あぁっ! ああんっ! ひゃあっ!!」
ぴちゃ、くちゃ、という水音と共に、奈桜の声がさらに大きくなる。
どうも奈桜は胸は弱いみたいだ、感度がすごい。
「気持ち良いかっ、奈桜」
「ひゃっ! …は、はいっ! 小波、君! …んあぁっ!! す、すごく、気持ち良いですっ!! ああっ!」
もう限界そうだな
俺は奈桜の胸の突起を甘噛みした。
「んああっ! ひゃああああああああぁっ!!!」
その瞬間、奈桜は大きな嬌声を上げた。…どうやらイったようだ。
「…大丈夫か? 奈桜」
「……はあっ、……はあっ、は、はいっ、大丈夫です、…でも、なんでこんなにうまいんですかっ…」
奈桜が聞いてくる、答えは一つしかない。
「…俺もさ、いつか奈桜とこんな風になれれば良いなって思ってたんだ。お前にきもちよくなってほしいからさ、そういうことをいっぱい勉強してたんだよ」
「…小波君」
「だからさ…、これから奈桜をもっと気持ちよくしてあげる」


俺は奈桜の下着の上にそっと指を当てた。
「んあっ! こ、小波君、そこはっ…!」
そこはさっきイったせいか、もう奈桜の愛液でぐしょぐしょで下着の役割を果たせていなかった。
俺は奈桜の下着をゆっくりと脱がしていく。
奈桜の秘所からは愛液が溢れ出していて、きれいだった。
「や、やあっ…、恥ずかしい、です…」
「胸だけでこんなに濡れるなんてね…、奈桜はえっちだなあ」
「あ、あうぅ…」
ものすごく恥ずかしがっている、ええい、かわいすぎるぞ。
たまらなくなって、俺は奈桜の秘所を舐めあげた。
「ひ、ひあああぁっ!!?」
舐めると同時に、奈桜が大きな声をあげた。
「はぁっ…、そ、そこ、舐めるんですかっ…?」
「うん、初めてだからな…、いっぱい濡らしといたほうが良いって言うしね」
俺はさらに奈桜の秘所を舐め続けた。
「あ、ひゃあっ! …そ、そんなっ、…ふぁっ、やぁあん! 」
舐めるたびに奈桜の秘所からどんどん愛液が溢れ出してくる。
俺はそれを舐めとったりしながら、攻め続ける。
「やあっ、ひぁあんっ! そ、そんなに舐めちゃ、私っ、もう…、はあん!」
奈桜の嬌声がさらに大きくなる、もう限界が近いのだろう。俺は膨れ上がったクリトリスを甘噛みした。
「ひ、ひゃああっ!! やああああああああぁぁっ!!!」
再び大きな嬌声をあげて、奈桜は二度目の絶頂を迎えた。

「…んっ…ぁっ…はぁっ…」
…ちょっとやりすぎたかもしれない、でもこれだけすればおそらく大丈夫だろう。
事実、奈桜の秘所はひくついていて俺の物をいつでも迎えられるようだった。
俺はズボンを脱ぎ、さっきから激しく自己主張している自身を出してやる。俺の方ももう限界である。
「…その、小波君のモノが私の中に入るんですね・・・」
「…奈桜、いけるか? 」
「…はい、大丈夫です。だから…、来てください」
「出来るだけ優しくするけど、その、痛かったらごめんな」
「ふふ、大丈夫ですよ。私、小波君と一緒ならどんなことだって乗り越えられますから」
「…そっか、ありがとうな、じゃあいくぞ、奈桜」
「…はい、……んんっ!」
俺は奈桜のそこに俺のモノをあてがい、ゆっくりと挿入していく。
十分前戯をしたとはいえやはり初めてだ。かなりきつい。
「…んんぅっ、…ひ、あぁっ…」
「くっ…」
奈桜の膣の中が俺のモノをきつく締めつけてくる、あまりに気持ちよすぎる。
それをこらえる俺もきついが、奈桜の方は辛そうだ。ゆっくり、ゆっくりと中を進んでいく。
すると俺の先が何かにぶつかるような感触がした、おそらく奈桜の初めての証だろう。
「…奈桜っ、もうすぐだからなっ、ここから一気に行くぞっ」
「…は、はいっ、小波君、来てくださいっ」


俺は腰を入れて、一気に奈桜を貫いた。
「…ひああっ! ああああああああああああぁっ!!!!」
ぷつん、という感触と共に、奈桜が大きな悲鳴をあげる。
奈桜の瞳から涙がこぼれ、接合部からは血が流れているのが見える。
よほど痛みがあるのか奈桜は俺の肩を掴んで爪をたてていた。
「…くっ、奈桜っ、大丈夫か」
「……はぁっ、くぅっ…、…は、はい、大丈夫です」
「ごめんな、奈桜、痛かっただろ」
「いえ…、この痛みも、小波君と一緒になれた証なんだなあって思うと、嬉しいです」
「奈桜…」
たまらなくなって奈桜にキスをする。今までで一番深いものを。
「……んんっ……ふんっ……」
しばらくの間キスをしていたが、やがて唇を離した。
「…なあ、奈桜、もう動いても大丈夫か?」
「…はい、もう平気です。だから…来てください」
笑顔で奈桜は答えてくれた。俺は腰を再び動かす。

「あっ…、ひあっ! あんっ!」
最初はゆっくりと、だんだん速く腰を動かしていく。
「ひああぁっ! はぁんっ! あんっ! ああんっ!!」
痛みはもう和らいでいるのか、奈桜は大きな声をあげている。
腰を動かすたびに奈桜の中が俺のモノをきつく締め付けてくる。
「くっ、な、奈桜っ! 好きだっ! 大好きだっ!!」
「はあっ! わ、私もっ、大好きっ! 小波君! ひゃあんっ!!」
俺の中の何かが溶けていくような快感を感じる、もう限界が近い。
「くぅっ、奈桜っ! 俺、もう限界だっ! お前の中に、出すからなっ!」
「ふああっ! はいっ、来てくださいっ! 小波君っ!!」
「くぁっ、あっ、うああああぁっ!!」
「ひああっ! ふああああああああああああぁっ!!!!」
俺は奈桜の中にありったけの精液をぶち込んだ。それと同時に奈桜も俺のモノを搾り取るかのように締め付けてくる。
やがて全てを注ぎ終えると、俺の体は力を失い、奈桜の体に覆いかぶさった。
「…はぁっ、…はぁっ、…奈桜、お疲れ様」
「…ふうっ、はい、小波君、…お疲れ様です」
俺たちはどちらとなく近づき、キスをした。

あの後、俺たちは服をきて、並んでる机の上に座って余韻を楽しんでいた。
外はもう夕方になっていて、きれいな夕陽が窓の中から俺たちを照らしている。
「小波君、今日は本当にありがとうございました」
「こちらこそ、ありがとう、奈桜」
「はい。…小波君、私ね、今とっても幸せです」
「俺も、今まで奈桜といっぱい同じ時間を過ごしたけど、一番幸せだよ」
「…桜空と仲直りできて、友達もいっぱい出来て、…小波君と出会えて、こうやってたくさん思い出が作れて、私、本当に幸せです。…だから小波君」
「ん?」
「これからもよろしくお願いしますねっ!」
「…ああ、もちろんだ。これからもよろしくな、奈桜」
…これからの人生、奈桜と一緒に歩んで行けたらいいな。俺は赤い夕陽に包まれながらそう思っていた。

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