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地球平板観測「水平線の彼方の光景」


現代につながる地球平板説の原典とでもいうべき本が、ParallaxことSamuel Birley Rowbothamが1881年に執筆した「Zetetic Astronomy -- Earth Not a Globeである。この本で、Parallaxは地球が平板であること示す15の実験/観測を記載している。

インターネット時代の地球平板説でも、これらの実験/観測が地球が平板であることを示す有力な手段となっている。たとえば、Flat Earth Societyは、「Experimental Evidence」(実験的証拠)として、ParallaxのExperiment 2を挙げている。
Experiment 2


[ Parallax: "Zetetic Astronomy", pp.14-17 ]
これは水面上に6マイル彼方まで、旗を立てて、観測するもので、見えれば地球が平板である証拠とされる。

地球平板説を信じる現代人は、「湖面をはさんで対岸を観測する」といった方法で、このExperiment 2を再現しようとする。実際、気象条件が整えば、水面ギリギリの観測だと、光の屈折が大きくなって、6マイル彼方が見えることがある。

他の実験も同様で、たとえばExperiment 1では、水面ぎりぎりから、6マイル彼方のボートを観測する。Experiment 1と同じく、気象条件が整えば、6マイル彼方が見えることがある。
Experiment 1


[ Parallax: "Zetetic Astronomy", pp.12-13 ]

地球平板説を信じる現代人でなくても、水に浸かって観測するのは大変なので、多くの場合、海岸から水平線あたりの船舶を観測することになる。

このような観測を行って、水平線の彼方を見て、人々は、地球平板説が正しいと信じる。

光線が曲がり、地平線/水平線は存在する

そして、もし詳しく地球平板説を知ろうとすれば、「地球平板説には地平線/水平線が存在する」ことに遭遇する。これは、太陽が平板地球をスポットライト的に照らすことにしたために、日出・日没をつくるべく光線を曲げることにしたことによる。電磁加速と称して、普通の物理学とは逆センスに光線が曲がることにしたのだが、結果として、地平線/水平線が存在することになる。そして、水平線の彼方を見るには、適切な気象条件のときに、水面ギリギリで遠くを観測することになる。


つまるところ
  • 「水平線の彼方が見える」から地球は平板である
  • 「スポットライト太陽」でも日出・日没が見えるのは、光線が曲がっているから。
  • 光線が曲がっているので、「平板地球にも水平線がある」
となっている。明らかに矛盾している、アドホックな仮説であるが、地球平板説を信じる人々には、そのことは問題にならないようである。





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