創造論とインテリジェントデザインをめぐる米国を中心とする論争・情勢など

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反証可能性をめぐって

インテリジェントデザインの反証不可能性

インテリジェントデザイン"理論"はつきつめれば「進化論で説明できなければ、それはデザインだ」という主張である。この形式論は"Negative Argument"と呼ばれ、主張する仮説そのものではなく、考えられるすべての仮説が成り立たないことを証明することで、間接的に自説を証明する。

従って、その証明はとっても困難なものになる。そして、多くの場合、「考えられるすべての仮説」が「現状の通常科学の理論ひとつ」で、「成り立たないことの証明」が「現状の通常科学の理論で説明がついていない」という形式に陥る。これは詭弁のひとつ"God of the gaps"論(科学で説明できないものは神様のせいなのさ)になる。

そのことをインテリジェントデザイン理論家Dr. William DembskiとDr. Michael Beheは、「インテリジェントデザインの反証可能性」を論じることで、あらわにしてしまっている。

そして、インテリジェントデザイン支持者のなかにも、インテリジェントデザインは"Nagative Argument"であり、検証できないことを認める者もいる。

インテリジェントデザインのもうひとつの反証不可能性


「進化論で説明されれば、"それ"がデザインだという主張は反証される」というインテリジェントデザインの個々の主張についての反証可能性を受け入れても、インテリジェントデザイン"理論"の全体としては反証不可能だという問題が残る。このことを哲学者Soberは指摘する。

このSoberの指摘のような、原理的に反証不可能な主張のわかりやすい例として、「真のスコットランド人詭弁(No True Scotsman Fallacy)」がある。これは、どれだけ反証事例を積み上げても、反証されることがない主張の典型である。


これは確かにクールだ

進化論において、「仮説・仮説に基づく予測・実験/観察による検証」のループが華麗に回った最近の例。


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