朝鮮人戦時動員、いわゆる強制連行に関するウィキです。

否定派の主張

北朝鮮は、拉致問題を相殺するため、ありもしなかった「強制連行」を持ち出し、しかも「840万人」などという途方もない数字をあげている。

反論

「840万人」は、日本でいうところの「強制連行」の数ではない


2003年の国連総会において拉致問題解決などを訴えた川口順子外相(当時)の演説に対し、DPRK(朝鮮民主主義人民共和国、いわゆる北朝鮮)代表は戦時中に日本が「840万人の朝鮮人民を徴発・拉致」したと反論しました。


この「840万人」という数字がどのような資料に基づくものか詳細は明らかにはなっていませんが、部分的に明示されている内訳を見ると、志願兵や徴兵された軍人の数などは日本側の資料で明らかになっている数字とそれほど違いはありません。また、日本で「強制連行」という場合、普通は朝鮮に在住していた朝鮮人から日本に連行されたケースを指しますが、DPRKが主張する「挑発・拉致」は、おそらく全ての戦時動員―すなわち日本への動員だけでなく、朝鮮内での動員や南洋などへの動員、軍人・軍要員、あるいは短期間の動員なども含むものと推測されます。簡単に言えば、DPRKの言う「徴発・拉致」は、日本で言われる「強制連行」より範囲が広いのです。


DPRKによる拉致問題を「強制連行」によって相殺化するような言説は、もちろん批判されるべきでしょう。しかし逆に、「強制連行」の問題を拉致問題で相殺するような主張や、感情的なナショナリズムを押し付けることも、両方の問題を解決する上で建設的な方法とは言えないでしょう。


参照
朝鮮人強制連行―その概念と史料から見た実態をめぐって― )

メンバーのみ編集できます