スマブラのエロパロスレまとめ

「すみませんがね…リン、私としばらく距離を置いてくれませんか」
ある日突然の事だった。いつもと変わらない筈の日常で、突然ワルイージに告げられた。
言われた事が、すぐには理解出来ない。しばらくして、やっと言われた事の意味が分かる。
「ど、どうして!? なんで!? なんでなの!?」
ワルイージに詰め寄る。しかし、彼は。
「…すみません。」
ただそう言って、背中を向けて。行ってしまった。
「…どうして…」
その場に、へたり込んだ。原因を思案してみる。
自分はまだ10代、彼は20代後半に入った。もしかして、自分が幼く見えた?
それとも自分の性格?いつもベタベタしてたから?
嫉妬だろうか? 自分はよくマルスやアイク、ロビン、ゴローと言った剣を武器にしている者達とよく手合わせをしていた。
でもそれまでの関係だ。
もしかしたら…
いやだ、考えたくない。
「…ワルイージの馬鹿ぁ…!」
ずっと側にいるって、ずっと離さないって。約束してくれた筈なのに。どうして。

…悲し過ぎて、涙が不思議と出なかった。

いつの間にか、一週間が過ぎていた。
ワルイージに顔を合わせたとしても挨拶程度で、それ以上の会話は無い。彼から避けているような…

今更ながら、涙が込み上げて来た。どうしてあの時、出なかったんだろう。
俯いたまま、三人座れるベンチが目に付く。
そこには既に、端に先客がいた。しかし、リンは構わず真ん中…その隣に座った。
「………。」
俯いていると、目に溜まった涙は大粒の雫となって床へと溢れる。
溢れる涙は止められず、寧ろそれが余計に悲しみを誘う。
声をあげて、泣き叫んでいた。
「…うわぁぁぁぁぁぁんっ!!!!」
隣の迷惑も考えず、思いっきり泣いた。涙なんて、枯れてしまえば良いのに。
それぐらいに。

隣が席を立とうとする。
「…うっ、待って!」
リンはその人物の腕を掴んでいた。
これは迷惑行為だ。しかし、誰かに側にいてもらいたかった。

隣の席の人物…マキアートは、試合中の恋人ウルフを待っていた。
だからベンチに座っていて待っていたのだが。
リンが迷わず自分の隣に座った時、彼女はかなり驚いた。
普通だったら人はもう片方の端に座るであろう場合に、リンはマキアートの隣となる真ん中へ座ってきたのだ。
その挙げ句、隣で大声で泣き出した。
どうすれば良いか分からず彼女は内心パニックに陥り、厄介事に巻き込まれたくなくて席を立とうとした。
しかし、今度は腕まで掴まれた。
リンが恐ろしい人物だとは思えないが、それでも末恐ろしく感じた。
「は、離してくれ…」
「御願いします…少しだけでも側にいて下さい…」
「少しだけでも側いたじゃないか…」
ああもうやだ、巻き込まれそう。これ以上側にいたら確実に厄介事に巻き込まれそうだから、離れようとしたのに。
それを自ら手繰り寄せてしまうなんて。
「リン…?どうしたの?」
他から声が聞こえる。その声が発せられている方向へ向いた。
蒼い髪、蒼い瞳。女だと見まごう程の美貌。
「あんたは…」
何を隠そう、アリティアの王子であり乱闘選手の一人・マルス。どういう訳か彼の足下にはハンマーブロスもついている。
今の自分は、泣いている少女に腕を掴まれている状態。
嗚呼畜生、これじゃ自分が泣かした様に見えるじゃないか。
事実、マルスはマキアートを軽く睨んでいた。
「リン? 僕だよ、マルスだよ」
「あ…う…マルス…! うっ、うわぁぁぁぁ!」
更にリンが泣く。
「どうしたの?こんなに泣いて…訳を話してごらん?」
「あ…あ、うっ…! あっ…!」
「……一旦落ち着かしてからが良いんじゃないのかい?」
「…貴方は?」
「私は…ウルフを待っていたんだよ。 ベンチで待ってたらこの子が座ってそれで大泣き…。席立とうとしたら腕掴まれてさ…」
「そうですか…」
マルスのマキアートに対する誤解は解けた。
「うっ…ひぐっ…マルス、あのね…」
わりかし落ち着いて来たリンがやっと話し始める。
「私…ワルイージに…『距離を置いて欲しい』って言われたの」
「「ええ!?」」
マルスのみならずハンマーブロスも声をあげる。
アシストは勿論乱闘選手の中でも、ワルイージとリンのバカップルっぷりは有名である。
「いったいこったいどうしてだよ!?」
「分からないの…彼も話してくれない…一週間前突然言われて…それ以降挨拶ぐらいでまともな会話も無いの…」
「大変だね…」
「…バカップル程喧嘩した時は酷い、と聞くな…。」
「それどういうことだよ?」
「…普段無駄にイチャイチャしているから、仲を直すにする方法が分からない…」
「「「〜〜〜〜〜〜〜っ!」」」
マキアートの言葉に全員が青ざめる。
「リン! 君に思い当たる節は!?」
「……、一杯ある。歳の差とかベタベタし過ぎとかマルス達と手合わせしてるせいとか…!」
「…あいつ一応大人な筈だから、最後ないと思うけどな〜」
「でも早く対処しないと…手遅れになってしまわないうちに!」
「…あ〜、皆さん。お取り込み中すいませんがね…そんな余計な事しなくても良いと思うが」
慌てる三人に対しマキアートが制止に入る。
「どうしてですか!? もしかしたら深刻な問題かも…」
「…リン、今夜は部屋で大人しく寝てた方が良いよ。」
「え?」
「ああ、後部屋の鍵、かけなくて良いかもな〜。 おっとウルフの試合終了だ、じゃな」
そう言って彼女は控え室のある場所へと向かってしまった。

「なんなんだよ、あの人…」
「…あの人の言う通りにして大丈夫なのかな…」
「…分からないよ。」

夜へと時間は移行した。
リンはマンションの自分の部屋で、不安でたまらない夜を過ごしていた。
(「私は…子供だから…もっと大人な人がよくなったのかな…」)
…涙が再び溢れる。
永遠の愛。それは結局夢でしかないのだろうか?

キィィィ…

(「!?」)
ドアの開く音がする。何かが入って来た。思わず身構える。
しかしその直後、いきなり身体の自由が利かなくなった。
押さえ付けられたのだ。
「いっ、嫌ぁ!! だ、誰!?」
されたい放題されちゃたまらない。身体を許した相手はあの人ただ一人。
剣を持っていない身だが、それでも暴れて抵抗した。
押さえつけておきながら、相手は自分に手こずっているらしい。
リンの拳が相手の顔らしい部分に打ち当たる。
(「このまま…!」)
体勢を崩せば、と思ったのだが。
「…ったぁ…私ですよ! リン!」
「…え?」
聞いた事のある声。聞きたかった声。
「ワル…イー…ジ………?」
「…久しぶり、ですね。」
「どうして…」
「はい?」
「バカっ!ばかばか馬鹿ばかばかぁ!」
「うわっ…」
ぽかぽかとワルイージの胸を叩く。
「ワルイージの馬鹿ぁ! 私寂しかった! あなたがいきなり離れて行ったから…!
すごく辛かった! 他の女のひとが…良くなったかと思った…!」
「…すみません、リン。 実は…」

『ワルイージさん、実は僕達折り入って相談が…』
シャドウ・ザ・ヘッジホッグとサキ・アマミヤが、目の下にクマを作ってワルイージの元を訪れた。
話を聞けば、ワルイージとリンの毎晩の秘め事が激し過ぎて眠れないらしい。
まだ二人は若いから、オカズにする余裕もないのだろう。
『そうですか…』
ワルイージは二人の要求を飲んだ。
しかし、妥協案はどうすべきか。
いつもより少し弱くする。…途中でたがを外す可能性がある。
ホテルとか利用する。…毎晩だと金かかる。
(『どうしましょうかねぇ…』)
結論が出るまで、リンとの秘め事は暫くお預けにしよう。

「でも結局…私は我慢出来なくてですねぇ…。貴女にも、寂しい思いをさせてしまったようです」
「…うん。」
「………リン。 今夜、私と…」
そんなの、答えはとうに分かりきってる。
リンはライトに手を伸ばし、その明かりを消した…

バーバラは、最近新しく入って来た演奏者(プレイヤー)の曲を聞き直していた。
「あっ、ここ間違えてる」
面倒なことだが、社員が二人(弟と赤ん坊死神)しかいない会社の社長である以上はこういうこともしなくてはならない。
「後で直させとかないと って、ん?」
『あ…っ、あ…! んあ…!』
『…しばらく触ってませんでしたからね。相当敏感になってますねぇ…』
隣の部屋から声がする。この声って。あのエロ紳士の声じゃないか。
最近妙に大人しいなと思ったら、今度はリンに夜這いかよ。
(「こっちでやりゃ良いとでも思ってんのアイツ…!!」)
冗談じゃない。マンション最上階は女性キャラを集めている。
アシストの女性キャラはリン、バーバラ、ドリ・くるり、カットとアナ。
四名が未成年だ。そしてそのうち三人は小学生と幼稚園生である。教育上悪過ぎる。
「ったく…!」
聞いてらんない。バーバラはボリュームをあげた。
(「でもこれじゃ眠れない!」)
苛立ちが募る。

『アッ、アアッー!』
リンの声でくるりは跳ね起きた。
「う、うわっ!? え、何なんなの!?」
隣のリンの部屋で何か起きてる。それは分かる。
『おや、指入れただけでそんな反応ですか』
『だ、だってぇ…』
ゆ、指? 入れてる?何処に?
「〜〜〜?」
隣ではラセンダーが何か聞いている様な仕草をしている。
「…ねー、ラセンダーは何やってるか分かるの?」
「!!!」
くるりがそう聞くと、ラセンダーは更に赤らめる様な仕草をする。
「……???」

「リン…こんなに濡らしちゃって。」
「ふ、ふぁぁ…」
「じゃ、そろそろ…一つに。」
「うん…」

『ひゃ、ひゃぁぁぁあぁん!』
「「!!!!????」」
リンの部屋の向かい、カットとアナの部屋にもリンの声が響いた。
「へ、なんでしゅか!?」
「リンどののこえでちゅ! なんかあったんでちょうか?」
「まさか…リンどのがわるいひとにおちょわれてたりちて…!」
「た、たいへん!」
『アアアッ! あっあっあっ、アアアーーー!!!』
リンの声が更に激しくなる。敵は更に強い攻撃をしているのではないかと推測する。
「カットおねえちゃん…こわいよぉ…」
「だめ!アナ! リンどのをたすけなきゃ!」
『イアアアアアアアアアアーーーーーッッ!!』
「「キャー!」」
リンの一際大きな声に二人とも震え上がる。
「お、おねえちゃん…」
「ど、どしたのアナ…」
「おもらし…しちゃったよぉ…」
「きゃあたいへん!」
「あ、おねえちゃんも…」
「えええええ!」

「あー、やっと終わったか…」
音楽の音を消す。
「じゃあおやす…」
『ああ…わるいーじのぉぉ…熱くてドロドロしたの…来てるぅ…』
「っ!?」
あの野郎、未成年相手にコンドームなしかよ。なんてロリコン、未成年相手に中出しなんて。
『リン…じゃあもう一回…』
『うん…。』
も う 一 回 か よ 。
第二回戦開始。
『アッ、あっー』
『ふふふ、…良い声ですねぇリン…』
「ずーっとこれ聞かなきゃなんないの…!?」

チュンチュンチュンチュン…
朝 AM7:00。
「ん、んんん…」
リンは半身を起き上がらす。久しぶりの激しい夜。それで出た汗も相当な物だ。
するりとベッドから出て、薄着を着る。
するとガシッと後ろから腕を掴まれる。
「…なぁに? ワルイージ」
「…もう一回…シません?」
「…! もう、駄目よ。私、腰痛いのよ〜」
「良いじゃないですか」
「あっ」
ベッドに引き戻される。そして唇を奪われる。
「ふふふ…じゃあリン」
「もうこれ以上はさせないわよこの性欲過多…っ!」
「「!?」」
リンの部屋に、バーバラ(+子供組)が入って来た。全員目の下にクマが出来ている。
「リンどのわるいひとにおちょわれなかった!?」
「だいじょうぶでちゅか!? けがしなかった!? どうちてワルイージどのいるんでちゅか…?」
「あ! ワルイージどのがわるいひとおいはらってくれたんだ!」
「きっとそうだね!」
「ん〜、ねむ〜…」
リンが暴漢に襲われたと思い込んでるカットとアナ、寝ぼけ眼を擦るくるり。
「…痩せぎす!あんたのせいで眠れなかったんだからね! 私達!」
「なんで私のせい…」
「当たり前じゃん! あんたがリンをひぃひぃ言わしてたから眠れなかったんだから!」
「へ?どういうことでちゅか?」
「わるいひとがはいったんじゃないの?」
「あんた達はまだ知らなくて良いわよ。」
「じゃあリンに猿轡しろと? …どういうプレイですか」
「プレイなんて言わないプレイなんてっ!
全く…! そういうホテルがミュートシティとかフォーサイドとかすま村とかにごまんとあんだからそこでしなさいよっ!」
「すま村にありましたっけ?」
「うるさーいっ! 兎に角ねぇ」
バーバラもワルイージも言い争いに夢中でリンの顔が赤くなって来ている事に気付かない。
そして。
「っきゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
そうリンは叫ぶとワルイージを押し退けてベランダへ行ってそこから飛び降りてしまったのである。
「ちょっ、リンここ最上k」

…スタッ!
見事リンは無事に着地し、再び叫びながら走って行ってしまった。腰が痛いと言っていた割には速く動けている。
「「「「……………」」」」
残された四人はあまりの展開に惚けた様な表情をしている。くるりに関しては眠気が吹っ飛んだらしい。
「…あっ! リンそんな格好で外出ないで頂戴っ!」
「…うわー、あれは全裸よりも恥ずかしいでしょうに…」
「んな軽口叩いている場合!? ほぉら皆探すわよ! あんたも探せ!」
バーバラは子供三人を急き立てリンの部屋を出て行く。ワルイージも服と帽子を身に付けその後を追った。

「ふたてでさがちまちょ! アナあっち見てきて!」
「うん!」
「ラセンダー、もっとあっち! …あー、こっちもいない!」
「リーン〜〜〜〜! どーこ行ったのよ〜〜〜!」
「リン〜、いたら返事して下さーい〜」
五人が探しても、リンは見つからない。

昼の頃、ウルフの恋人に保護され、その後に姫達とお茶会しているリンが発見されるのだった。
(fin)


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