最終更新: daichi0083 2014年10月08日(水) 22:32:19履歴
「…………ん……?」
不意に目が覚めて、サムスはうっすらと瞼を開けた。霞む視界に映ったのは、見慣れた天井。月明かりがほのかに、照明の落とされた室内を照らしている。
ふかふかのベッドに横たわったまま、寝ぼけ眼で、サイドテーブルの時計に目をやる。――深夜二時。起きるにしても早すぎる。
一体、どうしてこんな中途半端な時間に目覚めてしまったのだろうとぼんやり思っていると、
『……あぁ! んっ……! もっ、とぉ……!!』
『ピーチ……ピーチっ……!!』
――原因は、どうやらこれらしい。
隣の部屋から響いてきた嬌声に、サムスはほんのりと頬を赤くしつつ、壁を背にするようにして寝返りを打った。
もう、眠気は先ほどのディープインパクトで吹き飛んでしまっている。恨めしげに壁を睨んだ所で、ますますヒートアップする隣人の夜伽は終わりそうも無い。
サムスはいたたまれなくなって、布団の中に潜り込んだ。途端に、微かに残る気だるさが襲ってくる。……今日は乱闘続きで疲れていて、部屋に戻るなり泥のように眠りこけていたのに。どうしてくれるんだ。
「はぁ……」
吐いた溜息が、自分でも思いがけず湿っていたので、サムスはぎょっとして口元を押さえた。驚いて腕を跳ね上げたその拍子に、
「っ、あ……」
――ブラトップの上から擦れた腕が、かたく勃った乳首を撫で上げた。
「んっ……」
微かな電流のような快感がそこから走って、サムスはぴくりと体を跳ね上げた。体が熱くなって、いつの間にかしっとりと、汗が肌の表面を濡らしていた。
布団の中の薄い暗闇の中、ぎゅっと目を閉じて、耳を塞ぐ。夜闇を切り裂くような、甘い情事の、その匂いが――薄い壁を通して這い寄ってきて、自分の体を撫で上げるようで。
疼きに耐えかねて動かした太ももの間から、湿った音が、聞こえないのに、聞こえた。
――確かに、ここ最近は性欲処理をしていなかったので、溜まっていた。『それ』はいくら激しい乱闘を繰り返そうとも無くなる事は無く、むしろ次第に、疲れとともに蓄積していった。
触られたい。深く、抉られたい。乱暴に、されたい。
そう思った途端、ぞく、と下腹部の奥で何かが疼いた。
「く……」
収まれ、おさまれ。
唇を噛み、臍の上のあたりをぐっと押さえ、思考を甘く蕩かせて支配しようとする『それ』を、押さえ込もうとする。
子どもも産めない身体のくせに――どこまでも淫らで、愚かで、非生産的な欲望。常ならパワードスーツで覆いこみ、忘れてしまえるはずの。
なのに。
「はっ……はぁ……」
熱い。身体が、熱い。熱に浮かされるようにして、息が上がる。布団から出る。色欲に絡め取られて、身動きが出来なくなる。雌としての本能が、心を急かしている。
苦しい。布団を跳ね除け、シーツを噛み、胎児のように身体をくの字に折り曲げる。
甘く、どろりと絡みつく蜜をこぼす、そこ。そこを激しく、貫かれたら、貫かれて、しまったら――、
「んっ……!」
妄想に犯されて、ぞくっと背中が粟立つ。触れられてもいないのに、背筋を重い快感が走る。
「は……ぁ、」
うつ伏せになり、燃えるように熱い息を枕に吐きつける。喉はからからに渇いているのに、唇は湿り気を帯びていく。逃げ場の無い身体の熱はどんどん上がっていって、思考を溶けた鉄のように、どろどろに溶かしていく。
震える指が、腹筋の上を滑り、ショートパンツをずり下げる。……はしたない。考えるだけでも情けなく、淫らな行為。けれど身体は反応して、より一層感度を高めていき……ゆっくりと、その指が秘部に伸びていく。
粘りのある水音が聞こえそうな程に、薄いショーツは濡れていた。その上から、こわごわと秘裂をなぞる。布越しの鈍い快感が、背筋を走り抜ける。
もう片方の手が、ブラトップを捲る。露になった胸を手のひらでぎゅっと包み、ぴんと勃った桜色の先端を摘む。途端、喉から短い……歓喜と、みっともないほど性欲に濡れた、甘い悲鳴が漏れた。
――そこで、サムスの理性は終わった。
「っ……っぁ、ああぁ……」
細い指がショーツの中に潜り込む。しとどに濡れた秘部に指を差し込み、やわやわと押し広げる。自分の物とは思えない程にか細い声が漏れて、サムスは身体を震わせながら悶える。
ちがう。こんなの私じゃない。
押し殺して、けれど小さく漏れる、甘く湿った嬌声。とろりと切なく蜜を流す秘部。内側からの快楽に炙られ、火照る身体。匂い立つようなそれに、サムスの思考は蕩けていく。
「ひ……っ、う、あぁ……!!」
内壁を掻き混ぜていた二本の指が敏感な場所を擦って、サムスは目を見開きながら、びくんと身体を跳ねさせた。同時に、乳首を摘む手にぎゅうう、と力が入る。
「や……ぅ、あぁ、んっ……! そ、こ……!」
視界が、生理的な涙で霞む。びくびくと小刻みに体を跳ねさせながら、蜜に塗れた指先で、ぐりぐりとそこを抉る。
普段の自分からは考えられない程に卑猥な――男性器を突き立てる事に似せた行為。その事実にさえ興奮して、サムスは指の動きをさらに激しくする。
「あ、ぁぁ……! きもち……、ふっ……きもち、いい……!」
微かに開いた唇から、赤い舌先がちろちろと覗く。口の端からとろりと、唾液が一すじ零れ落ちる。
「やぁ、ぅ……! もっ、と……っは、あぁ……!」
じゅぽじゅぽと音を立てながら指の往復を加速させ、サムスは白い体を仰け反らせて痙攣する。はらり、と空に、結われた金糸のような髪が舞う。
やがて、これ以上入らないというぐらいに秘部に指を沈めると、腹の奥から突き上げるような熱が込み上げてきた。
「ふぁ、ああぁ、っ、あああぁあぁ……!!」
一際粘度の高い蜜が、秘部から溢れ出す。ぎゅうぅ、と内壁が強く、貪欲に食いつくかのように指を締め付けた。
「……っ、はぁ……ん」
かくり、と力を抜いて、快楽の余韻に震えるまま、サムスはベッドに横たわった。肩で大きく息を吐き、虚ろな目で天井を見上げる。
いつの間にやら、隣の部屋は静まり返っていた。はぁ、と抜けきらない熱の篭った溜息を吐き、やわやわと体を包んだ脱力感と倦怠感のままに瞼を閉じ――、
「し、しまった……!」
真っ青になって、サムスは飛び起きた。
くしゃくしゃになったシーツにはべっとりと自分の愛液がこびりついていて――、自慰行為の痕が、ありありと残っていた。サムスはしばし呆然とした後、先ほどとは一転、真っ赤になって頭を抱えた。
夜が明けるまで、残り数時間。眠れぬ夜は、刻々と更けていく。
不意に目が覚めて、サムスはうっすらと瞼を開けた。霞む視界に映ったのは、見慣れた天井。月明かりがほのかに、照明の落とされた室内を照らしている。
ふかふかのベッドに横たわったまま、寝ぼけ眼で、サイドテーブルの時計に目をやる。――深夜二時。起きるにしても早すぎる。
一体、どうしてこんな中途半端な時間に目覚めてしまったのだろうとぼんやり思っていると、
『……あぁ! んっ……! もっ、とぉ……!!』
『ピーチ……ピーチっ……!!』
――原因は、どうやらこれらしい。
隣の部屋から響いてきた嬌声に、サムスはほんのりと頬を赤くしつつ、壁を背にするようにして寝返りを打った。
もう、眠気は先ほどのディープインパクトで吹き飛んでしまっている。恨めしげに壁を睨んだ所で、ますますヒートアップする隣人の夜伽は終わりそうも無い。
サムスはいたたまれなくなって、布団の中に潜り込んだ。途端に、微かに残る気だるさが襲ってくる。……今日は乱闘続きで疲れていて、部屋に戻るなり泥のように眠りこけていたのに。どうしてくれるんだ。
「はぁ……」
吐いた溜息が、自分でも思いがけず湿っていたので、サムスはぎょっとして口元を押さえた。驚いて腕を跳ね上げたその拍子に、
「っ、あ……」
――ブラトップの上から擦れた腕が、かたく勃った乳首を撫で上げた。
「んっ……」
微かな電流のような快感がそこから走って、サムスはぴくりと体を跳ね上げた。体が熱くなって、いつの間にかしっとりと、汗が肌の表面を濡らしていた。
布団の中の薄い暗闇の中、ぎゅっと目を閉じて、耳を塞ぐ。夜闇を切り裂くような、甘い情事の、その匂いが――薄い壁を通して這い寄ってきて、自分の体を撫で上げるようで。
疼きに耐えかねて動かした太ももの間から、湿った音が、聞こえないのに、聞こえた。
――確かに、ここ最近は性欲処理をしていなかったので、溜まっていた。『それ』はいくら激しい乱闘を繰り返そうとも無くなる事は無く、むしろ次第に、疲れとともに蓄積していった。
触られたい。深く、抉られたい。乱暴に、されたい。
そう思った途端、ぞく、と下腹部の奥で何かが疼いた。
「く……」
収まれ、おさまれ。
唇を噛み、臍の上のあたりをぐっと押さえ、思考を甘く蕩かせて支配しようとする『それ』を、押さえ込もうとする。
子どもも産めない身体のくせに――どこまでも淫らで、愚かで、非生産的な欲望。常ならパワードスーツで覆いこみ、忘れてしまえるはずの。
なのに。
「はっ……はぁ……」
熱い。身体が、熱い。熱に浮かされるようにして、息が上がる。布団から出る。色欲に絡め取られて、身動きが出来なくなる。雌としての本能が、心を急かしている。
苦しい。布団を跳ね除け、シーツを噛み、胎児のように身体をくの字に折り曲げる。
甘く、どろりと絡みつく蜜をこぼす、そこ。そこを激しく、貫かれたら、貫かれて、しまったら――、
「んっ……!」
妄想に犯されて、ぞくっと背中が粟立つ。触れられてもいないのに、背筋を重い快感が走る。
「は……ぁ、」
うつ伏せになり、燃えるように熱い息を枕に吐きつける。喉はからからに渇いているのに、唇は湿り気を帯びていく。逃げ場の無い身体の熱はどんどん上がっていって、思考を溶けた鉄のように、どろどろに溶かしていく。
震える指が、腹筋の上を滑り、ショートパンツをずり下げる。……はしたない。考えるだけでも情けなく、淫らな行為。けれど身体は反応して、より一層感度を高めていき……ゆっくりと、その指が秘部に伸びていく。
粘りのある水音が聞こえそうな程に、薄いショーツは濡れていた。その上から、こわごわと秘裂をなぞる。布越しの鈍い快感が、背筋を走り抜ける。
もう片方の手が、ブラトップを捲る。露になった胸を手のひらでぎゅっと包み、ぴんと勃った桜色の先端を摘む。途端、喉から短い……歓喜と、みっともないほど性欲に濡れた、甘い悲鳴が漏れた。
――そこで、サムスの理性は終わった。
「っ……っぁ、ああぁ……」
細い指がショーツの中に潜り込む。しとどに濡れた秘部に指を差し込み、やわやわと押し広げる。自分の物とは思えない程にか細い声が漏れて、サムスは身体を震わせながら悶える。
ちがう。こんなの私じゃない。
押し殺して、けれど小さく漏れる、甘く湿った嬌声。とろりと切なく蜜を流す秘部。内側からの快楽に炙られ、火照る身体。匂い立つようなそれに、サムスの思考は蕩けていく。
「ひ……っ、う、あぁ……!!」
内壁を掻き混ぜていた二本の指が敏感な場所を擦って、サムスは目を見開きながら、びくんと身体を跳ねさせた。同時に、乳首を摘む手にぎゅうう、と力が入る。
「や……ぅ、あぁ、んっ……! そ、こ……!」
視界が、生理的な涙で霞む。びくびくと小刻みに体を跳ねさせながら、蜜に塗れた指先で、ぐりぐりとそこを抉る。
普段の自分からは考えられない程に卑猥な――男性器を突き立てる事に似せた行為。その事実にさえ興奮して、サムスは指の動きをさらに激しくする。
「あ、ぁぁ……! きもち……、ふっ……きもち、いい……!」
微かに開いた唇から、赤い舌先がちろちろと覗く。口の端からとろりと、唾液が一すじ零れ落ちる。
「やぁ、ぅ……! もっ、と……っは、あぁ……!」
じゅぽじゅぽと音を立てながら指の往復を加速させ、サムスは白い体を仰け反らせて痙攣する。はらり、と空に、結われた金糸のような髪が舞う。
やがて、これ以上入らないというぐらいに秘部に指を沈めると、腹の奥から突き上げるような熱が込み上げてきた。
「ふぁ、ああぁ、っ、あああぁあぁ……!!」
一際粘度の高い蜜が、秘部から溢れ出す。ぎゅうぅ、と内壁が強く、貪欲に食いつくかのように指を締め付けた。
「……っ、はぁ……ん」
かくり、と力を抜いて、快楽の余韻に震えるまま、サムスはベッドに横たわった。肩で大きく息を吐き、虚ろな目で天井を見上げる。
いつの間にやら、隣の部屋は静まり返っていた。はぁ、と抜けきらない熱の篭った溜息を吐き、やわやわと体を包んだ脱力感と倦怠感のままに瞼を閉じ――、
「し、しまった……!」
真っ青になって、サムスは飛び起きた。
くしゃくしゃになったシーツにはべっとりと自分の愛液がこびりついていて――、自慰行為の痕が、ありありと残っていた。サムスはしばし呆然とした後、先ほどとは一転、真っ赤になって頭を抱えた。
夜が明けるまで、残り数時間。眠れぬ夜は、刻々と更けていく。
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