スマブラのエロパロスレまとめ

王女は静かに目を開いた。
そこは太陽の光源のような空間であり、誰もいない。
「リンク・・・?」
体を起こし、辺りを見渡すが、そこは次元の概念を超越した空間だった。
自分の立つその場所。そして見上げる空。目の前の風景。
飲み込まれた、あの光と同じ色をしている。
そして、立った場所と空と風景、その境目が何処にあるのか見当もつかない。
自分の足は支えなしに、その空間にだらりとぶら下がっている。
ドレスの裾が床に沿って円を描くように広がることもない。
それは正しく、自分がその空間の中に足をつけていないことを意味していた。
強い不安に襲われた。
一体何が起こったのだろうか。
リンクが力強く自分の肩を抱いていてくれた事は覚えている。
その後、目が光に眩み、浮遊感に酔った。二人の体が引き剥がされ、必死に手を伸ばした。
記憶があるのはそこまで。
王女の他に何も存在しない空間。
――いや。何かある。
王女は光の中で目を凝らした。そして気付いた。
ある、ではない。居るのだ。
自分の姿にそっくりな人間が、落ち着いた佇まいで王女を見つめていた。



「初めまして・・・ね」
相手は花のように微笑むと、水面を滑る白鳥のように近付いてきた。
風もないのになびく黄金の髪は、王女のそれによく似ていた。
身に纏う薄絹は、形の良い胸元や細いウエストラインをなぞるようにして薄く体を覆い、足元で幾重にも輪を描いている。
まるで相手には床が存在しているかのようだ。
耳は高く、王家の紋章であるトライフォースを象った耳飾をつけている。
額飾りは金細工であるが、こちらは王女のものと違ってルビーがはめ込まれている。
あまりに似た風貌に、王女は手を口に添えたまま、相手をじっと見つめることしかできなかった。
トライフォースを象った装飾品など、王家に縁のある者しか身につけられない。
それでなくとも、目の前の相手を、王女は知っていたのである。
「会えて嬉しいわ」
「あなたは・・・?」
「あら、知らない?」
悪戯っぽく微笑むその表情。利発そうな青い瞳。形の良い輪郭。
震える唇を動かし、王女は呟くように言った。
「・・・ご先祖様・・・」
「嫌ね。そんな言い方しないで」
そう。目の前にいたのは、ハイラルの歴史の中でも最も大きな戦乱とされた、「封印戦争」の時代を生きた『ゼルダ』だったのである。



「先祖っていっても、あなたは私の生まれ変わりよ」
「生まれ変わり?」
「そう。あなたは、転生した私なの」
『ゼルダ』はそう言って、眉尻を下げて笑った。
「何の因果があって、私はまたゼルダに生まれたのかしらね」
独り言のようだった。自嘲とも諦めともとれる口調だったが、王女は言及しなかった。
「あなたが私なら、どうして今こんな所で・・・」
「あなたの運命に、過去生の私の力が必要になるわ」
「・・・?」
『ゼルダ』はそう言うと、王女の右手をそっと取った。
『ゼルダ』の何かに呼応するように、手の甲にトライフォースの模様が浮かび上がる。
物心ついたときには、その紋章が右手にあった。
これのお陰で、簡単な魔法なら使う事ができる。しかし、何故自分に宿っているのかは分からないままだった。
「・・・あなたの魔力では、この先の運命に耐えられないかもしれない。だから呼んだのです」
『ゼルダ』が顔を上げる。王女は何を言われているのか理解できず、訝しげに首を傾げた。
応じるように、『ゼルダ』は右手を胸の前に置いて続ける。
「私は、私自身の身を護る為、そしてリンクの助けとなる為、もう一人の私を作り出した。あなたにも、護られるばかりでない力が必要よ」
途端に、何の前触れもなく、『ゼルダ』の体が光に包まれた。
目も眩むような強い光に、王女は思わずぎゅっと目を閉じた。



「目を開けて・・・」
優しいが、先程とはまた違う声。王女は驚いて、急いで眼を開けた。
「!」
目に入ってきたのは、さっきまで目の前にいた女性ではない。
緋色の目をした、鋭い刃のような雰囲気を纏った男だった。
「驚かせてすまない。僕はシーク。ゼルダ姫のもう一つの姿だ」
「! あなたが・・・?」
シークは頷いて、顔を覆う布を外した。
顔立ちは確かに『ゼルダ』に似ている。
『ゼルダ』が男として生を受けていたら、恐らくこんな顔立ちであっただろう、それくらいの妥協の余地は残していた。
しかし、合点がいかず、王女は今までの混乱が溢れだしたように、シークを問い詰めた。
「・・・何なのですか? 私をどうしようと? 早く元の世界へ帰して下さい!」
「暫くは帰れない。君の運命はハイラルとは違う場所に向かっている」
「何ですって・・・。民は、民はどうなるのです!」
「時間が止まるから問題ない」
訳が分からない。
王女は理解の範疇を超えたシークの回答に、へなへなと屑折れた。
シークは王女が落ち着くのを待ち、同じようにしゃがみこんだ。
王女の潤んだ瞳に、緋色の目が優しく微笑みかける。
「・・・大丈夫。君が思っているような、そんな辛い運命ではない」
包み込むようなその言葉に、王女の体が傾いだ。
シークは華奢な体を受け止め、そっと口付ける。
「君は、僕の力を手に入れるんだ」



シークは丁寧に王女の着衣を解いていく。
先のキスが体の自由を奪ってしまったかのように、王女は激しい羞恥に苛まれながら、自分ではどうする事もできなかった。
「・・・やめて・・・下さい・・・!」
シークは答えない。
まるで感情を隠してしまった瞳に、滅多に外気に晒されない王女の白い肌が映る。
なかなか複雑な服だというのに、シークは難なく王女を全裸にした。
立ち上がって王女を見下ろす。
あまりの恥ずかしさに頬を染め、ぎゅっと瞳を閉じ、胸元と局部を隠した王女の姿は、この上ないほどに扇情的だった。
仄かに赤く染まった肌は大理石のようにきめ細かく、細く締まった腰、程よく肉付いた臀部から、すらりとした滑らかな足が伸びる。
まるで猫科の動物を思わせるような、しなやかで美しい肢体であった。
シークはそっと耳元に口を寄せ、安心させるように囁いた。
「大丈夫。僕は何も、君を犯そうなんて考えているのではない」
「・・・!?」
「言っただろう。僕は『ゼルダ姫』の分身であり、『ゼルダ姫』は君の前世だ。君が持っていない変身の魔法を、『ゼルダ姫』は君に与えたいと考えている」
「私を・・・どうするんですか?」
依然として警戒を解かず、王女は自由の利かない体を必死に動かし、シークの目を睨んだ。
一息置いて、シークは静かに言った。
「・・・約束しよう。君の初めては奪わない。でも君には僕を受け入れてもらう」
「な・・・!」
体を抱き上げ、膝を立てたシークの足の間に立膝をつく形で、王女はシークの手に拘束された。
抗議の声を挙げようとしたが、そのときにはもう口を塞がれていた。
麻酔を掛けられたような王女の体。
抵抗も虚しく、シークの舌が王女の口腔内を犯す。
必死に閉じた目を恐る恐る開くと、何の感情も映していないシークの目が見て取れた。
(こんな・・・私に何の感情も抱かないような人と・・・!)
屈辱に目から涙が溢れる。
同時に、シークから逃れようと顔を左右に振り、その動きで口から不本意な甘い声が漏れる。
「・・・あ・・・ふっ・・・」
いくら自分だと言われても、好きでもない男に抱かれているのは我慢がならない。
(リンク・・・!!)
脳裏に、青年の姿が映る。
優しい人。勇気がある人。とても男らしい、私の・・・ハイラルの勇者。
「・・・! あぁッ!・・・ああん・・・」
シークの手が、王女の秘所に伸びる。
思わぬ刺激に、頭を仰け反らせて抵抗する。
いや。やめて・・・。
言葉さえも封じられたかのように、王女の口からは苦しげに、そして扇情的な喘ぎ声が漏れる。
王女の中心で主張し始めた性感帯の核を、シークは優しく擦って刺激する。
リンク・・・助けて・・・!
心の中で必死に叫ぶ。しかし、
「ああ・・・!!だ・・・だめ・・・ッ・・・いやあっ・・・ああん!・・・」
自分を翻弄する強い刺激に、王女は押し流されそうになる。
好きでもない男の人に体を許すことなんてできない!
歯を食いしばって耐える王女の姿に、シークは溜息をつき、最後の手段とばかり、形の良い果実にかぶりついた。上を向いた乳首に前歯に引っ掛け、優しく刺激する。
「・・・ッ・・・いやあああっ・・・!!」
リンク・・・!私は・・・
上から下から、強い刺激を連続して受けた王女の意識は、ついに敗れて闇に落ちた。



どれくらい時間が経っただろうか。王女はどうしようもない喪失感と共に、ゆっくり目を開いた。
不思議な事に、最初に目を開いた時と同じ格好だ。
きちんとドレスを纏い、髪は清楚に結われ、何より、先程異常なほどに刺激された部分は、今は何ともない。
首を傾げた王女の目の前に、夢ではないことの証拠が姿を現す。
薄絹を纏った『ゼルダ』が、慈しむような美しい微笑を浮かべて立っていた。
「シークが言っていたでしょう? 大丈夫よ」
「あの・・・」
「これであなたは、自分のことも、自分が想う方のことも護れるわ」
先を促すように、王女は小首を傾げて『ゼルダ』を見つめた。
「・・・右手に意識を集中して。あなたの今、護りたいものを思い浮かべてご覧なさい」
半信半疑ながら、王女は言われるままに目を閉じた。
するとどうだろうか、体中が熱を持ったかのように熱くなり、気が付いたときには、いつもの自分でない、別の人格が体を支配していたのである。
『ゼルダ』は、それを見ても別段驚いた風もなく、しかし微かに眉根を寄せた。
「シークったら・・・。紳士的なのはいいけれど、これじゃ不完全だわ」
体が中途半端に女性の性の特徴を残している。元々華奢な体格故に、そこまで目立ちはしないが、自身が完璧な男性に変身できた『ゼルダ』にとっては誤算であった。
しかし、今はそんなに時間が残されていない。
『ゼルダ』は表情を真剣なものに代え、姿をかえた王女の緋色の目を見つめた。
「覚えておおきなさい。そのあなたのもう一つの姿が、必ずあなたを護ってくれるわ」
王女は程なくして元の姿に戻った。自分の意識はあるものの、シークになっている時は夢見心地になっていることが薄気味悪かった。
自分の意識と関係なく、突然、王女の姿が青い光に包まれる。
見ると、『ゼルダ』が両手を翳し、優しい微笑を浮かべているのが見て取れた。
「・・・あなたと会えてよかった。あなただけは・・・幸せになって・・・」
「・・・え・・・」
「リンクを・・・あの人をお願いね・・・」
光の奔流が身の回りを走る。途切れ途切れの言葉を聞きながら、王女の意識は再び、『ゼルダ』の涙と切ない声を残像に、途切れてしまった。

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