8-822
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daichi0083 2008年12月31日(水) 21:57:48履歴
埋め代わりに投下します。カービィ組とちょっとだけ母組が出てくるほのぼの＆ギャク゛なつもり。
寒かったら申し訳ない。今のうち全力で全裸土下座させていただく。
デデデは本来の口調はわからないのでアニメ風味で。でもカービィは喋る。
寮の食堂にてカービィが何十人分の食事を終えて一息ついていると、向かいの食卓で何やらネスがリュカに何かを渡しているのが見えた。
どこか楽しそうな雰囲気に興味を持ち、カービィは行儀が悪いのも構わず、食卓を飛び越えネス達の前に着地する。
ぽよん、と軽やかな音がした。
「あ、カービィ」
「それなあに？」
よく見るとリュカが持っているそれはごく普通のキャンパスノートであった。
好奇心のままに、もちもちとした短い手をそれに伸ばす。が、それに慌ててリュカはノートを遠ざけた。
カービィは一旦手をおろすもきょとんとしている。
「みせてー」
「だめだよ、これは交換日記なんだから」
「こうかん？」
交換日記の意味がわからず、カービィはない首を傾げた。生憎彼の故郷であるﾌﾟﾌﾟﾌﾟﾗﾝﾄﾞではそのような文化は存在しない。
「交換日記って言うのはね、今日あった出来事とか聞いた話とかを書いて見せあうものなんだ。
でも飽く迄日記だから、書き手以外には見せちゃいけないの。ごめんね」
「ふーん…」
丁寧なネスの説明に一応納得するも、カービィは少しだけがっかりした。何が書いてあるのかとても気になるのに。
しょんぼりしてしまったカービィに悪いと思ったのか、リュカは元気づけるように言った。
「そうだ、カービィも誰かとやってみればいいんじゃないかな。すごく楽しいよ？」
「ぽよ？」
思わぬ提案にびっくりしてカービィは顔をあげた。既にネスとリュカはそうだそれがいいと頷きあっている。
そんな二人を眺めながら、いいかもしれない、と思う。とても楽しいらしいし。
でも交換日記をするには交換する相手が必要だ。
誰がいいだろう。
「…で、それを私とするというのか」
「ぽよ」
拙いながらも何とか理解できた成り行きを聞いて、問うメタナイトにカービィはにこにこと満面の笑みで返した。
「ぼくもう書いたから。めたないとも書いて、あとでみせてねー」
言うや、カービィはいそいそとベット゛の中に潜り込んだ。
それを確認し、ふむ、とメタナイトは渡されたキャンパスノートを見る。
ネス達から一冊わけてもらったらしいそれには既に上手いとは言えない字で『かぁびとめたにいとのこうかんにっき』と書いてある。
メタナイトとしては交換日記をすること自体に対し異論はない。カービィがやってみたいのならそれでよいし、
他の世界の文化に触れるというのもなかなかよい機会だと思う。
ただ思うのは、元来飽き性である彼がいつまで続けられるのかということだ。
そもそも純粋で素直で、隠し事一つせずそれでなくとも同じ部屋で一緒にいる機会の多い彼が、
わざわざ日記に書くことなどあるのだろうか。
ちらり、と一瞥した先には、こんもりと膨らんで穏やかに上下する布団がある。元々寝つきのよい彼のことだ、
今頃はもう楽しい夢でも見ているだろう。
メタナイトは近くにある、彼の小さな身体に見合った大きさの机にノートをひろげた。
そこには表紙と同じく、拙い字でこう書いてあった。
『〇月�焼� はれ
きょうからこうかんにっきをはじめた がんばろうねめたないと
きょうは せんじょうでたたかって１位になった うれしかった
よるごはんにだいすきなりんごがでて めたないとがぼくにりんごをくれた うれしかった
めたないとだいすき
【かぁび】』
メタナイトは、仮面の下で穏やかな笑みを浮かべた。
「最近やつらの様子が変ぞい」
誰に言うでもなく、不機嫌にデデデは呟いた。
やつら、というのはカービィとメタナイトのことだ。
近頃彼らがノートのようなものを渡しあっているような光景を見かける。ある時はカービィがメタナイトに渡し、
ある時はメタナイトがカービィに渡している。
当然の如く好奇心が刺激され、デデデは何をしているのか尋ねようとした。
だがカービィは、声を掛けるやひどく慌てた様子でノートを口の中に押し込んで逃げてしまい、
またメタナイトには、冷ややかに「陛下も輪切りになりたいか」と一蹴されてしまった。
まだ何も聞いてないのに、この対応はあんまりではないだろうか。傲慢なデデデでなくとも至極当然な感想を抱き、
デデデは憤慨していた。今日こそはやつらの謎を解き明かしてくれる。
基本的に同じ世界からきた者達は一部屋にまとめられるのだが、デデデは重量級であるためにカービィ達と同室では狭く、
故に別の個室を与えられていた。つまり今は自室ではない、カービィ達の部屋の前に立っている。
カービィとメタナイトは乱闘に出ているため暫くは戻ってこない。今がチャンス。
デデデは遠慮なく部屋に侵入した。
室内にはカービィのものであろうスターロット゛やマキシムトマトなどが所々に転がっていたりもするが、
メタナイトが片付けているのか部屋はあまり散らかってはいなかった。
カービィだけなら見つかりやすい場所に例のものも例外なく投げ出されていただろうと思うと少し残念でもある。
辺りを見回し、それらしいものがないのを見てとると、自然と視線は部屋の中央に据えられている小さな机へと移る。
引き出しを開ける。しかし中にそれらしいものはなかった。
「………」
少し考え、開け放した引き出しの底を下から覗く。そこには意識しなければ気付かないであろう、小さな穴が空いていた。
引き出しからシャーペンを取出し、芯を穴に差し入れ突き立てる。
すると引き出し内の底に敷かれていた薄い板が持ち上げられ、思惑通り、その下から例のノートが現れた。
「デスノートを読んでいてよかったぞい」
ノートを取出しデデデは一人ごちた。
それは見るかぎりごく一般的なノートであり、カービィ達が後ろめたく思うようなことは何もないように思える。
しいて変わったところがあるとしたら、少しふやけていることと（恐らくカービィが口に入れたためであろう）
表紙に汚い字で『かぁびとめたにいとのこうかんにっき』と書いてあることだろうか。
『こうかんにっき』の意味がわからず、首を傾げながらもデデデはペーシ゛を捲った。
最初のペーシ゛には、カービィが書いたものであろう曲がりくねった文字が並んでいた。苦労しながら解読し、
結局大した内容ではなかったことにデデデは理不尽な苛立ちを覚えた。苛々とした手付きのままに次のペーシ゛を捲る。
そこには一変し、綺麗で読みやすい文章があった。深く考えなくともメタナイトの字だとわかる。
それを読み進め。デデデは絶句した。
『〇月×日 曇
私もカービィのことが好きだぞ。
しかしながら私以外の誰かの食べさしをもらうのはやめたほうがいい。誰の唾液がついているかもわからぬし
食中毒の原因になるかもしれん、何より私が見ていてあまり気分のよいものではない。何か食べたいものがあるなら私に言いなさい。
それとうさぎずきんを被るのも私が乱闘に参加しているときだけにしなさい。
それでなくとも可愛いお前の姿に、いつ誰が間違いを犯すかわからないからな。
お前は私が守る。
【メタナイト】
追記
陛下が最近私達のまわりをかぎ回っているようだが、あまりにしつこいようなら
私がちゃんと輪切りにしておくからいつでもいいなさい。』
その後にはカービィの「はーい」という素直な返事や「なんで？」という書き込みが続いていて、
それに対してもメタナイトの字で一つ一つ丁寧にもっともらしい理由が書き加えられ、
その後はまた何事もなかったかのようにまた互いの日常の話が書き綴られているのだが、
既にデデデの視界には入っていなかった。
真っ白な灰になっているデデデの手元に、何か硬いものが触れた。
ゆっくりと視線を落とすと、引き出しの中にはビデオテーフ゜が。
なんか『×月�焼� カービィ２位 ヨースター島にて』とか書いてある。
なんか引き出しの奥に、もっといっぱい見え隠れしてる。
だめだこいつ…早く何とかしないと…
デデデはそっとノートを元に戻すと、ふらつく足で部屋を出た。
それ以後、二人が目の前でノートのやりとりをしていても二度と口を挟まなかったという。
おまけ。
「陛下。私達がいない間に私達の部屋に侵入したでしょう」
「な、なんのことぞい！？ワシには何のことだかさっぱり…」
「とぼけても無駄です。私達のドアの蝶番に仕込んでおいたシャーペンの芯が勝手に折れていて」
「デスノート自重しろ」
寒かったら申し訳ない。今のうち全力で全裸土下座させていただく。
デデデは本来の口調はわからないのでアニメ風味で。でもカービィは喋る。
寮の食堂にてカービィが何十人分の食事を終えて一息ついていると、向かいの食卓で何やらネスがリュカに何かを渡しているのが見えた。
どこか楽しそうな雰囲気に興味を持ち、カービィは行儀が悪いのも構わず、食卓を飛び越えネス達の前に着地する。
ぽよん、と軽やかな音がした。
「あ、カービィ」
「それなあに？」
よく見るとリュカが持っているそれはごく普通のキャンパスノートであった。
好奇心のままに、もちもちとした短い手をそれに伸ばす。が、それに慌ててリュカはノートを遠ざけた。
カービィは一旦手をおろすもきょとんとしている。
「みせてー」
「だめだよ、これは交換日記なんだから」
「こうかん？」
交換日記の意味がわからず、カービィはない首を傾げた。生憎彼の故郷であるﾌﾟﾌﾟﾌﾟﾗﾝﾄﾞではそのような文化は存在しない。
「交換日記って言うのはね、今日あった出来事とか聞いた話とかを書いて見せあうものなんだ。
でも飽く迄日記だから、書き手以外には見せちゃいけないの。ごめんね」
「ふーん…」
丁寧なネスの説明に一応納得するも、カービィは少しだけがっかりした。何が書いてあるのかとても気になるのに。
しょんぼりしてしまったカービィに悪いと思ったのか、リュカは元気づけるように言った。
「そうだ、カービィも誰かとやってみればいいんじゃないかな。すごく楽しいよ？」
「ぽよ？」
思わぬ提案にびっくりしてカービィは顔をあげた。既にネスとリュカはそうだそれがいいと頷きあっている。
そんな二人を眺めながら、いいかもしれない、と思う。とても楽しいらしいし。
でも交換日記をするには交換する相手が必要だ。
誰がいいだろう。
「…で、それを私とするというのか」
「ぽよ」
拙いながらも何とか理解できた成り行きを聞いて、問うメタナイトにカービィはにこにこと満面の笑みで返した。
「ぼくもう書いたから。めたないとも書いて、あとでみせてねー」
言うや、カービィはいそいそとベット゛の中に潜り込んだ。
それを確認し、ふむ、とメタナイトは渡されたキャンパスノートを見る。
ネス達から一冊わけてもらったらしいそれには既に上手いとは言えない字で『かぁびとめたにいとのこうかんにっき』と書いてある。
メタナイトとしては交換日記をすること自体に対し異論はない。カービィがやってみたいのならそれでよいし、
他の世界の文化に触れるというのもなかなかよい機会だと思う。
ただ思うのは、元来飽き性である彼がいつまで続けられるのかということだ。
そもそも純粋で素直で、隠し事一つせずそれでなくとも同じ部屋で一緒にいる機会の多い彼が、
わざわざ日記に書くことなどあるのだろうか。
ちらり、と一瞥した先には、こんもりと膨らんで穏やかに上下する布団がある。元々寝つきのよい彼のことだ、
今頃はもう楽しい夢でも見ているだろう。
メタナイトは近くにある、彼の小さな身体に見合った大きさの机にノートをひろげた。
そこには表紙と同じく、拙い字でこう書いてあった。
『〇月�焼� はれ
きょうからこうかんにっきをはじめた がんばろうねめたないと
きょうは せんじょうでたたかって１位になった うれしかった
よるごはんにだいすきなりんごがでて めたないとがぼくにりんごをくれた うれしかった
めたないとだいすき
【かぁび】』
メタナイトは、仮面の下で穏やかな笑みを浮かべた。
「最近やつらの様子が変ぞい」
誰に言うでもなく、不機嫌にデデデは呟いた。
やつら、というのはカービィとメタナイトのことだ。
近頃彼らがノートのようなものを渡しあっているような光景を見かける。ある時はカービィがメタナイトに渡し、
ある時はメタナイトがカービィに渡している。
当然の如く好奇心が刺激され、デデデは何をしているのか尋ねようとした。
だがカービィは、声を掛けるやひどく慌てた様子でノートを口の中に押し込んで逃げてしまい、
またメタナイトには、冷ややかに「陛下も輪切りになりたいか」と一蹴されてしまった。
まだ何も聞いてないのに、この対応はあんまりではないだろうか。傲慢なデデデでなくとも至極当然な感想を抱き、
デデデは憤慨していた。今日こそはやつらの謎を解き明かしてくれる。
基本的に同じ世界からきた者達は一部屋にまとめられるのだが、デデデは重量級であるためにカービィ達と同室では狭く、
故に別の個室を与えられていた。つまり今は自室ではない、カービィ達の部屋の前に立っている。
カービィとメタナイトは乱闘に出ているため暫くは戻ってこない。今がチャンス。
デデデは遠慮なく部屋に侵入した。
室内にはカービィのものであろうスターロット゛やマキシムトマトなどが所々に転がっていたりもするが、
メタナイトが片付けているのか部屋はあまり散らかってはいなかった。
カービィだけなら見つかりやすい場所に例のものも例外なく投げ出されていただろうと思うと少し残念でもある。
辺りを見回し、それらしいものがないのを見てとると、自然と視線は部屋の中央に据えられている小さな机へと移る。
引き出しを開ける。しかし中にそれらしいものはなかった。
「………」
少し考え、開け放した引き出しの底を下から覗く。そこには意識しなければ気付かないであろう、小さな穴が空いていた。
引き出しからシャーペンを取出し、芯を穴に差し入れ突き立てる。
すると引き出し内の底に敷かれていた薄い板が持ち上げられ、思惑通り、その下から例のノートが現れた。
「デスノートを読んでいてよかったぞい」
ノートを取出しデデデは一人ごちた。
それは見るかぎりごく一般的なノートであり、カービィ達が後ろめたく思うようなことは何もないように思える。
しいて変わったところがあるとしたら、少しふやけていることと（恐らくカービィが口に入れたためであろう）
表紙に汚い字で『かぁびとめたにいとのこうかんにっき』と書いてあることだろうか。
『こうかんにっき』の意味がわからず、首を傾げながらもデデデはペーシ゛を捲った。
最初のペーシ゛には、カービィが書いたものであろう曲がりくねった文字が並んでいた。苦労しながら解読し、
結局大した内容ではなかったことにデデデは理不尽な苛立ちを覚えた。苛々とした手付きのままに次のペーシ゛を捲る。
そこには一変し、綺麗で読みやすい文章があった。深く考えなくともメタナイトの字だとわかる。
それを読み進め。デデデは絶句した。
『〇月×日 曇
私もカービィのことが好きだぞ。
しかしながら私以外の誰かの食べさしをもらうのはやめたほうがいい。誰の唾液がついているかもわからぬし
食中毒の原因になるかもしれん、何より私が見ていてあまり気分のよいものではない。何か食べたいものがあるなら私に言いなさい。
それとうさぎずきんを被るのも私が乱闘に参加しているときだけにしなさい。
それでなくとも可愛いお前の姿に、いつ誰が間違いを犯すかわからないからな。
お前は私が守る。
【メタナイト】
追記
陛下が最近私達のまわりをかぎ回っているようだが、あまりにしつこいようなら
私がちゃんと輪切りにしておくからいつでもいいなさい。』
その後にはカービィの「はーい」という素直な返事や「なんで？」という書き込みが続いていて、
それに対してもメタナイトの字で一つ一つ丁寧にもっともらしい理由が書き加えられ、
その後はまた何事もなかったかのようにまた互いの日常の話が書き綴られているのだが、
既にデデデの視界には入っていなかった。
真っ白な灰になっているデデデの手元に、何か硬いものが触れた。
ゆっくりと視線を落とすと、引き出しの中にはビデオテーフ゜が。
なんか『×月�焼� カービィ２位 ヨースター島にて』とか書いてある。
なんか引き出しの奥に、もっといっぱい見え隠れしてる。
だめだこいつ…早く何とかしないと…
デデデはそっとノートを元に戻すと、ふらつく足で部屋を出た。
それ以後、二人が目の前でノートのやりとりをしていても二度と口を挟まなかったという。
おまけ。
「陛下。私達がいない間に私達の部屋に侵入したでしょう」
「な、なんのことぞい！？ワシには何のことだかさっぱり…」
「とぼけても無駄です。私達のドアの蝶番に仕込んでおいたシャーペンの芯が勝手に折れていて」
「デスノート自重しろ」
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