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19年10月23日 総会 議事録12

議事録1         10 11 >12 13 14 15


○野依座長 小谷委員。

○小谷委員 私も飛び級については賛成します。以前も触れたことがあると思いますが、私自身、小学校1年生から大学生まで一緒のスイミングスクールで教えているんですけれども、体力的にも技術的にも差はあるんですが、例えば小学校1年生の足も上げられないような子がすばらしい笑顔を見せたとき、みんなの前でこの子の笑顔はこんなにすばらしいでしょう、みんな真似してと言っただけで自信を持った彼女は大学生もできないような技がポーンとできてしまう。子供というのは自分の得意のことで褒められたり自信を持つとほかの部分でもグッと伸びる生き物だと思うんです。

 そうすると、飛び級というのは今、品川委員が経験した自分にすごく合っていたということに加えて、その人がさらに向上するということにもつながると思います。

 例えばスポーツがすごくできる子がスポーツで飛び級をするけれども、算数ができないからスポーツでは留年するということもあり得るわけですよね。科目ごとで。この科目は落ちるけれども、この科目は得意というのが出てもいいわけですよね。それは私はすごく賛成です。自分は何の素質があるのかを知る上で、今後の人生を見極めていくうえでもすばらしいことだと思いますし、留年があったとしても何か得意な部分を伸ばしてもらえる可能性があるとしたら、へこたれずに頑張れるのではないかと思うので、その辺の柔軟性は私は大賛成です。

○野依座長 では、門川委員。

○門川委員 大学への飛び入学は 10年たっても遅々として進まない。もっと積極的に進められたらいいのではないか。日本のトップレベルの大学でそういうことをやっていただいたら進むのではないかと思います。

 ただ、小中学校、義務教育段階は、まず学力をきちっと保障しなければならない。親の同意があれば留年というのもやってもいいが飛び級というのは私は慎重にならざるを得ないと思っています。

 今の日本の状況では、飛び級制度をつくれば、本当の天才的な人のみが目指すならいいのですが、多くの人が一斉に、それを求めて塾に行って、そして早く義務教育を修了してというようなことになりかねない。

 今、小谷委員がおっしゃった、伸びる子供が特定の分野で学年を超えて学んでいく。小学生でも特定の教科で中学生の内容を学んでいくとか、小中一貫の9年制にして内容によっては学年を超えて学ぶ、スポーツだったら上級生の内容を行うとか、中学生が高校の授業の単位を先取るというようなことは大いにやったらいい。アメリカのような、あるいは欧米のような正しい意味での個人主義がきちっと発達している国、国民性だったら別だけれども、今、日本でそういうことをやれば、学校が早期教育を奨励するみたいな形で飛び級をどんどんやっていくということになりかねしないし、塾の繁栄に結びつき、義務教育や集団での学びを危うくしかねないということを非常に現実問題として危惧します。

 この教育再生会議では、学力も大事だ、同時に徳育が大事だ。そのためには1週間にわたって職場体験をしていきましょう。あるいは小学校では農村体験、漁村体験をしていこうと2回にわたって提言してきた。そういうことをしなければ、狭い意味での学力だけでは、これからの日本人は、あるいは日本はどうなるのだろうと課題意識を持ち、根っこを育てなければいけないと訴えてきた。そのことに飛び級制度というのはどういう影響を与えるのか。私は、義務教育では、飛び級制度でなくても伸びる子を伸ばすシステムをつくっていけるのではないかと思う。特定の教科を学年を超えて学ぶとか、小中一貫の取り組みもその1つではないか。そのように感じます。

 もう1つはスポーツや音楽の小学校・中学校、この部分の議論は後にします。

○野依座長 スポーツは待ってください。今ご議論いただくのは義務教育段階での飛び級、留年のことに絞ってお願いしたいと思います。渡邉委員、どうぞ。

○渡邉委員 私は義務教育における進級及び卒業基準の明確化というのは絶対に必要だと思っております。というのは、私は中学、高校の一貫教育をやっておりますが、中学において出席日数が例えば足りない、学力が足りないといっても、今は常識的に義務教育だから出すしかないんだというような先生方に認識があります。しかし、今度は高校になりますと、出席日数が足りない、学力が足りないから留年させよう。もしくは卒業させるのをやめようという形になるわけです。

 これは実際に先ほど犯罪率が増すという意見が出ましたが、私はいい加減な知識で、全く知識もないままどんどん社会に出すほうがよほど社会的に悪いことであって、そのことで犯罪率が増さないように適正に、できる子は先に行って、できない子はちゃんとそこで勉強することがとてもいいことなんだという社会的常識、先ほど官房長官がおっしゃったような、そういう社会的常識を我々がつくりだすことが大事なことではないか、そのように思います。

○品川委員 私の説明不足がございますので、少し補足させてくださいませ。反社会的行動のリスク要因というのは、犯罪率が上がるということではありません。反社会的行動とはいじめや非行など、社会的ではない行動をさすわけですが、犯罪とはいくつかのリスクが複合的に重なった結果です。だからこそ、一つでもリスクをなくし保護要因を増やすことが、反社会的行動を取らないための予防になるわけですね。おっしゃるとおり、小学校4年生レベルの基礎学力がないということは反社会的行動のリスク要因です。でも、留年もまたリスク要因なんですね。そういったことを複合的に考えて、システムを構築する必要があるということを申し上げたいのです。一応それだけは訂正させてください。言葉が足りなくてごめんなさい。

○野依座長 陰山委員、どうぞ。


議事録1         10 11 >12 13 14 15

2007年12月03日(月) 18:44:08 Modified by ID:Su1KRnhZfQ




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