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19年10月23日 総会 議事録4

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○野依座長 では、品川委員。

○品川委員 ありがとうございます。3点申し上げます。今、中嶋委員がおっしゃったことは私も全く同感です。三次報告と最終報告を出していく中で、やはり現状ではスケジュールがタイトではないだろうかという気がしております。と申しますのも、地方に講演に参りますと、議事録を読んでいただいている方々からは再生会議に対する期待が強いことを実感します。教育委員会の方や学校現場の先生たちの中には議事録を全部プリントアウトしてお持ちになられて、アンダーラインを引いて、付箋をつけて、この発言はどういう流れで出てきたのでしょうか、これはどういうふうになっていくと思いますかなどと確認される方が少なからずおられます。地方の逼迫した状況をなんとか打開するような提案を、という期待を感じるわけです。

 そうしますと、やはり第三次報告の取り纏め時期がここなので毎週会議を行うということも大事だと考えますが、議論の中身が散漫にならないような方法をぜひご検討いただけますと幸いです。それが1点めです。

 それから、2点目は先ほど池田座長代理がおっしゃった自立と共生に、私は全く同感いたします。私は講演をするときに、最近必ず「皆さんどうして教育をするのでしょう?教育の目的はなんだとお考えですか」と尋ねる。すると本当に多くの方が自立とお書きになります。

 次に、こう続けるんですね。「その教育の目的を達成するために何が必要ですか」と。すると、多くの方が戸惑ってしまわれて、お書きになれない。先生も教育委員会の方も保護者も戸惑ってしまうんですね。あれ、あれ、なんだっけという感じです。ということは、これはおそらく今、渡邉委員がおっしゃったことと通じると思うのですが、自立と共生という概念は、すごく大事です。でも、そこの中身を、ターゲティングをどういうふうに会議が打ち出していくか。自立とはどういうことで、そのために必要なスキルはなにか、共生とはそこが問われているのではないかと思っております。

 3点目ですが、これはいつも私が申し上げることですが、ぜひ科学的根拠のある教育、教育学だけではなく社会学も犯罪学も医学も心理も周辺領域の最先端の英知を集め、すべての子どもの成長発達権や自立する権利、社会に参加する権利を保障するようなエビデンスベースの教育に転換できるシステムを考え、打ち出していきたいと考えております。先ほど陰山委員がフィンランドに行かれたとおっしゃっていましたが、フィンランドもイギリスもアメリカも乳幼児教育の段階でエビデンスベース・エデュケーションがスタートしています。そのためにもまずはEvery Child Mattersなど、すべての子どもの権利を保障するという法律を整備し、予算をつける必要があります。今子どもたちにお金をかけなければのちのち医療費も社会保障費も増大する。ぜひそこをお願いしたいなと思っています。以上です。

○野依座長 小野委員、どうぞ。

○小野委員 ありがとうございます。私ども第一次、第二次報告で授業時数の増加、10%増加、教科書の改善を強く申し上げました。学力向上のためにしっかりやっていくべきだということを申し上げたんですが、ちょうど学習指導要領を文科省が最終的に検討に入る時期に来ておりますので、例えば前回のゆとり教育で何が問題だったかというと、一番の問題は、イオンを教えてはいけないとか、縄文時代を扱ってはいけないとか、上からこれを扱わないことというふうに抑えたのがやはりよくなかったと思うんです。伸びる子には教えればいいし、時間のかかる子には教えなくてもいいと思いますけれども、学習指導要領を一層弾力化しつつ、最低限の規定が学習指導要領だということをより明確にしていただいて、歯止め規定はぜひやめてほしい。伸びる子は伸ばしてほしい。しかし、詰め込みには戻さない。その上で学力が本当に向上するためにはさらに、私ども教員が子供たちと向かい合う時間を増やそうということを言っているんですが、今の財政事情は非常に厳しいわけですから、定数を増やすのはなかなか難しい状況がある。

 一方で、学校の適正化を進めて、場合によっては統廃合も進めて合理化をし、会議を減らす、無駄な事務の簡素化を図るということをしながら、その中でしかし少ない予算の中で、例えば社会人を登用して特別免許状で本当に優秀な地域の方に教えてもらうとか、あるいは英語であればALTの方を正式の教員に採用してネイティブの方に教えてもらうとか、いろいろな工夫をしながらぜひメリハリを付けた予算に向けて我々としても意見を言っていきたいと思っています。以上です。

○野依座長 葛西委員、どうぞ。

○葛西委員 理念の問題も非常に大切だと思うんですが、1年間議論してきて、第一次、第二次の報告が出ておりますから、それらの実効性をきちんと示すことがすごく大事だと思います。

 一番の基本は、初中等教育における基礎学力を学校できちんとつけられるということがすべてのスタートになると思います。その意味でも、授業時間を10%増やすという話は一歩前進だと思います。しかし、それ以上に、増えたもの、あるいは今の時間数の中で何を優先的に教えるのかという教科の配分の改善が必要になります。これまでずっと読み書きそろばん、すなわち国語、英語、数学の授業時間数が減ってきているんですね。そういう中において、体質改善というものをきちんとやっていかなければいけない。その絶好のタイミングは、教員が大量に退職し、同時に学生数が減っているこの時期です。国鉄の分割民営化も、業務量が減りかつ職員が大量退職する時を捉えて改革したので実効性ある改革ができたわけであり、その第一歩になったのは採用の全面停止でした。

 教育問題は国鉄の問題と全く同じではありませんが、今、たくさんの教員が辞めていく時期であるからこそ、例えば教員の雇用という問題にある程度の弾力性を持たせ、重要な科目の時間を増やすといったことができるわけです。私は第一次、第二次の報告の実効性を担保するためには、まず緊急的な措置として教員の原則採用停止を打ち出す。これは極めてインパクトが大きいです。そして現教員数の中で重要なところに人をシフトしていくべきだと思います。

 今、日本の学校の先生というのは、ヨーロッパやアメリカの先生に比べると1年間で教えている授業時間数が大幅に少ないんです。雑務は別の職員に担当させることによって実効性を高め、授業時間を増やすと同時に、科目の配分を変えていく。先生の雇用といっても単に数だけ増やせばいいというものではありませんから、今の時期に採用を増やすとか、あるいは待遇を幾分良くしたからといって、良い先生が集まるという状況にはないという現実を十分認識すべきだと思います。

○野依座長 ありがとうございました。

○浅利委員 再生会議はいろいろ重要な課題を扱っていすまけれども、最も重要なものが道徳教育、徳育の強化だと思うんです。そこのところはどんなことがあってもすべての課題の上に乗せて強調したいんです。最近、中教審などで徳育問題でぼけた発言が出ていますが、再生会議はやはり貫く。

 それから、教育改革国民会議のとき、中間答申を曽野綾子委員に書いてもらったんですね。やはり文章力があるから大変いいものができたんですね。

 私が教育関係の委員になったときに亡き城山三郎、それから塩野七生なんかがみんな徳育のことを言うんです。私は教科書の問題でいろいろ議論があるようですけれど、一流の作家たちが集まって、物語をつくってくれて、それを本にして教科書にして、子供たちに教えたい。最近も勝つことだけにこだわった親子が事件を起こしましたね。だから、やはりモラルの教育というのは絶対の課題としてやりたいと思っておりますので、一生懸命やらせていただきます。


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2007年12月03日(月) 19:07:58 Modified by ID:Su1KRnhZfQ




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