19年10月23日 総会 議事録８
議事録１ ２ ３ ４ ５ ６ ７ ＞８ ９ １０ １１ １２ １３ １４ １５
○野依座長 どうもありがとうございました。それでは、今の点につきましてご議論いただきたいと思います。できれば論点メモを参考にご発言いただければと思います。３点ございますが、まず小中一貫教育についていかがでございましょうか。 張委員、どうぞ。
○張委員 以前、第二分科会だったと思いますけれども、教育再生会議に早稲田の安彦先生をお呼びして脳の発達の話を聞いたときに出たんですけれども、子供の身体的、精神的成長が以前より早まっていて、中学１年生ごろだった思春期というのが今、小学校５年生ぐらいになっているということでございました。かつては適切であった小学校と中学校の区分が子供の成長に適合しなくなっているという可能性がありまして、それが一部の地域での小中連携や小中一貫の取り組みにつながっているのだろう。
実際、私の手元にある資料でも、これは呉市の資料ですけれども、学年別問題行動発生率というのは４年生まではほとんどなくて、５年生、６年生で出てきて、そこから増えております。
安彦先生は中学校１年生を小学校５年生、６年生と一緒にするとお兄ちゃんという感じで下級生を庇護するというか、保護するというか、そういう感じが生まれてうまくいくんだよ、こういう話もしておられました。
そういう意味で、最も重要なのは義務教育の９年間全体を通して子供の成長に適合した体系的なカリキュラム編成を行って、小学校と中学校が相互に連携することではないか、こう思っております。
現在、各地で色々と行われている４−３−２制とか５−４制とか４−５制などの地域独自の取り組みを一層促進するということが重要であり、このために国は、より簡便な手続きで小中連携を可能にするような制度の整備が必要だということ。
それから、国としてはいろいろなトライの成果を時間をかけてしっかり検証して、最終的には国のスタンダードをつくるとか、あるいは全国にきちっとこういうやり方で、こんな成果がありますと知らせるというふうにするのがいいのではないか。
○野依座長 各国の状況はどうなっているんですか。９年一貫とか。アメリカなんかでは10年制とかいろいろありますね。
○山中副室長 国によっていろいろ違いますけれど、アメリカなんかですと州によって違い、４−４−４制などが今一番多いようですが、いろいろな形で州によって取り組まれているというのがあります。他では、ドイツなどは小学校といいますか、初等は４年間で、あと中等教育が 10歳から始まるとか、国によって初等と中等教育の分け方がいろいろあります。
○野依座長 いろいろあるんですね。では、門川委員。
○門川委員 ありがとうございます。この課題を取り上げていただいて、本当に心強く思っています。
昨年は東京で、今年は京都で小中一貫教育全国サミットを開催し、京都では、北海道から沖縄まで約 3,000人の方が集まられました。山谷先生にも川勝委員にもご参画いただいたのですが、全国で多くの積極的な取り組みが、今の張委員のご指摘通り、できてきております。
論点メモであえて言えば、案の�△任呂覆い�と思うんですが、今の段階で５−４制、あるいは４−５制を全国一律にするということではなしに、いろいろな取り組みの実践を進めていって検証していったらいいのではないかと思っています。先ずは、小・中を一貫した目標を作る。そして、カリキュラムを統一していく。例えば、今日、「学びのつながりからみる小中連携」という京都市の資料を持ってきたんですが、算数と数学のカリキュラムをいかに系統化して統一していくか。そういうことが１つあります。それから指導形態指導の継続性を図っていくということが非常に大事です、こうしたことによって、中１ギャップというものがなくなっていく、そのように思います。
それで、小中一貫教育全国サミットで小・中の９年間を一体的な運営の学校で学ぶ義務教育学校制度を法整備してほしいということをアピールしております。なぜかといいますと、例えば教員組織ですが、小学校と中学校とは法令上は違いますので、現状では、校長先生が兼務するという形になり、小学校の先生が中学校に教えにいく、中学校の先生が小学校に教えにいく場合も、兼務という形になる。
それから、一貫校では１年生から９年生という位置づけですが、小学校６年でいったん卒業して、中学に入学するということをしなければならない。あるいは学校運営協議会を設置するにも、法的には小学校と中学校で別に設置しなければならない。予算も小学校費と中学校費では予算の費目が別になっている。いろいろな工夫はしていますが、こうした制約があります。地方の実践がより柔軟にできるような法整備や条件整備をぜひお願いしたい。
そして、４−３−２制でやっていくのがいいのか、５−４制がいいのか、京都市でもブロックによって違いがあります。そうしたいろいろな実践を検証をしながら、もう少し時間をかけてよりよいものに全国統一していくという時期があるかもしれません。地方のいろいろな実践を促進するような法の枠組みをつくってほしい。以上です。
○野依座長 では、葛西委員どうぞ。
○葛西委員 小中一貫、６−３−３−４制の見直しについて、多様な取り組みをするというのは大変いいことですし、組み合わせはいろいろあると思います。その際には、例えば学校を転校するときの、学校間の流動性や互換性をいかに担保するかということを十分に考えておく必要があると思います。
また、既存の学校施設を変えなくてはいけないということになったときには、当然お金がかかります。その時に、例えば小中一貫というのを、学校はそれぞれ別々の施設のままでソフト的に対応するような形はあり得るのではないかと思うんです。多様化するためには、そういったことも考慮しながら、現実的かつフレキシビリティの高い形がとれることが必要ではないかと思います。
議事録１ ２ ３ ４ ５ ６ ７ ＞８ ９ １０ １１ １２ １３ １４ １５
○野依座長 どうもありがとうございました。それでは、今の点につきましてご議論いただきたいと思います。できれば論点メモを参考にご発言いただければと思います。３点ございますが、まず小中一貫教育についていかがでございましょうか。 張委員、どうぞ。
○張委員 以前、第二分科会だったと思いますけれども、教育再生会議に早稲田の安彦先生をお呼びして脳の発達の話を聞いたときに出たんですけれども、子供の身体的、精神的成長が以前より早まっていて、中学１年生ごろだった思春期というのが今、小学校５年生ぐらいになっているということでございました。かつては適切であった小学校と中学校の区分が子供の成長に適合しなくなっているという可能性がありまして、それが一部の地域での小中連携や小中一貫の取り組みにつながっているのだろう。
実際、私の手元にある資料でも、これは呉市の資料ですけれども、学年別問題行動発生率というのは４年生まではほとんどなくて、５年生、６年生で出てきて、そこから増えております。
安彦先生は中学校１年生を小学校５年生、６年生と一緒にするとお兄ちゃんという感じで下級生を庇護するというか、保護するというか、そういう感じが生まれてうまくいくんだよ、こういう話もしておられました。
そういう意味で、最も重要なのは義務教育の９年間全体を通して子供の成長に適合した体系的なカリキュラム編成を行って、小学校と中学校が相互に連携することではないか、こう思っております。
現在、各地で色々と行われている４−３−２制とか５−４制とか４−５制などの地域独自の取り組みを一層促進するということが重要であり、このために国は、より簡便な手続きで小中連携を可能にするような制度の整備が必要だということ。
それから、国としてはいろいろなトライの成果を時間をかけてしっかり検証して、最終的には国のスタンダードをつくるとか、あるいは全国にきちっとこういうやり方で、こんな成果がありますと知らせるというふうにするのがいいのではないか。
○野依座長 各国の状況はどうなっているんですか。９年一貫とか。アメリカなんかでは10年制とかいろいろありますね。
○山中副室長 国によっていろいろ違いますけれど、アメリカなんかですと州によって違い、４−４−４制などが今一番多いようですが、いろいろな形で州によって取り組まれているというのがあります。他では、ドイツなどは小学校といいますか、初等は４年間で、あと中等教育が 10歳から始まるとか、国によって初等と中等教育の分け方がいろいろあります。
○野依座長 いろいろあるんですね。では、門川委員。
○門川委員 ありがとうございます。この課題を取り上げていただいて、本当に心強く思っています。
昨年は東京で、今年は京都で小中一貫教育全国サミットを開催し、京都では、北海道から沖縄まで約 3,000人の方が集まられました。山谷先生にも川勝委員にもご参画いただいたのですが、全国で多くの積極的な取り組みが、今の張委員のご指摘通り、できてきております。
論点メモであえて言えば、案の�△任呂覆い�と思うんですが、今の段階で５−４制、あるいは４−５制を全国一律にするということではなしに、いろいろな取り組みの実践を進めていって検証していったらいいのではないかと思っています。先ずは、小・中を一貫した目標を作る。そして、カリキュラムを統一していく。例えば、今日、「学びのつながりからみる小中連携」という京都市の資料を持ってきたんですが、算数と数学のカリキュラムをいかに系統化して統一していくか。そういうことが１つあります。それから指導形態指導の継続性を図っていくということが非常に大事です、こうしたことによって、中１ギャップというものがなくなっていく、そのように思います。
それで、小中一貫教育全国サミットで小・中の９年間を一体的な運営の学校で学ぶ義務教育学校制度を法整備してほしいということをアピールしております。なぜかといいますと、例えば教員組織ですが、小学校と中学校とは法令上は違いますので、現状では、校長先生が兼務するという形になり、小学校の先生が中学校に教えにいく、中学校の先生が小学校に教えにいく場合も、兼務という形になる。
それから、一貫校では１年生から９年生という位置づけですが、小学校６年でいったん卒業して、中学に入学するということをしなければならない。あるいは学校運営協議会を設置するにも、法的には小学校と中学校で別に設置しなければならない。予算も小学校費と中学校費では予算の費目が別になっている。いろいろな工夫はしていますが、こうした制約があります。地方の実践がより柔軟にできるような法整備や条件整備をぜひお願いしたい。
そして、４−３−２制でやっていくのがいいのか、５−４制がいいのか、京都市でもブロックによって違いがあります。そうしたいろいろな実践を検証をしながら、もう少し時間をかけてよりよいものに全国統一していくという時期があるかもしれません。地方のいろいろな実践を促進するような法の枠組みをつくってほしい。以上です。
○野依座長 では、葛西委員どうぞ。
○葛西委員 小中一貫、６−３−３−４制の見直しについて、多様な取り組みをするというのは大変いいことですし、組み合わせはいろいろあると思います。その際には、例えば学校を転校するときの、学校間の流動性や互換性をいかに担保するかということを十分に考えておく必要があると思います。
また、既存の学校施設を変えなくてはいけないということになったときには、当然お金がかかります。その時に、例えば小中一貫というのを、学校はそれぞれ別々の施設のままでソフト的に対応するような形はあり得るのではないかと思うんです。多様化するためには、そういったことも考慮しながら、現実的かつフレキシビリティの高い形がとれることが必要ではないかと思います。
議事録１ ２ ３ ４ ５ ６ ７ ＞８ ９ １０ １１ １２ １３ １４ １５
2007年12月03日(月) 18:56:47 Modified by ID:Su1KRnhZfQ