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地震の時どうするか(ウクライナ)


ウクライナ文化情報政策省戦略広報情報安全センターは開戦前夜の2022年2月16日に、民間防衛ブックレットを改訂するとともに、追加コンテンツ(ウクライナ語・英語・ロシア語)をウェブ掲載、順次更新を行っている。

以下は、2023/02/06公開の「Що робити під час землетрусуWhat to do during the earthquake, 地震の時どうするか)の訳である。


地震の時どうするか




地震は防ぐことも、止めることもできない。ただし、予測に基づいて、当局は多くの場合、潜在的な脅威について広報できる。地震の脅威についての警告の場合、あるいは地震がすでに始まっている場合は、迅速に、しかし落ち着いて、自信を持って、パニックにならずに行動する必要がある。

事前に地震の警報が出たら:

  • 家を出る前に、暖房器具とガスをオフにする。ストーブが燃えている場合は、消す。
  • 重いものや大きなものを床に置く。落下する可能性のあるものを固定する。
  • ラジオで公式情報と手順についての指示を聞く。ネットワークが過負荷にならないように、電話を不必要に使用しないこと。
  • 家に家族といた場合は、まず子供やお年寄りの着替えや荷造りを手伝い、次に自分で荷物をまとめて非常用スーツケースを持っていくか、最も必要なものをすばやく選ぶ。証明書類・保険証書塁、着替え、少量の食料、飲料水、懐中電灯、ラジオなど。
  • 冷静にして、脅威について隣人に警告し、子供、妊婦、高齢者、および自分自身の世話をすることができないすべての人を助ける。
  • 地震が起きたときの行動を子供たちに説明する。避難する場合は、子供のリュックサックと衣類のポケットに、名前、生年月日、自宅住所、目的地、保護者の名前と連絡先を記載したラベルを付ける。 このメモをいつ、どのように使用するかを子供に説明する。
  • 集合住宅を出る。 路上では、広場、広い通り、公園、運動場、未開発地域の方向に、できるだけ早く建物から離れる。


地震が起きてしまったら:
  • 震動が続く間は隠れる。窓から離れた場所や、家具やその他の重い物が落下する危険の少ない場所にすばやく移動する。
    頑丈なテーブル、ベッドの下、メインの壁や柱の近くに隠れるのがベストである。キッチンに隠れている間は、吊るしたキャビネットや大型の家庭用機器に注意する。 寝室に隠れている場合は、枕や毛布で頭を覆うと、窓や鏡が壊れた場合の怪我を防げる。
    懐中電灯があれば、停電してもちゃんと行動できる。ただし、懐中電灯の代わりになり、コミュニケーションの手段や情報源にもなる携帯電話を手元に置いておくことを推奨する。
  • 瓦礫の下敷きになっても、慌てない。 状況を調べる。脱出するのに役立つ行動計画に従う。
    まずは助けを呼ぶ。誰かが聞いてくれた場合は、閉塞が解消されるまで待つ。誰にも聞こえない場合は、自力脱出を試みる。ただし、突然の動きは避ける。
    状況を調べる。何の下敷きになったか?可能なら、手足を動かせるようにして、閉塞している瓦礫の分解を始める。ただし、瓦礫全体を支えている部分には触れないように。自力で対処できない場合は、あきらめずに自分がそこにいることを誰に知らせ、あきらめずに助けを待つ。電話をかけたり、大声で叫んだり、パイプで叩いたりする。
  • 最初の震動がおさまるのを待つ。震動がおさまっても、危険が終わったわけではなく、ガラスの破片やその他の物で怪我をする危険性があることを忘れずに、慎重に隠れていた場所を離れる。足を痛めないように靴を履く。
  • 避難の準備をする。屋内と玄関のドアを開け、窓を開けて塞がないようにし、いつでも外へ出られるようにする。電化製品、ガスコンロ、オーブンがある場合はオフにする。
  • 必要に応じて避難する。この判断には隣人に頼らないでこと。まず第一に、ラジオ、テレビ、公式ウェブサイト、メディアなどの公式メッセージに耳を傾ける。地震の震源地はどこか、居住している市や地区は危険かどうか、避難が発表されているかどうかなど。 家にいるのが安全だと判断したら、家に留まる。


避難することに決めた場合:
  1. ガス、水道、電気を止める。
  2. 証明書類・保険証書塁、少量の食料、水、薬など、最も必要なものを持つ。
  3. 避難時は、エレベーターを使用しない。 徒歩で外へ出る。迅速かつ慎重に外へ出る。特に階下に行かなければならない場合は、壁に背を向ける。
  4. 家族親戚が安全かどうか調べる。彼らが無事であることを確認した後、年配の隣人、障害を持つ人々、妊婦、および自分自身の世話をすることができないすべての人を助けること。
  5. 最寄りの集合場所があるか公式チャンネルを確認し、安全な場所に行く。


安全な場所に向かう途中:

ベストな方法は、徒歩移動である。車に乗っている場合は、バルコニー、樹木、その他の落下する可能性のある構造物から離れたルートを通ること。震動が繰り返し起きている間は、停止し、ドアを開けて、震動が止まるまで車内にとどまる。橋、陸橋、送電線の下で立ち止まらず、バルコニー、軒先、樹木から離れる。


安全な場所まで歩いている場合:
  • 狭く雑然とした通りを避け、広い通りや広場を歩き、崩れそうな壁に注意し、塔、鐘楼、貯水池から離れる。
  • 危険な場所では、バックパックを頭の上に持つ。怪我を防げる。
  • 地面に落ちている可能性のある危険な物体 (電線、壊れた窓、壊れた板など) に注意する。
  • 炉に近づいたり、ダム、川、海辺、湖岸の近くに隠れたりしない。
  • 自分の身を守れない人(子供、妊婦、障害者、高齢者)を助けようとすること。
  • 危険にさらされている人を見かけたら、救助隊員または救急車を呼び、可能であれば、彼らが向かっている間に応急処置をする。人が閉じ込められた場合 (その状況で可能であれば)他の人と協力して、脱出させる。


安全な場所に到着し、危険が収まった場合:
  1. 落ち着いて、地震で心的外傷を負った子供や個人を慰める。
  2. 災害の影響を調べる。必要に応じて医師の診察を受ける。元気な場合は、可能であれば負傷者を助け、困っている人のために救急隊を呼ぶ。
  3. 家が被害を受け、近くに避難できる家族親戚がいない場合、避難センターが仮設住宅を提供する。滞在先を見つけたら、被災者を支援している組織の連絡先情報を地元当局から入手して、連絡する。
  4. 家に損傷がなくても、帰宅する際は十分に注意する。 余震、ガス漏れ、電線の破損、ガラスが割れるなどの可能性がある。
  5. 安全が確認できるまで、直火、暖房器具、ガスストーブの使用は避ける。
  6. 脅威の状況に関する地方自治体からの最新情報や発表について常に最新情報を入手する。


なお、このガイドのみイラストはいつものOleksandr Grekhovではなく、素材画像である。このため、日本ぽい地震イラストとなっていると思われる。






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