〜悪の組織が企てた世界征服のための作戦を分類・研究。その傾向と対策、失敗原因、組織の問題点などを探ります。

≪第29話「電気怪人クラゲダール」トップページ第31話「死斗!ありくい魔人アリガバリ」≫

目次
  1. 作戦の概要
    1. 実行組織名
    2. 作戦種別
    3. 作戦名
    4. 作戦内容
    5. 実行結果
  2. 登場怪人など
  3. ストーリー
  4. 作戦レビュー
  5. その他考察

作戦の概要

実行組織名
ショッカー
作戦種別
新技術強奪、敵抹殺、拉致・誘拐
作戦名
不明
作戦内容
古代の化石から蘇らせた三葉虫の化石と改造人間を融合させ吸血化させて人を襲わせること。さらに三葉虫を量産化して世界中で同様の作戦を展開すること。
実行結果
怪人の実用化は成功し化石から怪人化する技術はショッカーに導入することができたが、ザンブロンゾ自体は仮面ライダー一行の抹殺作戦に投入したために返り討ちに会い、海外展開も行えず失敗。

登場怪人など

ザンブロンゾ

千八百万年前に生息していた三葉虫の化石を蘇らせたうえあらかじめ三葉虫型に改造された怪人と血液を入れ替えることで、普段は三葉虫の姿で人間の血を吸うことで大きくなり怪人化する能力を獲得した。というよりも人間のかわりに三葉虫が本体になったように思う。胸のうろこは、剥ぎ取って手裏剣になる。剥ぎ取った箇所は結構痛々しい。また隠し技として毒液を吐く。三葉虫体に戻ると小さいので小さな箱に隠して海外へ輸送することも容易。ザンブロンゾに吸血された人間は、毒液の影響か意識を回復しないまたは動けても反応がなくなり廃人のようになってしまい解毒剤が必要。戦闘スタイルは一撃離脱型で長時間の活動には向かないと思われる。
ザンブロンゾ
※「仮面ライダー」第30話より

ショッカー工作員

ザンブロンゾの三葉虫体はしょせん節足動物のため知能が低く、作戦遂行には人間のサポートが必要となる。この工作員は直接ショッカー首領から指示を受けていたところを見ると親衛隊や諜報部の一員か、または服装から中東から連れてきたゾル大佐の部下だったかのいずれかと考えられる。最後はザンブロンゾを怪人体にするべく自分の血を吸わせ組織への献身ぶりを見せたが、そのために死亡したと思われる。
ショッカー工作員
※「仮面ライダー」第30話より

ストーリー

太古の三葉虫の化石を蘇らせる研究を行う志村博士は、ついに研究に成功する。しかしかねてからこの研究に着目し狙っていたショッカーは志村博士の自宅の地下に秘密基地を建設し、部屋には監視カメラを仕掛けていた。蘇らせた三葉虫と怪人の血を入れ替えて三葉虫を怪人化することに成功するショッカー。ショッカーは吸血怪人を作り出して人を襲わせて狂わせ世界征服を企んでいた。
突然博士の部屋の壁が左右に開き、中からショッカーの戦斗員が現れ博士を地下へと拉致する。秘密基地にはゾル大佐が待ち構えており、さらに三葉虫を生き返らせるよう要求。なかなか承諾しない博士の目の前でザンブロンゾに妻なつ江を襲わせ脅迫する。

五郎と滝の目の前に現れるショッカー戦斗員と怪人。滝はなんとかショッカーを撃退するが、立花レーシングチームではマリが三葉虫に血を吸われて倒れてしまう。TRCに残された怪人のうろこを調査するため、大学へ向かう一文字の前に現れ襲い掛かるショッカー怪人。変身!! しかし、ザンブロンゾは三葉虫の姿に戻り仮面ライダーをやり過ごす。
大学での調査の結果は、昔地球にいた生物のものであった。それを聞き、新聞に載っていた古代の生物を蘇らせる研究について思い出す五郎。一文字は志村博士を訪ね、蘇った三葉虫を見せてほしいと頼むが城北大学へ貸し出して手元にないと答える博士。怪人ザンブロンゾは志村博士を脅し自分はカーテンの後ろに隠れていた。怪人の気配を感じ、怪しむ一文字だったが、志村博士の身を案じ筆談で博士が脅迫を受けていることを確認、さらに城北大学へ三葉虫が貸し出されていないことを確認する一文字は、滝と共に再び志村宅へと向かう。新しい三葉虫を蘇らせることに成功した志村は用済みと殺されそうになるが、それを見越していた志村は、ゾル大佐に三葉虫の寿命を短くしていることを告げ、取引しようとする。歯噛みするゾル大佐。

志村宅に到着した滝と一文字は、壁に隙間があることを発見。だが地下アジトはすでに放棄されていた。縛られたまま残されていた志村一家をアジトから救出するも、仕掛けられた爆弾が爆発、ショッカー秘密基地は破壊される。
国外へ三葉虫を持ち出そうとするショッカーを追う一文字。変身!!羽田空港へ先回りして待ち伏せる仮面ライダー。
工作員はライダーに追い詰められ、自分の血を飲ませてザンブロンゾを怪人化する。ザンブロンゾは形勢不利になり、隠し技として口から毒液を吐くが仮面ライダーにあっさりと避けられ、ライダーキックで倒される。
怪人は元の化石に戻り、志村博士の作った解毒剤でマリや博士の妻は正気付いた。志村宅でささやかなパーティを催す博士とTRCの一行。だが一文字はパーティには参加せず、今日もショッカーの野望を阻止すべく一人疾走するのであった。

作戦レビュー

古代の生物の三葉虫を戦力にするべくかなり周到に長期間にわたり行われた作戦であり、博士の地下にアジトを建設するなどさぞ困難だったことだろう。自宅の壁がいきなり割れて黒づくめの男が現れ、そして自宅地下にいつの間にかアジトが建設されたことを知った志村博士の心中はいかばかりだったろうか。この志村博士は自宅で研究を行うような独立向上心の強い男でありゾル大佐相手に堂々と交渉を行うが、ただ一つ誤算だったのはしょせんショッカー怪人は使い捨ての戦力で多少寿命が短くても何も困らなかった事と、長期間にわたるスパイ活動で研究内容の大半を入手していたのか、ゾル大佐の怒りを買った志村博士はアジトの爆破と一緒に始末される寸前であった。
今回のショッカーの作戦は、ザンブロンゾの量産化・海外派遣と同時進行で仮面ライダーの抹殺作戦に中途半端に投入したことと、ショッカーを恐れない志村博士と一文字を接触させたことによって仮面ライダーに作戦が知られることとなり返り討ちにあってしまったことが敗因であるが、化石を蘇らせて怪人化するという最低限度の成果は得られており、失敗続きであったショッカー日本支部の作戦の中ではまだマシな結果だったと言える。

その他考察

  • 我々の世界では三葉虫はカンブリア紀からペルム紀まで、おおむね5億4千年前〜2億5千年前の時代の生物であり、千8百万年前はとっくの昔に絶滅していたはずであるが、仮面ライダーの世界では三葉虫は新生代の生物だったのか、それとも古生代から絶滅を免れた種が実はあったのかのいずれかであろう。
  • 化石を蘇らせる技術はヒトデンジャーにすでに適用されており、開発時期が近いことからも志村博士の研究の途中経過をスパイして流用した可能性がある。


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