その右腕で縋れるか?◆CDIQhFfRUg

 
「……遅いわよ」

 と吐き捨てる。
 放送で呼ばれた「君を前前前世から探している僕」という名前に、彼女はそう言って怒った。
 彼女――遅いわよと怒る君にとってその死は、もうすでに感じ取って、悲しみ切った事柄だったから。
 涙はとうに枯れていた。
 ただ胸に果てしない苦しみがわだかまっている。
 だから彼女は、ただ怒ることしかできない。

「ホント……遅いわよ」

 そんな彼女の後ろを、ロボットが一人、ゆっくりと従うように歩く。
 ぎしぎしと体をきしませながら、彼女が手に持つ白い花を追うように歩く。
 言葉を認識できるそのロボット、K-5は、彼女が呟いた「遅い」の意味を勘違いし、歩く速度を少し上げた。
 ビルが立ち並ぶアスファルトの市街地。
 生きているモノ以外誰も居ない世界で、足音の変化はとてもよく分かってしまう。
 淡々としたテンポの進行を乱すそのソフランに、少女は余計に苛立った。

 この馬鹿、と叱ろうとして、後ろを振り返って。

 遠目にこちらに静かに走り寄ってくる人影が見えた。

「……襲うわよ、K-5」

 なので、言おうとした言葉を撤回して、彼女はK-5に命令をする。
 すべてを苦しめるように言う。
 深い海の底に沈んだまま浮き上がれなくなった少女は、自分が一番息苦しい存在ではなくなるために、そうするしかなかった。


▼▽▼▽
 
 
 声をかけようとしたはずが、目の前に銀色が迫っていた。
 距離は、10メートルはあったはずだった。
 銀色の顔をしたそれがアスファルトを蹴る音は確かに聞こえたが、その速度は想定していなかった。
 想定していなかったが、「右腕」は縋り付いた。

「くっ――ぁああああああッ!!?」

 僕は、自分の反応速度に驚きながら、K-5の突進と共に放たれたラリアットを「右腕」で上にかちあげる。
 銀と銀がぶつかり、交わる。
 瞬間的視線の交錯。
 一拍。
 僕を見るK-5の瞳から、僕は彼の想いをダイレクトに受け取る。
 「ただ、彼女のために」
 僕はその感情を知って、推測を確信に変えた。

「やっぱり……君たちなのか」

 歩道橋で自らの方針を決めた後、遠くのビルから聞こえた爆発音。放送の直前くらいの時間には、レプリカの僕はその現場にたどり着いていた。
 そこで見つけた、死体、死体、死体。
 悲惨な爆発跡に打ち捨てられるように転がっていたそれらを行ったのがいったい誰なのかを、僕は探していた。
 死体には、まだ熱が感じられたから。犯人はそう遠くには行っていないと思って。

「君たちが、あれをやったのか!」

 K-5は答えず、その鋼の体が45度回転し、背中に背負われていた無骨な機銃の銃口が僕を捉える。
 僕はその口が火を放つまえに口火を切った、同時に「右腕」が振るわれた。
 同時に視界が暗転。
   何故?
 理解する前に視界が開け、銃が 数メートル先の空中へ殴り飛ばされている。
 ここで理解する。
 そうか。僕の「右腕」は僕の意思とは無関係に、僕を守るために動く。
 それは僕の機能を削って行われる。

「そうよ」

 少女の声がした。続けて舌打ちの音が聞こえた。
 なおも向かってくるK-5と「右腕」で格闘しながら、僕は少女の方をちらりと見る。
 少女は、怒っていた。

「あのビルの死体のことでしょ。そうよ、私がそいつに命じたの。爆発は不可抗力だけどね」
「何で……」
「なによ。怒ってるの? 知り合いでも居たの。なら、ご愁傷様ね。もう生きてるそれには会えないわ」
「それは、違う、僕は……僕を知っている人は、きっとどこにもいない」
「はぁ? なら何で怒るのよ」

 少女は不快な顔をした。

「知らない人の死に怒るなんて、あなたヒーロー気取り?」
「……僕は……僕にも…………分からない」
「……は?」

 僕は「右腕」でK-5の正拳突きを受け止めながら、少女の問いに素直に返答した。
 そう、実際僕にも分からなかった。
 理屈が合わない。僕は誰かに存在を認めてもらいたいだけで、人を殺した参加者をとがめようなんて気持ちはなかったはずだ。
 でも何故か、これをやった参加者を、探さないといけないという気持ちになって。
 論理が通らない。『君たちが、あれをやったのか!』どうしていま、声を荒げてしまったのか。
 分からない。分からない。分からない。
 僕は僕が分からない。
 でも――それでも。

「でも、……当たり前じゃないのか」

 「右腕」で、K-5の肩をつかむ。そのまま、力任せに押し倒す。
 僕の体からエネルギーのようなものが一気に失われていくのがわかる。
 それと引き換えに、「右腕」が力をさらに増している。

「人間、なら。当たり前じゃ、ないのか。
 止めなきゃって、思うのは……当たり前なんじゃ、ないのか!」

 僕は人間のレプリカで、つまり正しい人間じゃない。
 正規品じゃない、贋作。
 でもだからと言って、人間と同じ感情を持てないわけじゃないみたいだった。
 それが、失くしてしまったと思っていたものなのかどうかは、分からないけれど。
 怒っているでもなく、悲しんでいるでもなく、義憤に駆られているでもなく、ただ、ただ、止めたいと。
 何が何だか分からないまま、言語化できない気持ちのまま、前へ進んでゆくこの感覚を、心のようなものが覚えていた。

「僕は、君を止める!」
「K-5! こいつを殺せ!」

 少女は僕の恫喝に臆し、耐えきれない顔で叫んで、大事そうに持っていた白い花を高く掲げた。
 ぎぎぎぎぎ。
 ぎぎぎぎぎぎぎぎ
 K-5はその花を見ると、息を吹き返したかのように力を増して、僕の全力の「右腕」を押し戻す。
 白い花を見ていた。僕はそれを、しっかりと見ている。次の行動は、早かった。

「それ、か……ッ!!」
「な、や、やめてっ」

 K-5を無視して少女に飛びつき、追いすがる。必死に「右腕」を伸ばす。
 少女に戦闘能力はない。すぐに捕まえられる。

 僕は、少女の白い花を奪って――握りつぶした。

「ああっ!」
「これで、ロボットを操っていたんだな」
「あ、あああ。ああああ」
「もうこれで、君に、抵抗のすべはない」
「あ……」

 花弁を散らした花を見て、気の抜けた声だけを、少女は断続的に出した。
 そしてK-5は――地面を這うように動き、その花びらを拾い集めるような動作を、繰り返す。
 K-5はそれを繰り返す。
 彼はもう、それ以外の行動を取らないだろう。
 目と目が合ったときに、彼が「少女」のために動いていることを僕は把握していた、
 でも、それが「少女」でなく、「白い花の少女」なのであれば、
 ただの「少女」に戻った少女には、もうロボットを操るすべがない。

「なん、なのよ」
「……何だろうと、人を襲うのはダメだ。ましてや、ロボットを操って襲わせるなんて、なおさらダメだ。
 こん、なの。見てらんないってば。本当に。
 ああ――つ、か、れた。君も、疲れたんじゃないか」
「当たり前よ……」

 そして少女も僕も、まるで鏡写しのように、どちらも消耗していて、ひどい顔をしていた。
 身体中から力が抜ける――どちらともなく、地面に倒れこんだ。

「……ねえ、どうして、奪われて、ばっかりなの」

 少女が、観念したかのように話し始めた。

「どうして私がこんな思いをしなくちゃならないの。どうして私がこんなに苦しまなきゃいけないの。
 好きなひとも。怒る手段も奪われて、ねえ、私に、何が残るのよ。何が、出来るのよ。何もないしか、無いじゃない」
「だからって他の人から奪ったら、君は君から奪った人と、同じじゃないか。
 そんな模倣は、最悪だ。その連鎖だけは、しちゃいけないことだ」
「そんなの、そんなの。知らないわよ……知りたくないわよ。あなた、やっぱりヒーロー気取りなことを言うのね。
 正論は嫌いだわ。イライラしてるときは特に。女の子がこうしてるときは、黙ってうなずけって話なのよ」
「でも黙れないからこうやって君を止めたわけだからね」
「もう、何なのよもう……」
「僕はただのレプリカだよ」
「……比喩でいいこと言った風にするのも私嫌いだわ」
「好き嫌いがはっきりしてる子は好きだね」
「私の逆張りして楽しいわけ?」
「君があまりにも自暴自棄になってるから引き止めてるだけだ」
「あなたにだけは引き止められたくなかったわ」
「それは残念」
「ぐう、してやったり顔め……」

 譲らない言い合いがそのあとしばらく続いて。

「はぁー」

 と。
 K-5の駆動音だけが響く空間に、少女のため息は大きく反響した。

「もうやだ最悪。めっちゃシリアスに決めたつもりだったのに、ぐだぐだのぐだの助なんですけど」
「僕も放送前はこう、存在証明とか言ってたはずなのに。どうしてこんなことになったのか」
「やっぱりなんの力も才能も持ってない私じゃ、この辺が限界なのかしらね」
「君は持ってるよ」
「何を」
「僕とこれだけ言い合える会話能力とか。言っておくけど僕、頑固な方だからね。張り合える人、なかなかいないんだぜ」
「はぁー……自分で言うなんておかしい人よね。徹頭徹尾」

 乾いた笑い声がした。
 ずっと怒っていた少女のその笑い声に、もう毒気は含まれていない。
 吐き捨てきったのだ。
 レプリカの僕にまっすぐな正しさをぶつけられて、右腕を深海まで伸ばされて、無理やり引きずり上げられてしまった。
 それはもう。昼の太陽が、沁みるくらいに。

「まあ、こんな終わりも悪くないのかしら。
 もしあの人が地獄に居たら、最後に浮気じみたことしてんなよって怒るかもだけど」

 少女はゆっくりと体を起こし、レプリカの僕に笑いかける。

「ありがとう。楽しかったわ」
「待て待てよ。まだ終わりじゃないだろ。君は、まだ生きて……」
「いいえ、ここまでよ」

 僕は、何を言ってるんだと思いながら、そんな彼女に「右腕」を伸ばした。
 何故だかそうしないといけないような気がした。
 頭で考える前の、心の動きだった。
 だが、先ほどの戦いの後遺症が、それ以外の行動を僕に許さなかった。
 自らの機能にダメージを与えながら常人以上のパワーを引き出す「右腕」。
 奇跡の前借りの代償を、僕は否応なく払っている。
 機能の低下。ただ話しているだけの時間でさえ、それは快復を認めなかった、から。

「生きて……生きなきゃ、ダメじゃ……ないか……」
「おやすみなさい。ヒーロー気取りさん。あなたは間違ってないわ。でも」

 視界がかすみ、意識が薄れる。
 体の感覚がなくなり、脳内にスリープモードの文字が浮かぶ。
 嫌だといっても、もう遅く。
 少女は最後に、僕に向けて優しい言葉で。

「遅いのよ、もうね」

 と言った。


▼▽▼▽


 ビルが立ち並ぶアスファルトの市街地。
 生きているモノ以外誰も居ない世界で、――足音の変化はとてもよく分かってしまう。
 すでに、新たな参戦者がこの場所に現れようとしているのを、少女の耳は捉えていた。視界に収めた姿は二人。
 筋骨隆々で背の高い男と、メルヘンな服装の背の低い女のコンビ。

「よお」「こんにちは。早速だけど、死んでくれる?」

 一縷の望みも潰える殺戮宣言に、少女は――怒らなかった。

「ひとつだけお願いがあるの」

 ただ、静かに、お願いをした。

「私はいいわ。やけっぱちで人を襲ったから、報いを受ける覚悟はある。
 でもね、この人とそこのロボットは、別に悪くないの。
 ロボットは私が利用しただけだし、この人は、私のために自分の願いも投げ捨てて、戦ってくれたわ」
「……ふぅん。それで?」
「貴方達も、なにかを願って戦っている人間なのよね。人が願うことの意味を知っている人間なのよね。
 だから、通ると信じてこう言うわ。この人とロボットは、見逃してちょうだい。一度だけでいいから、見逃してあげてほしい」
「そうしないと俺たちに、どんなデメリットがあると?」
「……こうなるわ」

 喉が、乾いていた。緊張で。
 少女は懐に忍び込ませていた、虎の子の一手に手を伸ばす。かみさまにでも縋るように。
 だが――その右手は届かない。
 筋骨隆々の男、チェリーは、そのモーションのおこりを見抜いて、少女に瞬歩で近寄ると、細い手をやすやすと捻りあげていた。

「痛ッ……!!」
「はー。爆弾か」

 懐に無造作に手を突っ込んで取り出したのは小型の爆弾だった。
 愛のバクダン@愛のバクダン。
 愛のなんて枕言葉が付くにはあまりに物騒なその武器は、すべて爆発したわけではなかったのだ。
 少女は、それを交渉材料にしようとした。
 少女にもうほんの少しでも身体能力があれば、その目論見も叶ったかもしれない。

「あら、物騒ね」
「……悪りぃがお嬢ちゃんその2、その願いは聞けねえな」
「理由を……お聞かせ願えるかしらッ……?」
「舐めてんじゃねえよ」

 拳。
 男性の筋力で無造作に、しかしシャープに放たれた拳が、少女がそれを認識する前に少女の鼻にクリーンヒットする。
 それは血しぶきと共に少女の鼻骨を山から谷に変化させた。
 人間の骨格は、あまりにも簡単にゆがんでしまう。
 少女は叫ぶ、ことができなかった――チェリーが、その喉を締め上げたから。
 そして、吊り上げる。ガリレオと同じように。

「ぐぇう……」
「舐めるな。殺し合いを。
 舐めるな、殺すと決めた人間の覚悟をよォ。
 お嬢ちゃん2、お前は偽物だよ。レプリカ以下の偽物だ。くだらん三文芝居を俺とこいつに見せやがって。
 俺たちはな、お遊戯会をしてるんじゃねえんだぞ? 誰がこの場で、殺し合いの場で。死にかけのやつに情けをかけるんだよ。言ってみろよ、おい」
「……チェリーさん」
「分かってる。拷問だろ。でも不要だ。こいつ俺らがこうするのを知ってておちょくって来やがった」
「え? そうなの?」
「目が死んでねえ」

 メルヘンな少女、プリンセスは、チェリーに吊り上げられた少女、ブサイク面(にされた)その顔を見上げる。
 瞳を見つめる。そして確かに、と頷く。ガリレオと違って、少女は恐怖していなかった。
 ただ、達観したかのようなその瞳が、上から二人を見下ろしていた。
 ああ、とプリンセスは気付く。

「確かにこれは――ムカつきますね」
「な? だろ?」
「こんなにも負けているのに。勝った気でいるところが、特にムカついて、仕方がないです」
「――――はは。だかいところからみおろすの、はは、わるくなイわね」

 殺人者たちを前に。少女は勝ち誇った。

「まあ、むりよね。おごってしまったじてんで、わたしには きせきはもうおごせないの、わかってだ。
 でもぜんせのおこないがよかったのかなあ? そこそこすぐわれちゃったのよねわたし?
 ふふっ、だからすくわれないあなだたちが、こっげいにみえるのよ。
 いのってるわ。のろってるわ。あなただちが、だれにもすくわれないごとを。
 あなたたちの歌が、さいあくのがたちでおわることを、ねぇ。じごくのそこからみていてあげる。はははっ――」
「もういい。鳴くな」

 ぼきり。
 あっけない音がして。
 ぶきっちょな笑い方で二人を最後まで逆撫でしたそれは、今世を終えることとなった。


【遅いよと怒る君@前前前世(RADWIMPS) 死亡】


「で、どうするの?」
「こいつらも殺すに決まってんだろ。今のを見る限りじゃ、大したものも出てこねえしな」
「同意ね」
「まあ、持ってけるものは以ってこうぜ。例えばこの爆弾もそうだし……あれなんかも良さそうだ」

 チェリーが指差した先には、銀色の右腕があった。
 二人に向けて拳を固め、震えている銀色の右腕があった。
 それは使用者の意思の有無にかかわらず、最適な行動を選択しようと、していた。
 だが――それだけだった。

 
【2-名/馬/一日目/14時】

【わたし@M(プリンセスプリンセス)】
【容姿】女性、18歳、髪型はショート
【出典媒体】上記妄想(探しても媒体が見つかりませんでした)
【状態】あなたを忘れる(くらいなら誰かを殺す)勇気
【装備】割れたハート型のナイフ
【道具】支給品一式、???
【思考】あなたともう一度会うために、全ての星(参加者)を森(冥府)へ返す。
【備考】
※正しくは「わたし」では無く「私」です。書き終えた後に気付きました。
※でもそのまま行きます。

【愛してるの響きだけで強くなれる僕@チェリー(スピッツ)】
【容姿】男性、ムキムキ、修羅
【出典媒体】歌詞
【状態】殺気
【装備】なし(身一つで戦えるので)
【道具】支給品一式、???
【思考】いつかまたこの場所で君と巡り合いたい
【備考】


 ▼▽▼▽


 ただ歌われる、だけならば。すべての願いが叶うこともある。
 ――ただ歌われる、だけならば。誰もが物語のように、盛り上がり、盛り下がりを繰り返し、正しいエンドマークへとたどり着くこともある。
 けれど、いま彼らはそうではない。彼らはただ歌われるだけではなくなってしまった。
 自ら、自らが望むエンドマークへ歩まなければいけなくなった。

 それは夢のつづきであり、現実のはじまりでもある。

 だから、たどり着けないものもあらわれる。
 これは、それだけの話。

「……」

 スリープモードが、解除され。
 あるレプリカの青年が目をあけると、血だまりが周りに広がっていた。
 バイタルサインはオールレッド。脳が意識より先に理解していた。眠っている間に、殺されたようだった。

 ちらりと、辺りを見回せば。
 助けようとした少女も死んでいたし。
 壊れた白い花を元に戻そうとしつづけていたロボットは壊れていたし。

 自分の銀の腕は、根元から引きちぎられていた。

「……」

 失敗したな、という思いが、半分くらいあった。
 まだまだ生きたいという生命への欲望が、これは失敗だ、これは失敗だ、僕の罪は、僕の罪は何だと叫んでいた。
 でも残り半分は、なんだろうか。
 言葉にはできないけれど、満たされているなにかが、僕のもう半分だった。

 だって、手を伸ばしてくれていたから。
 僕の知らない誰かのために人を殺した少女が。きっと僕より手をつなぎたい人がいただろう、少女が。
 最期に僕を認めてくれたかのように、僕の方に手を伸ばしてくれていたから。

「ああ――」

 それでも。やっぱり失敗だなと僕は思う。
 だって、なあ、そうだろう?

「……その手を、僕も、握りたかったなあ」

 死んでしまったら、そんな簡単なことも、できないんだから。
 もう二度と。


【僕@レプリカ(坂本真綾) 死亡】
【ロボットなのに不倫したロボット@DAYS (FLOW) 死亡】

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