無題17 ◆9zqLdn6d2Y


 物語の主役と云えばわたし。
 冗談でも比喩でも無くて自分の人生。つまり物語の主役はわたしである。
 ちょっと気取った言い方だけど、なんだか小説みたいな表現の仕方でちょっとお気に入りです。
 
 でも普段はこんなこと言いませんよ?
 不思議ちゃんみたいで友達から嫌われそう……。でも、わたしにも大切な人がいました。

「……そっか。今はもう……」

 ふと右側へ自然と顔が動いていました。そこに誰かが居る訳でもないのに、誰かを意識している。
 ページが抜けたように、大切な存在が欠けている。そのことに慣れたつもりでした。
 季節が何度変わろうとも、わたしはあなたのことを忘れることができなかった。

「また泣いちゃってる……わたし、だめだなぁ。いつまでも未練で」

 叶わない思いだって知っている。分かりきっている。それはもう夢なんだって。
 いつまでも一緒にいたかった。となりで笑っていていたかった。
 でもそれはもう、駄目なんだ。わたしだって本当は気付いているんだ。あなたがもう、帰ってこないことは。

 心が立ち止まる。どれだけ意識を固めても、心は納得してくれない。
 あなたを忘れるほんの少しの勇気すら、今のわたしには湧いてこない。
 
 こんな日が来るなんて思わなかった。

 こんな日が来ることなんて思いたくもなかった。

 会いたい。わたしはあなたにもう一度だけ会いたい。

 わたしの心に記されたあなたのアドレスは今も残っています。

 だから何度だって。繋がるまでわたしはあなたとの思い出を追い掛けます。


「本当にごめんなさい……今のわたしにはあの人しか見えないから」


 誰かの生命が森の中へ星のように消え去っても。


 あなたを忘れる勇気がわたしを奮い立たせて、もう一度だけ一緒に笑うために。


【ガ↑リレオ~~~@Bohemian Rhapsody(QUEEN)】

【1-秋/城/一日目/6時】
【わたし@M(プリンセスプリンセス)】
【容姿】女性、18歳、髪型はショート
【出典媒体】上記妄想(探しても媒体が見つかりませんでした)
【状態】あなたを忘れる(くらいなら誰かを殺す)勇気
【装備】
【道具】支給品一式
【思考】あなたともう一度会うために、全ての星(参加者)を森(冥府)へ返す。
【備考】
※正しくは「わたし」では無く「私」です。書き終えた後に気付きました。

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