リビングに戻るとアナさんはキッチンに移動していた。娘はソファに座り私は改めてコーヒーを飲み始める。
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いいな、私もなにか飲みたい。
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なら旅行中に見つけたモーラミアのお茶でも飲んでみる?
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おばあちゃんいたの。
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さっき来たところ。
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お義母さん久しぶりです。
義父が他界してからよく旅に出かけてはフラッと戻ってくる義母がいつの間にかソファに座っていた。完全に気配を消して忍び込んできたとしか思えないが何事も無いかのように微笑んでいる。義母はドワーフで身長が低い為、三世代並んでも外見上ではもっとも若い。
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じゃあ、お茶淹れてくるわね。
そう言うとお茶の入った袋を持ってキッチンに向かったが直前でアナさんに止められて戻ってきた。家に複数人がいれば少なからずキッチンの縄張り争いは起きるらしいがこの家ではアナさんの独壇場らしい。
しばらくしてアナさんがお茶を持ってきた。
なにやら顔をしかめている。
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えっと、どうぞ。
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ねえ、これ砂糖とか入れた方がいいのかな。
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入れなくていいんじゃない。あそこの国品種改良とか結構やってそうだし。
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あぁ、たしかに
以前月詠の国のお土産として緑茶を貰ったことがある。あの国では品種改良やらなんやらでそのままでも飲めるようなお茶を出していて砂糖を入れることはまずないらしい。まぁ、そんな話を聞く前に娘は砂糖を入れてしまい、その場にいた義母の愛弟子に信じられないという顔で見られてしまった。その愛弟子は月詠の国の出身である。
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じゃあいただきます。
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いただきます。
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苦い・・
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ほんとう、さすがにこれは酷いわね。
《ヒストリー》
・2020/03/29 投稿。
《クレジット》
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