スマブラのエロパロスレまとめ

マリオ×ルイージ♀投下します。
注意! ルイージ女体化
    尚かつヤンデレ…というか…
    ズバリ死ネタ。マリオもルイージも…
    マリオ×ピーチ前提。
    近親恋愛注意。
    ほんのちょこっとアイマル


色鮮やかな赤い色。言わずと知れた、兄の色。
対色に位置する自分は、…自然に溶込み易い色のせいか、地味だとか影だとか兄に勝る者はいないとか…。
そのせいか、憧れていた。
情熱を駆り立てる、兄の赤が。
そして…その憧れが実の兄への感情へ変わっていた。

でも…兄妹という神以外断ち切る事の出来ない繋がりがあって…

兄には好きな人が出来た。
ピーチ姫。言わずと知れた、キノコ王国のお姫様。
どういう訳かいつも亀の魔王クッパに連れ攫われては、兄に救い出されて来た。
そこを…危惧した。このままでは、いつか姫は兄に惹かれるだろう。
だから…、自分も救出を手伝った。
お互い助け合うことで、…姫ばかりに気を取られてることは無いだろうから。
でも、そうした自分の行動も…無駄だった。

「なぁ、ルイージ。」
「何、兄さん?」
いつも通りの、朝食の最中。
自分にとって、最悪の言葉が降り掛かるとは思わなかった。
「…実はさ、ピーチ姫と結婚する事になったんだ。」
「…え?」
「ピーチがそろそろって…俺も簡単には機会逃したくは無いし。」
ピーチ姫は王族。有名人とはいえ一般人とも言える兄がプロポーズ出来る筈が無い。
やはり姫は惹かれていたのだ。間違いなく。
「そ、そう…。そ、そうだ、式の準備っ、…僕がするよ。」
「え!? 良いのか本当に?」
「うん、キノじい達と相談して…やるから。」
「そうか、そこまでなら…頼むな。」
兄が、自分の頭を撫でる。
昔からの癖。自分も昔から慣れているので嫌な気がしない。

同じ顔を持って同じ時に生まれた自分達。でも性別が違った。
だから違う道へと自分達は進んで行って。兄は男らしくなって行った。
……この血を度々恨んだ。 兄と同じ血を持つ事を。

「………」
兄とともに使う二段ベッドの下の方を、自分は使っている。
そして枕に顔を埋めていた。
(…あう。どうしてあんな事言っちゃたんだろう…。)
自分が率先して兄と姫の結婚式の準備を手伝う。
そう言った。
きっと…、無意識に、兄に悟られたく無かったのかもしれない。
姫に嫉妬している事を。
しばらくしたら、兄は他人の物。

『……シテ…バ…イイ…カ』
何かが囁いてくる。
『…ナラナイノナラ』
悪魔の囁きだということに気付くのには、時間はかからなかった。
普段なら聞き入れてしまってはいけない囁き。
けれど、…心の弱くなった自分は…
聞き入れていた。

「そう…そうだよね…。」
独り言を呟く。
きっとその時の自分は、悪魔の微笑を浮かべていただろう。
そのときの、上で寝る兄の穏やかな寝息の音を今も覚えている。

「ルイージ殿! マルス様とアイク様一家の招待状お送りいたしましたぞ!」
「ルイージさん、飾り付けどうしましょう?」
「ケーキはうんっと大きいのにしたいわぁ〜vルイージちゃんv」
「ありがとうキノじい。 そうだな、今の季節に合う花を飾って。 そうだねキャシーさん、なるべく兄が好きなものを飾って…」
今は式の準備にてんやわんや。
自分は式の総合プロデュースを担当する事になってしまった。
そうなると、…あの女には会わない筈が無い。
「ルイージ〜♪」
「あ、ピーチ姫。」
「あのね、ウェディングドレスのことなんだけど…これとこれ、どっちが良いかなぁ?」
「そうですね…、その二つよりもこれが良いんじゃないですか?」
自分が勧めたのは、白を基調としてながら、うっすらピンクがかったドレス。
「あ、それいいわね! ありがとうルイージ!」
「そうだ、青いアクセサリーもどうです?結婚式に青を身に付けると幸せになれると言いますから…。」
かつて兄とともに助けたピーチ姫。
しかし今では、自分から兄を奪う憎い女でしかない。
嫌悪感を表すなんてもってのほかだが、かといって隠す為に異常なまで親切にし過ぎてはいけない。それだってかなり怪しまれる。
正直この女に気遣うなんて、首かけられたって嫌だった。
が、今はこうするしかない。
「じゃあ、…色々と悪いけど、お願いね? ルイージ」
頼み込むように、自分の顔を見るピーチ姫。
「ええ。…必ず、最高の物にして見せますよ…。」
───僕にとってね。
最後の台詞を、喉に飲み込んだ。

「わぁ、綺麗ですよピーチ姫。」
式の前日。姫の控え室にいるのは、姫以外に自分とゼルダ姫と、アリティアの女王マルス。
マルスは大乱闘第三回大会の最中、傭兵団長アイクと恋に落ち、子供を二人まで授かった。
大会終了後、二人は身分と生まれた大陸の違いから、泣く泣く別れを選んだ。
しかし、アイクはマルスと別れた後も、彼女を探し続けたようだった。
二人の結婚報道は、キノコ王国にも届いた。
…羨ましいなぁ。 例え身分が違っても、血は繋がってないんだから。
って見境無くなってないか?自分。あくまで恨みの対象はピーチなんだからね…。
「ふふ。ありがとうゼルダ。ところで、皆来てくれたのかなぁ〜?」
招待した者の中には、大乱闘大会の出場者も全て含まれていた。
そしてそんな彼らを出迎えたのも、自分。
殆どが、こういう事に慣れてないのかかなり緊張してたみたいだけど。
「じゃあ、ピーチ姫。 僕兄のところに行ってますね。」
そう言って、控え室を出る。
兄の所へ行く途中、この期間のために用意された自分の部屋へ向かう。
そして部屋にある机の引き出しから、…銀色に光るナイフを取り出した。

「兄さん。」
バルコニーにいる筈の、兄を呼ぶ。
「ん?ルイージか。」
「兄さん。結婚おめでとう。」
「ああ、有り難うな。」
当り触りもない会話。
「お前には…散々苦労かけたな…。」
「ううん、良いんだ兄さん」
本当は、辛く無いなんてこと無かった。
ピーチと兄が結婚する事が、何よりも辛い。
兄が、昔からの癖で頭を撫でてくる。

『シテシマエ…殺シテシマエバイイジャナイカ…』
悪魔が、囁いてくる。
『自分ノモノニ…ナラナイノナラバ…』

ドス。
「!? …ルイー………ジ………!?」
自分は、兄の胸にナイフを突き立てていた。
真っ赤な血が、流れる。
多分自分と同じ血が、流れていく。
「ルイージ…ルイ………」
手を頭に乗せたまま、パクパクと兄の口が動く。
「……え………?」
動く口からは………声は無い。
だが、こう言っていた事に気付いた。
『ア イ シ テ ル』

「………!!」
気付かなかった。兄が、自分と同じ感情を抱いていたなんて。
自分は、女として、…見られていたのだ。
双子の…呼応反応だろうか?
自分も好きなら…相手も。
兄は倒れた。と同時に兄の腰から金属物が落ちた。
ナイフだ。
「……兄さんも…考えてた…の…?」
兄も…苦しんでいたのだ。妹である自分を好いた事から。
同じ事を…考えていたらしい。

俯いた。
足下では、兄が大量の真っ赤な血を流して倒れている。
自分の恋い焦がれた、兄の赤い色。
自分は兄からナイフを引き抜いた。
そして、…今度は自分に突き立てて。
「あ…ああ…。」
ルイージの胸から兄と同じ色の血が吹き出る。
出て行っているのに、何か…赤い感覚に蝕まれて行く感覚。
人間は、生まれいづる時から赤い。
そして兄も自分も、…最後の瞬間まで、赤い。
こんなに恋い焦がれた赤に染まって…恋い焦がれた兄と逝く。
これ以上…幸せな事なんて……ナイ……。

「兄さん…これで…一緒………」
僕は兄の方へ倒れた。

永遠に醒める事の無い赤い夢。
そんな夢に、…僕らは落ちて行った。

fin

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