テメレア戦記(Temeraire)はナオミ・ノヴィクによる歴史ファンタジー小説シリーズ。
原作は5巻まで、邦訳は2巻まで発刊されている。


あらすじ

本作の舞台はドラゴンが存在する架空の19世紀ヨーロッパ。
フランスのフリゲート艦を拿捕したイギリス戦艦リライアント号のキャプテン、
ウィリアム・ローレンスは、敵艦の積荷に竜の卵を発見する。
ドラゴンは各国の空軍における最重要戦力。これを操ることができるのは、
ドラゴンの孵化に立ち会い、ドラゴンに受け入れられた者だけである。
しかし同時に、ドラゴンのパートナーに選ばれた者は結婚や安住といった人並みの生活を放棄して
ドラゴンと一生を共にしなくてはならない。この重責に名乗りを上げる乗組員はなく、
それはローレンスも同じであった。ローレンスは仕方が無く、自分を含めた乗組員全員で
くじを引くことを提唱する。結果、一人の若い海尉がドラゴンのパートナーとして選ばれた。
誰もが彼に同情する中、いよいよ孵化の瞬間が訪れた。甲板にざわめきが起こった。
なんと、孵化した竜の子は若い海尉に目もくれず、ローレンスに歩み寄ったのだ。
彼の人生が激変した瞬間だった。気が動転する中、ローレンスは竜の子に「テメレア」と名を授け、
終生の契りを交わすのだった。
作品概要

ファンタジー小説としては珍しく、30を過ぎた海軍艦長が主人公。
最初こそキャリアと婚約を棒に振ることを嫌悪していたものの、テメレアと出会って
数週間もしないうちに彼とのスキンシップに勤しむようになり、数ヵ月後にはテメレアさえいれば
それでいいとさえ漏らし始める。ドララーの鏡である。ドラゴンに関係する描写がとても濃密で、
2007年の冬に刊行されて以来、一躍ドラゴン・ファンタジーとして名乗りを上げた。
映画版Load of the Ringの監督であるピーター・ジャクソンが本作の映画化権を獲得しており、
今後の動向が期待されている。

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