険しい岩山の麓にひっそりと佇むように、小さな村があった。
まあ、どこの世界でもそうなのかもしれないが、大きな町から外れた辺境にあるこういった村には大抵若い男手が不足している。
この村もそのご多分に漏れず、辺りを見渡せばいるのは女子供に年寄りばかり。
もう村に残っている若い男は、俺を含めて10人にも満たなくなっていた。
だがこの村に若者が少なくなった原因は、恐らく世界中で見ても稀な部類に入ることは間違いない。
村から出ていった者の半数はより大きな稼ぎと仕事を求めて町へと移り住んでいった。
そしてもう半数は・・・村の背後に聳え立つ岩山の中へと消えていったのだ。

遠い昔から、この岩山には1匹のドラゴンが棲んでいるという言い伝えがあった。
まあ、どこの山海でもそうなのかもしれないが、大きな海や山には必ずと言っていいほどそこを古くから拠点としている主がいるものだ。
この岩山では、たまたまそれがドラゴンだったというだけの話だろう。
別に定期的に村を襲ってくるわけでもなければ、採集に山を登った村人達を食い殺していたというわけでもない。
いや、そもそも本当にドラゴンの姿を見たものは誰もいなかったのだ。
もちろんそう言われればことの真偽は確かめてみたくなるものだが、そんなことをしたところで普通はなんの得にもならない。
だが、そのドラゴンの言い伝えにはいかにも胡散臭い、そしていかにも魅力的な部分があった。
"たとえ1滴でもそのドラゴンの血を飲めば不老不死になれる"
正確には不老長寿ということなのだろうが、言い伝えは時に誇張されるものだ。
若さと力に憧れる若者達が、これに目をつけないはずはない。俺には絶対にそう言い切れる自信があった。
なぜなら、今まさに俺はその甘美な誘惑に負けて岩山への1歩を踏み出そうとしていたからだ。

村を出れば、そこはもう山道の一部。大勢の人間が暮らす町で健全な生活を求めて山を下るのか、本当にいるかどうかもわからない1匹のドラゴンに永遠の若さを求めて山を登るのか。
信じられないことだが、村からいなくなった若者達の取った選択肢はこのたったの2つだけなのだ。
そしてたった今、俺は山を登る道を選択した。
何人もの男達が夢とロマンを追いかけて通った道。そして、誰1人として帰ってこなかった道。
乾いた細かな砂を踏みしめる感覚を靴底に感じながら、徐々に細くなっていく山道を進んでいく。
急峻な岩山の胃袋の中へと通じる道なき道が、眼前にぽっかりと口を開けていた。
ここを越えれば・・・村からまた1人、若者が消えることになるかもしれない。だが、きっと目的は果たしてやる。
ドラゴンの血を採るための小刀を手に、俺は帰らずの道を踏み出した。
ドラゴンを殺すのが目的ではない。必要なら、ドラゴンに頼み込んででも血をもらえばよいのだ。
そのために荷物がかさばるような大きな武器など、持つ必要はなかった。
「ふぅ・・・ふぅ・・・」
ほとんど生命の感じられない殺風景な景色を眺めながら、急な坂道を少しずつ登攀していく。
1歩足を前に出す毎に人間の世界から遠ざかっているような気がして、俺はすでに孤独と不安に襲われ始めていた。

山を登り始めてから、もうすでに2時間が経とうとしていた。
俺の目の前に、絶望的な光景が広がっている。
山肌に張り出した肩幅ほどもない断崖絶壁の縁を、俺は壁に背をつけてそろりそろりと進んでいた。
もし足を踏み外せば、奈落の底には死が待っている。
ゴクリと唾を飲み込み、俺は慎重に次の足を踏み出した。
蹴り出されて崖から零れ落ちた小石が、音もなく遥か下界へと吸い込まれていく。
思わずその様子を目で追って、俺は恐ろしいものを見てしまった。
数百メートル下の地面に、白骨が残されていたのだ。
不運にも足を踏み外したその憐れな男は時速170キロで硬い岩の上に体を打ちつけ、恐らく原型を留めないほどに激しく砕け散ったのだろう。
誰も手を触れないはずの骨の残骸が、バラバラになって墓標を形作っていた。

山を登った者が辿った運命の一端を垣間見て、俺は途端に恐怖に襲われていた。
ようやく危険な綱渡りを終え、早鐘のように打ち続ける心臓を必死で鎮める。
それから先は、俺が想像していた以上に過酷な道のりだった。
至る所に白骨やまだ肉のついた男の死体が転がっていて、無事にドラゴンに出会えた者はいないのではないかと思える。
「ははっ・・・無事に出会えた、か・・・」
いるかどうかもわからないが、そのドラゴンでさえもしかしたら死をもたらす危険な存在なのかもしれないのだ。
だが、そこにも辿り着けずに朽ちていった若い命を目の当たりにして、俺はますますドラゴンの存在を強く願った。
これだけの危険を冒したというのに、もしドラゴンがいなかったら俺達はみんなピエロじゃないか。
そんな思いが脳裏を掠める。
さらに2時間程登っていくと、これまで登ってきた曲がりくねった細い道から、一転して視界が開ける。
もう、辺りには誰の亡骸すらも見つけることはできなくなっていた。
それはつまり、誰もここまで辿り着くことができなかったか、無事にドラゴンに出会って無事では済まなかったかのどちらかということだ。

しばらく行くと、向こう側の岩壁に大きな洞窟が見えてきた。
まさかあそこにドラゴンが・・・?
胸の中に期待と不安が一気に膨れ上がる。俺は足音を殺して洞窟に忍び寄ると、恐る恐る中へと足を踏み入れた。
奥に行くにしたがって日の光が届かなくなり、辺りが薄暗くなっていく。
「おお・・・」
100メートルほど奥まで進むと、丸い広場のような空間が開けていた。
洞窟の天井には直径1メートルほどの穴がいくつも空いていて、そこから太陽の光が幾筋も差し込んでいる。
自然が作り出した幻想的な美しさが、数々の死を見せつけられてきた俺の心を癒してくれた。

「ほう・・・人間がよくここまで辿り着けたものだな・・・」
その時、突然背後から声が聞こえた。
慌てて後ろを振り向くと、全身フサフサな体毛に覆われた真っ白なドラゴンが、広場の入口に立っている。
大きい・・・両手足を地面についているというのに、俺と同じ位の体高がある。
枯れた白色の大地に溶け込むようなその白いドラゴンは、感心すると同時に妖しい表情も浮かべていた。
「フフフ・・・気に入ったぞ・・・」
「う・・・うぁ・・・」
ヒュッと細められたそのドラゴンの眼に、俺は身の危険を感じた。
反射的に手にしていた小刀を構えるが、その圧倒的な巨躯と威圧感に腰が引け恐怖にガクガクと震え出す。
その瞬間、武器を向けられたドラゴンの目がキラリと嗜虐的な光を放ったのを、俺は見てしまった。

「それほどまでにして私の血が・・・永遠の若さがほしいのか・・・?」
・・・言い伝えは本当だったのか!ドラゴンの口から漏れた言葉に、俺は思わず驚きの表情を浮かべた。
「フフフ・・・だが、そんなもので私を殺そうとするとは・・・勇気があるのか無謀なのかわからんな」
違う・・・俺はドラゴンを殺すつもりなんてない。たった1滴でいいから、俺は血が欲しいだけなんだ。
だが、血をくださいと言ってはいそうですかというわけには、どうやらいかないらしい。
いや、それどころかこの状況は・・・
「フフフフフ・・・まあいい、やれるものならやってみるがよかろう・・・」
そう言うと、ドラゴンは首を左右に揺り動かしながらゆっくりと近づいてきた。
フラフラと顔が動いているというのに、その鋭い眼の焦点がピタリと俺に合ったまま動かない。
「あ・・・ああ・・・」
これは威嚇なのだ。いや、ドラゴンにはそのつもりはないのかもしれないが、明らかに俺を獲物として狙っていることを知らせるその動きに足が竦む。
「どうした?手にしたその刃を私に突き刺せば済むだけのことだろう?」
余裕たっぷりに、ドラゴンがにじりよってくる。こんなもので刺されたところで、痛くも痒くもないのだろう。
「う、うわああ!」
あまりの恐怖に、俺は腰を抜かしてその場に尻餅をついた。
小刀を脇へ投げ捨て、必死でドラゴンから逃げるように震える手足で地面を這う。
食われるとか殺されるとか、そんな理由のある恐怖ではなかった。
とにかく、この場を離れたい。ドラゴンを視界に入れるのも恐ろしかった。
だが、弱々しく逃げる俺の背後に巨大なドラゴンの気配がどんどん近づいてくる。
ガシッ
「ひ、ひぃぃぃ・・・」
巨大なドラゴンの手が片足を掴んだ感覚に、俺は完全にパニックに陥った。
ドラゴンから離れようと掴める取っ掛かりを探して中空に手を伸ばすが、そんな抵抗も空しくずるずるとドラゴンの方に足が引きずり込まれていく。
やがて、俺の背中にずっしりとしたドラゴンの凶悪な体重がかけられ始めた。

ミシッ・・・ミシミシ・・・
象ほどもある体躯なのだ。優に数トンはあるであろうドラゴンの体が、少しずつ少しずつゆっくりと上にのしかかってくる。
ドラゴンが地面についている手足を離せば、あっというまにぺしゃんこにされてしまうだろう。
「た、助けてくれぇ・・・」
唯一自由の利く首と腕を暴れさせながら懇願するが、ドラゴンはお構いなしに俺の上に蹲った。
「ここまで無事に登ってくるとはさぞ骨のある人間かと思ったが・・・この程度で音を上げるとは情けない」
嘲笑のつもりなのか呆れているのか、頭上でフンと鼻を鳴らす音が聞こえる。
だが、ここまでしておいて一思いに殺されないのが逆に俺の不安を煽っていた。
「一体俺を・・・どうするつ・・・つもりなんだ・・・?」
肺が押し潰され、声が上手く出てこない。それを察したのか、ドラゴンが背中にかける体重を気持ち軽くする。
「まだ私の血が欲しいか?」
ドラゴンの問いに、俺はサッと血の気が引くのがわかった。返答を誤れば殺されかねない。
「ほ、欲しいと言えば・・・くれるのか?」
その言葉を聞くと、ドラゴンは突然起き上がった。
身を押し潰さんばかりにかけられていた重量が一気に消え去り、ゴホゴホと咳き込む。
ドラゴンは俺をゴロンとひっくり返して仰向けにすると、俺の両手を地面に押し付けた。
バンザイの姿勢で地面に縫い付けられた俺を見下ろしながら、ドラゴンが口を開く。
「フフフ・・・場合によってはな・・・」
場合によっては・・・それはつまり、俺の運命の岐路はまだ終わっていないということだ。
真意の見えないドラゴンの顔を見つめながら、俺は胸の内にわずかな希望が芽生えたのを感じていた。

「私の血を受けて永遠の命を得るか、数百年振りの私の食事になるのかは、後でお前自身に選ばせてやる」
ドラゴンはそう言うと、ニヤリと笑った。
「そんな2択なら、答えはもう決まってる」
「フフフ・・・果たしてそうかな?」
「お、俺にどうしろっていうんだ?」
何か、条件があるのだ。もしかしたら俺自身が自ら死を選ぶことも有り得るような何かが。
すると、ドラゴンは真っ白な尻尾を俺の両足にそれぞれグルリと巻き付けた。
そのまま、ゆっくりと足を左右に広げるように尻尾を張る。
バンザイの姿勢からX字型に体を広げられ、俺は何をされるのかわからぬままドラゴンの返事を待った。
「私に飼われることが、血をくれてやる条件だ」
「か、飼われる・・・?」
意外な言葉に、俺は思わず聞き返した。
一緒に暮らすということか?だが、それなら飼うとは言わないだろう。

「ここまで登ってきたお前なら、この岩山の道中がいかに険しいかは知っているな?」
「あ、ああ」
俺は岩肌の張り出しを綱渡りしてきたことを思い出して頷いた。いや、それだけじゃない。
人1人がやっと通れるような細い岩の隙間も抜けてきたし、岩壁を登ったりもした。
標高はそれほどでもないだろうが、険しさだけでいえば世界でも5本の指には軽く入る山だろう。
「では、私のこの体で山を下りられると思うか?」
有り得ないというように、俺は首を左右に振った。翼もないこの体で山を下りる?
いや、崖から飛び降りても平気なら可能かもしれないが、ドラゴンは不老不死であっても不死身じゃない。
それはもちろん、俺がドラゴンの血を飲んだとしてもこの山を下りるのは難しいということだった。
「そう、下りられぬのだ。数百年もの間、私がどれほどの孤独を感じてきたか、お前には想像できぬだろう」
なるほど。つまり、このドラゴンは退屈凌ぎの相手を求めているということか。
「それは俺に一緒に暮らしてほしいってことか?」
ドラゴンがその言葉にピクリと反応する。
「暮らして欲しい、だと?勘違いするな、お前はただ私の好きなときに可愛がられるだけの存在になるのだ」
「お、俺をペットにでもするつもりか?」
「そうだが?」
あっさりと、ドラゴンが頷く。
「ふ、ふざけるな!犬や猫じゃあるまいし・・・俺をペットだなんて・・・」
「私から見ればお前も犬や猫と変わらんのだぞ?」
「う・・・」
確かに、それはそうだろう。俺には、このドラゴンに抗う術など全くないのだ。
命を握られたままドラゴンの機嫌を取って生きていかなくてはならないとしたら、確かにペットと変わらない。
「それに、お前は犬や猫がなぜ可愛がられるのか知っているか?」
「な、なぜって・・・」
「反抗的な物言いをしないからだ。主人に逆らえば酷い目に遭うということを知っている。お前はどうだ?」

悠然と、ドラゴンが俺を見下ろしていた。絶対に敵わないということはもう嫌というほど見せつけられたのに、人間としてのプライドがドラゴンへの絶対服従を拒んでいる。
「フフフフ・・・まあ、いきなり私に服従しろといっても無理であろうな」
俺の考えを見透かしたように、ドラゴンがしたり顔で呟く。
「あ、当たり前だろ!?いきなりそんなこと・・・うあっ!」
ドスッという音と共に、抗議の声を上げようとした俺の股間をドラゴンが巨大な足で踏み付けた。
そのまま、ズボン越しにグリグリとペニスを踏み躙られる。
「あ・・・うぁ・・・や、やめ・・・何を・・・」
フサフサの足でペニスを擦り潰される快感と恐怖に身を捩るが、両手足を封じられていては逃げようがない。
「決まっているだろう?私に服従を誓えるようにしつけをしてやるのだ」
ドラゴンはそう言うと、無防備な俺の股間を足でグシャッと鷲掴みにした。
「うわああ!や、やめろぉぉぉ!」
強引に味わわされる未知の快感に悲鳴を上げる俺の顔を、ドラゴンが薄ら笑いを浮かべて眺めていた。

「フフ・・・フフフフフ・・・」
ドスッドスッ・・・グリ・・・ズリ・・・グシッ・・・
「あ・・・や・・・ああああ〜〜〜〜〜!」
抵抗を封じられたまま股間に乱暴な快楽を叩き込まれ、俺は激しい屈辱に襲われた。
頭では必死で抗おうとしているのに、体の方が徐々に増幅する快感に痺れていく。
大きくも柔らかいドラゴンの足にペニスを執拗に踏み拉かれ、少しずつ射精感が込み上げてきた。
「く、くそぉ・・・こんな・・・あ、あああ〜〜!」
冗談じゃない。こんな・・・こんな強引な責めで果てさせられるなんて・・・
「フフ・・・そろそろ限界だろう?」
ギチギチに張り詰めたペニスの感触を足の裏越しに感じているのか、ドラゴンが勝ち誇ったように笑う。
「ああ・・・た、頼む・・・やめ・・・やぁっ!?」
サワサワ・・・
声を上げた瞬間、純白の体毛に覆われた足がペニスの上を左右に滑った。
先程までの激しい蹂躙から一転してじっくりとなじるような快感を与えられ、嬌声を上げさせられてしまう。
「まだわからぬようだな・・・」
「う・・・うあぁ・・・」
一体どうしろと言うんだ・・・こんなに必死に懇願しているというのに・・・
「言ってもわからぬのならお前の体に直接教えてやるとしよう」
ドラゴンはそう言うと、俺のペニスを踏み付けた足に小刻みな振動を加え始めた。
「あ、あが・・・あがががががぁぁぁ!」
さっきとは比べ物にならぬ異常なほどの快感が一気に股間に流し込まれ、俺は耐える間もなく射精させられた。
ブシャッという音と共に、ズボンの中に生暖かい感触が広がる。

「フフフフフフ・・・・・・」
こ、こんなの・・・酷すぎる・・・
なす術もなく精を搾り取られ、わずかに残っていたプライドの欠片が粉々に踏み躙られる。
「は・・・ああ・・・」
快感の余韻に荒い息をつく俺に向かって、ドラゴンが笑みを浮かべながら問い掛ける。
「どうだ?」
「も、もう・・・好きにしてくれ・・・」
虚勢を張る気力すらも奪い取られ、俺はぐったりと体を弛緩させてそう呟いた。
「フフフ・・・いいぞ、大分素直になったではないか。ん?」
・・・これが、絶対服従だというのか?
拒絶の声を上げることも許されず、ドラゴンの思うがままに弄ばれるのが・・・
「では・・・そろそろ本番に移るとしようか」
「ほ、本番・・・?」
虚ろな瞳をドラゴンに向けながら呟くと、ドラゴンは足の爪を俺のズボンに引っ掛けた。そして・・・
ビリビリビリッ
厚い布地で作られているはずのズボンが、まるで紙切れのようにいとも簡単に引き裂かれる。
破れた服の隙間から、屈服の証に汚れたペニスがポロリと顔を出した。
それを見て喜んだドラゴンの膣がクパッと口を開け、股間に生えた真っ白な毛を左右に掻き分ける。
「うう・・・ま、まさか・・・や・・・」
だめだ、やめてくれとは言えない。言えばまた手酷い扱いを受けることになる。
「ん?何か言ったか?」
俺が反抗できないの知っていながら、ドラゴンがわざとらしく聞き返す。
「や・・・優しくしてくれ・・・」
それは、ドラゴンに完全な服従を誓う言葉だった。
「フフフ・・・よかろう」
ドラゴンは満足そうに笑うと、手に入れたペットを"可愛がる"べく体を沈み込ませた。

人間が完全におとなしくなったのを確認すると、私は地面に押し付けていた両手を離してやった。
地面に肘をつきながら人間の胸の上で両腕を交差させてその体を地面に押し付けると、誤って押し潰してしまわぬように全身でゆっくりと圧迫をかけていく。
「う・・・く・・・」
下半身までしっかりと地面に圧着して動きを封じると、うつ伏せの時とは違う息苦しさに人間が呻く。
「では・・・まずは味見させてもらうぞ」
私はそう言うと、人間のいきり立った肉棒に狙いを定めて腰を押し付けた。
本来なら巨大な雄のモノを受け入れるための膣が、人間の小さな肉棒を文字通り一飲みにする。

「は・・・ぅ・・・」
少しずつペニスが咥え込まれていく様子を想像していた俺は、一瞬にして熱く蕩けた肉襞に押し包まれる感覚に恐怖を感じた。
ズリュ・・・ズリュ・・・
ペニスを根元から揉みしだくように肉襞が蠕動し、初めて味わう無上の快感を擦り込んでくる。
味見とはよくいったもので、ペニスが扱き上げられる度に飛び出す精の残滓を味わうように、膣全体がグニュグニュと踊り回った。
「あ・・・ひゃ・・・う・・・・・・」
快感に身悶えようにも、ドラゴンの巨体がずっしりと俺の体を地面に押しつけていて全く身動きが取れない。
腕と、首と、そして膝がほんの少し動かせる程度だ。
だがドラゴンはそんなことは全く意にも介さず、容赦なく俺のペニスを快楽の坩堝へと引きずり込んでいった。
どんなに苦しくても、どんなに恐ろしくても、そしてどんなに激しい快楽に蹂躙されようとも、それを拒絶するような言葉を発することは許されなかった。
もし一言でも助けてだとかやめてくれなどと口走れば、この状況でどんな"しつけ"が行われるかは容易に想像がつく。
すでに2回目の射精感が込み上げてきていたが、俺に許されていたのは快感に悶える嬌声を上げることだけだった。
必死に射精を堪えようとしても、ドラゴンがほんの少し本気で俺を責めればそんな我慢などなんの役にも立たないだろう。
グチュグチュと断続的に翻されるその肉襞の動きに自分の無力を思い知らされ、俺は目に涙を浮かべながらドラゴンの顔を見つめていた。
「フフフ・・・なかなかかわいい顔をするではないか」
組み敷かれたペットの絶望の表情を楽しんでいるのか、ドラゴンがニヤニヤと俺の顔を覗き込みながら呟く。
ニュチュッ・・・クチャ・・・
射精を堪え切れなくなるギリギリのところで、肉襞がチロチロとペニスを嬲るように蠢いていた。
「さて・・・私にどうしてほしいのだ?」
後ほんの一押しするだけで俺の意思とは関係なく精を搾り取れるというのに、意地悪な質問が浴びせかけられる。
俺の口から・・・とどめをさしてくれるように懇願しろというのか?
「う・・・うく・・・・・・」
それは、ペットとしての自覚を俺の骨の髄まで植え付けるための策略だった。
だが、答えを躊躇っている間にも射精の限界点をさまようペニスが耐え難い快楽に晒され、俺の理性を徐々に侵蝕していく。
「どうした・・・何も言わぬのならばずっとこのままにしてやってもよいのだぞ?」
「ひっ・・・頼む・・・と、とどめをさしてくれぇ・・・」
ドラゴンの脅しに屈服し、俺は体ばかりか心までもをドラゴンに捧げてしまった。
堕ちるところまで堕とされたという敗北感に、悔し涙がドバッと溢れ出す。
「よしよし・・・それでは望み通り、果てさせてやる・・・フフフ・・・」
グキュ、ゴキュゴキュゴキュ・・・ジュルルルル・・・
「・・・・・・!」
激しく暴れ回った肉襞の一撃に、俺は声を上げることもできずに精を放った。
まるで勢いよく飛び出した精を飲み干すかのように、ドラゴンの膣がペニスを強烈に吸い上げる。
身も心もその手に落ちた俺を見下ろしながら、ドラゴンはうっとりと優越感に浸っているようだった。

お互いに歓喜の余波が収まると、人間としての尊厳を完膚なきまでに打ち砕かれた俺に向かってドラゴンは再び究極の選択を迫った。
「さて・・・もう1度聞くぞ。私の血を受けて飼われるか、今すぐ私の腹に収まるか、好きな方を選ぶがいい」

・・・答えられなかった。こんな屈辱の生活を未来永劫続けるなんて・・・
だが、永遠の命を求めてきたのに自ら死を選ばされるというのも受け入れがたいものだった。
「フフ・・・答えられぬか・・・お前が選ばぬなら私の好きにさせてもらうことになるが、いいのだな?」
助けてと、喉まで出かかった言葉を必死で飲み込む。だが、何も言わなければ恐らく助からないだろう。
「お、お願いだ・・・血なんてもういらない・・・だ、だから、見逃してくれ・・・」
「・・・何?」
その返事に、ドラゴンの眼にキラリと危険な光が宿る。
「死ぬのは嫌だ・・・でも・・・こんな生活をずっと続けるなんて俺には耐えられないよ・・・だから・・・」
「私がそんなことを許すとでも思っているのか?」
「あんた・・・俺を食わなくたって生きていけるんだろ?なんでこんな・・・」
グリュッ
「ああっ!」
なんの予告もなく突然ペニスを搾られ、俺は首だけで仰け反った。
それと同時に、体中にかかる圧迫が少し増したような気もする。
「確かに・・・お前を食おうが食うまいが大した違いなどない。だが、お前は自分が何をしたか覚えておるか?」
「・・・え?」
俺が・・・何をしたか?そのドラゴンの言葉に、俺は今までの出来事を頭の中で繰り返した。
「お前は私の住み処に無断で侵入し、あまつさえ私に武器を向けたのだ」
「ぶ、武器って・・・あんな小刀・・・」
グルリと首を回し、地面に打ち捨てられている小刀に視線を走らせる。
「私がこんな状況にいなければ、お前など問答無用で食い殺しているところだ。寛大だとは思わんのか?」

いよいよ、俺は進退窮まった。冷静に考えてみれば、俺はドラゴンに小刀を突き立てて血を奪い、そのまま何事もなかったかのように帰ってくるつもりだった。
欲にかられて、俺はドラゴンのことを何も考えちゃいなかったんだ。
「あ・・・うぁ・・・」
「もう1度だけ聞くぞ。服従か死か、好きな方を選べ」
より直接的な表現を突きつけられ、俺は涙ながらに叫んでいた。
「こ、殺さないでくれぇ!!」
その返事に満足したのか、ドラゴンは不意に俺の口を自らの巨大な口で塞いだ。
ガリッという音と共にドラゴンが舌を噛み切り、滴り落ちた血を俺の口の中へと流し込む。
暖かくも甘い、不思議な味が口の中に広がり、俺は涙ながらにその秘薬を飲み込んだ。
ゴクリ・・・
終わった・・・命以外の全てをドラゴンに奪い取られ、俺は絶望にガクリとうな垂れた。
「そう落ち込むな・・・従順にしていれば、悪いようにはせぬ・・・フフフ・・・」
そうは言ったものの、ドラゴンの顔には新しい玩具を手に入れた子供のように嬉しそうな表情が浮かんでいた。

「では早速だが・・・このまま続けるぞ」
「こ・・・このまま・・・」
全く休ませてくれる気配もなく、今まで緩められていた体の圧迫が再び強くなった。
「ぐ・・・ぅ・・・」
フサフサの毛が生えた柔らかい体とはいえ、じわじわと押し潰されるような感覚に再び恐怖がぶり返す。
「フフフ・・・お前はもう多少のことでは死なぬ体になったのだ。その意味・・・わかるな?」
それは、これからようやくドラゴンの本気の責めが始まるということだった。
生身の人間が受ければひとたまりもないであろうその快楽地獄を婉曲に予告され、背筋が冷たくなる。

グリ・・・グリグリ・・・
「う・・・うむぐ・・・」
さらに、その暖かい毛布のような体で俺をすり潰すように、ドラゴンがグリグリと腹を擦りつけてくる。
く、苦しい・・・だが、ずっしりとした重量を遠慮なく擦りつけられるその感覚が妙に心地好くもあった。
「どうだ?」
「あふ・・・き、気持ちいい・・・」
「フフ・・・そうか・・・では、そろそろこちらの方もいくぞ・・・」
その言葉と同時に、クイッとペニスが舐め上げられる。
「あ・・・」
ビクンと快感に跳ねる俺の体を、ドラゴンがガシッと押さえ込んだ。
ゴジュッゴジュッゴジュッ・・・
「う、うああああああ!」
その瞬間、ドラゴンの愛液に潤った膣壁が俺のペニスを根元から何度も何度も激しく搾り上げた。
なおもグリグリと押しつけられるドラゴンの柔らかい胸に顔が溺れ、必死でその下から這い出そうとドラゴンの体を押しのける。
「どうした?その程度の力では私の体を跳ね返すことなどできぬぞ・・・フフフ・・・」
恐ろしいほどの快楽で俺の力を奪い取りながら、ドラゴンは俺の背中に腕を回してギュッと抱き締めてきた。
その巨体から生み出される膂力で俺の顔を柔らかな白毛の海に深く沈めたまま、ドラゴンが胸を揺する。
「ぶ・・・う・・・」
適度に固いドラゴンの胸板が顔に押しつけられ、俺は息が詰まった。息苦しさが限界に達しようとした瞬間、一瞬だけ顔からドラゴンの胸が離れる。
「は・・・あ・・・」
深呼吸しようとして大きく息を吸い込んでいる途中で、再び顔がボフッと胸に押しつけられた。
グシュグシュグシュ・・・グリッゴリュッ
再び味わわされた息苦しさに追い打ちをかけるように、ペニスが蹂躙される。
「ん、ん〜〜〜!ん〜〜〜〜〜〜〜!!」
俺はバタバタと腕を暴れさせて爆発する快感と苦しみに暴れたが、ドラゴンは容赦なく俺を窒息させたままペニスを嬲り続けた。
「んは・・・はぁっ・・・うぶ・・・」
グシャッグシュズリュ・・・
「む〜〜〜〜むぐ〜〜〜〜〜〜〜!」
ブシュッビュルビュビュッ
何度も何度も窒息寸前で解放されながらペニスを弄ばれ、俺は朦朧とした意識のままわけもわからずに3度目の精を放った。

「はぁ・・・はぁ・・・あっ・・・はぁ・・・」
ようやくドラゴンの凶悪な責めから解放され、俺は遅れて襲ってきた射精の快感と息苦しさに大きな息をついていた。
「なかなか楽しかったぞ・・・」
ごっそりと気力と体力をもぎ取られ、もはやピクリとも体を動かすことができない。
いくら不老不死の体になったとはいえ、これ以上責められるのはさすがに命の危険を感じた。
もう許してくれと直接言葉で言えない代わりに、ドラゴンに懇願するような視線を向ける。
「フフフ・・・心配するな、今日はこのくらいにしておいてやる」
その言葉に、俺はふうっと安堵の溜息をついた。
ヌチュ・・・グボッ
「く・・・ふ・・・」
纏わりついた愛液と精を残らず扱き取るように、ペニスがきつく締めつけられたままドラゴンの膣から抜ける。
最後に加えられた一撃に、全身がじんじんと痺れた。
「疲れたのならそのまま眠るがよい。数分もすれば元通りに回復するだろう」
それを聞いて、俺はその驚異的な回復力に感謝しつつも戦慄を覚えた。
ドラゴンは、その気になれば1日中俺を貪り続けることができるのだ。
今はこうして穏やかに扱ってくれているが、もし逆らったりすればそんな罰を与えられても不思議はない。
返事をする気力も底をつき、俺は言われるままに目を閉じた。

ほとんど瞬きにしか感じないほどの間を置いて目を開けると、すでに辺りは夜になっていた。
どうやら俺はあのほんの一瞬で眠りに落ちたらしい。よほど疲れていたのだろう。
周りを見渡すと、ドラゴンはその巨体で入口を塞ぐようにして眠っていた。
やはり、どうあっても逃げるのは無理だろう。それに・・・俺にはもう逃げるだけの目的がなかった。
永遠の命を得る・・・そのために、そのためだけに、俺はこの峻険な岩山を登ってきたのだ。
だがいざそれを手に入れてみて、俺はこの上ない空しさに襲われていた。
この先何十年何百年と生きてみたところで、一体どんな達成感があるというのか。
限られた人生の中で大業を成す事が、人間の本当の意味での生き甲斐だったんじゃないのか?
じゃあ、俺は一体何だ?死なない事になんの意味がある?答えはたった1つしかない。
永久に別れがこないということだ。
そう、俺の身も心も自由に支配しているこのドラゴンと、俺は永久に別れることができないんだ。
殺されはしない。傷つけられもしない。俺がドラゴンから与えられるのは、どういう形であれ快楽しかない。
だったら、俺の人生の目的はこのドラゴンを喜ばせること、満足させることなんだ。

もう、迷いはなかった。すっかり元気に回復した魂の抜け殻を立ち上がらせ、フラフラとドラゴンのもとへ向かう。俺の近づく気配を感じ、ドラゴンが目を覚ました。
「どうした・・・」
何と言えばいいのかわからなかった。言葉を選べずに立ち尽くす俺を見て、ドラゴンが首を傾げながら呟く。
「・・・まだ、足りぬのか?」
無言のまま、コクコクと頷く。生き甲斐が欲しかった。俺はドラゴンに受け入れて欲しかったんだ。
「フ、フフフフ・・・もう私に甘えることを覚えるとは・・・いいだろう、好きにするがいい」
そう言いながら、ドラゴンは仰向けに寝転んで大きな体を広げた。
その股間に入った割れ目が、左右にグバッと口を広げる。
甘える・・・俺はドラゴンに甘えているのか?いや、そんなことはもうどうでもいい。
俺は無我夢中で柔らかなドラゴンの体に飛び込むと、獲物を待ち焦がれる膣にペニスを捧げた。
クチュッ・・・
それを優しく受け止めるように、肉襞がフワリとペニスを包み込む。
フサフサの尻尾が体に巻きつき、ドラゴンが両手で俺を抱え込んだ。
暖かい・・・うっとりするようなその気持ちよさに、俺は自ら腰を動かして快楽を貪った。
「フフ、せっかちな奴め・・・そう慌てなくとも、たっぷり可愛がってやるぞ・・・」
ニュルッ・・・クチュッヌチャ・・・
「ふああ・・・も、もっと・・・」
幸せだった。永遠にこの快楽を味わえると考えただけで、不安や悩みが跡形もなく消し飛んでいく。
もぞもぞとドラゴンの体の上で身をくねらせながら、俺は最高の主人を得たことに、ペットとしての喜びを噛み締めていた。

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