「よし・・・これで終わり、と・・・」
「何だ、もう終わったのか?」
「まあな。先週末は中間決算やら台風やらで結構バタバタしてたから、今週はずっと少しずつ残業してたんだよ」
そんな俺の言葉に、同僚が何かを思い出すように部屋の天井を見上げる。
「そういや今週はずっと俺の方が早く帰ってたもんな・・・でも、3連休って言ったって何か予定があるのか?」
「それは・・・別に無いんだけどさ・・・」
だがその返事にドヤ顔でも浮かべようとしたらしい彼が、ふと俺の背後に苦々しい視線を向ける。
それに釣られて俺もそちらに目をやると・・・例によってというべきか俺と同様に定時で仕事を終えたらしい後輩達2人が得意気な笑みを浮かべてこちらへやって来るのが見えた。

「ごめん、やっぱり予定決まっちまったみたいだ」
「くそ・・・お前達ばかりずるいぞ。次は俺も誘えよな」
そう言って悔しそうな表情を浮かべた同僚が、さっさとあっちへ行けとばかりに俺達に手を振って寄越す。
「あれ、先輩は一緒に行かないんですか?天国に・・・」
「馬鹿!煽るなって・・・あいつはまだ仕事が残ってるんだとさ」
「お前ら、後で覚えとけよ」
俺は明らかに状況を理解しながら言ったのだろうその後輩の言葉を苦笑いしながら諌めると、彼の目に触れないように揃って退勤してから今夜の予定について話し合っていた。
「それで?お前が誘ってきたってことは今回も何かイベントがあるのか?」
「特にイベントとかは無いんですが、ちょっと面白そうな相手を見つけたので行ってみたいんですよ」
「そういや前にあの店に行ったのは7月だったもんな・・・中間決算も終わったし天国で羽を伸ばすのも悪くないか」

俺はそう言って駅で彼らと別れると、まずは自宅でスーツを着替えることにした。
クールビズが終わってワイシャツも長袖の物を着用するようになったのは良いのだが、ここ最近は台風一過で真夏並みに暑い日もあったせいで職場でも汗をぐっしょりと掻いてしまうことが多かったのだ。
「ふう・・・今日は大浴場の雌竜でも指名して、ゆっくりと温泉に浸かるのも悪くないな・・・」
そして軽くタオルで体を拭いて普段着に着替えると、時間が18時半を回ったのを確認してから家を出る。
「飯はコンビニで良いとして・・・久々に会員サイトでも覗いてみるとするか・・・」
やがて大勢の人混みの中を歩きながらスマホで雌竜天国の会員サイトを開くと、俺は半ば無意識の内に部屋が大浴場となっている雌竜のリストに目を通していた。
だがしばらくリストをスクロールしている内に、ふと聞き覚えのある名前が目に入ってくる。
「ん・・・そう言えばこの雌竜・・・確か後輩達が指名した奴だったっけ・・・」

名前:フルーファ(推定10歳)
体高:0.15メートル(海竜Sサイズ)
体色:青
眼色:緑
翼:無し
性格:受★☆☆☆☆☆☆☆☆☆攻
得意なプレイ:ヒレ擦り、腹擦り、圧迫、丸呑み、フェラチオなど
口調:気弱な少女
部屋:大浴場
指名料金:3,000円/日
人気度:144/251(指名回数/勤務日数)
コメント:ツルツルプニプニとした、もっちり肌が自慢の不思議な雌海竜です。
気を遣って指名料を抑えようと普段は小さくなっていますが、体の大きさを自由に変えられる為その気になればLLサイズ以上の巨体になることも・・・
また小さい内は気弱な性格も体の大きさに比してだんだんと強気になっていきますので、幅の広い責め手と雰囲気の変化を存分に楽しむことが出来るでしょう。
ただし心の繊細な女の子ですので、彼女を怒らせたくなければデリカシーを欠いた発言には十分ご注意ください。

確か彼ら2人から聞いた限りでは、このフルーファというのはなかなかに評判の良い雌竜だったらしい。
丁度部屋も大浴場だし、今日はこいつを指名してみるとしようか・・・
俺はそう思ってフルーファを事前予約すると、近くのコンビニで恒例のおかかのおにぎりを買って後輩達との待ち合わせ場所へと急いだのだった。

やがて例のビジネスビルへ辿り着くと、例によって後輩が1人で俺の到着を待っているらしかった。
「お疲れ様です、先輩」
「おお、お疲れ」
「今日は誰を指名するか、もう決めてます?」
そう言いながら、彼が自分のスマホで雌竜天国の会員サイトを開いて俺に見せてくる。
「僕は今日はこれを指名したんですよ」
だが恐らくは雌竜のリストなのだろうその画面を見ても、普段ならプロフィール欄にあるはずの顔写真がどういうわけかこの雌竜だけ載っていなかったのだ。

名前:ミズチ(年齢不詳)
体高:0.05メートル(Sサイズ)
体色:透明
眼色:透明
翼:無し
性格:受★★★★★☆☆☆☆☆攻
得意なプレイ:捕食など
口調:無口
部屋:大浴場
指名料金:3,000円/日
人気度:5/9(指名回数/勤務日数)
コメント:本体となる小さな核を元に水を操りその体を具現化する、神の化身とされる水竜です。
人間に友好的な性格でその巨大な水の体の中へ人間を取り込み弄ぶことで得られる生気を糧にしていますが、過激な雌竜達との激しい夜とはまた一味違った体験が出来ることでしょう。
ただし余り長く彼女の体内で過ごしてしまうと核と同化されて元には戻れなくなってしまう為、適度に外へ吐き出して貰うことをお勧めしております。

「0.05メートルって・・・5センチだよな?ゴルフボールくらいの大きさじゃないか」
「このミズチっていう雌竜、毎回姿形が違うみたいで写真が載せられないみたいなんですよ」
「何でそんなこと知ってるんだ?」
そう訊くと、彼が会員サイトの下の方に載っていた店の電話番号を見せてきた。
「事前に電話で訊きました」
「お前・・・結構アグレッシブだな、そういうとこ・・・」
そしてそんなことを話している内に開店まで後2分程に迫ると、俺はようやくもう1人の後輩が通りの向こうから走ってくるのが見えた。

「お、お疲れ様です・・・はぁ・・・はぁ・・・」
「お前、何だってそんなに息を切らしてるんだ?」
「ちょっと電車が遅れちゃったんですよ。でも・・・間に合って良かった・・・」
相変わらず苦しそうに肩で息をしながらも、顔を上げた彼が店の入口にあるカードリーダーのLEDが緑色に点灯したのを確認しておもむろに入館証を取り出す。
「ほら、開きましたよ。入りましょう」
「あ、ああ・・・」
そしてそう言いながら3人でビルの中へ入ると、約3ヶ月振りに聞くポーンというエレベーターの着階音に耳を欹てる。

「あらいらっしゃい。お久し振りね」
初めてこの店に来た時からもう大分経つような気がするが、この受付のお姉さんだけは全く変わらないな・・・
俺はそんな感想を抱きながらも、取り敢えず彼女に軽く頭を下げていた。
「それじゃあ、事前予約している方は部屋の方へ入って大丈夫よ。あなたは、指名をお願いするわね」
そしてその言葉に頷いて電子メニューのディスプレイへと向かった後輩を見送ると、俺は事前予約した際に画面に表示された地下2階の1番の部屋へ向かう為にもう1人の後輩とエレベーターに乗り込んだのだった。

ポーン・・・
やがて地下2階に到着すると、見慣れた円形のエレベーターホールが目の前に広がっていく。
「あ、それじゃあ僕、6番の部屋なので」
「ああ、また後でな」
そしてそう言いながら6番の部屋へ入って行った後輩を見送ると、俺は会員サイトで案内された2番の部屋へと入っていた。
家からここへ来るまでの間にもじっとりと汗を掻いてしまったし、とにかく今は早く風呂に入ってしまいたい。
そしてそんな焦燥にも似た感情を抱きながら服をベッドの上に脱ぎ捨てると、俺はそっと奥の大浴場へと通じる扉を開けていた。

カラカラカラ・・・
すると思った通り、奥の方の深い浴槽で随分と小さな青い海竜がスイスイと温水の中を泳いでいるのが目に入る。
俺は扉が開いた音に気付いて水面から顔を出したらしいフルーファと一瞬目が合ったものの、どういうわけか彼女は自分の方からこちらに近付いてくるつもりは特に無いようだった。
きっと、俺が先に体を洗うのを待ってくれるつもりなのだろう。
まあ元々性格が星1個な上に体が小さい時はそれに比例して気も小さくなる雌竜だそうだから、或いは単に今は極端に奥手なだけなのかも知れないが・・・
だが取り敢えず、待っていてくれるというのなら俺にとってはありがたい話だ。
そして相変わらずこちらに視線を向けているフルーファに向かってほんの少し頷いてやると、彼女が安心したといった様子で再びお湯の中を泳ぎ始めたのだった。

それから数分後・・・
俺は少し熱めのシャワーでしっかり全身に掻いた汗を洗い流すと、もう待ち草臥れてしまったのか中くらいの深さになっているエリアにまで出て来たらしいフルーファへと視線を戻していた。
「お待たせ」
「あ、う、うん・・・大丈夫・・・私、フルーファよ」
まるで卵から孵ったばかりなのではないかと見紛うような、小さな小さな雌海竜。
そんな彼女に上目遣いで見上げられたまま可愛い声を投げ掛けられて、何となく胸の奥がキュンと締め付けられるような気分を味わってしまう。
だがフルーファの方はそんな俺の心境には気付かなかったのか、そっとその小さなヒレを動かして浴槽から這い出て来た彼女が俺の足下へと近寄ってくる。
それを見て俺も濡れた床の上にそっと座り込むと、広げた両足の間に顔を出したペニスへ彼女の視線が止まる。

何だか・・・こうも相手が小さいと思った以上に気恥ずかしいな・・・
普段高圧的だったり残酷な性格だったりといった強面の雌竜を相手にすることが多いせいか、俺にとって星1個の雌竜はそれだけでも新鮮な感じがしてしまうものなのだ。
そしていよいよ這い寄って来たフルーファがその両ヒレでそっとペニスを挟むと、ぬるりとしたスベスベの感触が敏感な雄に想像以上の快感を塗り込めてきた。
ギュウゥ・・・
「ふあっ・・・」
小さいながらも肉厚のヒレでギュッと肉棒を圧迫され、心地良いぬくもりとまるでローションのような程好い滑りが背徳的な興奮を伴いながら俺の劣情を焚き付けていった。

「それじゃあ・・・咥えるね・・・?」
指名回数を考えれば既に100回以上も同じような状況を体験しているだろうに、今の彼女からはそんな豊富な経験回数を微塵も感じさせない程の初々しさが滲み出していた。
やがて2枚のヒレの間から僅かに顔を出していたペニスの先端にフルーファの口がそっと触れた瞬間、想像していたのよりも数倍は強烈な快感が一気に背筋を駆け抜けて脳天まで突き抜けていく。
パクッ・・・
「ふぉっ!?」
亀頭を咥えると同時に鈴口を軽く舌先で舐め上げられ、竿を挟み付けたヒレが互い違いに激しく擦り合わされる。
その雄の弱点を的確に射抜く熟練の責めに、俺は思わず両手でフルーファの頭を掴んでしまっていた。
だが彼女はそんな俺の抵抗にも顔色1つ変えること無く先端をチュッチュッと吸い上げると、快感の余り俺の手の力が弱まった隙を狙って先端を咥え込んだ頭をブルブルっと左右に振り乱す。
「はああっ・・・!」
この小さいフルーファの口だからこそ可能な、変幻自在なフェラチオ。
初めは遠慮がちに頬を赤らめていたフルーファも肉棒を深く口内へ咥え込む度にほんの少し体が大きくなっていて、その顔にも少しばかり余裕の表情が浮かんでいるのが見て取れてしまう。

ギュ・・・ギュゥ・・・レロォ・・・
「ま、待って・・・フルーファ・・・そんな・・・いきなり激し・・・く・・・」
俺のペニスを咥え込んだ彼女が、グリグリと8の字を描くように首を巡らしながら小刻みに擦り合わせていたヒレを今度はそっと下から上に摩り上げるような動きへと変化させる。
これは明らかに、雄の精を扱き上げる為の動きだ。
しかし抵抗しようにも雄の弱点を知り尽くしているかのような巧緻な舌技と口淫に全身の力を奪い取られてしまうと、俺は後ろ向きに床へ倒れ込んだまま早くも彼女の為すがままになってしまっていたのだった。

ドチャッ・・・
濡れた床の上に力無く崩れ落ちた獲物の喘ぎに耳を澄ませながら、なおも根元まで肉棒を口に含んだフルーファがゆっくりと焦らすようにその喉を鳴らしていく。
ゴキュッ!
「はぁっ・・・!」
更には時折嚥下するかのような感触と共にきつく肉棒が締め上げられて、俺は何の前触れも無く電流のように走る鋭い快感にじっくりと弄ばれながらその体力を奪われていった。
見た目の小ささやそれ故に感じる幼さとは明らかに次元の異なる、確実に雄を高みへと押し上げていく手練手管。
そんな老獪な彼女の口内に捕らわれたペニスは、既に限界を迎えてギンギンに熱く漲っていた。

ジュポッ
「ひっ・・・」
だがもう今にも果てそうだったその時、フルーファが何を思ったのか突然ペニスを扱き上げるように首を振り上げながら口を離す。
その強烈な刺激に一瞬耐え難い射精感が込み上げてきたものの、そうなる前に何時の間にか体高1メートル近くにまで大きくその身を膨らませていたフルーファが柔らかな餅の如き感触を持つ自身の蛇腹で俺の下半身を押し潰していた。
ドスン!
「ぐはぁっ!」
ビュビュビュッ・・・ビュクク・・・
精を放つ瞬間の最も雄が無防備となる刹那に凄まじい重量の下敷きにされてしまい、ずっしりと重い彼女の腹下に埋もれた肉棒が屈服の白濁を噴き上げていく。

「うふふ・・・」
最後は無造作に押し潰されたまま果ててしまった無様な獲物の様子に、フルーファが少しばかり意地の悪そうな笑みを漏らす。
どうやら最初に比べて体が随分と大きくなってしまったことで、性格の方にもそれに比例するように少しばかり勝気な側面が出て来たらしい。
「気持ち良かった?」
制止の声を上げる間も無く為すがままに嬲り者にされた俺の様子を見ればその問いに対する返事など既に分かり切っているだろうに、彼女が力尽きた獲物に返答を求めるかのようにグリグリとその腹で俺の股間を磨り潰していく。
「うあっ・・・」
もちもちとした柔らかな腹が果てたばかりの肉棒を無遠慮に摩り上げ、俺はその余りの気持ち良さにただただ情けない声を漏らすことしか出来なかった。

やがて俺からの明確な返答が無かったことに些かムッとしたのか、無言でプクッと顔を膨らませた彼女が俺を下敷きにしたままゆっくりとその体の方をも膨張させていった。
ズッ・・・ミシ・・・メリメシッ・・・
「は・・・あっ・・・」
腹下で悶える俺の顔を勝ち誇ったかのような表情で尊大に見下ろしながら、フルーファの体が徐々に徐々に俺の下半身から胸元の辺りまでをその巨大な白い蛇腹の下へと飲み込んでいく。
「わっ・・・ま、待って・・・フルーファ・・・うああっ・・・!」
慌てて膨れ上がる体を押し留めようと両手でフルーファの腹を押さえ付けたものの、何の意味も成さないだろうそんな獲物の無駄な抵抗が殊更に彼女の嗜虐心へと火を付けていく。
ズズズッ・・・ズシィッ・・・
「くあ・・・はっ・・・助け・・・て・・・」
必死に両手を突っ張ってみてもじわじわと風船のように膨らんでいく彼女の膨張を止めることが出来ず、俺は何時しか首から下をすっかりと彼女の腹の下敷きにされてしまっていた。

「う・・・かはっ・・・」
もっちりとした腹の肉が左右の床に垂れているお陰なのか、体高1.7メートル程に成長した彼女の壮絶な重量を浴びせ掛けられながらも俺はまだ呼吸が出来ていた。
だが体の方は彼女がほんの少し身を揺するだけでメキメキと音を立てながら軋み、少しでも気を抜くと跡形も無くペシャンコにされてしまいそうな程の重量が危うい均衡を保ちながら俺の上で揺蕩っている。
「ねぇ・・・気持ち良かった・・・?」
やがて必死に彼女の腹下から逃れようともがいている内に、明らかにさっきまであったあどけなさが消えたらしいどちらかというと詰問口調な彼女の声が頭上から降ってきた。
それと同時に、メキッという音を立てながら更なる凶悪な体重が俺の体を圧迫する。
「き・・・気持ち良かった・・・から・・・も・・・少し・・・手加減してくれっ・・・」
そんな俺の返答に気を良くしたのか、彼女が妖艶な微笑を浮かべたままユサユサとその巨体を揺する。
ミシミシミシ・・・
「ぐあっ・・・お・・・おも・・・い・・・」

次の瞬間、俺は蛇腹の向こうに見えていた彼女の顔から一瞬にしてそれまでの笑みが消え去った瞬間をその目に捉えていた。
今にも押し潰されそうだったお陰で思わずつい口に出してしまったのだが、そう言えば確か彼女には"重い"という言葉は絶対的な禁句だった・・・はず・・・
過去に彼女を指名した後輩達も、ついその言葉を口にしてしまったが為に世にも恐ろしい目に遭わされたらしい。
そのことは事前に彼らから聞いて知っていたはずなのに・・・
俺は心の何処かに、そんな本能的な怒りに身を任せた彼女の姿を見てみたいという欲求があったのかも知れない。
だが現実にその巨体の下敷きにされているという最悪の状況で彼女の怒りを買ってしまったことで、俺はそんなある種の破滅的な期待感を遥かに振り切った純粋な恐怖が胸の内に膨らんでいくのを感じたのだった。

黒々とした危険な殺気を孕んだフルーファの竜眼が、ギロリと音の聞こえて来そうな程の鋭さで俺の顔を睨み付ける。「ひっ・・・」
それは先程までの何処か可愛らしかった彼女の印象を根底から覆すかのような、凶暴な巨竜の憤怒そのものを形にしたかの如き恐ろしい形相だったのだ。
そして激しい後悔の念が脳裏を満たし始めた段になって、フルーファがゆっくりとその身を更に肥大化させていく。
ムク・・・ムクムク・・・
「うあっ・・・ま、待ってくれ・・・ひぃっ・・・」
まるで射抜くような視線を俺に突き刺しながらも無言のまま巨大化を続ける彼女の恐ろしい意図が、半ばパニックに陥っていた俺にも読み取れてしまう。
海竜の体型でありながらもう体高3メートルを優に超える程の巨体にまで膨れ上がった彼女は、依然として俺の首から上だけをその柔らかな腹の外へと飛び出させていた。
だが垂れ落ちる柔肉の雪崩に両腕も既に彼女の下敷きにされてしまい、抗い難い重圧がじわじわと俺の全身を圧縮し始めている。

やがて体中の骨がミシミシと鈍い軋みと悲鳴を上げ、じんわりと圧迫された肺が呼吸の自由をも蝕み始めた頃・・・
俺は10メートル以上も高さがあるはずの浴室の天井に頭の先が触れそうな程にまで巨大化したフルーファの腹下で徐々に肺から絞り出されていく空気をか細い喘ぎに変えていた。
彼女の腹の大部分は床に接しているから俺の体に圧し掛かっている重量は微々たるものなのだろうが、簡単に見積もっても容易に千数百トンを超える彼女の体重を考えればそれでも人間を押し潰すのには十分過ぎるだろう。
巨竜の活動に合わせて厚く丈夫に作られているだろう建物の床までもが、何だか不穏な軋みを上げているような気がしてしまう。
余りにも大きく膨れ上がった腹のお陰でフルーファの顔はもう俺からは見えなくなってしまっているものの、これから何をされるのかは火を見るよりも明らかだった。

ズ・・・ズズ・・・
「う・・・は・・・あぁっ・・・!」
やがて終わりの見えない膨張がようやく止んだかと思った数秒後、見上げるような青と白の巨大な塊がまるで俺を磨り潰すかのようにじわりと前進する。
その距離は精々1センチ程度という彼女にとっては微かな身動ぎにも満たないものだったのだが、俺はまるで体中が万力で締め付けられたかのような絶望的な重圧に苦悶と恐怖の入り混じった悲鳴を上げていた。
「フ・・・フルー・・・ファ・・・止め・・・て・・・」
ズズズッ・・・
「かはぁっ・・・」
呼吸もままならない程の息苦しさの中で辛うじて漏らしたその制止の声に、フルーファが余りにも無慈悲な返答を突き返してくる。
もう手も足も、指の1本すらまでもが彼女の腹肉と硬い浴室の床との間に挟まれてピクリとも動かせないというのに、彼女は完全に抵抗の術を失った俺をこのままゆっくりと挽き潰すつもりなのだ。

ズッ・・・メシッ・・・
「ぐ・・・えっ・・・」
最早視界全体を埋め尽くした白い蛇腹がなおも左右に揺れ、俺の顎先にその残酷なまでに柔らかな感触が触れる。
これ以上動かれたら、いよいよ残された顔の上にまで彼女の腹が圧し掛かってくることになる。
ズズッ・・・ズズズ・・・
「た、助け・・・て・・・ぐふっ・・・」
禁句を口走ってしまった獲物にその後悔の時間をたっぷりと与えるかのような、余りにも緩慢かつ残酷な処刑。
後輩達は彼女を怒らせてしまった時に怒りの声を聞いたと言っていたが、度重なる同じような経験の果てに彼女ももう後は虫けらのように捻り潰されるだけの獲物とは口を利く必要すら無いという境地に至ったのかも知れない。
そしてそれはつまり、どんな謝罪や命乞いの声も最早彼女の耳には届かないということを意味していたのだった。

ミシ・・・ギシィ・・・
ちっぽけな人間にはどうすることも出来ない程の圧倒的な圧力が、床に縫い付けられた俺の体をなおもゆっくりと圧縮していく。
まだ辛うじて呼吸は出来るものの、俺は既に声を出す気力さえ失ってしまっていた。
だが完全に力尽きてもう己の最期を待つだけとなった獲物に対しても、彼女は依然として情けを掛けてくれるつもりは毛頭無いらしい。
そして俺の顔までもを覆い尽くすようにその巨体をズリリッと這いずらせると、俺は鼻と口を柔肉で塞がれたという絶望的な感触がその直後にフッと緩んだことに気付いていた。

「え・・・?」
やがてほんの少しばかり圧迫感が和らいだことに疑問を感じてきつく閉じた目を開けてみると、どうやらフルーファは自身の腹肉を両の前ヒレで持ち上げていたらしい。
その延々と続く巨大な蛇腹の丘の向こうに、長い首を巡らせて俺の様子を覗き込んでいる彼女の顔があった。
だが許してくれるのかという淡い期待とともに見つめ返した彼女の顔にはそんな予想を無慈悲に圧し折るかのような冷たい氷の如き無表情が貼り付いていて、俺はそれが獲物の後悔と恐怖を堪能する為の残酷な猶予なのだと理解した。
「あ・・・ぁ・・・」
そして決して変わることの無い自身の運命を悟った獲物の悲壮な姿に満足したのか、傲然と俺を見下ろしていた彼女の顔に微かな笑みが一瞬だけ浮かんだがはっきりと見えてしまう。
「や、止め・・・」
その瞬間思わずそんな制止の声が喉から吐き出されたものの、彼女はそんな獲物の断末魔を黙殺するかのように巨大な腹肉を支えていた前ヒレをパッと離してしまったのだった。

ズズウゥン・・・
地下にあるはずだというのに建物全体が揺れ動くかのような凄まじい震動と衝撃が、この私に向かって"重い"などと言い放った不埒な獲物を容赦無く叩き潰していた。
腹の下に確かに感じる小さな人間の感触が、敏感な蛇腹を通して何とも言えない心地良さとなって私に伝わってくる。
ズリ・・・ズリズリ・・・
そして止めを刺すように数度人間を磨り潰すように腹肉を左右に揺すってやると、私は獲物がすっかり動かなくなったことを感じて元の小さな姿へと戻っていった。

「あ・・・やり過ぎた・・・かな・・・」
だが体高50センチ程の大きさに戻っていざ押し潰した人間の様子を目の当たりにしてみると、見るも無残な末路を辿ったらしい獲物の姿がふと胸の内に小さな罪悪感を沸き上がらせてしまう。
余りにも巨大な柔肉に押し潰された彼は一応何処にも怪我はしていないらしいものの、大の字で床の上に伸びたまま完全に意識を失ってしまっているようだ。
その顔には紛れも無い恐怖の表情が滲み出していて、これまで似たような状況を何度も経験している私でさえもが思わず本当に生きているのか不安になってしまった程だった。

「ねぇ・・・その・・・生きてる・・・?」
試しに前ヒレでそっと人間の頬を撫でてみたものの、ほんのりとした温もりを感じる以外には全く反応が無い。
正直に言えば思わず口を付いて出たというよりも何処か確信犯に近い様子で禁句を口にした彼に対する怒りはまだ完全には収まっていなかったのだが、取り敢えず今は彼を介抱する方が先だろう。
「うん・・・しょ・・・」
そして人間の体を抱き抱えながら何とか仰向けに転がると、私はぐったりとした彼の背中を両ヒレで強く叩いていた。
バシバシッ!
「うっ・・・げほっ・・・げほげほっ・・・ぐふ・・・」
その瞬間、苦しげに咳き込みながらも彼がどうにか息を吹き返す。

「気が付いた?」
「う・・・あ、あぁ・・・俺・・・生きてるのか・・・?」
彼女が腹を持ち上げていた前ヒレを離した途端に目の前に迫って来た、圧倒的な柔肉の山・・・
あれに押し潰された瞬間、俺は間違い無くもう2度と目覚めることは無いだろうと胸の内で確信したものだった。
だが今はこうして俺を介抱してくれているということは、きっと彼女も寸でのところで俺を許してくれたのだろう。
「ほ、本当は・・・まだ怒ってるんだからね・・・」
危うく俺を本当に殺し掛けたことを負い目に感じているのか、彼女がそう言いながらプイッと顔を背けてしまう。
「ご、ごめんよ・・・もうあんなこと、言わないからさ・・・」
それを聞いてほんの少し怒りの表情を和らげたらしい彼女が、再び俺の方へとその視線を向けてくる。
本当に怒っていたのか、それとも俺のことが心配だったのか、エメラルドのような美しい緑色の竜眼を湛える彼女の眼元にはじんわりと透明な雫が溜まっていたのだった。

「本当に?」
「ああ・・・本当に・・・」
そう言いながら、俺は自身を抱き止めてくれているフルーファの白い蛇腹をそっと手で撫でてやっていた。
だがその心地良さに更に表情が和らいだ彼女が、突然ピクンとその身を跳ね上げる。
「んっ・・・」
微かに頬を赤らめながら必死に何かに耐えているらしいその様子に疑問を感じて更に彼女の腹を撫で回してみると、どうやら蛇腹の微かな溝に指を這わせられるのが想像以上に心地良いらしい。
ツツツッ・・・
「あっ・・・ふ・・・」
分厚い前ヒレをまるで拳を握り締めるかのようにクルンと内側に曲げながら、声を抑えて震える彼女の姿が何とも愛らしい。
それと同時に、俺は性懲りも無く胸の内にちょっとした悪戯心が芽生えてしまっていた。

サワサワ・・・ツツーッ・・・
「ああっ・・・!」
やがて両手の指を使って数条の蛇腹の筋を同時に擽ってやると、それまできつく閉じていた両眼をカッと見開いたフルーファが大きく仰け反りながらその体を少しばかり膨張させていた。
「うおっ・・・」
腹の上に乗せられたまま膨れ上がった彼女に持ち上げられ、グラリとバランスを崩し掛けた体を支えようと思わず彼女の腹に両手を突っ張ってしまう。
だがその指先がまたしても幅を広げた敏感な蛇腹の隙間にめり込んでしまい、彼女が歯を食い縛っているかのような我慢の表情を浮かべながらも更にその体を大きく大きく膨張させていった。

「うわわっ・・・」
際限無く空気を入れられる風船如く凄まじい勢いで膨れていくフルーファの腹の上は、もうほとんど水平に近い程の広大な柔肉の平原と化していた。
彼女の顔も腹の丘の向こう側に隠れてしまい、視界に見えるのは一面の白い蛇腹と広い浴室の壁が徐々に下がっていく奇妙な光景ばかり。
だがその内背中に何か硬い壁のような感触が触れたると、俺はそれが床から高さ10メートル以上はあるはずの天井であることに気付いて戦慄していた。
ギュウッ・・・
「わっ・・・フ、フルーファ・・・待って・・・それ以上膨らん・・・むぐ・・・」
そして制止の声を上げる間も無く一気に口までもが膨れ上がる柔肉に塞がれてしまうと、俺はじんわりと下から天井に押し潰されていた。
「ん〜〜!ん〜〜〜〜!」
重力に任せた超大な重量を浴びせ掛けられるのとは違い、純粋な膨張による圧迫感だけが俺の全身をじわじわと圧迫していく。

ザバ・・・ザババァッ・・・
やがて広大なはずの部屋を埋め尽くす程にまで際限無く膨れ上がったのか、浴槽のお湯が大量に溢れる音が遥か下方から微かに聞こえてきた。
部屋が壊れるのが先か、それとも俺がプチッと跡形も無く潰れるのが先か・・・
どがその何れにしても、俺は既に鼻も口ももっちりとした深く沈み込むような極上の柔肉に塞がれて呼吸困難の苦しみにもがいていた。
「んぶ・・・んごぉっ・・・!」
ザバババァッ・・・ミシッ・・・ミシミキミキミリリッ・・・グギュウッ・・・
そして部屋の形に変形する程にまで限界一杯まで膨らんだフルーファがついに部屋そのものを軋ませ始めた頃、俺は全身を残酷なまでに優しく押し潰されてそのまま窒息の苦しみに意識を失ったのだった。

「ふっ・・・ふぅ・・・」
体の中で最も敏感な性感帯だと言っても過言ではない蛇腹の溝を撫で回されて、私は思わず広大な部屋全体を軋ませる程にまで際限無く膨れ上がってしまった全身の膨張をようやく止めていた。
海竜の形をしているはずの体は扇形の浴場を埋め尽くすように広がり切っていて、青と白に塗り分けられた青と白の柔肉が窮屈な箱に無理矢理詰められたかのようにギュウギュウに漲っている。
だがその腹の部分に微かに異物の存在を感じ取ると、私はそれが先程抱き抱えていた人間の感触だったことに気が付いて慌てて体を縮込めていた。
1度ならず2度までも私の巨体に押し潰されて、ぐったりと力尽きた人間が情けない苦悶の表情を浮かべている。
そして彼を腹の上に乗せたまま再び元通り体高80センチ程の大きさにまで戻ると、私は彼の体を浴槽から溢れ出した大量のお湯が薄っすらと溜まっている床の上に横たえていた。

ドチャッ・・・
勢い良く肉の塊を叩き付けられた最初とは違って、徐々に膨れ上がる巨肉にゆっくりと圧迫されたせいかどうやらしばらく息が出来なかったことの方が彼の気絶の原因になってしまっているらしい。
私はそれを見てフゥと小さな息を吐くと、力無く横たわった彼の胸元を前ヒレで強く叩いていた。
ドン!
「ぐえっ!」
やがて肉厚のヒレを叩き付けられた衝撃で彼が無事に息を吹き返すと、ついさっきもそうだったように激しく咽ながらゲホゲホと咳き込んでしまう。
「う・・・ぅ・・・」
「大丈夫・・・?」
正直さっきは敏感なところを擽られた衝動で思わず衝動的に大きくなってしまっただけなのだが、私の胸の内にまだ"重い"と言われたことへの怒りが微かに残っていたのもそれを自制しなかった理由の1つだったのかも知れない。
だが流石に2度に亘って死に掛けた彼の様子には流石に怒りよりも心配の方が先に顔を出してしまう。

「あ・・・あぁ・・・多分・・・」
「もう・・・変なところをいきなり擽らないでよね」
「へ、変なところって・・・この蛇腹のことかい・・・?」
そしてそう言いながらそっと隣りにいた彼女の蛇腹を指先で摩ってみると、彼女が小さく声を上げながらその可愛い顔を紅潮させる。
「んっ・・・」
それと同時にまたも彼女の体が2回り程ムクムクと大きくなると、俺はあっという間に体高1.2メートル程になった彼女からジロリと睨み付けられていた。
「ちょっと・・・また押し潰されたいの・・・!?」
そう言いながら、怒ったらしい彼女が威嚇するかのように更にその体を俺の目の前で倍くらいにまで膨れ上がらせる。
「あ・・・い、いや・・・ごめん・・・」
流石に見上げるような海竜にそう凄まれては、俺もただ素直に謝ることしか出来なかった。

だが許してくれたのかくれなかったのか、フルーファがその巨体のままゆっくりと仰向けで床に寝転がっていた俺の上へと圧し掛かってくる。
ズシッ・・・
「うっ・・・おっ・・・ぅ・・・」
またもや彼女の逆鱗に触れる禁句を口走りそうになったのを懸命に堪えながら、俺は下半身にずっしりと預けられていく彼女の凄まじい体重をビクビクしながら受け止めていた。
そして長らく放置されていた肉棒がその柔肉の下にまで入り込むと、不意にズリュッという音と共に熱い肉洞の中へ呑み込まれた感触が伝わってくる。
「うあっ・・・!」
これが・・・フルーファの・・・膣・・・?
その巨体に見合う深く大きな肉穴が、それに比べて遥かに小さな俺のペニスを根元まで咥え込んでいたのだ。
「謝ったって、そう簡単には許さないわよ」
そして微かな怒気の込められたその言葉と共にペニスの根元をギュッと締め付けると、彼女が突然その体を一気に体高30センチくらいにまで縮めたのだった。

ギュウゥッ・・・!
「うあぁっ!」
「んっ・・・!」
その瞬間ペニスを押し包んだ肉洞に凄まじい勢いで収縮し、産まれて間もない仔竜の如き姿となった彼女の膣が俺の雄を容赦無く締め潰す。
だが想像を絶する程のその締め付けに当の彼女自身も身に余る巨根を受け入れたような窮屈さを感じたのか、2つの甲高い悲鳴と嬌声が広い浴室内に響き渡っていた。
ギュ・・・ギュグゥ・・・
「き・・・つ・・・フ、フルー・・・ファ・・・」
その柔らかな腹の感触に勝るとも劣らない程のもっちりとした弾力を誇る膣肉が、なおも漲った雄槍をギュウギュウと無慈悲に締め上げていく。
「ふあっ・・・」
小柄な姿になったせいか彼女の性格も元の気弱なそれに戻ってしまったらしく、懸命に前ヒレを握り締めて鈍い快楽に耐えているフルーファの口からはか細い喘ぎが漏れていた。

グギュ・・・グギュギュッ・・・
「くあっ・・・も・・・だ、駄目・・・」
更には強烈に締め上げられたまま彼女に左右へとその身を揺すられてしまい、それまで散々に焦らされ弄ばれた反動に逆らうことも出来ないまま体の奥から耐え難い射精感が込み上げてきたのを感じ取ってしまう。
そして止めとばかりに一際強く肉棒を締め付けられると、俺は声にならない悲鳴を漏らしながら熱い白濁をどっぷりと彼女の膣内に注ぎ込んでしまっていた。
ビュビュビュッ・・・ビュク・・・
「ああっ・・・!」
その瞬間、体内を満たした焼け付く雄汁の感触にビクンと仰け反ったフルーファが絶え間無く迸る興奮に任せるかのようにムクムクとその身を膨らませていく。
「う・・・ぐえぇっ・・・」
やがてフルーファがあっという間に体高1.5メートル程にまで風船のように膨れ上がると、俺はそんな凄まじい重量を支え切れるはずも無くまたしても彼女の柔らかな腹で果てたばかりの力尽きた体を押し潰されたのだった。

ドスゥン・・・
何という気持ち良さなのだろうか・・・
一気に体内を満たした雄の精の感触に、私は自分の意思とは無関係に膨らんでしまった巨体で組み敷いていた人間をついつい下敷きにしてしまっていた。
その柔らかな腹肉の下から助けを求めるように人間の両手の先が辛うじてはみ出しているものの、ブルブルと全身が震えるような興奮の嵐にまだ体が思うように動きそうにない。
そして依然として膣内で性懲りも無く隆起している肉棒から精の残滓を搾り取ろうと腹下の人間を磨り潰すように大きな腹をグリグリと左右へ揺すってやると、ピュッという音と共に切ない精の一滴が飛び出していた。
「う・・・ぶぐ・・・」
私の下敷きにされている人間は何やら苦しそうに呻きながら先程から指先で虚空を掻き毟っているものの、この際私も重いなどという暴言を吐かれて敏感な蛇腹を弄くられたことに対する溜飲を下げさせて貰うことにしよう。
そしてそう思いながらフンと小さな鼻息を吐いてなおもグリグリと腹下の人間を踏み躙ってやると、やがて気を失ったのか力無く蠢いていた彼の手がぐったりと濡れた床の上に投げ出されたのだった。

ガチャッ・・・
地下2階のエレベーターホールで先輩と別れて6番の部屋に入った僕は、取り敢えず着ていた服をベッドの上に適当に脱ぎ捨てて奥にある浴室へと足を踏み入れていた。
カラカラカラカラ・・・
寝室と浴室を隔てていた引き戸を開けるそんな軽い音が、図らずも僕の胸中に何とも言えない期待感を膨れ上がらせていく。
「ミズチは・・・まだ来てないのかな・・・?」
だが広い浴槽を見回してみてもまだそれらしい存在がいないことを確認すると、僕は彼女が来るまでの間にまず洗い場で体を洗うことにしたのだった。

それからしばらくして・・・
熱いシャワーで汗を流しながら事前予約をした割には随分と長い時間を待っていると、やがて部屋の奥の壁がほんの少しだけ左右に開いたのが視界の端に映り込んでいた。
そしてその細い隙間からほんのりと黄緑色に輝くゴルフボール大の球のような物が転がり出て来たかと思うと、ポチャンという小さな音と共に広大な浴槽へと落下する。
今のが・・・ミズチ・・・?
確かにプロフィールには体高0.05メートルと書かれていたし、あれがミズチという名の雌竜を形成する為の核に過ぎないことは理解していたつもりだったのだが、いざ実際に余りに小さなその姿を目にすると些か戸惑ってしまう。
だが着水の衝撃で静かな水面に広がった波紋が湯船の縁に到達するよりも遥かに早く、"それ"が突如として僕の前に信じられない姿を露わにしていた。

「う、うわっ・・・」
まだ洗い場にいたお陰で浴槽からは多少離れていたというのに、僕はそこに出現した想像以上に巨大な生物の姿に思わず身を引いてしまったのだ。
左右に3対もある大きなヒレに、シロナガスクジラを連想させるような幾本もの縦筋が入った柔らかそうな腹と後背部に小さな突起の並んだ三日月形の尾ヒレ。
頭頂部に生えた太い一本角と背中に突き出した大きな背ビレはサメのようでもあり、頬に当たる部分に生えた扇形の水掻きと鋭い双眸が辛うじて彼女?の種族を見る者に海竜だと思わせるに足りている。
だが数種類の大型の海洋生物を掛け合わせたかのような不思議なその姿形よりも僕の心を大きく掻き乱したのは、彼女の姿が文字通り透明な水で形作られていたことだった。
最初に部屋に入って来た黄緑色の核の部分は丁度彼女の体の中心に位置する背ビレの下の辺りにフワフワと揺れるように漂っていて、これが本当に生物なのかという思いが胸の内に湧き上がってくる。
だがジロリとこちらを睨むように見つめていたはずのミズチからは確かに害意の欠片も感じられず、僕は驚きの余り出しっ放しにしてしまっていたシャワーを止めるとそっと彼女の待つ浴槽へと近付いていった。

チャプ・・・
「う・・・なんか、随分と温いな・・・このお風呂・・・」
これではまるでお風呂と言うよりも、かなり温度の低めな温水プールといった感じだ。
僕は一瞬ミズチが何らかの能力を行使して風呂の温度を下げているのかと思ったのだが、もしかしたらこの6番の部屋は元々お風呂の温度を低めに設定してある部屋なのかも知れない。
幾ら水中に暮らす雌竜だとは言っても、お湯が苦手な種族が居る可能性もあるのだから有り得ない話ではないだろう。
だが取り敢えず寒い程冷たいというわけでもないし、入るのには特に問題は無さそうだ。
そして相変わらず無言のまま僕を待っているらしいミズチと目を合わせたまま静かに近付いていくと、丁度水深が1段階深くなったところへ足を踏み入れた瞬間に彼女がこちらへをその巨口を向けていた。

ゴゴゴオオオオオッ・・・!
「う、うわああああっ・・・!」
次の瞬間、僕は凄まじい水流に逆らうことも出来ないまま大量の水と共に彼女の口内へと吸い込まれてしまっていた。
広大な風呂が狭く見える程に巨大な彼女の体長は、少なく見積もっても15メートル以上・・・
そんな巨竜の体内に何の抵抗も出来ないまま呑まれてしまうという恐怖が警鐘を発する間も無く、バクンという音と共に獲物を吸い込んだ彼女の口が無情にも閉じられてしまう。
やがて恐らくは胃の中なのだろう水で満たされた広い空間に放り出されると、僕は慌てて手足をバタ付かせていた。
お、溺れる・・・!
だが透明な水で出来ているお陰ですぐそこに見えている体外へ逃れようと手を突き出してみても、まるで寒天やナタデココのような奇妙な弾力を持った表皮の様な物がそんな獲物の逃走を無慈悲に封じ込めてしまう。
そしてついに息を止めているのも限界を迎えてしまうと、僕はゴボッという大きな気泡を吐き出していた。
た、助けて・・・い、息が・・・出来・・・・・・る・・・?

ゴボ・・・ゴボゴボ・・・
「あ、あれ・・・?」
実に奇妙なことに、僕は周囲の一切を水で満たされた空間に居たにもかかわらず空気中と同じように極普通の呼吸をすることが出来ていた。
息を吐き出した時は水中でそうした時と同じように呼気が泡となって立ち昇っていくものの、息を吸う時には不思議なことに息苦しさや水中に居るという感覚が全く感じられない。
まるでそう・・・夢の中で水中に潜った時に、それを意識することなく普通に呼吸しているのと同じような感覚だ。
そしてようやく溺れる心配が無いことを理解すると、まるでそれを待っていたかのようにミズチが僕を押し包んだ胃の中をモッギュモッギュと咀嚼するかの如く蠕動させる。
「う、うわっ・・・」
激しい水流に全身が翻弄されて天地の区別が付かない程揉みくちゃになりながら、僕は何時の間にかその水流の刺激を心地良く感じていることに気が付いていた。
時に激しく、時に緩やかに体を撫でる水流の愛撫が、まるで全身の疲れを洗い流していくかのように感じられる。
そうして粗方僕の体を揉み洗いすると、ほんの少しだけ体を小さく縮めたらしい彼女がそれでも狭く感じられる浴槽の中をゆっくりと泳ぎ始めたのだった。

タプ・・・タプン・・・
吐き出した空気がミズチの胃の中に微かな空気の層を作り、彼女が狭い浴槽内をゆったりと旋回する度にそんな水の弾ける音が頭上から聞こえてくる。
一方で僕の方はというと、水中に居るはずだというのに全く呼吸の不自由を感じないというこの奇跡のような感覚にまだ体が完全には慣れていなかった。
自分で吐き出した泡が眼前を通り過ぎていく度に息を止めなければという本能の様なものが先行してしまい、彼女の中から見える不思議な光景の方まではまだ意識を向けられそうにない。
モギュッ・・・モギュモギュッ・・・
「ふあっ・・・」
だがそんな僕の様子を見て取ったのか、ミズチが再び僕の全身を愛撫するかのように透明な胃袋を蠢動させる。
それと同時にまたしてもえもいわれぬ快感が体中を走り抜け、僕は取り敢えず力を抜いてそっと彼女にこの身を預けてみることにした。

ザブッ・・・ザパァッ・・・
巨大な水竜の形をした水の塊が広いはずの浴槽内を右へ左へ揺れ動き、その体内に捕らわれた僕に何とも言葉では形容し難い高揚感を注ぎ込んでくる。
大きなヒレを動かして風呂の中を行ったり来たりするその様は何とも楽しそうで、僕は彼女が根本的に人間に対して好意的な存在なのだということを肌で感じていた。
ギュッギュッ・・・ギュブッ・・・
「はぁ・・・気持ち良い・・・」
水中でも呼吸が全く問題無く出来るのと同様に、発した声までもが空気中のそれと遜色無く周囲に響き渡っていく。
彼女もそんな僕の喘ぎに似た声を聞き取ったのか、全身マッサージとも言える胃壁の躍動を活発化させていた。

グギュッ・・・モッギュモギュ・・・
「あっ・・・」
その瞬間先程までよりも遥かに強烈な水流がまるで無数の蛇のように全身を駆け巡り、乳首やペニスといった敏感な性感帯を集中的に摩り上げてくる。
そしてそんな突然の鋭い快感に思わずビクッと全身を跳ね上げてしまうと、再び彼女の胃袋が大きく収縮していた。
ゴキュ!ゴキュキュ!モギュゥッ!
「ひあぁっ・・・!」
胃の中を満たした水そのものが圧縮され、強烈に締め上げられるかのような感覚がペニスへと直撃する。
それは正にこれまで何度もこの店で味わってきたような屈強な雌竜の竜膣に扱き上げられるのと変わらぬ壮絶な快感へとなって僕の理性を一撃の下に叩き伏せていた。
キュッキュッ・・・キュウッ・・・
「ふおっ!?」
更には胸元へ打ち寄せた水流に乳首を指先で摘み上げられるような感覚を味わわされ、情けない嬌声が漏れてしまう。
だがその段になってようやく、僕は彼女が自分に一体何をしているのかを理解していた。

あの小さな核が自身の触れた水でもってこの巨大な体を作り上げているということは、当然彼女の胃袋を満たしているこの水も同様に彼女の一部なのだ。
彼女の中で呼吸が苦しくないのは、外からたっぷりと空気を含んだ水を取り込んで僕の肺にそれを直接送り届けてくれているからなのだろう。
だから息を吸っているわけでもないのに僕は先程から絶え間無く泡を吐いているし、当然全身を押し包んだこの水も彼女の意のままに操れるということになる。
そんな中に余りにも無防備な裸の格好で捕らわれている僕は、彼女にとっては正しく俎上の鯉といったところなのに違いない。
そしてそれを裏付けるように、僕は肉棒へと襲い掛かってくる水流の波が更に激しくなったことを感じていた。
ギュムッ、ギュムギュム、ズリュリュッ・・・!
「うああぁっ・・・!」
水流などという生易しい表現では済まない、文字通り形の無い柔肉で直接愛撫され舐め上げられるような感覚が、徐々に徐々に僕を絶頂の高みへと押し上げていく。
だがただ責めるだけではなく心地良い全身マッサージもまた暴れ悶える獲物を宥めるように続けられていて、僕は呼吸を荒くしながらも抵抗らしい抵抗の意思も示すことが出来ないままミズチのされるがままになっていた。

サワサワと背筋を撫で上げられるような、優しい感触。
手足の隅々までを断続的に揉まれ解されていく、温かい感触。
そして肉棒を執拗に扱き吸い上げる、獰猛な感触。
そんな幾つもの異なる愛撫が的確に全身を責め嬲り、ただただ僕の口から快楽に溺れた吐息を吐き出させていくのだ。
「うぅ・・・」
グギュッ・・・
「はぁっ・・・!」
更にはほんの少しでもそれに抗ったり耐えようとしたりする気配を感じ取る度、ミズチが一際強烈な快感を肉棒へと容赦無く叩き込んでくる。
目に見えない透明な柔肉でペニスを握り締められシェイクされるような感覚が、僕の理性をじっくりと時間を掛けながら甘く甘く蕩かしていった。

ギュム・・・ギュグゥ・・・
「ふぁ・・・もう・・・駄目ぇ・・・」
決して止めを急がない、まるで雄を持て成すような甘い責めに散々に時間を掛けて焦らされながら、やがて丹念に揉み尽くされた肉棒がいよいよ絶頂の気配にビクンと戦慄いていく。
それを敏感に感じ取ったのか、僕は途端にプルンとした寒天のように硬質化した水で全身を海老反りに固定されると、止めとばかりに肉棒と乳首へブルブルと震える振動のような快感を流し込まれてしまっていた。
「あっ・・・あ〜〜〜〜〜〜〜!!」
ビュビュルッ・・・ビュク・・・ビュルルル・・・
それまでのある意味でマイルドだった責めから一転して力尽くで雄を屈服させるような強烈な一撃に、全身を激しく震わせながら彼女の胃袋の中で盛大に白濁を放ってしまう。
そして射精中のペニスまでもが執拗に荒れ狂う水流に扱き抜かれると、僕はそのたった1回の射精で文字通り精を搾り尽くされてしまっていた。

ゴキュッ・・・ゴキュ・・・ゴクン・・・
「かはっ・・・」
頭の中が真っ白になるような余りの気持ち良さに手足の指先がヒクヒクと痙攣し、完全に弛緩し切った体が透明な彼女の体内でフワフワと漂うように揺れ動く。
だがそんな何処か霞み掛かった視界の中で、僕は水中に放出された白い雲のような精が彼女の体内の奥へと吸い込まれて行く様子をはっきりと認識していた。
そしてその深部に悠然と浮いていた黄緑色のミズチの核が、そんな生気の塊とも言うべき白濁をシュウッと吸収するように飲み込んでしまう。
まるで自分自身という存在そのものが丸ごと彼女に呑まれて取り込まれてしまったかのようなある種の苦い敗北感が、心地良い余韻となって疲弊し切った僕の体を優しく包み込んでいた。

「ミ・・・ミズ・・・チ・・・も・・・出し・・・て・・・」
やがて何とかそんな擦れた声を喉から絞り出すと、突然体がグンッと真上に持ち上げられていく。
そしてさっきまで見えない壁があったはずの胃壁らしき部分を何の抵抗も無く通過すると、僕はまるで鯨が潮を噴き上げるかの如く彼女の背中から大量の水と共に床から数メートル程もある空中へと吐き出されていた。
ブシュウウウッ!
「うっ、うわああっ!」
ドッポオォン・・・
だが真上に吐き出されたお陰で、一瞬の浮遊感を味わった体が再び巨大な水の塊であるミズチの体に着水してそのまま彼女の体外である風呂の中へと押し流されてしまう。
ザババァッ・・・
「はぁ・・・はぁ・・・た、助かった・・・」
そして何とか足の着く浴槽の浅い部分まで泳ぎ着くことに成功すると、僕はそこでようやく荒い息を吐きながらぐったりと疲れ切った体を休めたのだった。

ザバ・・・ザババ・・・
やがてそんな僕の様子を、広いはずの浴槽内を狭そうに泳ぎ回るミズチがじっと見つめてくる。
その気になれば体の大きさなど自由自在なのだろう彼女が敢えてその巨体を維持したままでいるのは、きっと僕をまたその体内に取り込みたいという意思の表れなのだろう。
やはり言葉を話すことは出来ないのか彼女はただただ無言のままこちらに視線を向けてくるだけなのだが、それが却って抗い難い強烈な圧力となってひたすらに僕を誘っていた。
そしてようやく荒れていた呼吸が落ち着くと、余りミズチを待たせるのも何だか悪いような気がして大きな彼女の顔を正面から見つめ返してやる。
「ごめん、待たせちゃって・・・もう良いよ」
そしてそう言いながら再び足の着かない深い浴槽内へ泳ぎ出すと、彼女が明らかな喜びの感情をその顔に滲ませながら大きく口を開いていた。

ゴゴオオオオオッ・・・
呼吸の心配は無いという安心感故なのか、今度はその透明な体内に呑み込まれる行程をゆっくりと味わってみる。
大量の温いお湯と共にブヨブヨした水の膜に覆われたミズチの食道を滑り落ち、少し広めの胃袋の中へと吐き出されるのは宛ら短いウォータースライダーのような感覚だ。
ゴボボボ・・・
だが再び僕を胃袋の中に閉じ込めるのかと思った数秒後、僕はどういうわけか周囲の水が一定の方向にゆっくりと流れていることに気付いていた。
そして胃袋だと思っていた周囲の水の壁を手で触ってみると、それが何の抵抗も無く僕の体を通り抜けさせる。
相変わらずミズチの体を形成している一番外側の部分は微かな弾力のある厚さ数センチの透明な膜で覆われているらしいものの、今度は彼女の体内全てが広いプールのように自由に泳ぎ回れるようになったらしかった。

「わっ・・・凄い・・・」
深い水の底に居るようでありながらも、全く呼吸が苦しくないという奇妙な感覚。
そんな不思議な空間を自在に泳ぎ回っていると、やがてミズチも楽しそうに浴槽内を回遊し始めていた。
モギュッ、モギュッ・・・
「あふっ・・・」
そうこうしている内にも、時折周囲を取り囲んだ水が僕の全身を揉み洗いするかのように躍動する。
さっきの狭い胃袋の中でされた時とはうって変わって、まるで巨大な洗濯機の中に放り込まれたかのような強烈な水流が的確に心地良いポイントを撫で摩っては擽っていくのだ。

サワサワサワサワ・・・
「あっ・・・き、気持ち・・・ひぃ・・・」
背筋を、脇腹を、内腿を・・・
敏感な皮膚感覚を持つ部位がまるで透明な手の指で弄ばれるかのように、何処にも逃げ場の無い快楽の嵐が断続的に襲い掛かってくる。
今はまだ前戯ということなのか乳首やペニスといった部分には全くと言って良い程に触れられないのだが、全身を余すところ無く押し包んだこの水全てがミズチの思うがままなのだ。
彼女がその気になったのなら、僕は恥部を護るどころか微かな身動ぎすら封じられたまま容赦の無い快楽責めに成す術も無く精を搾り出されてしまうことだろう。
しかしそんなある意味で悲惨とも言える自身の行く末を十分に理解していながらも、僕は不思議とそれに対して一切の不安や恐怖といった負の感情を抱いてはいなかった。
それどころか、自ら彼女に全てを捧げてしまいそうな程に次々と与えられる快楽に素直に屈してしまう。
ミズチもそれを十分に分かっているのか、まるで従順になったご褒美とばかりに心地良い愛撫が僕の全身をじっくりと丹念に舐め回していった。

「はっ・・・はぁっ・・・」
徐々に徐々に劣情を煽るような、その穏やかで物静かな見た目や振る舞いからは想像し難い淫靡な快楽責め。
サワサワとしたこそばゆい感覚が、やがて僕の胸元を、股間を、そして尻穴までもをゆっくりと覆い尽くしていく。
だが咄嗟に敏感な性感帯を覆い隠そうとした両手は途端に硬化したような周囲の水の壁に遮られてしまい、抵抗の術を失った獲物の甘い絶望をゆっくりと醸成していった。
ズリュ・・・ズリュゥ・・・
「はあぁっ・・・!」
そしていよいよ激しく渦巻く水流がギンギンに漲ったペニスへ襲い掛かってくると、僕は瞬く間に込み上げてきた射精感に身を任せるようにまたもや熱い白濁を彼女の体内に吐き出したのだった。

モギュモギュッ!ゴキュゥッ・・・!
「ああぁっ・・・!」
長時間に亘る愛撫で徹底的に焦らされたせいか、2度目とは思えぬ程の凄まじい放出感が背筋を駆け上がっていく。
それだけでも思わず意識が遠のいてしまう程の快感だったというのに、ミズチはあろうことかそんな僕のペニスを微塵の容赦も無く扱き上げていた。
周囲の水がグルグルと渦を成して果てたばかりの肉棒を締め上げては撫で摩り、根元から先端へ掬い上げるような感覚が何重にも重なっていく。
その上水圧の変化を利用して強烈なバキュームまでもを味わわされてしまうと、僕はそのままあっという間に3度目の射精へと導かれてしまっていた。

ピュピュッ・・・ピュルル・・・
「かはっ・・・」
全く心の準備が出来ていないまま迎えた連続射精に、擦れた悲鳴が泡となって消えていく。
ゴキュッ!ムギュギュゥッ!
「ま、待って・・・も・・・ひああぁっ・・・!」
だが自身の思うがままに精を吐き出す獲物の姿に気を良くしたのか、ミズチはそんな僕の制止の声にも構わずになおも無慈悲な搾動を続けていた。
両手足はまるでぬかるんだ泥の中に全身が埋まっているかのような重い抵抗のせいでゆっくりとしか動かせず、そうこうしている間にも無防備な性感帯が余りにも的確で無遠慮な愛撫に曝されていく。
チュブッ・・・クチュクチュ・・・
「んああっ!」
やがて成す術も無く4度目の絶頂の予感が胸の内に湧き上がり始めると、その気配を敏感に読み取ったらしいミズチの責めが更に激化していた。
乳首がコリコリと摩り潰され、尻穴へ突き入れられた固く凝った突起がブルブルと激しく震わされる。
更には両足を大きく左右へ開かせられると、僕は心地良い・・・いや、心地良過ぎる性感マッサージを浴びながら、全身を押し潰されるように柔らかな感触でムギュッと圧迫されていた。

「んっ・・・んん〜〜!」
まるで巨大な雌竜のタプタプと揺れる柔腹の下敷きにされたかのような、心地良くも不穏な圧迫感。
肺を締め付け助けを求める微かな声さえ捻り潰すようなその凶悪な重量を感じながら、僕はまたしても射精へ向けて追い詰められていく無力な獲物の心境をまるで他人事のように受け入れていた。
グギュッ!
ピュッ・・・
次の瞬間、止めとばかりに全身がメキッと軋む程の力で圧縮されるとその衝撃に暴発したかのような僅かな精が肉棒から搾り出されてしまう。
そして3度に亘って放ってしまった精が音も無く彼女の核に吸収されていく光景を見届けると、僕は疲れ切った体を宥めるような優しい全身愛撫に身を任せるようにそっと目を閉じたのだった。


「う〜ん・・・なかなか決まらないな・・・」
俺は指名する雌竜を事前予約していた2人がエレベーターに乗り込んだのを横目に電子メニューを起動すると、ディスプレイに映し出された無数の雌竜達のリストを繰りながらふとそんな声を呟いていた。
どちらかというと過激なプレイが好きな俺は例によって星の数の多い順にソートした雌竜から探しているのだが、どうにも今日の気分に合ったこれと思えるような相手が見つからないのだ。
「どうかしたの?」
やがてたっぷり10分程も指名を迷っていた俺の様子を怪訝に思ったらしく、何時の間にか近付いて来ていた黒フードのお姉さんが背後からそんな声を掛けてくる。
「いや・・・久し振りに来たからかなかなか指名したい雌竜が決まらなくてさ・・・何かお勧めとかってあります?」
「そうね・・・あなたは結構過激な雌竜が好みみたいだから、最近新しく入ったこの子なんて気に入ると思うわよ?」
そう言うと、お姉さんが俺の代わりにマウスを操って1匹の雌竜のプロフィールをディスプレイに表示する。

名前:フートン(年齢不詳)
体高:2.11メートル(Mサイズ)
体色:青
眼色:水色
翼:有り
性格:受★☆☆☆☆☆☆☆☆☆攻
得意なプレイ:手コキ、パイズリ、フェラチオ、圧迫など
口調:優しいお姉さん
部屋:ノーマル
指名料金:6,000円/日
人気度:3/3(指名回数/勤務日数)
コメント:その豊満な肢体であらゆる雄を魅了し篭絡するという、妖艶な色香を纏う雌竜人です。
むっちりフサフサとしたその体に一度抱かれたが最後、あっという間に骨抜きにされてしまうことでしょう。
自分からは積極的に獲物を襲わずにその優しげな声と魅力に溢れた肉体で雄を誘惑する為一見するとその性格は穏やかに見えますが、夢魔の眷属とも言われる彼女に手を出すからには相応の覚悟をすることをお勧めします。

これは・・・竜人・・・という種族なのか・・・
普段見慣れている4足で歩く地上の竜達とは違い、彼女は2足で歩くどちらかというと人型に近い体型のようだ。
「この雌竜・・・星1個だけど、そんなに凄いんですか?」
「ええ・・・実は面接ついでにここのオーナーも彼女との一夜を体験したんだけど、期待以上だったと言っていたわ」
ここのオーナー・・・?
俺はてっきり何時もこの店を取り仕切っている彼女が店長だと思っていたのだが、そんな彼女にもどうやら上司というものはいるらしい。
「彼、滅多にそんなこと言わないのよ。クイーンを相手にした時でさえ、涼しい顔で受け流してたくらいなんだから」
「へぇ・・・」
俺はどうして彼女がオーナーとクイーンの一夜の様子を詳しく知っているのかについては微かに疑問を抱いたものの、取り敢えずお勧めもされたことだし今夜はこのフートンという雌竜を指名してみることにした。
やがてチェックボックスをオンにして指名のボタンを押すと、地下1階11番の部屋が表示される。
11番というのは、確か大型の雌竜用の広い部屋だったはず。
フートンの体高・・・この場合は身長になるのだろうが、直立した状態でも2.11メートルとさして高くはないはずだというのに何故大きな部屋が割り当てられているのだろうか?
だがまあ、それも実際に行ってみれば分かることだろう。
そして長い通路を歩いていよいよ奥の方にあった11番の部屋へ辿り着くと、俺はドアの前で少しばかり深呼吸して気分を落ち着けてから部屋へと足を踏み入れたのだった。

やがて部屋に入ってみると・・・
俺は早くも広いベッドの上にゆったりと身を横たえていた、息を呑む程に美しい雌竜人の姿をその目に捉えていた。
彼女の下半身や背中側は見るからに触り心地の良さそうなフサフサの青い短毛に覆われていて、それとは対照的に豊満な胸元から腹側にかけては鮮やかな黄色の短毛がびっしりと生え揃っている。
そんな補色の関係にある目に映える2色の際どいコントラストが、周囲の景色を霞ませる程に俺の視線を一手に引き寄せていた。
しかも彼女は竜人でありながら、その脚にぴっちりと張り詰めた薄手のスパッツのような下着を穿いているらしい。
その半透明の淫らな装飾品が、ただでさえ扇情的なフートンの姿により一層のいやらしさを添えていた。
「フフフ・・・いらっしゃい坊や・・・私を指名してくれて嬉しいわ・・・」
凛と透き通る、それでいて脳の奥深くにまで染み込んでくるかのようなフートンの声が、まだ彼女との間にかなりの距離があったはずの俺の背筋を凄まじい興奮で擽っていく。
頭の上方に大きく呼び出した兎のような耳に、顔の大きさに比して長く感じるすらりと伸びたマズル。
胸元には大きく膨らんだ2つの乳房がたわわに実り、翼竜のように腕と一体化した翼が何処か細身でスレンダーな印象を受ける彼女の体をそのプロフィールの数値に対して奇妙な程に大きく見せていた。

「あ、ああ・・・」
これは・・・一体何なのだろうか・・・?
フートンは特に何をするでもなくベッドに横たわったままこちらへ半身を向けているだけだというのに、何故か彼女の姿を目にしているだけで体中の力が抜けていくかのような不思議な脱力感を感じてしまう。
「ほら・・・何も遠慮することは無いのよ・・・この私と・・・イイことをしたいんでしょう・・・?」
フートンの双眸に輝いている、淡い水色に染まった鋭い竜眼・・・
先程から俺の目を真っ直ぐに捉えて離さないその視線は紛れも無く腹を空かせた強大な捕食者が獲物に向ける極めて危険な眼差しそのものだというのに、俺はどういうわけかその彼女の声に欠片程の警戒心も抱くことが出来なかった。

だ、駄目だ・・・これは明らかに誘いに乗ってはならない危険な罠・・・
彼女は決して、人間が自ら近付いて良い存在ではないのだ。
しかしそんな本能と理性の両方から訴え掛けられているはずの強烈な危機感が、それを遥かに凌駕するある種の破滅的とも言える期待感にあっさりと上書きされていく。
「うぅ・・・」
そしてまるで操られるかのように自身の意思を振り切った足が1歩前に踏み出されると、彼女の全身から強烈に発せられているのだろう雄を引き付けるフェロモンのようなものが一段とその濃度を増していた。
「・・・あら?」
だが次の瞬間、そんな俺の姿を見つめていたフートンが不意に小さな疑問の声を上げる。

「フフ・・・どうやら坊やは、こういう姿の方がお好みのようね・・・?」
「え・・・?」
その微かな驚愕の滲んだ声は、彼女の言葉に対してのものだったのだろうか?
それとも、その直後に起こったフートンの体の変化に対してものだったのだろうか?
俺自身にもその判別が付かない内に、大柄ながらも細身でグラマラスな肢体を見せ付けていたフートンの体が俺の目の前でゆっくりと膨張していった。
ビッ・・・ブチッ・・・ビリリィッ・・・
それに合わせて一筋の皺も無く彼女の両足をきつく包み込んでいたスパッツが弾け飛び、甲高い音を立てて無残な布切れへとその姿を変えていく。
そしてその変化が終わりを迎えた頃には、むっちりと太く逞しい手足にぷっくりと大きく膨れた腹を揺らす重量級の巨竜がそこに姿を現していた。

「さぁ・・・早くいらっしゃい坊や・・・その身も心も、私が優しく包み込んであげるわ・・・」
最初に見た時とは比べ物にならない程に肉感の増した、どっしりとした体型へと姿を変えたフートン・・・
その余りに艶めかしい、それでいて雄を捕らえ弄ばんとする嗜虐的な黒い意思をも孕んだ彼女の姿に焚き付けられて、俺はベッドへと近付く足を引き留めるどころか彼女から視線を離すことも出来なくなってしまっていた。
そして半ば呆けた表情を浮かべながら抵抗らしい抵抗も出来ずにベッドの傍にまで引き寄せられてしまうと、自ら歩み寄ってきた愚かで美味そうな獲物に鋭い視線を突き立てながらも彼女が優しげな声で俺に命令する。
「フフフフ・・・良い子ね坊や・・・それじゃあ、まずは服を脱ぎなさい・・・」
雄の理性を惑わし本能を鷲掴みにするかのような常軌を逸した色香を振り撒くフートンに俺は今にも飛び掛かってしまいそうだったというのに、そんな彼女の声が今度は俺の足をまるで地に根が張ったように床へと縫い付けていた。

「う・・・ぐぅ・・・」
駄目だ・・・さっきまでは彼女に近付くことをどうしても止められなかったというのに、今は不思議なことに何をどうやってもこれ以上足が前に進む気配が無い。
やがて仕方無く胸の内に燻った劣情に必死に耐えながら着ていた服を全てその場に脱ぎ捨てると、生まれたままの姿をフートンの妖艶な視線に余すところなく晒してやる。
そして既にギンギンに漲ってしまっていた俺の肉棒へ眼を向けると、満足気な微笑を浮かべた彼女が不意に俺の体を奇妙な縛めから解き放ったのだった。

その瞬間、俺はまるで対極の磁石が引き寄せ合うかのようにベッドに横たわっているフートンへと飛び掛かっていた。
だがむっちりとした肉感に溢れるその柔らかな肢体へまるで貪るように抱き着くと、一頻りそんな俺の強引な抱擁を甘受したフートンがおもむろに片手で俺の体をベッドの上へ押し付ける。
グイッ・・・
「うあっ・・・」
フートンは別段それ程の力を込めたようには見えなかったのだが、暴走した雄の本能に任せるがまま彼女に絡み付いていた俺はあっさりとその手に組み敷かれてしまったのだ。
そして俺の意識が窮地に陥った現実を認識するよりも一瞬早く、流れるような動きで俺の上に馬乗りになった彼女が苦も無く捕らえ捩じ伏せた愚かな獲物の顔を間近から覗き込んでくる。

「フフフ・・・」
「は・・・あぁ・・・」
彼女からは俺に対しての殺気や害意の類は微塵も感じないというのに・・・
俺はその透き通った水色の竜眼でじっと見つめられただけで、暴れようという気力を根こそぎ彼女に吸い取られてしまっていた。
だ・・・めだ・・・体が・・・まるで自分のものじゃないみたいだ・・・
プロフィールで見た彼女の性格は僅かに星1つ・・・だがそれもそのはず・・・フートンは、ただベッドに身を横たえて誘惑するだけでどんな雄だろうと簡単に捕らえ手篭めにしてしまえるのだろう。
そんなことは俺にだって事前に予想が付いていたというのに、結局のところ俺はフートンの目論見通りに自ら彼女を襲ってしまった挙句、その場から1歩も動くことの無かった彼女の腹下に組み敷かれてしまったのだ。

「良いわ・・・私、素直な坊やは好きよ・・・?」
そして甘く蕩けるような声でそう言いながら、彼女がフサフサの体毛に覆われた指先で俺の顎を軽く掬い上げてくる。
サワ・・・サワサワ・・・
「う・・・ぁ・・・」
そこは性感帯でも何でもないというのに、俺は余りにも強大な存在に優しく弄ばれているという被虐的な興奮に全身の体温が上がったような感覚を味わっていた。
スリスリ・・・クイッ・・・
「ひっ・・・」
艶かしい指遣いが幾度も幾度も顎先を撫で、摩り、ゆっくりと擽ってくる。
体重を掛けられている下半身以外は両腕も含めて特に何の拘束もされていないというのに、俺はたったそれだけでフートンに対してすっかり恭順になってしまっていた。

彼女は夢魔の眷属・・・夢魔というのはつまり、どんなに屈強な雄であろうとその魔性の肉体で篭絡し意のままに弄ぶされるサキュバスという名の悪魔を指している。
フートンも見た目はある意味で極普通の雌竜人のように見えるというのに・・・
無様にも指先1つで彼女に逆らう意思と雄としての矜持を挫かれてしまった俺は、これからその魔性の技を夜通したっぷりと味わわされることになるのだろう。
やがて衝動的な興奮に衝き動かされていた獲物がそんな絶望的な自分の立場を理解したことを読み取ったのか、フートンが俺の頬にその長いマズルを静かに擦り付けてきた。

スリ・・・スリリ・・・
お、俺は・・・一体何をしてしまったのだろうか・・・
到底太刀打ち出来ない捕食者の掌に捕らわれたかのような取り返しの付かない状況に陥ってしまったという焦燥が、壮絶な期待感とともにじんわりとした痛みとなって心中を冒していく。
ピクリとも体を動かすことも出来ないままただ不安に息を荒げる俺の様子に、彼女が愛おしい玩具を見つめるかのような視線を注いでくるのが心底恐ろしかったのだ。
「フフ・・・震えているのね坊や・・・でも大丈夫よ・・・私が優しく・・・坊やの全てを味わってあげるわ・・・」
無力な獲物にとっては正しく死刑宣告にも等しいそんな彼女の殺し文句が、どういうわけか残酷なまでの安らぎを伴って脳裏に染み渡っていく。
そしていよいよ顎を弄んでいた指先がじっとりと興奮に汗ばんだ胸元をそっと撫で回し始めると、俺はゾクリという強烈な快感が背筋を這い上がってきたことにゴクリと息を呑んだのだった。

スス・・・サワワ・・・
「うく・・・ぅ・・・」
肌理細やかな短毛に覆われた4本の指が、敏感な俺の脇腹を、腹を、そして乳首をゆっくりと擦り上げ擽ってくる。
だがフートンの妖しい煌きを帯びた水色の瞳に顔を覗き込まれているだけで、俺はどういうわけか全く体を動かすことが出来なくなってしまっていた。
絶え間無く与えられる強烈なこそばゆさを伴った快感に身を捩ろうにも、まるで金縛りにでも遭ったかのように指先がヒクヒクと微かに震えるのみ。
「はっ・・・はぁ・・・ぁ・・・」
それは決して激しいとは言えない静かな愛撫でしかなかったというのに、際限無く膨れ上がる期待感が徐々に俺の呼吸を荒く熱いものへと変化させていった。

クリッ・・・コリコリ・・・
「うああっ!」
だがそんな切ない快楽に必死に耐えていると、不意に両手の指先で俺の乳首を摘み上げた彼女が何処と無く意地悪な微笑を浮かべながらそれをゆっくりと擦り潰していた。
それと同時に跳ね上がりそうになった俺の下半身をドスッと体重を掛けながらベッドに縫い付けると、なおも容赦無く乳首を弄びながら彼女が俺の首筋にペロリと長い舌を這わせていく。
「ぐ・・・うぅ・・・」
じっくりと・・・先走る獲物の劣情を嘲笑うかのような長く執拗な前戯が、まだ微かに俺の中に残っていた理性の残滓をジュウジュウと音を立てながら蒸発させていった。

「さぁ、坊や・・・私に、どう味わって貰いたいのかしら・・・?」
まるで耳ではなく脳の奥へと直接囁き掛けてくるかのように感じる、危険な熱を帯びたフートンの声。
しかし何か返事をしようにも、カラカラに乾き切ってしまった喉からは声が上手く出てきそうにない。
「か・・・ぁ・・・」
そして最早何の意味も成していないそんな呻きが漏れてしまうと・・・フートンはその美しい顔にニヤリとした妖笑を浮かべていた。
「そう・・・早くここを・・・責めて貰いたいのね・・・?」
「え・・・?」
やがてその言葉の意味を理解した瞬間、それまで俺の脇腹を優しく撫でていた彼女の手が、スルスルと腹の上を滑って音も無く俺の股間へと伸ばされていく。
サワァ・・・
「あっ・・・」
だがフサフサの温かいフートンの掌が優しくペニスの裏筋に触れた瞬間、俺は何よりも先に冷たい危機感のようなものをその本能に突き刺されていた。

そんな決して触れてはならないものが触れてしまったかのような不安と背徳感に少し遅れて、ザワリとした壮絶な快感が肉棒を容赦無く蹂躙していく。
フートンはただ無造作にその指先で1度だけペニスを撫で上げただけだというのに、俺は全身をビクビクッと痙攣させながら大きく見開いた目を彼女の魔眼に吸い付けられていた。
き・・・気持ち・・・良過ぎる・・・
手で肉棒をほんの一摩りされただけで腰が砕けそうな程の快感に打ちのめされて、俺は彼女が夢魔の眷属であるという事実を文字通りその身を以って思い知らされたのだ。
そして瞬く間に破裂寸前にまで張り詰めてしまった肉棒に再びその魔性の掌をじっと宛がいながら、フートンが俺の耳元に恐ろしい程の穏やかな声を吹き込んできた。
「フフフ・・・恐怖と期待と羞恥と絶望が綯い交ぜになったその坊やの顔・・・とっても素敵よ・・・」
「はぁ・・・ま・・・まっ・・・」
今にも止めを刺されてしまうという確信めいた予感があるというのに、何故だか制止の言葉が上手く出て来ない。
必死に喉から搾り出そうとした言葉が次々と途中で擦り切れてしまい、俺は最後の懇願の機会をも封じられたまま彼女の指が再びペニスを撫で上げる感触をたっぷりと時間を掛けて味わわされていた。

サワサワサワワッ・・・
「うあぶっ・・・!」
だが今度こそ確実に我慢出来ないと確信出来る程の凄まじい快感に断末魔の如き悲鳴を上げた瞬間、唐突に降り注いだフートンの豊満な乳房が俺の顔をベッドに叩き潰していた。
ドスウゥン・・・ビュビュッ・・・ビュクク・・・
そしてそのまま勢い良く精を放ってしまった肉棒を、彼女が繊細な指遣いでなおも無慈悲に弄んでいく。
「ご・・・ぉ・・・」
巨大な乳房に呼吸器を塞がれた息苦しさに加えて射精中のペニスを扱き抜かれるという未曾有の快楽責めに、理性の砕け散った意識が一瞬にして桃源郷の園を彷徨っていた。
ピュ・・・ピュピュ・・・
「かは・・・」
やがて彼女の胸元から鼻腔に吸い込まれた花のようなフートンの香りが、連続射精に追い込まれて気絶し掛けた俺の意識を辛うじて現実の世界へと引き止める。
そしてその指先にたっぷり2回分の精を搾り取られると、俺はようやく上からフートンが退いてくれたというのに想像を絶する疲労の余り早くも虫の息になってしまっていた。

「はぁ・・・はぁ・・・ぁ・・・」
如何にフートンの凄まじい指遣いがあったとはいえ・・・
ほとんど片手間にペニスを撫でられただけでごっそりと生気を奪い取られてしまった俺は、疲弊し切ったその体の奥底に雄としての耐え難い屈辱感をも深々と刻み込まれていた。
だがそんな獲物の傷付いた心をまるで覗き込んでいるかのように、ベッドの上に横たわったままか細い呼吸を続ける俺を見つめる彼女の顔に文字通りの悪魔染みた微笑が浮かぶ。
そう言えば最初にこの部屋へ入った時、彼女はまだ俺がベッドへ近付く前に奇妙なことを言っていたような気がする。
"フフ・・・どうやら坊やは、こういう姿の方がお好みのようね・・・?"
特に何の前触れも無くまるで何かに気が付いたかのようにそう言いながら、彼女は確かに最初のスレンダーな姿よりも更に俺の好みに近い豊満な肢体へと変貌を遂げたのだ。
確か本物の夢魔というのも、男を深く誘惑出来るように獲物の好みの姿で現れると聞いたことがある。
そんな夢魔の眷属だというフートンが俺の好みの姿に変身したことについては今の今まで特に疑問視してはいなかったのだが、冷静に考えてみれば俺の姿を見てその好みが分かるということは・・・
彼女は・・・俺の思考を読み取る力でも持っているのだろうか・・・?

「あらあら・・・なかなかに良い勘をしているようね、坊や・・・その通りよ・・・」
やがてその仮説を裏付けるかのように、俺の思考をそのまま読み取ったらしい彼女が再び俺の胸元を片手でベッドに押さえ付けながら愉しげな声を漏らしていく。
「私には坊やの考えていることが手に取るように分かるの・・・フフフ・・・この意味は、分かるわよねぇ・・・?」
そうだ・・・俺の考えを読み取れるということは、フートンは正に俺の全てを知り尽くしているということになる。
どんな弱点を持っているのか、好みのプレイは何なのか、そして何を恐れているのか・・・
そんな趣味や嗜好を丸裸にされた上に、彼女に対しては嘘を付くことも虚勢を張ることもまるで意味を成さないのだ。
「ほぉら・・・坊やの心が見えるわよ・・・今度は何をされるのかと、さっきよりも更に怯えているようねぇ・・・」
「う・・・ぁ・・・」
声に出さずとも頭の中に浮かんだことまでもが全て読み取られてしまい、体の自由ばかりでなく思考の自由までもが縛められてしまう。

だ、駄目だ・・・何も・・・何も考えちゃ駄目だ・・・
俺は必死に目を瞑りながら自分自身にそう言い聞かせると、次々と脳裏に浮かんで来そうになるフートンとの淫らな風景を意識の奥底へと力の限り封じ込めていた。
だがその数秒後、恐らくは下の階から建物全体を揺らすかのような物凄い音と震動が轟いてくる。
ズズウゥン・・・
「な、何だ・・・?」
「さぁ・・・もしかしたら別の部屋で、誰かが大きな雌竜にでも押し潰されちゃったのかもね・・・?」
別の部屋でだって・・・?
この堅牢で防音の設備もしっかりしている建物を揺らす程の大きな衝撃が走るなんて、一体誰がどんな雌竜に・・・
しかしそこまで考えた瞬間、俺は遅まきながらそれがフートンの誘導だったことに気が付いていた。
「フフ・・・坊やも、巨大な雌竜に押し潰されてみたいのかしら・・・?」
「あ・・・ち、違・・・う・・・ぁ・・・」
思わず咄嗟に言葉ではそう否定してみたものの・・・
返事も待たぬ内に目の前でムクムクとその身を大きく膨張させていくフートンの姿を見せつけられた俺は、瞬く間に体高3メートル程にまでぷっくりと膨らんだ彼女に見下ろされてつい被虐的な期待感を抱いてしまったのだ。

ミシ・・・ギシィ・・・
やがて丈夫なはずのベッドが大きく軋みを上げる程の巨体を露わにしたフートンが、今にも俺の上に圧し掛からんとその黄色い腹を微かに揺らす。
「さぁ・・・覚悟は良いわね・・・坊や・・・」
「う、うわあああぁぁっ・・・!」
そして広い部屋の中に甲高い悲鳴が迸った数瞬後、ドオオォンという大きな音と衝撃がそんな獲物の悲痛な叫び声を文字通り押し潰したのだった。

メキ・・・メリ・・・
憐れな獲物をその懐に呑み込んだ巨竜が微かに身を捩る度、その下から僅かに覗いているベッドが鈍い軋みを上げる。
やがて十数秒の間をおいてフートンが体を起こすと、その巨大過ぎる2つの乳房に叩き潰されて気を失ってしまったらしい人間がぐったりと弛緩した手足を広いベッドの上に投げ出していた。
「あらあら・・・こんなので気絶しちゃうだなんて、仕方の無い坊やねぇ・・・」
だがフートンは無惨な姿となった獲物の様子にも全く表情を変えずにそう呟くと、今度はゆっくりと気を失った人間の上へ大きな乳房で圧し掛かっていく。
そしてそのふっくらとした柔らかな膨らみで人間の体を押し包むと、自身の乳房を左右から押さえたフートンの手に凄まじい力が漲っていた。

グシャッ!
「ぐ・・・えっ・・・」
人間の体を丸ごと挟み潰すかのようなその壮絶なパイズリに、辛うじて意識を取り戻した俺は覚醒と同時に激しい苦悶の声を絞り出されていた。
「フフ・・・寝た振りなんてしても駄目よ、坊や・・・」
「ち・・・が・・・かはっ・・・や・・・めて・・・」
ほんのりと良い香りのするフートンの乳房にギュウギュウと左右から挟み付けられ、否定の声がまたしてもくぐもった悲鳴へと変えられてしまう。
「言ったでしょう?私には、坊やの考えが読み取れるのよ。それに口では嫌がってても、体の方は正直なようねぇ?」
そんなフートンの声を聞いて、俺はこんなにも悲惨な目に遭わされているというのに肉棒を大きくそそり立たせてしまっていたことに初めて気が付いていた。
「坊やは、手酷く虐められるのが好きなんでしょう・・・?フフフフ・・・その望み、たっぷり叶えてあげるわね」
そう言うと、フートンが乳房で俺を挟み付けたままその体をゴロンと横へ転がしていた。

ドスン!
それと同時にベッドの上から転げ落ちたらしい彼女が広大な床の上で仰向けになると、フサフサの短毛を纏った巨大な柔肉の塊で俺の体を幾度と無く押し潰していた。
メシャッ!グシャッ!グギュッ!
「がっ・・・ぐふ・・・ぎゃはっ・・・!」
その搗き立ての餅のように柔らかな弾力に富んだ乳房の感触のお陰で痛みなどはほとんど感じなかったものの、無慈悲に繰り返される断続的な圧迫に肺の中の空気が押し出されては全身が圧縮される。
ゴシャッ!
「が・・・ぁ・・・」
そして自身の乳房を抱き締めるかのような強烈な抱擁に一際強く打ちのめされると、俺はヒクヒクと全身を痙攣させながらフートンの腹の上で息も絶え絶えになっていた。

「フフフ・・・それじゃあ・・・今度はどうして欲しいのかしらね、坊や・・・?」
不気味な程に穏やかに聞こえるそんな声と共に、フートンが大きな手で力尽きた俺の頭を優しく撫で回す。
先程は何処からとも無く聞こえたあの地響きのような音と震動に、ほんの少しイケナイ想像をしただけでさえこれだけの目に遭わされたのだ。
それはつまり、不用意な思考がそのまま何十倍にもなって実際に俺の身に降り掛かって来るということ。
その恐ろしさをたった今嫌という程思い知らされたというのに、性悪な彼女はこの期に及んでも俺に自分自身の処刑方法を決めさせようという腹積もりなのだろう。

ふわ・・・
「う・・・?」
だが懸命に何も考えぬよう目を瞑って頭の中を空っぽにしていた俺は、不意に鼻を衝いた芳しい香りに思わずハッと目を開けていた。
これまでにも何度か嗅いだ、フートンの胸元から漂ってくるこの香り・・・
それを深く吸い込んだだけで、何だか頭の中にボーッと霧が掛かったかのような感覚が呼び起こされていく。
もしかしてこれはただの香りではなく・・・雄を惑わし理性を揺らす夢魔のフェロモン・・・なのだろうか?
「あっ・・・」
その瞬間、俺の眼前で小さく口を開けていたフートンの姿に禁断の光景が脳裏を過ぎってしまう。
「あら、分かりやすい坊やねぇ・・・それじゃあ今度は、お望み通りにこの口でしゃぶってあげるわね」
やがて自身の手の内で思い通りに踊ってしまう愚かな獲物に嘲笑の眼差しを向けたフートンが、そう言いながら体のサイズを元の身長2メートル余りにまで戻していた。
更にはそのままゴロリと床の上で転がって俺を腹下に組み敷くと、その大柄な体躯に見合わぬ素早さで前後の体位を反転させた彼女がその屈強な太腿で俺の顔を左右から挟み込んで押さえ付けてくる。
「わっ・・・わっ・・・」
そして結局抵抗らしい抵抗も出来ぬまま両足も力強い手で床に押さえ付けられてしまうと、俺は余りにも無防備な姿を晒しているギンギンに漲った肉棒へ彼女の長いマズルがゆっくりと近付けられていく気配を感じ取ったのだった。

フッ・・・
「はぁっ・・・!」
フートンの太腿に顔を挟まれたままその体格に見合わぬ極太の尻尾で視界一面を青と黄色に染め上げられていた俺は、天を衝いてそそり立つ肉棒へほんの微かに吹き掛けられた彼女の熱い吐息にビクッと全身を震わせていた。
たったそれだけで、彼女のフェラチオが恐ろしい威力を誇っているだろうことが想像出来てしまう。
ペロ・・・レロォ・・・
「うあっ・・・ぐぅ・・・」
ミシッ・・・
だが煮え立つような灼熱の唾液を纏う大きな舌でゆっくりとペニスを舐め上げられると、俺は身悶えた体を押さえ付けるように太腿でギュッときつく顔を締め付けられていた。
温かくて柔らかい・・・それでいて力強いフートンの肢体が、微かな獲物の抵抗をも容赦無く捩じ伏せながら耐え難い雄としての屈辱感を塗り込めてくる。
しかしそんなことがどうでも良くなってしまう程に・・・肉棒へと這わせられた彼女の舌の感触が余りにも心地良かったのだ。

レロ・・・シュルル・・・
「ひ・・・ぃ・・・」
まだその長いマズルの中に咥え込まれてもいないというのに、長い舌を絡み付けて弄ばれただけで腰が浮いてしまう。
「フフ・・・坊やのモノ・・・とっても美味しいわよ・・・どう?そろそろ食べられてみたいでしょう?」
「んっ・・・うぐ・・・」
決して激しい責めではないというのに、雄の弱点を知り尽くしているかのようなその巧み過ぎる前戯に抑え切れない興奮が燃え上がってしまう。
「ほらぁ・・・無理に我慢なんてしなくても良いのよぉ・・・」
そう言うと、彼女が俺の足を床に押し付けていた右手を離して唾液塗れになってしまった肉棒を根元からシュッと1度だけ扱き上げていた。

「ひあっ!」
その有無を言わさぬ一撃で一気に射精寸前にまで高められてしまうと、ヒクヒクと限界の予感に戦慄く怒張を彼女が焦らすようにゆっくりと熱い口内に呑み込んでいく。
「あっ・・・ああぁ・・・」
それは正に、強大な捕食者にじわじわと丸呑みされていく憐れな小動物が味わう甘い絶望に満ちた快楽だった。
火傷しそうな程に熱い唾液が、餅のように柔らかいながらも強靭なコシのある筋肉で構成された長い舌が、そして大きく漲った肉棒をもすっぽりと覆い包んでしまう長いマズルが、一体となって肉棒を弄ぶ。
ジュ・・・ジュルルル・・・
「だ・・・め・・・」
ビュビュッ・・・ビュルッ・・・
やがて根元まで咥え込まれたペニスを軽く吸い上げられた瞬間、俺はまるで暴発するかのように精を放ってしまっていた。

「んっ・・・フフ・・・美味しい・・・」
突然の吐精にフートンの方も一瞬驚いたらしかったものの、すぐさまその屈服の証を味わうように肉棒へ巻き付いた舌が艶かしくのた打ち回る。
チュッチュッ・・・ズルル・・・
「ああっ!あ〜〜〜っ!」
す、凄過ぎる・・・フートンが頭を上下する度、微かに首を振る度、そして舌が滑り翻る度に、まるで精巣から直接吸い上げられているのではないかと思える程の止め処無い精が溢れ出していく。
荒々しく見えてもその舌遣いは的確に敏感なポイントを射抜き摩り上げ、蠕動するかのように断続的な締め付けと吸引で次から次へと精を吸い出していくのだ。

「も・・・止め・・・た・・・すけ・・・」
グギュッ!
「ぐ・・・ぁ・・・」
余りの気持ち良さに視界がチカチカと明滅し、正しく生命そのものを直接精に変えて吸い取られているかのような危険な快楽が全身を満たしていく。
しかしそんな命乞いとも言える俺のか細い懇願の声は彼女の太腿に押し潰され、止めとばかりに強烈な吸引が瀕死の肉棒へと襲い掛かってきた。
ズズルズルルルルッ・・・!
「・・・ぁっ・・・」
精も、意識も、そして命までもが残らず奪い尽くされていくかのような、壮絶なフートンのフェラチオ。
その威力は正に男の命を吸い尽くし干乾びさせてしまうという夢魔の名に恥じぬものだったものの、俺の思考の糸が千切れ掛けたことに気付いたらしい彼女が寸でのところで肉棒から口を離していた。

チュポッ・・・
「は・・・ぁ・・・」
文字通り搾り殺される一歩手前まで嬲り抜かれ、完全に弛緩し切った体がぐったりと床の上に投げ出される。
「フフフ・・・美味しかったわよ、坊や・・・」
そして再び俺の隣に添い寝のような形で寝そべったフートンが、今にも力尽きそうな俺の体をそっと抱き寄せていた。
今度は・・・一体何をされるのだろうか・・・
既に意味のある言葉を話すことさえ困難な程に憔悴し弱り切った体を強大な悪魔の懐に抱えられ、逃げることも出来ないまま甘いフェロモンに漬けられていくという底無しの絶望感。
だがプロフィールで見た彼女の得意なプレイは全て味わわされた今、もう残っているのは彼女の・・・
「あら、駄目よ坊や・・・"こっち"でそんなことしたら、坊やなんて本当にあっという間に死んじゃうわよ?」
そんな俺の思考を読み取ったのか、フートンが優しげな笑みを浮かべながら俺の顔を自身の胸にギュッと押し付ける。
「それでももしまだ物足りないのなら・・・そうねぇ・・・どうしてあげましょうか・・・」
「んっ・・・んんっ・・・」
獲物の反論を許さぬように大きな乳房で俺の口を封じながら、フートンがクスクスと笑う。
その笑い声にはさっきまでは多少なりとも感じられた慈悲深さが微塵も感じられず、俺はただただ胸の内を黒々とした恐怖で塗り潰されたまま彼女の次の行動を待つことしか出来なかったのだった。

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